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2024.12.02
ベルテックスコラム事務局
ワンルーム投資入門|始めるのに必要な知識とマンション選びの考え方 | 株式会社ベルテックス
- マンション投資
- 不動産投資
老後資金づくりやインフレ対策のための「ワンルーム投資」が人気を集めています。ワンルーム投資とは、利益の源泉となるマンションを購入し、家賃収入や売却益を得る手法です。特に注目されているのが、安定経営がしやすい東京都内のマンションによる投資です。
ここでは「ワンルーム投資に興味がある」という方に向けて、基本的な仕組みやメリット・デメリット、利回りの目安、中古と新築どちらのマンションを選べばよいかなどをわかりやすく解説します。
まずは基本をチェック!ワンルームマンション投資とは
ワンルーム投資を始める際には、いきなりマンション探しをするのは避けましょう。まずは不動産投資の基本知識を身につけた上で、自分に合った物件を選ぶことをおすすめします。最初に、ワンルームマンション投資の仕組みについて見ていきましょう。
ワンルーム投資の仕組み:賃貸マンションの購入から運用まで
ここではワンルーム投資の仕組みを解説していますが、一棟マンションやアパートで不動産投資を行う場合も、基本的な仕組みは同じです。
-
2種類の利益がある
ワンルーム投資の仕組みは、購入したマンションを入居者に貸す出すことで家賃収入を得るものです。
家賃収入は「インカムゲイン」とも呼ばれます。そして、毎月の家賃収入を積み上げ、将来的に売却することでトータルの収支が算出されます。売却益は「キャピタルゲイン」とも呼ばれます。 -
ローンを利用しての物件購入も多い
ワンルーム投資においては、マンション購入費用を不動産投資ローン(アパートローン)で賄うことが多いです。
この場合、家賃収入からローンの返済額を差し引いた額が利益となります。ローンを低金利かつ長期間で借りるほど、手元に残る金額が増えます。 -
運用には様々な費用がかかる
ワンルーム投資では、マンションを運用する際に様々な費用がかかります。
賃貸物件を維持するための費用は、家賃収入や手持ち資金で支払う必要があります。費用の一例としては、ローンの金利、火災保険料、固定資産税、税理士の報酬などがあります。 -
収支が赤字になることもある
新築マンションや築浅マンションによるワンルーム投資の場合、家賃収入からローン返済額や経費を差引いた結果、赤字になることもあります。
しかし、ローン完済後の家賃収入や売却益を含めて黒字にするという考え方もあります。 -
管理を委託することで手間が軽減できる
ワンルーム投資を行うためには、マンションや入居者の管理が必須です。この管理を怠ると、入居者の満足度が下がり、退去しやすくなります。その結果、家賃収入が途絶え、経営が苦しくなることもあります。
マンションの管理を専門の業者(管理会社)に委託することで、不動産投資の初心者でも安定した経営が可能になるでしょう。
ワンルームマンション投資の目的は、老後資金や相続対策、所得税の節税など
ビジネスパーソンや個人投資家など多くの方々が区分マンションを購入してワンルーム投資を行っています。その目的は以下のようにさまざまです。
- 老後資金をつくりたい
- 教育資金をつくりたい
- 家計の足しにしたい
- 複数の収入源を持ちたい
- インフレ対策をしたい
- FIRE(経済的自立)を達成したい など
また、富裕層や高収入のビジネスパーソンは、「相続対策」や「所得税の節税」のために区分マンションを購入してワンルーム投資を行っています。
ワンルーム投資で相続対策ができる理由は、資産を現金で所有しているよりも、区分マンションで所有している方が相続税を計算する際の課税価格を圧縮できるからです。
また、ワンルーム投資で所得税の節税ができる理由は、減価償却費という経費を計上することで帳簿上の収支を赤字にし、その赤字分を所得金額と相殺することで課税対象額を圧縮できるからです。
今後、更なる加熱か頭打ちか?都内ワンルームマンション投資の市場動向
直近の約10年間にわたり、ワンルーム投資の利益の源泉となるマンション価格は上昇し続けています。
国土交通省が四半期ごとに発表している「不動産価格指数」(2024年8月30日掲載)は、商業用不動産の「マンション・アパート(一棟)」の指数は、2011年時点で100前後でしたが、2024年(第1四半期)には165.9 まで上昇しています。
不動産投資の中でも好調なカテゴリが、東京都内を中心とする首都圏の区分マンション(大半がワンルーム投資)です。
収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」の年間レポート(2024年1月16日掲載)によると、首都圏の中古・区分マンションの価格は、2013年の1,120万円から2023年の2,074万円に上昇しています。
このような状況に対して、「ワンルーム投資が近いうちに頭打ちになるのでは」との声もあります。以下のような要因がその理由です。
- 金利上昇
- 円高傾向
- 世界的な不景気予測 など
一方、国内では長期的な物価上昇が続いており、インフレ対策としてのワンルーム投資が注目されています。総務省が2024年9月に発表した「2020年基準 消費者物価指数」(2024年10月18日掲載)によると、全国消費者物価指数(総合指数・全国平均)は数年間にわたり高止まりの状態が続いています。
物価上昇に伴い家賃も上がっていくので、ワンルームマンション投資における収益性も高まる可能性があります。特に、首都圏の賃貸需要は依然として堅調であり、東京23区内では人口増加が続いていることから、ワンルーム物件の需要は一定の水準を保つと予想されています。
加えて、近年のテレワークの普及により、都市部に居住しつつも手ごろな賃料の物件を求める傾向が強まっており、単身者向けの物件が引き続き注目されています。
