2024.02.29

資産運用

ベルテックスコラム事務局

仮想通貨 vs 不動産投資 投資先ならどちらがお得か徹底検証

  • 資産形成
  • 金融商品VS不動産投資
  • 比較

近年、仮想通貨の高いリターンが話題となっています。一方、不動産投資はその安定性と長期的な資産形成の魅力から多くの支持を受けています。しかし、これら2つの投資先を比較すると、どちらがお得なのか、またどちらが自分の投資スタイルや目的に合致しているのか、明確な答えを出すのは難しいものです。

そこで今回は、仮想通貨と不動産投資の特性、リスク、リターンを徹底的に検証します。

仮想通貨とは

仮想通貨は、デジタルな形で存在し、通常のお金(フィアット通貨)とは異なります。従来のお金は中央銀行や政府によって発行・管理されますが、仮想通貨は中央機関がなく、インターネット上で取引され、ブロックチェーンと呼ばれる分散型の技術によってサポートされています。近年、その利便性や革新的な技術が注目され、多くの人々によって投資や決済手段として利用されるようになりました。

仮想通貨について

仮想通貨は従来の中央銀行や政府によって発行・管理される通貨とは異なり、デジタルな資産としての特性を持つ通貨です。インターネット上での取引が主となり、中央機関の介入がないため価格の変動が大きいのが特徴です。そのため、送金手数料が低く、国境を問わずに迅速に送金が可能というメリットがありますが、一方で価格の変動の大きさやセキュリティリスク、法的な保護が不十分な場合があるというデメリットも存在します。

近年、仮想通貨の普及は急速に進み、世界平均の保有率は4.2%に達し、ユーザーの総数は4億2,000万人を超えると推定 されています。仮想通貨保有者数の上位10か国は、ベトナム、インドネシア、インド、ナイジェリア、フィリピン、トルコ、パキスタン、ブラジル、メキシコ、アメリカです。また、仮想通貨は最初に登場したビットコインと、それ以外のアルトコインに分類されます。

ブロックチェーンの仕組み 

ブロックチェーンは、データベースの一種で、データを「ブロック」と呼ばれる小さな部分に区切り、それらを連鎖させて構築します。この技術は元々、仮想通貨の取引を記録するために開発されましたが、現在ではその応用範囲が広がっています。

各ブロックには取引データ、タイムスタンプ、そして前のブロックの情報を暗号化したハッシュ値が含まれています。このハッシュ値の特性により、ブロック内の情報を変更することが非常に難しくなります。

ブロックチェーンのデータは分散して保存され、一部のデータが失われても他の場所に同じデータが保存されているため、情報の復元が可能です。この分散型の保存方法により、データの安全性と耐障害性が向上します。

新しいブロックがブロックチェーンに追加される際、ネットワークの参加者がその取引が正しいかどうかを確認します。この確認プロセスを「マイニング」と呼び、正しい取引のみがブロックチェーンに追加されるため、不正な取引を防ぎます。

ブロックチェーン上の取引は公開されているため、誰でも内容を閲覧できますが、取引の詳細情報は隠されているため、個人のプライバシーは保護されています。この特性を活かして、さまざまな業界での利用が進行中です。

仮想通貨は投資対象なのか

仮想通貨は近年、多くの人々の間で注目されている投資対象となっています。その背景には、仮想通貨が持つ通貨としての機能 があります。具体的には、仮想通貨は商品やサービスの決済手段として使用されるほか、価値を測る尺度として、また資産を蓄積・保存する手段としても利用されています。特に国際取引においては、仮想通貨を使用することで高額な送金手数料を節約できるため、多くの企業や個人が利用を検討しています。

一方で、仮想通貨を投資商品として見ると、その価格変動が不安定なためにハイリスクであることが特徴です。未来の価格を正確に予測することは難しいものの、いくつかの調査会社や専門家は、将来的な価格の上昇を予測しています。例えば、調査会社「bitnation」は、ビットコインの価格が2025年には約11万ドル、2030年には約22万ドルに達するとの予想を発表しています。 

さらに、ビットコインには「半減期」という特徴的なイベントがあり、これは新規に発行されるビットコインの数量が半分になるタイミングを指します。過去の半減期の際には、価格の大きな上昇が見られたことから、2024年の半減期にも同様の動きが期待されています。

