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2024.02.29
ベルテックスコラム事務局
不動産投資でローンを利用するメリットを解説 現金購入との違いも分かる
- 融資・ローン
- 不動産投資
不動産投資を始めるとき、ローンを組むべきかどうか迷っている方もいるでしょう。資金を投じるなら、しっかりと知識を身につけてスタートすることが大切です。
ローンを組むと、自己資金の負担が軽減されます。今回は、不動産投資でローンを活用するメリットについて、詳しく説明していきます。
不動産投資でローンを利用するメリットとは
不動産投資の際にローンを組んで物件を購入する人は少なくありません。金融機関などでローンを組むことに対して、不安な気持ちを持っている人もいるのではないでしょうか。不動産は価格が安いものではないですし、ローンを組むメリットもたくさんあります。不動産投資でローンを組むメリットについて詳しく紹介します。
少ない手元資金で投資が始められる
不動産投資でローンを組む最大のメリットは、わずかな手元資金でも投資を始められる点です。主に自己資金とローンの借入金を組み合わせることで期待でき、資金の負担を軽減できます。
これにより、自己資金だけでは手の届かないような物件も取得可能で、投資の選択肢が広がります。ただし、レバレッジを活かしている場合は、逆に金利が利回りを上回る逆レバレッジのリスクも考慮する必要があります。
ローンを組む際には、利回りが低下しない高い価値の物件を選ぶ眼も重要です。どこの金融機関で不動産投資のローンを組むかによっても結果が異なるため、慎重な選定が求められます。
【おすすめ関連記事】レバレッジとは?初心者でもわかりやすく解説
団信に加入できる
団信(団体信用生命保険)は、債務者が完済する前に事故や病気で亡くなったとき、代わりに金融機関へ弁済してくれる制度です。主に住宅ローンなどの債務を抱える際に利用され、債務者が不測の事態に見舞われても、完済済みの不動産を家族に残すことが可能です。ただし、団信に加入するには健康状態に関する告知が必要であり、持病を有する場合は加入が難しいことがあります。告知事項に該当する場合は、加入が認められないことも考えられます。ローンの利用には、団信への加入が条件になっている金融機関がほとんどです。
現金購入した場合の違いとは
不動産投資で物件を購入するときに、現金購入するべきかローンを組むべきか迷うケースもあるのではないでしょうか。現金購入とローン購入どちらがいいのか、その違いについて解説します。
現金購入
不動産投資を現金で購入したほうがいいケースは、手元に余剰資金が多く余裕のある人や、融資をうけにくい仕事をしている人、融資を受けにくい物件の購入を考えている人です。仕事によっても高額な不動産ローンを組めないケースでは、現金購入が選択肢になります。
ローン購入
正社員で勤務していて、社会的な信用がある人がローン購入に適しています。レバレッジを効かせて購入できるので、手元の資金に余裕がなくても条件のいい物件を購入できることもあります。収益や効率を重視した運営を考えている人にもおすすめです。団信にも加入できるので、もしもに備えることもできます。
現金購入は、ローンを組んでいない分金利が上昇するリスクはありません。空室が出て収入が下がり返済ができなくなる心配がない点はいいのですが、レバレッジ効果もなく物件の収益が下がってしまうことも考えられます。
その点、ローン購入は収益性の高さもありますが、空室が多くなり事業がうまくいかなくなったときにローン返済が大きな負担になってしまいます。そのため、ある程度の貯金も必要です。働き盛りになると資金的な余裕がないご家庭も多いので、レバレッジをかけて自己資金の負担が少ないローン購入を選ぶ人も多いようです。
ご家庭の状況や余剰金なども含めて現金かローンを選びましょう。
不動産投資ローンと住宅ローンの違い
不動産投資を組むうえで、不動産投資ローンと住宅ローンの違いがわかりにくいと感じている人もいると思います。簡単に説明すれば、不動産投資ローンは「収益用不動産」を対象にしたもので、住宅ローンは「自宅」を対象としています。それぞれ異なる融資になるため、ローンの違いについても把握しておきましょう。
