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2024.02.29
ベルテックスコラム事務局
投資初心者の基本ガイド!種類や運用スタイルを理解して賢く運用!
- 投資の種類・方法
給料がなかなか上がりにくい中、投資を始めたいと考えている投資初心者は多いのではないでしょうか。しかし、ビギナーの中には何から始めていいか分からない、という人も多いかと思います。投資するには、基本的な投資の知識が必要であるほか、投資資金も必要です。
この記事では、投資初心者の基本ガイドとして、投資初心者向けに投資の種類や運用スタイル、リスクや失敗例について解説します。基本を理解して賢く運用することができるよう、初心者向けの「基本ガイド」としてご活用ください。
「投資初心者」がこれだけは知るべき5つの基本
投資初心者は「何から手を付けていいか分からない」という状態で、いきなり証券口座を開設したり、商品購入したりというスタートを切ってはいけません。
これから投資を始めるにあたって、まず知っておくべき5つの基本があります。
1.投資をする目的を決める
投資をする目的として、実践者に共通しているのは、お金を増やすことです。投資は利率の低い銀行の預貯金よりも効率的にお金を増やすことができる方法で、賢い資産運用と言えます。ただし、投資を始めるに当たっては、お金を貯めるという目的だけでなく、具体的な目標を決めることが重要になります。具体的な目標を決めることで、目標を達成するには、いつまでにいくらお金を貯める必要があるのかが明確になるからです。投資の目標を決めることによって、投資へのモチベーションが上がるとともに、目標額を達成するためにはどの金融商品が最適なのかがわかります。
2.投資の複利効果を理解する
投資の複利効果とは、運用益を元本に上乗せした上で再投資することで、利益を大きくする方法です。一方、単利は、運用益を元本に上乗せせずに、元本を一定の金額で投資する方法です。複利は、元本に利子が上乗せされるため、元本も利子も大きくなっていくとともに、運用期間が長くなればなるほど利益が大きくなるという特徴があります。それに対して、単利は同じ金額の元本を毎月投資するため、利息も毎月変わらないことになります。このように投資には複利効果があるため、効率的にお金を増やすことができますが、銀行の預貯金は、金利が低すぎるため、利息はほとんどありません。2024年現在、銀行の定期預金金利は0.002%程度で、100万円を1年間預けても、わずか20円のプラスにしかなりません。
3.投資で得られる2つの収益を理解する
投資で得られる収益は「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類に大別されます。
インカムゲイン
インカムゲインとは、投資した資産から得られる収入のことです。最もわかりやすい例としては、不動産を所有(投資)することによって得られる家賃収入や、株式の配当金、債権の利息などが挙げられます。インカムゲインは運用中に定期的に利益を得られる「運用益」を指します。
キャピタルゲイン
キャピタルゲインとは、投資した資産を売却することにより得られる売却益のことです。資産を購入したときの価格よりも高く売却した場合、差額によってキャピタルゲインが発生します。インカムゲインとの違いは、インカムゲインは定期的に利益を得られるのに対して、キャピタルゲインは一時的な利益のみ得られる点です。また、キャピタルゲインに対して、「キャピタルロス」という概念があり、これは資産の購入価格よりも売却価格の方が低かったことによる損失のことを言います。
4.「リスク」と「リターン」の関係性を理解する
投資における「リスク」とは「収益の不確実性」のことで、「リターン」とは「投資により得られる収益」のことです。一般的に「リスク」と「リターン」の関係は、リスクが大きいほど、リターンも大きくなります(ハイリスク・ハイリターン)。逆に、リスクが小さいほど、リスクも小さくなります(ローリスク・ローリターン)。
それぞれ代表的な投資を挙げると、以下の通りです。
・ハイリスク・ハイリターン:株式、FX(外国為替証拠金取引)
・ローリスク・ローリターン:預貯金・投資信託
5.投資の基本運用スタイルとは
投資の基本運用スタイルは、「長期・積立・分散」投資が基本であり、長期的に成長する銘柄へ投資します。というのは、「長期・積立・分散」投資には、それぞれ次のようなメリットがあるからです。
メリット | |
---|---|
長期投資 | 複利効果 |
積立投資 | ・少額投資が可能 ・投資を継続できる |
分散投資 | ・金融商品(銘柄)の分散(価格変動リスクの回避) ・地域分散 ・時間(時期)の分散(買うタイミングの分散) |
【参考】りそな銀行「長期・積立・分散投資とは?」
長期投資では、高い複利効果が期待できます。積立投資には、少額から投資できるというメリットがあるほか、一定額を毎月積み立てていくことから、無理なく投資を継続することができます。分散投資には、価格変動リスクを抑えるというメリットがあります。例えば、1つの金融商品のみに投資すると、その価格が下落したときにすべてを失うというリスクがあります。