しかし、投資にはリスクが伴うため、仮想通貨への投資を検討する際には、十分な情報収集とリスク管理が必要です。

仮想通貨 VS 不動産投資を徹底比較

仮想通貨と不動産投資、どちらがより良い投資先なのでしょうか。以下の表では、それぞれの投資先の特性をいくつかの観点から比較しています。

項目 仮想通貨 不動産投資
年金対策 不定期の収益 定期的な家賃収入
インフレ対策 価格上昇の可能性 土地価格の上昇
節税効果 取引による損益計算 物件の減価償却
保険効果 なし 災害保険等
下落相場対策 価格のボラティリティ 定期的な家賃収入
再現性 高い 地域や物件による
管理のしやすさ ウォレット管理 物件の管理や修繕

年金対策

将来の安定した収入を確保するために、年金対策としての投資選択は非常に重要です。仮想通貨と不動産投資は異なる特性とリスクを持つため、どちらが適しているかは個人の状況やリスク許容度に依存します。

仮想通貨は価格が急激に変動することが特徴です。一部の投資家は、このボラティリティを利用して短期的な高いリターンを目指しますが、長期的な収益を安定して確保するのは難しいと言えます。よって、仮想通貨はリスクが高い資産です。

不動産投資は実物の資産に投資するもので、賃貸収入や不動産の価格上昇による収益を追求します。不動産の価格変動は比較的緩やかで、長期的には安定した賃貸収入が期待できます。そのため、将来の年金対策として選択する人が多くいます。ただし、不動産投資には物件選びや管理、税金に関する知識が必要です。

どちらの選択が適切かは、個人の投資目標やリスク許容度、資産状況に合わせて考える必要があります。リスクをよく理解し、検討し、計画的に投資を進めることが大切です。

インフレ対策

仮想通貨は、中央銀行や政府の通貨発行政策から独立して動くため、伝統的な通貨のようにインフレの影響を直接受けることが少ないです。特に、経済の不安定な国々では、国の通貨が急激に価値を失う中で、仮想通貨は安全な資産としての役割を果たすことが期待されています。

しかし、仮想通貨の価格は非常にボラティリティが高く、価値は短期間で大きく変動することもあるため、完全なインフレ対策として頼りにするのはリスキーとも言えます。

一方、不動産投資は、土地や建物といった物理的な資産に投資することで、インフレの影響を受けにくい資産を持つことができます。インフレが進行すると、一般的に物価が上昇するため、不動産の価値も上昇する傾向があります。

特に、都市部や成長が期待される地域の不動産は、長期的に価値が上昇する可能性が高いとされています。

節税効果

仮想通貨の取引は、近年の急激な普及に伴い、多くの国々で税制が整備されつつあります。多くの国では、仮想通貨の売買による利益はキャピタルゲインとして課税されるのが一般的です。

しかし、取引の頻度や保有期間、利益の大きさによっては異なる税率が適用される場合もあります。また、マイニングやエアドロップといった仮想通貨の取得方法によっても、税の取り扱いが変わることがあるため、各国の税法や最新の税制改正を常にチェックすることが重要です。

一方、不動産投資は長い歴史を持つ投資手段であり、多くの国で税制上の優遇措置が設けられています。例えば、賃貸物件の経費や修繕費を所得から差し引くことで、所得税の負担を軽減できる場合があります。

また、不動産の売却に際しては、所有期間が一定以上の場合には税率が低減される制度も存在します。

さらに、適切な資産の構築や資産管理を行うことで、相続税や贈与税の節税効果も期待できる場合があります。不動産投資に関する税制は複雑であり、専門家のアドバイスを受けることが推奨されます。

保険効果

保険効果とは、資産の価値が一定の範囲内で安定していることを指し、投資家が未来の不確実性に対して安心して資産を持ち続けることができる度合いを示します。

仮想通貨の価格は変動が非常に激しく、短期間で大きな価格変動が生じることが一般的です。特にビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨は、市場の需給バランスや投資家のセンチメント、さらには政府の規制動向など多くの要因に影響を受けやすいため、安定した価値を保持するとは言えません。このため、仮想通貨を保険効果が高い資産として扱うのは難しいとされています。