購入物件の価格 | 全国消費者物価指数(総合指数)の上昇率 ※前年同月比の平均 |
---|---|
2022年 | 3.2% |
2023年 | 3.0% |
2024年 | 2.6% |
都内ワンルームマンション投資の目安となる利回りは
これからワンルーム投資を始める人が気になるのは、マンション運用の利回りではないでしょうか。都内のワンルーム投資は、安定的な運用がしやすい一方で、低利回りの傾向があります。
また、一口にワンルーム投資といっても、マンションの築年数や立地・購入価格(適正価格で購入できたか)などによって利回りが変わってきます。これを踏まえて、東京都内のワンルームマンション投資の利回りは3〜4%前後が目安です。
同じ都内のワンルーム投資でも、築古になると高利回りの物件も見られます。また、マンションの立地が政令指定都市になると、利回りは4〜5%前後が目安となります。
利回りの目安は常に変動していますので、参考にする場合は最新情報を確認してください。
都内ワンルームマンション投資のメリット
ワンルーム投資には、他の不動産投資(一棟マンションやアパートなど)にはないメリットがあります。特に都内のマンションは、安定的な運用がしやすく、将来的に物件を売却しやすい投資環境です。詳細を確認していきましょう。
安定的な運用がしやすい
ワンルーム投資のメリットには、一人暮らしのビジネスパーソンや学生などの賃貸ニーズが高く、入居者が安定して決まりやすいということが挙げられます。
日本では少子高齢化が進み、人口が減少しています。しかし、ワンルーム投資の入居者である単身者は増加傾向にあります。そのため、将来的にも安定した運用がしやすいといえるでしょう。特に、都内のワンルームマンションは賃貸ニーズが高く、安定的な運用がしやすいと考えられます。
初期投資の費用が安くて済む
ワンルーム投資には、他の不動産投資(一棟マンションやアパートなど)に比べて初期投資の費用が安く済むというメリットがあります。そのため、高額な費用を投資することに抵抗感のある、不動産投資の初心者におすすめです。
たとえば、同じマンションでも、一棟物件は億円単位などの高額な費用がかかります。これに対して、ワンルーム投資は、都内でも数千万円程度から始めることができます。
不動産投資の初心者でも始めやすい
不動産投資にはいくつかの種類がありますが、その中でもワンルーム投資は初心者でも始めやすいというメリットがあります。
ワンルーム投資が初心者でも始めやすい理由として、ここまでお話ししてきた「入居者が決まりやすいこと」や「初期費用が少なくて済むこと」が挙げられます。さらに、マンションの管理を管理会社に委託することで、不動産投資の運用ノウハウがない初心者でも、手間をかけずに運用することが可能です。
物件を売却しやすい(流動性が高い)
不動産投資では、インカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却益)のバランスが重要です。なぜなら、十分な家賃収入があっても、期待していた売却益を得られなければ、トータルの収支が赤字になってしまうからです。
逆に、家賃収入が得られなくても、売却益で十分な利益を確保できればトータルの収支は黒字になります。
都内ワンルームマンション投資には、物件を比較的売却しやすいため売却益を得やすいというメリットもあります。不動産投資における流動性とは、取引が活発に行われ、現金化しやすいことを指します。もし、賃貸需要が低い物件を購入してしまうと、売りたくてもなかなか買い手がつかないことも考えられます。
ですが、都内ワンルームマンション投資は特に、賃貸ニーズが高く安定した運用がしやすいため、多くの投資家が物件を求め、流動性が高い傾向にあります。こうした高い流動性も、都内ワンルームマンション投資のメリットといえます。
家賃を高めに設定しやすい
ワンルーム投資の中でも、特に都内のマンションには「家賃を高めに設定しやすい」というメリットがあります。特に、人気路線の駅前や、複数路線が利用できる駅前にあるマンションは、家賃を高めに設定しやすいです。
将来を考えても、ワンルームマンション投資は有利な経営環境を実現しやすいです。一般的に賃貸物件の家賃相場は、年に1%程度ずつ下落するといわれています。しかし、都内の好立地にあるワンルームマンションであれば、家賃相場の下落が緩やかになるケースもあります。
修繕やリノベーションがしやすい
不動産投資の運用コストには、「設備の交換」「原状回復費(貸主の負担分)」「大規模修繕費」などが含まれます。ワンルーム投資のマンションは、設備が少なく床面積がコンパクトなため、これらの費用を抑えやすいといえます。
加えて、不動産投資では、物件が古くなって稼働率が低下した際に、リノベーションを行って物件価値を向上させる選択肢もあります。ワンルーム投資のマンションであれば、コンパクトな分、リノベーション費用も抑えやすいでしょう。
インフレ対策になる
不動産投資は、インフレ対策として効果が期待できると言われています。理由は、インフレ時にはモノの価値が上昇すると共に、家賃や物件価格も上昇しやすいためです。
しかし、インフレ時にすべてのマンションの家賃や物件価格が上昇するわけではありません。たとえば、人口減少が著しい地方都市のマンションなどは、インフレ時でも家賃や物件価格が停滞・値下がりする可能性があります。
その点、賃貸ニーズの高い都内のワンルーム投資の場合、インフレ時には家賃や物件価格の上昇が期待しやすい投資環境といえます。
購入時にローンを組みやすい
物件を購入する際は、金融機関のローンを利用するのが一般的ですが、都内のワンルーム投資には融資を受けやすいというメリットもあります。