【おすすめ関連記事】不動産投資ローンの融資限度額は年収の何倍?審査に有利になるポイントも解説
融資対象
融資対象の違いについては、先ほども簡単に説明しましたが以下のとおりです。
- 住宅ローン:居住用不動産(住まい・自宅として利用している物件)
- 不動産投資ローン:投資用不動産
住宅ローンは、居住用の自宅を購入するときや、増改築のときに使うローンです。ローンを借りる本人が住む目的で購入する費用を補填するためのものです。そのため、賃貸経営を目的とした物件の購入ではローンは組めません。
不動産投資ローンは、賃貸経営を目的としたローンになります。住居は別になり収益を得る目的で組むものです。いずれも告知している契約内容と違う利用方法をすれば「重大な契約違反」となってしまうので注意しましょう。
借入可能金額
不動産投資ローンと住宅ローンでは、借入可能金額にも差があります。
- 住宅ローン:年収の5~8倍ほど
- 不動産投資ローン:年収の7~12倍ほど
住宅ローンよりも不動産投資ローンのほうが、融資金額が高く設定されています。不動産投資はあくまでも、投資家として事業の一環です。
そのため、個人でローンを組むよりも高額に設定されます。ただし、本業の給与収入や貯蓄が加味されるため、不動産投資ローンでも年収の7倍~12倍もの融資を受けることができます。ローンの金額に、初回の不動産投資かどうかは関係ありません。
審査項目
不動産投資と住宅ローンでは審査項目の内容にも違いがあります。
- 住宅ローン;個人の属性が融資審査の基準
- 不動産投資ローン:個人の属性と物件の収益性が審査の基準
住宅ローンは、あくまでもローンを組む債権者が融資の審査の基準になります。
仕事の内容や収入の安定性(例: 会社員や士業など)も審査において重要です。また、返済能力や信頼度も個人によって異なります。年収や職歴なども審査に影響を与えます。他にも他社からの借入金額や金融事故の有無も調査され、これらの情報からローンの融通が利くかどうかが判断されます。
不動産投資ローンでは、本人の属性だけでなく、投資対象となる物件の価値や収益性も大きな影響を受けます。立地や築年数、家賃設定などの過去の履歴も考慮されます。審査は金融機関によって異なるため、A社で審査が落ちたとしても、B社では融資が認められるケースもあります。様々な金融機関と相談し、条件の良い場所で融資を受けることを検討しましょう。
金利
住宅ローンの金利は一般的に年0.5%から2%程度で、貸し倒れのリスクが比較的低く、給与収入が続く限り返済が見込まれるため、比較的低い水準に設定されています。
一方、不動産投資ローンの金利は金融機関によって異なりますが、年1.2%から4.5%程度と、住宅ローンよりも高い傾向があります。これは、不動産投資ローンの融資額が通常大きく、毎月の返済もそれに比例して高額になることが一因です。また、家賃収入が安定的でない場合や、将来的なリスクを考慮して金利が高めに設定されることもあります。
物件の収益性やリスクによっても金利が変動するため、具体的な物件や投資計画を考慮することが重要です。
不動産投資ローンを利用するためのステップ
不動産投資ローンを利用するために覚えておきたい、4つのステップを紹介します。
1必要書類を揃える
不動産投資ローンを組むために、必要な書類をそろえる必要があります。
主に以下の内容になります。
- 源泉徴収票
- 免許証やマイナンバーカードなどの写真付き本人確認書類
- 返済予定表(車や住居、カードローンなど)
- 希望購入物件に関する資料
- 保有している不動産の賃貸借契約書
- 通帳のコピーなど(資金状況がわかるもの) など
融資を受ける金融機関によって必要な書類が異なります。
給与収入がある場合は3年間分の源泉徴収票が、他の収入がある場合は確定申告書が必要です。事前に必要な書類を確認し、用意しておきましょう。
2事前審査を受ける
事前審査=仮審査です。不動産融資に対応している金融機関に相談し、事前申請を行います。必要なものを確認するのはもちろん、金利がどの程度になのかを聞き、他社との比較もしておきましょう。同じ条件であれば金利が安いにこしたことはありません。すぐに答えを出さずに比較してから金融機関を決めるのをおすすめします。