一方、不動産投資は、土地や建物といった物理的な資産に投資することから、一定の価値を長期的に保持することが期待できます。特に、都市部の土地や人口が増加している地域の不動産は、供給が限られているため、価値が下落するリスクが低いとされています。また、不動産は賃貸収入を得ることができるため、収益性と安定性を兼ね備えた投資として多くの投資家から注目されています。不動産の価格は、経済の成長やインフラの整備、地域の再開発などの要因によって上昇する可能性があるため、資産を保全する役割を果たすことが可能です。

下落相場対策

下落相場とは、資産の価格が一定期間継続的に下落する市場のことを指します。投資家はこのような市場環境下でのリスクを最小限に抑えるための対策を考える必要があります。

仮想通貨は、その性質上、非常にボラティル(価格変動が激しい)であると言われています。市場の需給バランス、投資家の心理、政府の規制など、さまざまな要因によって価格が大きく変動することが日常的に見られます。特に、ネガティブなニュースや規制の強化などの情報が流れると、短期間で大きく価格が下落することも少なくありません。このようなリスクを回避するためには、適切なリスク管理や資産の分散投資が必要となります。

一方、不動産投資は、物理的な資産である土地や建物に投資することから、その価値が時間とともに消失することは少ないとされています。もちろん、不動産の価格も経済の状況や地域の発展度、物件の老朽化などの要因によって変動しますが、長期的な視点で見れば、都市部や人口増加地域などの不動産は価値を保持しやすいと言われています。

また、不動産は賃貸収入を得ることも可能なため、価格が下落しても一定の収益を得ることが期待できます。このような特性から、不動産投資は下落相場に対する安定した対策として多くの投資家に選ばれています。

再現性

再現性とは、同じ条件下で同じ結果を繰り返し得る能力や性質を指します。投資の文脈では、特定の投資戦略を繰り返し適用することで、同様のリターンを得ることができるかどうかを示す重要な要素です。

仮想通貨は価格が急激に変動し、多くの要因に影響されるため、再現性が低いと言えます。政府の規制、技術の進化、市場の感情など、予測が難しく、常に変化します。そのため、過去の投資戦略を適用して同じ結果を得ることは難しいでしょう。

一方、不動産投資は安定性が高く、再現性が高いとされています。地域の経済成長や人口動態、物件の状態など、比較的予測可能な要因が多く関与します。さらに、不動産投資の成功は経験や知識に支えられ、物件選定や賃貸経営のノウハウを活用することで、安定したリターンを繰り返し得る可能性が高まります。そのため、不動産投資は再現性の高い投資と言えます。

管理のしやすさ

管理のしやすさは、投資を行う際の手間や労力を示す指標です。投資の種類によって、その管理のしやすさは大きく異なります。

仮想通貨の管理はデジタルアセットそのものを対象とします。通常、デジタルウォレットと呼ばれるアプリケーションを使用して行います。ユーザーはデジタルウォレットを介して仮想通貨の送受信や保管を行います。セキュリティ対策が必要ですが、基本的にはシンプルな操作で仮想通貨の管理ができます。

不動産投資は物理的な不動産の管理を必要とします。これには、物件の定期的なメンテナンスや修繕、テナントとのコミュニケーション、賃料の収集など、多くの業務が含まれます。これらの業務は専門的な知識や経験が求められ、個人での管理は手間がかかります。

ただし、不動産管理会社にこれらの業務を委託すれば、労力を減らすことができるでしょう。管理会社は専門的なノウハウを持っており、物件の適切な管理やテナントとのコミュニケーションをサポートします。

仮想通貨投資と不動産投資を組み合わる

想通貨と不動産は、それぞれ異なるリスクとリターンの特性を持っています。仮想通貨は新しい技術に基づいた投資で、高いリターンを期待できる一方で価格の大きな変動がリスクとなります。一方、不動産は古くからの投資方法で安定したリターンと資産価値の維持が期待されますが、初期投資が大きなハードルとなります。

これらの特性を理解し、バランスよく組み合わせることで、資産の多様化を図り、全体のリスクを低減できます。例えば、仮想通貨の高いリターンを活用して収益を増やし、不動産の安定した収益を通じてリスクを分散させることが可能です。

資金に余裕があるなら組み合わせる

資金の余裕がある投資家にとって、仮想通貨と不動産の組み合わせは考慮すべき選択肢となります。
なぜなら両者が持つ異なる性質とリスクをバランスよく組み合わせることで、より効果的な投資戦略を築くことができるからです。