金融機関は、不動産投資ローンの審査を行う際、申込者の属性(年収や勤務年数など)と物件の資産価値に注目して判断します。資産価値は、物件そのものの価格に加えて、設定の家賃で安定的に入居者がつくかという収益性も評価されます。都内のワンルームマンションは、資産価値が高いことが多いため、審査で融資が承認されやすいと考えられます。
ただし、マンションの資産価値が高くても申込者の属性が融資の審査基準に満たない場合には、融資審査に通らないこともあります。
都内ワンルームマンション投資のデメリット
マンションのワンルーム投資には、ここまで紹介してきたような数多くのメリットがあります。一方で、以下で挙げるようなデメリットもあります。メリットとデメリットの両方を踏まえて、ワンルーム投資をするかどうかを判断することが重要です。
ほかの不動産投資に比べて低利回りの傾向
ワンルームマンション投資とほかの不動産投資(一棟マンション投資や一棟アパート経営など)を比較すると、一般的にはワンルーム投資は利回りが低めです。リスクが高くても短期的に大きな利益を狙いたい人にとって、ワンルーム投資の低い利回りはデメリットといえるでしょう。
特に、都内のワンルームマンション投資は利回りが低い傾向にあります。都内のマンションは地価が高いため、物件価格が高いのがその理由です。また、都内のマンションは流動性が高いことも物件価格を押し上げる要因となっています。
災害リスクがある
首都直下型地震(マグニチュード7程度)が発生する確率は、今後30年間で70%程度と言われています(地震調査研究推進本部地震調査委員会の予測〈(2021年1月13日時点〉)。
首都直下型地震が発生することで、ワンルーム投資のマンションが被害を受けて大きな修繕が必要になった場合、工事が終わるまで家賃収入を得られない可能性があります。
都内のワンルームマンションの地震によるリスクを軽減する方法としては、強い地盤の物件を購入することや、耐震性に優れた物件を選ぶことなどが挙げられます。また、耐震性が低いといわれる「旧耐震基準*」のマンションを避けるのも有効です。
*旧耐震基準:建築確認日が昭和56年5月31日までの物件に適用されていた基準
空室率が高くなりやすい
都心であるか地方であるかにかかわらず、ワンルーム投資全般のデメリットには、所有する戸数が少ないため、空室率が上がりやすいことが挙げられます。
たとえば、ワンルームマンション1戸を所有していて空室が発生した場合、空室率は100%になります。空室が長期的に続いた場合、ローンの返済を手持ちの資金で賄わなければならないことになります。一方、一棟マンションの場合、所有する戸数が多いため、1室が空室になったとしても、家賃収入が途絶えることはありません。
ワンルーム投資の「空室率が高くなりやすい」というデメリットの対策として、複数のワンルームマンションを所有するのが有効です。たとえば、5戸のワンルームマンションを所有している場合、そのうち1戸に空室が発生しても空室率は20%です。
また、時期をずらしてワンルームを購入する場合、先に買って繰り上げ返済した物件の家賃で次の物件のローンを支払うといったキャッシュフローを構築することもできます。
複数所有することを見越して、まずは1室買ってみるといった柔軟な選択ができるのは、ワンルーム物件のメリットといえます。
このほか、一棟マンションやアパートとワンルーム投資を組み合わせて、空室リスクを軽減する方法もあります。
ワンルームマンション投資の成功例と失敗例
ほかの投資と同様、ワンルームマンション投資には、成功例も失敗例もあります。ワンルーム投資の成功と失敗を分けるのは、以下の要素です。
要素 | 内容 |
---|---|
借入金額 | 借入金額が多すぎると、収支が赤字になりやすい |
借入金利 | 借入金利が高すぎると、収支が赤字になりやすい |
家賃収入 | 家賃収入が低いと、収支が赤字になりやすい |
返済期間 | 返済期間が短すぎると、収支が赤字になりやすい |
立地 | 立地が悪いと、空室リスクが高まりやすい |
築年数 | 築古物件は、空室リスクが高まりやすい |
また、ワンルームマンション投資の目的によって、成功・失敗の定義が変わってきます。先述のように、ワンルームマンション投資には様々な目的があります。
- 老後資金を作るため
- 家計の足しにするため
- 相続対策のため
- 所得税の節税のため など
ワンルームマンション投資の具体的な成功例と失敗例を見てみましょう。今回ご紹介する例の投資目的は「家計の足しにするため」であり、毎月の収支をプラスにすることが重要です。以下の成功例では月の収支がプラス4,092円、失敗例では月の収支がマイナス4,409円となっています。
[ワンルームマンション投資の成功例]
借入金額 | 2,010万円 |
---|---|
借入金利 | 1.6% |
家賃収入 | 77,223円 |
ローン返済額 | 62,221円 |
その他諸費用 | 10,910円 |
収支合計 | 4,092円 |
[ワンルームマンション投資の失敗例]
借入金額 | 2,700万円 |
---|---|
借入金利 | 1.6% |
家賃収入 | 87,223円 |
ローン返済額 | 83,687円 |
その他諸費用 | 7,945円 |
収支合計 | ▲4,409円 |
上記の成功例と失敗例では、どちらも借入金利1.6%のローンを利用しています。それにもかかわらず、失敗例の収支がマイナスになってしまった原因は、家賃収入に対してローン返済額が重いからです。
月あたりのローン返済額を軽減する方法としては、「返済期間を長めに設定する」や「頭金を多めに入れて借入金額を減らす」などがあります。不動産会社の担当者と相談して、自分の状況に合った返済プランを立てることが不動産投資を成功に導くポイントです。
【おすすめ関連記事】不動産投資の仕組みとは?メリットとリスク・利益を得る方法をわかりやすく解説
ワンルームマンション投資は新築と中古、結局どっちが良い?