3本審査を受ける
事前審査に通ったら、本審査に進みます。本審査が通れば融資が受けられるようになります。事前審査とは違い、本審査がなかなか通らない人もいます。もし、ローンが通らなかった場合に、契約の解除ができる「特約」がついているかどうかも確認しておくと安心です。事前審査と本審査でそろえる書類にも違いがあるため、事前に確認しておきましょう。
4ローン契約を結ぶ
本審査まで通ったら、ローン契約を結ぶ流れになります。あとは、金融機関とローンの契約を結ぶと融資が決定する流れです。そのときの混雑度によっても変わりますし、年末年始など長期休みになるとローンの審査に時間がかかることもあります。目安として2週間から、長くても4週間程度のうちに融資額決定の通知が届くはずです。その後、実際に融資を受けて決済を行い、物件の引き渡しを行い完了の流れです。
審査基準と審査を通りやすくするコツ
不動産投資ローンの審査に通るか心配な方もいるでしょう。審査をスムーズに通過し、リスクを軽減するためのコツを紹介します。
収益性の高い物件を選ぶ
融資を受けやすくするためにも、収益性の高い物件を選ぶことも欠かせません。物件の価値が高ければ、それだけ投資したいと思ってもらいやすくなります。利回りの良さだけでなく、立地がよく空室ができにくい物件であることです。
駅チカや周囲に商業施設が多く需要のある物件だと、融資も受けやすくなります。将来を見据えたときに、この物件ならリスクが少ないと思ってもらえれば、融資が通りやすくなると覚えておきましょう。
頭金は多めに用意しておくこと
融資を通りやすくしたいのであれば、頭金の準備も忘れずに行いましょう。資金に余裕があり頭金が多いと融資も通りやすくなると言われているのです。
毎月の負担も少なくなりますし、あなたの信用度も高まります。できるだけ頭金を用意しておき、審査に挑めるようにしたいものです。
【おすすめ関連記事】不動産投資で融資を受けるには? 審査基準やポイントを知ろう
不動産投資ローンはこのリスクに気をつけよう
不動産投資を始めるうえで、覚えておいて欲しいリスクについて解説します。
金利上昇
不動産投資では金利上昇のリスクについても覚えておきましょう。不動産投資の金利が上昇すると、毎月の返済額も増えてしまいます。その場合、手出し金が必要になるので、大きな負担になってしまいます。不動産投資は高額な融資を受けている人も多いため、少しの金利変動が大きな影響となることもあるでしょう。もともとの不動産金利が低金利で、多少の変動でも問題なく返済できるような金融機関を選びましょう。
リスクを下げるためにしたいこと
不動産投資のリスクを下げるためにしたいポイントをまとめてみました。
- 低金利の不動産投資ローンを選択する
- 借入金額は多くしすぎない
- 繰上げ返済を利用する
・期間短縮型
・返済額軽減型
繰り上げ返済には2種類あります。期間短縮型になると、利息の軽減効果が大きく、短縮できたタイミングを使い、他の物件の購入も視野に入れられるようになります。複数の物件で不動産投資をしたいと考えている人にもおすすめです。
返済額軽減型は、金利上昇に耐えられるようになり設備故障などのリスクを備えることにも繋がります。空室が出てしまったときにも、返済額が増えて負担になるのを軽減できます。繰り上げ返済については資金的な余裕もありますし、向き不向きもあります。また金融機関によって繰り上げ返済にかかる手数料も異なります。あなたのライフスタイルにあった形で選択できるようにしたいものです。
まとめ
不動産投資のローンを組むメリットについて、詳しく解説しました。そもそも住宅ローンとも大きく異なるのがわかってもらえたのではないでしょうか。
ローンを組むときは、金利など条件のいい金融機関を選び、リスクに備えるようにしておくことも大切です。現金で組むのか不動産投資のローンを組むのかによっても変わりますし、自己資金とのバランスも考えて投資することを目指しましょう。
ベルテックスでは不動産投資にまつわるセミナーを開催しています。ご自宅からオンラインでご参加いただけますので、より詳しく話を聞いてみたい方はぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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- 不動産投資