不動産投資の魅力は、自己資金をそれほど必要とせず、テナントからの賃料収入を活用して投資を進めることができる点にあります。また、不動産は物理的な資産であるため、日常的な運営や管理に多くの時間や手間をかけることなく、安定した収益を期待できます。

一方、仮想通貨はその性質上、自己資金を必要とすることが多く、価格の変動が大きいため、日々の市場の動向をしっかりとチェックし、適切に管理するこおとが求められます。このようなボラティリティの高さは、大きなリターンを追求する一方で、価格の下落リスクも伴います。

これらの特性を踏まえた上で、投資戦略を考えると、まずは安定性と再現性が高い不動産投資を先行して行うのがおすすめです。不動産からの収益が安定してきた段階、例えば2年目の確定申告が終わった後など、落ち着いたタイミングで仮想通貨への投資を検討するのが良いでしょう。仮想通貨への投資は、全体のポートフォリオの中で5%程度に抑えるなど、リスクを許容できる範囲で行うことが重要です。

仮想通過投資の利益で不動産投資も行う方法も

仮想通貨と不動産は異なる投資方法ですが、組み合わせることでさまざまなメリットを得られます。

まず、仮想通貨の価格は日々大きく変動します。しかし、その変動から得た利益を不動産に投資することで、資産を実物として保持できます。もし仮想通貨の価格が下がっても、不動産という安定した資産があればリスクを軽減できるでしょう。
さらに、仮想通貨で得た利益の税金を不動産の購入に充てることで、税金の優遇措置を受けることができます。

まとめ

仮想通貨はブロックチェーン技術を活用したデジタルな通貨で、中央銀行や政府の介入を受けない独自の存在として成り立っています。インターネットを通じた取引が主流となっており、特にアジアやアフリカではその普及率が増加しています。ブロックチェーンは取引情報を分散して保管するため、データの改ざんが非常に困難です。ブロックチェーン技術は、今後、金融界をはじめとする多くの分野でさらなる進化の鍵となるでしょう。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。

2024.02.29

資産運用

ベルテックスコラム事務局

仮想通貨 vs 不動産投資 投資先ならどちらがお得か徹底検証

  • 資産形成
  • 金融商品VS不動産投資
  • 比較

近年、仮想通貨の高いリターンが話題となっています。一方、不動産投資はその安定性と長期的な資産形成の魅力から多くの支持を受けています。しかし、これら2つの投資先を比較すると、どちらがお得なのか、またどちらが自分の投資スタイルや目的に合致しているのか、明確な答えを出すのは難しいものです。

そこで今回は、仮想通貨と不動産投資の特性、リスク、リターンを徹底的に検証します。

仮想通貨とは

仮想通貨は、デジタルな形で存在し、通常のお金(フィアット通貨)とは異なります。従来のお金は中央銀行や政府によって発行・管理されますが、仮想通貨は中央機関がなく、インターネット上で取引され、ブロックチェーンと呼ばれる分散型の技術によってサポートされています。近年、その利便性や革新的な技術が注目され、多くの人々によって投資や決済手段として利用されるようになりました。

仮想通貨について

仮想通貨は従来の中央銀行や政府によって発行・管理される通貨とは異なり、デジタルな資産としての特性を持つ通貨です。インターネット上での取引が主となり、中央機関の介入がないため価格の変動が大きいのが特徴です。そのため、送金手数料が低く、国境を問わずに迅速に送金が可能というメリットがありますが、一方で価格の変動の大きさやセキュリティリスク、法的な保護が不十分な場合があるというデメリットも存在します。

近年、仮想通貨の普及は急速に進み、世界平均の保有率は4.2%に達し、ユーザーの総数は4億2,000万人を超えると推定 されています。仮想通貨保有者数の上位10か国は、ベトナム、インドネシア、インド、ナイジェリア、フィリピン、トルコ、パキスタン、ブラジル、メキシコ、アメリカです。また、仮想通貨は最初に登場したビットコインと、それ以外のアルトコインに分類されます。

ブロックチェーンの仕組み 

ブロックチェーンは、データベースの一種で、データを「ブロック」と呼ばれる小さな部分に区切り、それらを連鎖させて構築します。この技術は元々、仮想通貨の取引を記録するために開発されましたが、現在ではその応用範囲が広がっています。