ワンルーム投資を始めるにあたり、「新築と中古、どちらのマンションがいいか」で迷う人も多いのではないでしょうか。中古と新築、それぞれにメリットとリスクがあります。これらを理解した上で、自分がどの要素を重視するのかで選ぶといいでしょう。
新築ワンルーム投資 | 中古ワンルーム投資 | |
---|---|---|
メリット |
・入居者が決まりやすい |
・新築と比べて物件価格が安い |
リスク |
・中古に比べて物件価格が高い |
・購入直後に修繕費が発生する可能性がある |
新築と中古それぞれのマンションの特徴について、詳しく見ていきましょう。
新築ワンルームマンション投資の特徴
新築ワンルームマンション投資のメリット
ワンルーム投資で新築マンションを選んだ場合のメリットとして、建物や設備が新しいため、入居者が決まりやすいことが挙げられます。また、設備の交換や故障が少ないため、運用コストも抑えやすいです。
さらには、法定耐用年数が十分残っているため、長期間にわたって減価償却費を計上できたり、ローンの返済期間を長めに設定できたりするなどのメリットもあります。
新築ワンルームマンション投資のリスク
ワンルーム投資で新築マンションを選んだ場合のリスクとして、中古マンションと比べて「物件価格が高いこと」が挙げられます。その分、ローンの融資審査が厳しくなったり、初期費用が増えて手元資金が多く出ていったりします。
また、新築マンションは、中古物件よりも家賃を高めに設定しやすい一方、物件価格が高いため「低利回りの傾向」があります。その分、投資資金を回収する期間が長くなるデメリットもあります。
ワンルーム投資で新築マンションがおすすめなのは?
上記のメリットとリスクを踏まえて、「空室リスクを抑えたい」や「修繕費を抑えながらワンルーム投資をしたい」場合は、新築マンションの相性がよく、より満足度の高い不動産投資ができるといえるでしょう。
【おすすめ関連記事】新築ワンルームマンションの投資とは|メリットやリスクも紹介
中古ワンルームマンション投資の特徴
中古ワンルームマンション投資のメリット
ワンルーム投資で中古マンションを選んだ場合のメリットとして、新築よりも「物件価格が安いこと」が挙げられます。
物件価格が安いということは、高利回りになりやすく、収益性が高い傾向があるということです。 また、中古マンションには、「物件の選択肢が多い」という魅力もあります。
新築マンションは建物の完成から1年以内(かつ末入居)の物件に限定されますが、中古マンションは新築以外のすべての物件が対象となります。
中古ワンルームマンション投資のリスク
ワンルーム投資で中古マンションを選んだ場合のリスクとして、「購入直後に修繕費用が発生する可能性があること」が挙げられます。
対策としては、築浅のマンションを購入したり、十分な余裕資金を確保したりなどが有効です。 また、中古マンションには、「空室リスクが高くなりやすい」という弱点もあります。このリスクについては、都内などの好立地のマンションを選ぶことで対応できます。
ワンルーム投資で中古マンションがおすすめなのは?
上記の特徴を踏まえて、「初期投資の金額を抑えたい」「高利回りを重視したい」という場合は、新築よりも中古マンションの相性がいいといえるでしょう。
【おすすめ関連記事】中古ワンルームマンション投資のメリット4選!リスクとポイントも解説
ワンルームマンション投資でよくある質問と回答
Q.ワンルーム投資でクーリングオフはできますか?
ワンルーム投資では、マンションの買受の申込みまたは売買契約(以下、マンションの契約)に対してクーリングオフ(申込みの撤回また契約の解除)が可能です。
ただし、いくつかの要件を満たしている場合に限ります。 たとえば、事務所等以外(例:喫茶店やロビー、自宅など)でマンションの契約をした場合、原則としてクーリングオフの対象となります。ただし、買主自らマンション契約の場所を自宅に指定した場合はクーリングオフの対象になりません。
クーリングオフをするには、申込みの撤回などの意思を、書面でクーリングオフについて告知された日から8日以内に不動産会社に通知する必要があります。 ※前提として、ワンルームマンションの売主が宅建業者の場合のみ、クーリングオフが可能です。宅建業者ではない個人などが売主の場合は、クーリングオフできないため注意しましょう。
【おすすめ関連記事】ワンルームマンション投資で契約を撤回する方法!クーリングオフの手続きを解説
Q.投資初心者です。ファミリーマンション投資とワンルームマンション投資なら、どちらがおすすめですか?
不動産投資の初心者なら、ワンルームマンション投資がおすすめです。理由は、(同じ立地や築年数であれば)「投資額が少なくて済むこと」や、単身世帯が増加・高止まり傾向のため「賃貸ニーズが安定していること」などが挙げられます。
ただし、ファミリーマンション投資には、「入居期間が長い傾向がある」や「ワンルーム投資よりも家賃を高めに設定しやすい」などのメリットがあります。この特徴に強い魅力を感じる人は、ファミリーマンション投資を選択するのもよいでしょう。
【おすすめ関連記事】ファミリーマンション投資とは?メリット、デメリットを解説
Q.ワンルーム投資で赤字になったら、すぐに損切りすべきですか?
ワンルーム投資で赤字になった場合、マンションを売却して損切りすべきかどうかは、インカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却益)の両面から考えていく必要があります。
インカムゲインでは、家賃が減少したことで手元資金が減り続けており、回復の見込みがない状況などにワンルーム投資の損切りをおすすめします。
また、キャピタルゲインでは不動産市場の停滞・悪化が長期化し、相場がしばらく好転する見込みがない状況などにワンルーム投資の損切りをおすすめします。
【おすすめ関連記事】ワンルームマンション投資の赤字、損切りはベストな方法なのか?
まとめ:ワンルーム投資を始めるおすすめの方法は?