不動産投資を始めるとき、ローンを組むべきかどうか迷っている方もいるでしょう。資金を投じるなら、しっかりと知識を身につけてスタートすることが大切です。
ローンを組むと、自己資金の負担が軽減されます。今回は、不動産投資でローンを活用するメリットについて、詳しく説明していきます。
不動産投資でローンを利用するメリットとは
不動産投資の際にローンを組んで物件を購入する人は少なくありません。金融機関などでローンを組むことに対して、不安な気持ちを持っている人もいるのではないでしょうか。不動産は価格が安いものではないですし、ローンを組むメリットもたくさんあります。不動産投資でローンを組むメリットについて詳しく紹介します。
少ない手元資金で投資が始められる
不動産投資でローンを組む最大のメリットは、わずかな手元資金でも投資を始められる点です。主に自己資金とローンの借入金を組み合わせることで期待でき、資金の負担を軽減できます。
これにより、自己資金だけでは手の届かないような物件も取得可能で、投資の選択肢が広がります。ただし、レバレッジを活かしている場合は、逆に金利が利回りを上回る逆レバレッジのリスクも考慮する必要があります。
ローンを組む際には、利回りが低下しない高い価値の物件を選ぶ眼も重要です。どこの金融機関で不動産投資のローンを組むかによっても結果が異なるため、慎重な選定が求められます。
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団信に加入できる
団信(団体信用生命保険)は、債務者が完済する前に事故や病気で亡くなったとき、代わりに金融機関へ弁済してくれる制度です。主に住宅ローンなどの債務を抱える際に利用され、債務者が不測の事態に見舞われても、完済済みの不動産を家族に残すことが可能です。ただし、団信に加入するには健康状態に関する告知が必要であり、持病を有する場合は加入が難しいことがあります。告知事項に該当する場合は、加入が認められないことも考えられます。ローンの利用には、団信への加入が条件になっている金融機関がほとんどです。
現金購入した場合の違いとは
不動産投資で物件を購入するときに、現金購入するべきかローンを組むべきか迷うケースもあるのではないでしょうか。現金購入とローン購入どちらがいいのか、その違いについて解説します。
現金購入
不動産投資を現金で購入したほうがいいケースは、手元に余剰資金が多く余裕のある人や、融資をうけにくい仕事をしている人、融資を受けにくい物件の購入を考えている人です。仕事によっても高額な不動産ローンを組めないケースでは、現金購入が選択肢になります。
ローン購入
正社員で勤務していて、社会的な信用がある人がローン購入に適しています。レバレッジを効かせて購入できるので、手元の資金に余裕がなくても条件のいい物件を購入できることもあります。収益や効率を重視した運営を考えている人にもおすすめです。団信にも加入できるので、もしもに備えることもできます。
現金購入は、ローンを組んでいない分金利が上昇するリスクはありません。空室が出て収入が下がり返済ができなくなる心配がない点はいいのですが、レバレッジ効果もなく物件の収益が下がってしまうことも考えられます。
その点、ローン購入は収益性の高さもありますが、空室が多くなり事業がうまくいかなくなったときにローン返済が大きな負担になってしまいます。そのため、ある程度の貯金も必要です。働き盛りになると資金的な余裕がないご家庭も多いので、レバレッジをかけて自己資金の負担が少ないローン購入を選ぶ人も多いようです。
ご家庭の状況や余剰金なども含めて現金かローンを選びましょう。
不動産投資ローンと住宅ローンの違い
不動産投資を組むうえで、不動産投資ローンと住宅ローンの違いがわかりにくいと感じている人もいると思います。簡単に説明すれば、不動産投資ローンは「収益用不動産」を対象にしたもので、住宅ローンは「自宅」を対象としています。それぞれ異なる融資になるため、ローンの違いについても把握しておきましょう。