各ブロックには取引データ、タイムスタンプ、そして前のブロックの情報を暗号化したハッシュ値が含まれています。このハッシュ値の特性により、ブロック内の情報を変更することが非常に難しくなります。

ブロックチェーンのデータは分散して保存され、一部のデータが失われても他の場所に同じデータが保存されているため、情報の復元が可能です。この分散型の保存方法により、データの安全性と耐障害性が向上します。

新しいブロックがブロックチェーンに追加される際、ネットワークの参加者がその取引が正しいかどうかを確認します。この確認プロセスを「マイニング」と呼び、正しい取引のみがブロックチェーンに追加されるため、不正な取引を防ぎます。

ブロックチェーン上の取引は公開されているため、誰でも内容を閲覧できますが、取引の詳細情報は隠されているため、個人のプライバシーは保護されています。この特性を活かして、さまざまな業界での利用が進行中です。

仮想通貨は投資対象なのか

仮想通貨は近年、多くの人々の間で注目されている投資対象となっています。その背景には、仮想通貨が持つ通貨としての機能 があります。具体的には、仮想通貨は商品やサービスの決済手段として使用されるほか、価値を測る尺度として、また資産を蓄積・保存する手段としても利用されています。特に国際取引においては、仮想通貨を使用することで高額な送金手数料を節約できるため、多くの企業や個人が利用を検討しています。

一方で、仮想通貨を投資商品として見ると、その価格変動が不安定なためにハイリスクであることが特徴です。未来の価格を正確に予測することは難しいものの、いくつかの調査会社や専門家は、将来的な価格の上昇を予測しています。例えば、調査会社「bitnation」は、ビットコインの価格が2025年には約11万ドル、2030年には約22万ドルに達するとの予想を発表しています。 

さらに、ビットコインには「半減期」という特徴的なイベントがあり、これは新規に発行されるビットコインの数量が半分になるタイミングを指します。過去の半減期の際には、価格の大きな上昇が見られたことから、2024年の半減期にも同様の動きが期待されています。

しかし、投資にはリスクが伴うため、仮想通貨への投資を検討する際には、十分な情報収集とリスク管理が必要です。

仮想通貨 VS 不動産投資を徹底比較

仮想通貨と不動産投資、どちらがより良い投資先なのでしょうか。以下の表では、それぞれの投資先の特性をいくつかの観点から比較しています。

項目 仮想通貨 不動産投資
年金対策 不定期の収益 定期的な家賃収入
インフレ対策 価格上昇の可能性 土地価格の上昇
節税効果 取引による損益計算 物件の減価償却
保険効果 なし 災害保険等
下落相場対策 価格のボラティリティ 定期的な家賃収入
再現性 高い 地域や物件による
管理のしやすさ ウォレット管理 物件の管理や修繕

年金対策

将来の安定した収入を確保するために、年金対策としての投資選択は非常に重要です。仮想通貨と不動産投資は異なる特性とリスクを持つため、どちらが適しているかは個人の状況やリスク許容度に依存します。

仮想通貨は価格が急激に変動することが特徴です。一部の投資家は、このボラティリティを利用して短期的な高いリターンを目指しますが、長期的な収益を安定して確保するのは難しいと言えます。よって、仮想通貨はリスクが高い資産です。

不動産投資は実物の資産に投資するもので、賃貸収入や不動産の価格上昇による収益を追求します。不動産の価格変動は比較的緩やかで、長期的には安定した賃貸収入が期待できます。そのため、将来の年金対策として選択する人が多くいます。ただし、不動産投資には物件選びや管理、税金に関する知識が必要です。

どちらの選択が適切かは、個人の投資目標やリスク許容度、資産状況に合わせて考える必要があります。リスクをよく理解し、検討し、計画的に投資を進めることが大切です。

インフレ対策

仮想通貨は、中央銀行や政府の通貨発行政策から独立して動くため、伝統的な通貨のようにインフレの影響を直接受けることが少ないです。特に、経済の不安定な国々では、国の通貨が急激に価値を失う中で、仮想通貨は安全な資産としての役割を果たすことが期待されています。