ワンルーム投資を始める際は、「基本知識を身につけてからマンションを選ぶこと」が重要です。
一方で、不動産投資の知識は膨大にありますので、知識の習得を意識し過ぎると、「いつまでたってもワンルーム投資が始められない!」ということになりかねません。
その結果、以下のような結果になってしまう可能性もあります。
- 老後資金を用意できなくなってしまった
- インフレ対策ができず資産が目減りしてしまった
- 十分な相続対策ができなかった など
このような状況にならないために、不動産投資の知識をある程度身に付けたら、実際に物件探しをしてみることをおすすめします。
不動産会社などの助言や情報提供を受けながら、物件選びを進めるのがよいでしょう。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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2024.12.02
ベルテックスコラム事務局
ワンルーム投資入門|始めるのに必要な知識とマンション選びの考え方 | 株式会社ベルテックス
- マンション投資
- 不動産投資
老後資金づくりやインフレ対策のための「ワンルーム投資」が人気を集めています。ワンルーム投資とは、利益の源泉となるマンションを購入し、家賃収入や売却益を得る手法です。特に注目されているのが、安定経営がしやすい東京都内のマンションによる投資です。
ここでは「ワンルーム投資に興味がある」という方に向けて、基本的な仕組みやメリット・デメリット、利回りの目安、中古と新築どちらのマンションを選べばよいかなどをわかりやすく解説します。
まずは基本をチェック!ワンルームマンション投資とは
ワンルーム投資を始める際には、いきなりマンション探しをするのは避けましょう。まずは不動産投資の基本知識を身につけた上で、自分に合った物件を選ぶことをおすすめします。最初に、ワンルームマンション投資の仕組みについて見ていきましょう。
ワンルーム投資の仕組み:賃貸マンションの購入から運用まで
ここではワンルーム投資の仕組みを解説していますが、一棟マンションやアパートで不動産投資を行う場合も、基本的な仕組みは同じです。
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2種類の利益がある
ワンルーム投資の仕組みは、購入したマンションを入居者に貸す出すことで家賃収入を得るものです。
家賃収入は「インカムゲイン」とも呼ばれます。そして、毎月の家賃収入を積み上げ、将来的に売却することでトータルの収支が算出されます。売却益は「キャピタルゲイン」とも呼ばれます。 -
ローンを利用しての物件購入も多い
ワンルーム投資においては、マンション購入費用を不動産投資ローン(アパートローン)で賄うことが多いです。
この場合、家賃収入からローンの返済額を差し引いた額が利益となります。ローンを低金利かつ長期間で借りるほど、手元に残る金額が増えます。 -
運用には様々な費用がかかる
ワンルーム投資では、マンションを運用する際に様々な費用がかかります。
賃貸物件を維持するための費用は、家賃収入や手持ち資金で支払う必要があります。費用の一例としては、ローンの金利、火災保険料、固定資産税、税理士の報酬などがあります。 -
収支が赤字になることもある
新築マンションや築浅マンションによるワンルーム投資の場合、家賃収入からローン返済額や経費を差引いた結果、赤字になることもあります。
しかし、ローン完済後の家賃収入や売却益を含めて黒字にするという考え方もあります。 -
管理を委託することで手間が軽減できる
ワンルーム投資を行うためには、マンションや入居者の管理が必須です。この管理を怠ると、入居者の満足度が下がり、退去しやすくなります。その結果、家賃収入が途絶え、経営が苦しくなることもあります。
マンションの管理を専門の業者(管理会社)に委託することで、不動産投資の初心者でも安定した経営が可能になるでしょう。
ワンルームマンション投資の目的は、老後資金や相続対策、所得税の節税など
ビジネスパーソンや個人投資家など多くの方々が区分マンションを購入してワンルーム投資を行っています。その目的は以下のようにさまざまです。
- 老後資金をつくりたい
- 教育資金をつくりたい
- 家計の足しにしたい
- 複数の収入源を持ちたい
- インフレ対策をしたい
- FIRE(経済的自立)を達成したい など
また、富裕層や高収入のビジネスパーソンは、「相続対策」や「所得税の節税」のために区分マンションを購入してワンルーム投資を行っています。
ワンルーム投資で相続対策ができる理由は、資産を現金で所有しているよりも、区分マンションで所有している方が相続税を計算する際の課税価格を圧縮できるからです。
また、ワンルーム投資で所得税の節税ができる理由は、減価償却費という経費を計上することで帳簿上の収支を赤字にし、その赤字分を所得金額と相殺することで課税対象額を圧縮できるからです。
今後、更なる加熱か頭打ちか?都内ワンルームマンション投資の市場動向
直近の約10年間にわたり、ワンルーム投資の利益の源泉となるマンション価格は上昇し続けています。
国土交通省が四半期ごとに発表している「不動産価格指数」(2024年8月30日掲載)は、商業用不動産の「マンション・アパート(一棟)」の指数は、2011年時点で100前後でしたが、2024年(第1四半期)には165.9 まで上昇しています。
不動産投資の中でも好調なカテゴリが、東京都内を中心とする首都圏の区分マンション(大半がワンルーム投資)です。
収益物件の情報サイト「健美家(けんびや)」の年間レポート(2024年1月16日掲載)によると、首都圏の中古・区分マンションの価格は、2013年の1,120万円から2023年の2,074万円に上昇しています。
このような状況に対して、「ワンルーム投資が近いうちに頭打ちになるのでは」との声もあります。以下のような要因がその理由です。
- 金利上昇
- 円高傾向
- 世界的な不景気予測 など