【おすすめ関連記事】不動産投資ローンの融資限度額は年収の何倍?審査に有利になるポイントも解説
融資対象
融資対象の違いについては、先ほども簡単に説明しましたが以下のとおりです。
- 住宅ローン:居住用不動産(住まい・自宅として利用している物件)
- 不動産投資ローン:投資用不動産
住宅ローンは、居住用の自宅を購入するときや、増改築のときに使うローンです。ローンを借りる本人が住む目的で購入する費用を補填するためのものです。そのため、賃貸経営を目的とした物件の購入ではローンは組めません。
不動産投資ローンは、賃貸経営を目的としたローンになります。住居は別になり収益を得る目的で組むものです。いずれも告知している契約内容と違う利用方法をすれば「重大な契約違反」となってしまうので注意しましょう。
借入可能金額
不動産投資ローンと住宅ローンでは、借入可能金額にも差があります。
- 住宅ローン:年収の5~8倍ほど
- 不動産投資ローン:年収の7~12倍ほど
住宅ローンよりも不動産投資ローンのほうが、融資金額が高く設定されています。不動産投資はあくまでも、投資家として事業の一環です。
そのため、個人でローンを組むよりも高額に設定されます。ただし、本業の給与収入や貯蓄が加味されるため、不動産投資ローンでも年収の7倍~12倍もの融資を受けることができます。ローンの金額に、初回の不動産投資かどうかは関係ありません。
審査項目
不動産投資と住宅ローンでは審査項目の内容にも違いがあります。
- 住宅ローン;個人の属性が融資審査の基準
- 不動産投資ローン:個人の属性と物件の収益性が審査の基準
住宅ローンは、あくまでもローンを組む債権者が融資の審査の基準になります。
仕事の内容や収入の安定性(例: 会社員や士業など)も審査において重要です。また、返済能力や信頼度も個人によって異なります。年収や職歴なども審査に影響を与えます。他にも他社からの借入金額や金融事故の有無も調査され、これらの情報からローンの融通が利くかどうかが判断されます。
不動産投資ローンでは、本人の属性だけでなく、投資対象となる物件の価値や収益性も大きな影響を受けます。立地や築年数、家賃設定などの過去の履歴も考慮されます。審査は金融機関によって異なるため、A社で審査が落ちたとしても、B社では融資が認められるケースもあります。様々な金融機関と相談し、条件の良い場所で融資を受けることを検討しましょう。
金利
住宅ローンの金利は一般的に年0.5%から2%程度で、貸し倒れのリスクが比較的低く、給与収入が続く限り返済が見込まれるため、比較的低い水準に設定されています。
一方、不動産投資ローンの金利は金融機関によって異なりますが、年1.2%から4.5%程度と、住宅ローンよりも高い傾向があります。これは、不動産投資ローンの融資額が通常大きく、毎月の返済もそれに比例して高額になることが一因です。また、家賃収入が安定的でない場合や、将来的なリスクを考慮して金利が高めに設定されることもあります。
物件の収益性やリスクによっても金利が変動するため、具体的な物件や投資計画を考慮することが重要です。
不動産投資ローンを利用するためのステップ
不動産投資ローンを利用するために覚えておきたい、4つのステップを紹介します。
1必要書類を揃える
不動産投資ローンを組むために、必要な書類をそろえる必要があります。
主に以下の内容になります。
- 源泉徴収票
- 免許証やマイナンバーカードなどの写真付き本人確認書類
- 返済予定表(車や住居、カードローンなど)
- 希望購入物件に関する資料
- 保有している不動産の賃貸借契約書
- 通帳のコピーなど(資金状況がわかるもの) など
融資を受ける金融機関によって必要な書類が異なります。
給与収入がある場合は3年間分の源泉徴収票が、他の収入がある場合は確定申告書が必要です。事前に必要な書類を確認し、用意しておきましょう。
2事前審査を受ける
事前審査=仮審査です。不動産融資に対応している金融機関に相談し、事前申請を行います。必要なものを確認するのはもちろん、金利がどの程度になのかを聞き、他社との比較もしておきましょう。同じ条件であれば金利が安いにこしたことはありません。すぐに答えを出さずに比較してから金融機関を決めるのをおすすめします。
3本審査を受ける