しかし、仮想通貨の価格は非常にボラティリティが高く、価値は短期間で大きく変動することもあるため、完全なインフレ対策として頼りにするのはリスキーとも言えます。

一方、不動産投資は、土地や建物といった物理的な資産に投資することで、インフレの影響を受けにくい資産を持つことができます。インフレが進行すると、一般的に物価が上昇するため、不動産の価値も上昇する傾向があります。

特に、都市部や成長が期待される地域の不動産は、長期的に価値が上昇する可能性が高いとされています。

節税効果

仮想通貨の取引は、近年の急激な普及に伴い、多くの国々で税制が整備されつつあります。多くの国では、仮想通貨の売買による利益はキャピタルゲインとして課税されるのが一般的です。

しかし、取引の頻度や保有期間、利益の大きさによっては異なる税率が適用される場合もあります。また、マイニングやエアドロップといった仮想通貨の取得方法によっても、税の取り扱いが変わることがあるため、各国の税法や最新の税制改正を常にチェックすることが重要です。

一方、不動産投資は長い歴史を持つ投資手段であり、多くの国で税制上の優遇措置が設けられています。例えば、賃貸物件の経費や修繕費を所得から差し引くことで、所得税の負担を軽減できる場合があります。

また、不動産の売却に際しては、所有期間が一定以上の場合には税率が低減される制度も存在します。

さらに、適切な資産の構築や資産管理を行うことで、相続税や贈与税の節税効果も期待できる場合があります。不動産投資に関する税制は複雑であり、専門家のアドバイスを受けることが推奨されます。

保険効果

保険効果とは、資産の価値が一定の範囲内で安定していることを指し、投資家が未来の不確実性に対して安心して資産を持ち続けることができる度合いを示します。

仮想通貨の価格は変動が非常に激しく、短期間で大きな価格変動が生じることが一般的です。特にビットコインやイーサリアムなどの主要な仮想通貨は、市場の需給バランスや投資家のセンチメント、さらには政府の規制動向など多くの要因に影響を受けやすいため、安定した価値を保持するとは言えません。このため、仮想通貨を保険効果が高い資産として扱うのは難しいとされています。

一方、不動産投資は、土地や建物といった物理的な資産に投資することから、一定の価値を長期的に保持することが期待できます。特に、都市部の土地や人口が増加している地域の不動産は、供給が限られているため、価値が下落するリスクが低いとされています。また、不動産は賃貸収入を得ることができるため、収益性と安定性を兼ね備えた投資として多くの投資家から注目されています。不動産の価格は、経済の成長やインフラの整備、地域の再開発などの要因によって上昇する可能性があるため、資産を保全する役割を果たすことが可能です。

下落相場対策

下落相場とは、資産の価格が一定期間継続的に下落する市場のことを指します。投資家はこのような市場環境下でのリスクを最小限に抑えるための対策を考える必要があります。

仮想通貨は、その性質上、非常にボラティル(価格変動が激しい)であると言われています。市場の需給バランス、投資家の心理、政府の規制など、さまざまな要因によって価格が大きく変動することが日常的に見られます。特に、ネガティブなニュースや規制の強化などの情報が流れると、短期間で大きく価格が下落することも少なくありません。このようなリスクを回避するためには、適切なリスク管理や資産の分散投資が必要となります。

一方、不動産投資は、物理的な資産である土地や建物に投資することから、その価値が時間とともに消失することは少ないとされています。もちろん、不動産の価格も経済の状況や地域の発展度、物件の老朽化などの要因によって変動しますが、長期的な視点で見れば、都市部や人口増加地域などの不動産は価値を保持しやすいと言われています。

また、不動産は賃貸収入を得ることも可能なため、価格が下落しても一定の収益を得ることが期待できます。このような特性から、不動産投資は下落相場に対する安定した対策として多くの投資家に選ばれています。

再現性

再現性とは、同じ条件下で同じ結果を繰り返し得る能力や性質を指します。投資の文脈では、特定の投資戦略を繰り返し適用することで、同様のリターンを得ることができるかどうかを示す重要な要素です。

仮想通貨は価格が急激に変動し、多くの要因に影響されるため、再現性が低いと言えます。政府の規制、技術の進化、市場の感情など、予測が難しく、常に変化します。そのため、過去の投資戦略を適用して同じ結果を得ることは難しいでしょう。