一方、国内では長期的な物価上昇が続いており、インフレ対策としてのワンルーム投資が注目されています。総務省が2024年9月に発表した「2020年基準 消費者物価指数」(2024年10月18日掲載)によると、全国消費者物価指数(総合指数・全国平均)は数年間にわたり高止まりの状態が続いています。
物価上昇に伴い家賃も上がっていくので、ワンルームマンション投資における収益性も高まる可能性があります。特に、首都圏の賃貸需要は依然として堅調であり、東京23区内では人口増加が続いていることから、ワンルーム物件の需要は一定の水準を保つと予想されています。
加えて、近年のテレワークの普及により、都市部に居住しつつも手ごろな賃料の物件を求める傾向が強まっており、単身者向けの物件が引き続き注目されています。
購入物件の価格 | 全国消費者物価指数(総合指数)の上昇率 ※前年同月比の平均 |
---|---|
2022年 | 3.2% |
2023年 | 3.0% |
2024年 | 2.6% |
都内ワンルームマンション投資の目安となる利回りは
これからワンルーム投資を始める人が気になるのは、マンション運用の利回りではないでしょうか。都内のワンルーム投資は、安定的な運用がしやすい一方で、低利回りの傾向があります。
また、一口にワンルーム投資といっても、マンションの築年数や立地・購入価格(適正価格で購入できたか)などによって利回りが変わってきます。これを踏まえて、東京都内のワンルームマンション投資の利回りは3〜4%前後が目安です。
同じ都内のワンルーム投資でも、築古になると高利回りの物件も見られます。また、マンションの立地が政令指定都市になると、利回りは4〜5%前後が目安となります。
利回りの目安は常に変動していますので、参考にする場合は最新情報を確認してください。
都内ワンルームマンション投資のメリット
ワンルーム投資には、他の不動産投資(一棟マンションやアパートなど)にはないメリットがあります。特に都内のマンションは、安定的な運用がしやすく、将来的に物件を売却しやすい投資環境です。詳細を確認していきましょう。
安定的な運用がしやすい
ワンルーム投資のメリットには、一人暮らしのビジネスパーソンや学生などの賃貸ニーズが高く、入居者が安定して決まりやすいということが挙げられます。
日本では少子高齢化が進み、人口が減少しています。しかし、ワンルーム投資の入居者である単身者は増加傾向にあります。そのため、将来的にも安定した運用がしやすいといえるでしょう。特に、都内のワンルームマンションは賃貸ニーズが高く、安定的な運用がしやすいと考えられます。
初期投資の費用が安くて済む
ワンルーム投資には、他の不動産投資(一棟マンションやアパートなど)に比べて初期投資の費用が安く済むというメリットがあります。そのため、高額な費用を投資することに抵抗感のある、不動産投資の初心者におすすめです。
たとえば、同じマンションでも、一棟物件は億円単位などの高額な費用がかかります。これに対して、ワンルーム投資は、都内でも数千万円程度から始めることができます。
不動産投資の初心者でも始めやすい
不動産投資にはいくつかの種類がありますが、その中でもワンルーム投資は初心者でも始めやすいというメリットがあります。
ワンルーム投資が初心者でも始めやすい理由として、ここまでお話ししてきた「入居者が決まりやすいこと」や「初期費用が少なくて済むこと」が挙げられます。さらに、マンションの管理を管理会社に委託することで、不動産投資の運用ノウハウがない初心者でも、手間をかけずに運用することが可能です。
物件を売却しやすい(流動性が高い)
不動産投資では、インカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却益)のバランスが重要です。なぜなら、十分な家賃収入があっても、期待していた売却益を得られなければ、トータルの収支が赤字になってしまうからです。
逆に、家賃収入が得られなくても、売却益で十分な利益を確保できればトータルの収支は黒字になります。
都内ワンルームマンション投資には、物件を比較的売却しやすいため売却益を得やすいというメリットもあります。不動産投資における流動性とは、取引が活発に行われ、現金化しやすいことを指します。もし、賃貸需要が低い物件を購入してしまうと、売りたくてもなかなか買い手がつかないことも考えられます。
ですが、都内ワンルームマンション投資は特に、賃貸ニーズが高く安定した運用がしやすいため、多くの投資家が物件を求め、流動性が高い傾向にあります。こうした高い流動性も、都内ワンルームマンション投資のメリットといえます。
家賃を高めに設定しやすい
ワンルーム投資の中でも、特に都内のマンションには「家賃を高めに設定しやすい」というメリットがあります。特に、人気路線の駅前や、複数路線が利用できる駅前にあるマンションは、家賃を高めに設定しやすいです。
将来を考えても、ワンルームマンション投資は有利な経営環境を実現しやすいです。一般的に賃貸物件の家賃相場は、年に1%程度ずつ下落するといわれています。しかし、都内の好立地にあるワンルームマンションであれば、家賃相場の下落が緩やかになるケースもあります。
修繕やリノベーションがしやすい
不動産投資の運用コストには、「設備の交換」「原状回復費(貸主の負担分)」「大規模修繕費」などが含まれます。ワンルーム投資のマンションは、設備が少なく床面積がコンパクトなため、これらの費用を抑えやすいといえます。
加えて、不動産投資では、物件が古くなって稼働率が低下した際に、リノベーションを行って物件価値を向上させる選択肢もあります。ワンルーム投資のマンションであれば、コンパクトな分、リノベーション費用も抑えやすいでしょう。
インフレ対策になる
不動産投資は、インフレ対策として効果が期待できると言われています。理由は、インフレ時にはモノの価値が上昇すると共に、家賃や物件価格も上昇しやすいためです。
しかし、インフレ時にすべてのマンションの家賃や物件価格が上昇するわけではありません。たとえば、人口減少が著しい地方都市のマンションなどは、インフレ時でも家賃や物件価格が停滞・値下がりする可能性があります。
その点、賃貸ニーズの高い都内のワンルーム投資の場合、インフレ時には家賃や物件価格の上昇が期待しやすい投資環境といえます。