事前審査に通ったら、本審査に進みます。本審査が通れば融資が受けられるようになります。事前審査とは違い、本審査がなかなか通らない人もいます。もし、ローンが通らなかった場合に、契約の解除ができる「特約」がついているかどうかも確認しておくと安心です。事前審査と本審査でそろえる書類にも違いがあるため、事前に確認しておきましょう。
4ローン契約を結ぶ
本審査まで通ったら、ローン契約を結ぶ流れになります。あとは、金融機関とローンの契約を結ぶと融資が決定する流れです。そのときの混雑度によっても変わりますし、年末年始など長期休みになるとローンの審査に時間がかかることもあります。目安として2週間から、長くても4週間程度のうちに融資額決定の通知が届くはずです。その後、実際に融資を受けて決済を行い、物件の引き渡しを行い完了の流れです。
審査基準と審査を通りやすくするコツ
不動産投資ローンの審査に通るか心配な方もいるでしょう。審査をスムーズに通過し、リスクを軽減するためのコツを紹介します。
収益性の高い物件を選ぶ
融資を受けやすくするためにも、収益性の高い物件を選ぶことも欠かせません。物件の価値が高ければ、それだけ投資したいと思ってもらいやすくなります。利回りの良さだけでなく、立地がよく空室ができにくい物件であることです。
駅チカや周囲に商業施設が多く需要のある物件だと、融資も受けやすくなります。将来を見据えたときに、この物件ならリスクが少ないと思ってもらえれば、融資が通りやすくなると覚えておきましょう。
頭金は多めに用意しておくこと
融資を通りやすくしたいのであれば、頭金の準備も忘れずに行いましょう。資金に余裕があり頭金が多いと融資も通りやすくなると言われているのです。
毎月の負担も少なくなりますし、あなたの信用度も高まります。できるだけ頭金を用意しておき、審査に挑めるようにしたいものです。
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不動産投資ローンはこのリスクに気をつけよう
不動産投資を始めるうえで、覚えておいて欲しいリスクについて解説します。
金利上昇
不動産投資では金利上昇のリスクについても覚えておきましょう。不動産投資の金利が上昇すると、毎月の返済額も増えてしまいます。その場合、手出し金が必要になるので、大きな負担になってしまいます。不動産投資は高額な融資を受けている人も多いため、少しの金利変動が大きな影響となることもあるでしょう。もともとの不動産金利が低金利で、多少の変動でも問題なく返済できるような金融機関を選びましょう。
リスクを下げるためにしたいこと
不動産投資のリスクを下げるためにしたいポイントをまとめてみました。
- 低金利の不動産投資ローンを選択する
- 借入金額は多くしすぎない
- 繰上げ返済を利用する
・期間短縮型
・返済額軽減型
繰り上げ返済には2種類あります。期間短縮型になると、利息の軽減効果が大きく、短縮できたタイミングを使い、他の物件の購入も視野に入れられるようになります。複数の物件で不動産投資をしたいと考えている人にもおすすめです。
返済額軽減型は、金利上昇に耐えられるようになり設備故障などのリスクを備えることにも繋がります。空室が出てしまったときにも、返済額が増えて負担になるのを軽減できます。繰り上げ返済については資金的な余裕もありますし、向き不向きもあります。また金融機関によって繰り上げ返済にかかる手数料も異なります。あなたのライフスタイルにあった形で選択できるようにしたいものです。
まとめ
不動産投資のローンを組むメリットについて、詳しく解説しました。そもそも住宅ローンとも大きく異なるのがわかってもらえたのではないでしょうか。
ローンを組むときは、金利など条件のいい金融機関を選び、リスクに備えるようにしておくことも大切です。現金で組むのか不動産投資のローンを組むのかによっても変わりますし、自己資金とのバランスも考えて投資することを目指しましょう。
ベルテックスでは不動産投資にまつわるセミナーを開催しています。ご自宅からオンラインでご参加いただけますので、より詳しく話を聞いてみたい方はぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。