一方、不動産投資は安定性が高く、再現性が高いとされています。地域の経済成長や人口動態、物件の状態など、比較的予測可能な要因が多く関与します。さらに、不動産投資の成功は経験や知識に支えられ、物件選定や賃貸経営のノウハウを活用することで、安定したリターンを繰り返し得る可能性が高まります。そのため、不動産投資は再現性の高い投資と言えます。

管理のしやすさ

管理のしやすさは、投資を行う際の手間や労力を示す指標です。投資の種類によって、その管理のしやすさは大きく異なります。

仮想通貨の管理はデジタルアセットそのものを対象とします。通常、デジタルウォレットと呼ばれるアプリケーションを使用して行います。ユーザーはデジタルウォレットを介して仮想通貨の送受信や保管を行います。セキュリティ対策が必要ですが、基本的にはシンプルな操作で仮想通貨の管理ができます。

不動産投資は物理的な不動産の管理を必要とします。これには、物件の定期的なメンテナンスや修繕、テナントとのコミュニケーション、賃料の収集など、多くの業務が含まれます。これらの業務は専門的な知識や経験が求められ、個人での管理は手間がかかります。

ただし、不動産管理会社にこれらの業務を委託すれば、労力を減らすことができるでしょう。管理会社は専門的なノウハウを持っており、物件の適切な管理やテナントとのコミュニケーションをサポートします。

仮想通貨投資と不動産投資を組み合わる

想通貨と不動産は、それぞれ異なるリスクとリターンの特性を持っています。仮想通貨は新しい技術に基づいた投資で、高いリターンを期待できる一方で価格の大きな変動がリスクとなります。一方、不動産は古くからの投資方法で安定したリターンと資産価値の維持が期待されますが、初期投資が大きなハードルとなります。

これらの特性を理解し、バランスよく組み合わせることで、資産の多様化を図り、全体のリスクを低減できます。例えば、仮想通貨の高いリターンを活用して収益を増やし、不動産の安定した収益を通じてリスクを分散させることが可能です。

資金に余裕があるなら組み合わせる

資金の余裕がある投資家にとって、仮想通貨と不動産の組み合わせは考慮すべき選択肢となります。
なぜなら両者が持つ異なる性質とリスクをバランスよく組み合わせることで、より効果的な投資戦略を築くことができるからです。

不動産投資の魅力は、自己資金をそれほど必要とせず、テナントからの賃料収入を活用して投資を進めることができる点にあります。また、不動産は物理的な資産であるため、日常的な運営や管理に多くの時間や手間をかけることなく、安定した収益を期待できます。

一方、仮想通貨はその性質上、自己資金を必要とすることが多く、価格の変動が大きいため、日々の市場の動向をしっかりとチェックし、適切に管理するこおとが求められます。このようなボラティリティの高さは、大きなリターンを追求する一方で、価格の下落リスクも伴います。

これらの特性を踏まえた上で、投資戦略を考えると、まずは安定性と再現性が高い不動産投資を先行して行うのがおすすめです。不動産からの収益が安定してきた段階、例えば2年目の確定申告が終わった後など、落ち着いたタイミングで仮想通貨への投資を検討するのが良いでしょう。仮想通貨への投資は、全体のポートフォリオの中で5%程度に抑えるなど、リスクを許容できる範囲で行うことが重要です。

仮想通過投資の利益で不動産投資も行う方法も

仮想通貨と不動産は異なる投資方法ですが、組み合わせることでさまざまなメリットを得られます。

まず、仮想通貨の価格は日々大きく変動します。しかし、その変動から得た利益を不動産に投資することで、資産を実物として保持できます。もし仮想通貨の価格が下がっても、不動産という安定した資産があればリスクを軽減できるでしょう。
さらに、仮想通貨で得た利益の税金を不動産の購入に充てることで、税金の優遇措置を受けることができます。

まとめ

仮想通貨はブロックチェーン技術を活用したデジタルな通貨で、中央銀行や政府の介入を受けない独自の存在として成り立っています。インターネットを通じた取引が主流となっており、特にアジアやアフリカではその普及率が増加しています。ブロックチェーンは取引情報を分散して保管するため、データの改ざんが非常に困難です。ブロックチェーン技術は、今後、金融界をはじめとする多くの分野でさらなる進化の鍵となるでしょう。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。