購入時にローンを組みやすい
物件を購入する際は、金融機関のローンを利用するのが一般的ですが、都内のワンルーム投資には融資を受けやすいというメリットもあります。
金融機関は、不動産投資ローンの審査を行う際、申込者の属性(年収や勤務年数など)と物件の資産価値に注目して判断します。資産価値は、物件そのものの価格に加えて、設定の家賃で安定的に入居者がつくかという収益性も評価されます。都内のワンルームマンションは、資産価値が高いことが多いため、審査で融資が承認されやすいと考えられます。
ただし、マンションの資産価値が高くても申込者の属性が融資の審査基準に満たない場合には、融資審査に通らないこともあります。
都内ワンルームマンション投資のデメリット
マンションのワンルーム投資には、ここまで紹介してきたような数多くのメリットがあります。一方で、以下で挙げるようなデメリットもあります。メリットとデメリットの両方を踏まえて、ワンルーム投資をするかどうかを判断することが重要です。
ほかの不動産投資に比べて低利回りの傾向
ワンルームマンション投資とほかの不動産投資(一棟マンション投資や一棟アパート経営など)を比較すると、一般的にはワンルーム投資は利回りが低めです。リスクが高くても短期的に大きな利益を狙いたい人にとって、ワンルーム投資の低い利回りはデメリットといえるでしょう。
特に、都内のワンルームマンション投資は利回りが低い傾向にあります。都内のマンションは地価が高いため、物件価格が高いのがその理由です。また、都内のマンションは流動性が高いことも物件価格を押し上げる要因となっています。
災害リスクがある
首都直下型地震(マグニチュード7程度)が発生する確率は、今後30年間で70%程度と言われています(地震調査研究推進本部地震調査委員会の予測〈(2021年1月13日時点〉)。
首都直下型地震が発生することで、ワンルーム投資のマンションが被害を受けて大きな修繕が必要になった場合、工事が終わるまで家賃収入を得られない可能性があります。
都内のワンルームマンションの地震によるリスクを軽減する方法としては、強い地盤の物件を購入することや、耐震性に優れた物件を選ぶことなどが挙げられます。また、耐震性が低いといわれる「旧耐震基準*」のマンションを避けるのも有効です。
*旧耐震基準:建築確認日が昭和56年5月31日までの物件に適用されていた基準
空室率が高くなりやすい
都心であるか地方であるかにかかわらず、ワンルーム投資全般のデメリットには、所有する戸数が少ないため、空室率が上がりやすいことが挙げられます。
たとえば、ワンルームマンション1戸を所有していて空室が発生した場合、空室率は100%になります。空室が長期的に続いた場合、ローンの返済を手持ちの資金で賄わなければならないことになります。一方、一棟マンションの場合、所有する戸数が多いため、1室が空室になったとしても、家賃収入が途絶えることはありません。
ワンルーム投資の「空室率が高くなりやすい」というデメリットの対策として、複数のワンルームマンションを所有するのが有効です。たとえば、5戸のワンルームマンションを所有している場合、そのうち1戸に空室が発生しても空室率は20%です。
また、時期をずらしてワンルームを購入する場合、先に買って繰り上げ返済した物件の家賃で次の物件のローンを支払うといったキャッシュフローを構築することもできます。
複数所有することを見越して、まずは1室買ってみるといった柔軟な選択ができるのは、ワンルーム物件のメリットといえます。
このほか、一棟マンションやアパートとワンルーム投資を組み合わせて、空室リスクを軽減する方法もあります。
ワンルームマンション投資の成功例と失敗例
ほかの投資と同様、ワンルームマンション投資には、成功例も失敗例もあります。ワンルーム投資の成功と失敗を分けるのは、以下の要素です。
要素 | 内容 |
---|---|
借入金額 | 借入金額が多すぎると、収支が赤字になりやすい |
借入金利 | 借入金利が高すぎると、収支が赤字になりやすい |
家賃収入 | 家賃収入が低いと、収支が赤字になりやすい |
返済期間 | 返済期間が短すぎると、収支が赤字になりやすい |
立地 | 立地が悪いと、空室リスクが高まりやすい |
築年数 | 築古物件は、空室リスクが高まりやすい |
また、ワンルームマンション投資の目的によって、成功・失敗の定義が変わってきます。先述のように、ワンルームマンション投資には様々な目的があります。
- 老後資金を作るため
- 家計の足しにするため
- 相続対策のため
- 所得税の節税のため など
ワンルームマンション投資の具体的な成功例と失敗例を見てみましょう。今回ご紹介する例の投資目的は「家計の足しにするため」であり、毎月の収支をプラスにすることが重要です。以下の成功例では月の収支がプラス4,092円、失敗例では月の収支がマイナス4,409円となっています。
[ワンルームマンション投資の成功例]
借入金額 | 2,010万円 |
---|---|
借入金利 | 1.6% |
家賃収入 | 77,223円 |
ローン返済額 | 62,221円 |
その他諸費用 | 10,910円 |
収支合計 | 4,092円 |
[ワンルームマンション投資の失敗例]
借入金額 | 2,700万円 |
---|---|
借入金利 | 1.6% |
家賃収入 | 87,223円 |
ローン返済額 | 83,687円 |
その他諸費用 | 7,945円 |
収支合計 | ▲4,409円 |
上記の成功例と失敗例では、どちらも借入金利1.6%のローンを利用しています。それにもかかわらず、失敗例の収支がマイナスになってしまった原因は、家賃収入に対してローン返済額が重いからです。
月あたりのローン返済額を軽減する方法としては、「返済期間を長めに設定する」や「頭金を多めに入れて借入金額を減らす」などがあります。不動産会社の担当者と相談して、自分の状況に合った返済プランを立てることが不動産投資を成功に導くポイントです。
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ワンルームマンション投資は新築と中古、結局どっちが良い?
ワンルーム投資を始めるにあたり、「新築と中古、どちらのマンションがいいか」で迷う人も多いのではないでしょうか。中古と新築、それぞれにメリットとリスクがあります。これらを理解した上で、自分がどの要素を重視するのかで選ぶといいでしょう。
新築ワンルーム投資 | 中古ワンルーム投資 | |
---|---|---|
メリット |
・入居者が決まりやすい |
・新築と比べて物件価格が安い |
リスク |
・中古に比べて物件価格が高い |
・購入直後に修繕費が発生する可能性がある |
新築と中古それぞれのマンションの特徴について、詳しく見ていきましょう。
新築ワンルームマンション投資の特徴
新築ワンルームマンション投資のメリット
ワンルーム投資で新築マンションを選んだ場合のメリットとして、建物や設備が新しいため、入居者が決まりやすいことが挙げられます。また、設備の交換や故障が少ないため、運用コストも抑えやすいです。
さらには、法定耐用年数が十分残っているため、長期間にわたって減価償却費を計上できたり、ローンの返済期間を長めに設定できたりするなどのメリットもあります。
新築ワンルームマンション投資のリスク
ワンルーム投資で新築マンションを選んだ場合のリスクとして、中古マンションと比べて「物件価格が高いこと」が挙げられます。その分、ローンの融資審査が厳しくなったり、初期費用が増えて手元資金が多く出ていったりします。
また、新築マンションは、中古物件よりも家賃を高めに設定しやすい一方、物件価格が高いため「低利回りの傾向」があります。その分、投資資金を回収する期間が長くなるデメリットもあります。
ワンルーム投資で新築マンションがおすすめなのは?
上記のメリットとリスクを踏まえて、「空室リスクを抑えたい」や「修繕費を抑えながらワンルーム投資をしたい」場合は、新築マンションの相性がよく、より満足度の高い不動産投資ができるといえるでしょう。
【おすすめ関連記事】新築ワンルームマンションの投資とは|メリットやリスクも紹介
中古ワンルームマンション投資の特徴
中古ワンルームマンション投資のメリット
ワンルーム投資で中古マンションを選んだ場合のメリットとして、新築よりも「物件価格が安いこと」が挙げられます。
物件価格が安いということは、高利回りになりやすく、収益性が高い傾向があるということです。 また、中古マンションには、「物件の選択肢が多い」という魅力もあります。
新築マンションは建物の完成から1年以内(かつ末入居)の物件に限定されますが、中古マンションは新築以外のすべての物件が対象となります。
中古ワンルームマンション投資のリスク
ワンルーム投資で中古マンションを選んだ場合のリスクとして、「購入直後に修繕費用が発生する可能性があること」が挙げられます。
対策としては、築浅のマンションを購入したり、十分な余裕資金を確保したりなどが有効です。 また、中古マンションには、「空室リスクが高くなりやすい」という弱点もあります。このリスクについては、都内などの好立地のマンションを選ぶことで対応できます。
ワンルーム投資で中古マンションがおすすめなのは?
上記の特徴を踏まえて、「初期投資の金額を抑えたい」「高利回りを重視したい」という場合は、新築よりも中古マンションの相性がいいといえるでしょう。
【おすすめ関連記事】中古ワンルームマンション投資のメリット4選!リスクとポイントも解説
ワンルームマンション投資でよくある質問と回答
Q.ワンルーム投資でクーリングオフはできますか?
ワンルーム投資では、マンションの買受の申込みまたは売買契約(以下、マンションの契約)に対してクーリングオフ(申込みの撤回また契約の解除)が可能です。
ただし、いくつかの要件を満たしている場合に限ります。 たとえば、事務所等以外(例:喫茶店やロビー、自宅など)でマンションの契約をした場合、原則としてクーリングオフの対象となります。ただし、買主自らマンション契約の場所を自宅に指定した場合はクーリングオフの対象になりません。
クーリングオフをするには、申込みの撤回などの意思を、書面でクーリングオフについて告知された日から8日以内に不動産会社に通知する必要があります。 ※前提として、ワンルームマンションの売主が宅建業者の場合のみ、クーリングオフが可能です。宅建業者ではない個人などが売主の場合は、クーリングオフできないため注意しましょう。
【おすすめ関連記事】ワンルームマンション投資で契約を撤回する方法!クーリングオフの手続きを解説
Q.投資初心者です。ファミリーマンション投資とワンルームマンション投資なら、どちらがおすすめですか?
不動産投資の初心者なら、ワンルームマンション投資がおすすめです。理由は、(同じ立地や築年数であれば)「投資額が少なくて済むこと」や、単身世帯が増加・高止まり傾向のため「賃貸ニーズが安定していること」などが挙げられます。
ただし、ファミリーマンション投資には、「入居期間が長い傾向がある」や「ワンルーム投資よりも家賃を高めに設定しやすい」などのメリットがあります。この特徴に強い魅力を感じる人は、ファミリーマンション投資を選択するのもよいでしょう。
【おすすめ関連記事】ファミリーマンション投資とは?メリット、デメリットを解説
Q.ワンルーム投資で赤字になったら、すぐに損切りすべきですか?
ワンルーム投資で赤字になった場合、マンションを売却して損切りすべきかどうかは、インカムゲイン(家賃収入)とキャピタルゲイン(売却益)の両面から考えていく必要があります。
インカムゲインでは、家賃が減少したことで手元資金が減り続けており、回復の見込みがない状況などにワンルーム投資の損切りをおすすめします。
また、キャピタルゲインでは不動産市場の停滞・悪化が長期化し、相場がしばらく好転する見込みがない状況などにワンルーム投資の損切りをおすすめします。
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まとめ:ワンルーム投資を始めるおすすめの方法は?
ワンルーム投資を始める際は、「基本知識を身につけてからマンションを選ぶこと」が重要です。
一方で、不動産投資の知識は膨大にありますので、知識の習得を意識し過ぎると、「いつまでたってもワンルーム投資が始められない!」ということになりかねません。
その結果、以下のような結果になってしまう可能性もあります。
- 老後資金を用意できなくなってしまった
- インフレ対策ができず資産が目減りしてしまった
- 十分な相続対策ができなかった など
このような状況にならないために、不動産投資の知識をある程度身に付けたら、実際に物件探しをしてみることをおすすめします。
不動産会社などの助言や情報提供を受けながら、物件選びを進めるのがよいでしょう。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。