しかし、さまざまな金融商品(地域)に投資すれば、価格変動リスクを抑えることが可能となります。
【出典】金融庁「投資の基本」
投資で考えるべき5つのリスクとは
投資で考えるべき代表的なリスクとは、「価格変動リスク」「信用リスク(デフォルト・リスク)」「流動性リスク」「金利変動リスク」「為替変動リスク」の5つです。それぞれについて、以下で解説します。
価格変動リスク
価格変動リスクとは、投資した金融商品(株式、投資信託など)の価格が変動したり、価格の振れ幅が変動したりするリスクのことです。株価の動きは、企業の業績だけでなく、政治や経済、社会情勢などにも影響されるため、注視する必要があります。
信用リスク(デフォルト・リスク)
信用リスク(デフォルト・リスク)とは、株式などの有価証券を発行している国や企業などが債務不履行に陥る可能性のことを言います。国や企業などの信用リスクが高まると、あっという間に噂は広がっていくとともに、価格も下落していきます。このまま、国や企業が破綻や倒産するとなると、利息だけでなく元本も回収不可能となります。
流動性リスク
流動性リスクとは、保有する資産をいかに簡単に換金できるか、取引が成立するか、といった市場における売買の可能性のことを指します。一般的に流動性が最も高いのは現金で、売却までのプロセスが複雑である不動産投資物件は流動性が低いという見方がされています。
金利変動リスク
金利変動リスクとは、金利が変動することで投資した金融商品の価値が変動するリスクのことです。中でも債権の市場価格は、金利の変動と深い関わりがあり、金利が上がると債権価格は下がり、金利が下がると債権価格は上がるという相関関係にあります。
為替変動リスク
為替変動リスクとは、為替相場の変動により外貨建て金融商品の円換算額が変動するリスクのことです。つまり、外貨建て投資には為替変動リスクが生じ、円高の場合には円換算額が減少し、円安の場合には円換算額が増加します。
初心者におすすめはどれ?主な投資の種類
初心者が投資を始めるにあたり、どの投資先を選ぶのかはとても重要なテーマです。ここでは、主な6種類の投資について解説します。
株式投資
株式投資とは、企業が発行する株式を購入し、売買することによって利益を狙う投資のことです。配当金(インカムゲイン)を受け取れるほか、株式を安く購入し高く売却することによって、値上がり益(キャピタルゲイン)も得ることができます。さらに、企業の商品やサービスを利用できる「株主優待」もメリットの1つです。
しかし、株式投資はリスクが高いので初心者にはおすすめできません。株式投資は特に価格変動リスクが高く、極端な株価の値下がりが発生すると、大きな損失を被るおそれがあるからです。そのため、株式投資をやるには、ある程度の投資の知識が必要になります。
投資信託
投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が複数の株式や債券などで運用することによって、利益を投資家に還元する金融商品です。少額から始められ、プロが運用するというメリットがある一方、損失リスクがあるというデメリットもあります。
ただし、ファンドマネージャーによって管理されている点から、ある程度リスクが抑えられていると言えます。そのため、初心者でも比較的始めやすい投資手法であると言えるでしょう。
債券
債券とは、国や企業が資金調達を目的として発行する金融商品です。債券には、満期日に額面金額(元本)が償還され、定期的に利子を受け取ることができるというメリットがありますが、中途解約すると元本割れしてしまうデメリットもあります。また、債券を発行した企業が破綻すると、無価値になるリスクも併せ持ちます。
債券はどちらかと言うと低リスクで元本保証されることが多いので、初心者にはおすすめです。しかし、利回りは決して高くありません。なお、債券には円建てと外貨建てがあり、外貨建ての方が金利は高いですが、為替変動リスクが伴います
外貨預金
外貨預金とは、外貨(外国の通貨)で預金をすることです。2024年現在、諸外国の預金金利は日本のよりもかなり高い数値で、日本円よりはお金を増やしやすくなっています。そのため、外貨預金は低リスクで始めやすい投資ですが、為替リスクや金利変動の影響を受けやすくなっています。
金投資
金投資とは、金の現物に投資する金融商品です。世界情勢が不安定なときに金価格が上昇しやすいという特徴があるため、「有事の金」と言われることがあります。一方で、利子や配当がないというデメリットもあります。金投資は長期的に安定していますが、市場要因の影響で価格が大きく変動する場合があります。
不動産投資
不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入して、家賃収入を得る投資のことです。リスクが高いと見なされる不動産投資ですが、上記のような投資と違い、自分でリスク予測や防止策を立てやすいという特徴があります。
入居者が継続的に確保できて空室がない限りは安定収入を見込めるほか、不動産は現物資産であるためインフレに強いというメリットがあります。また、ローン利用時に基本的にほとんどの人が加入する団体信用生命保険が、生命保険の代わりにもなります。
一方で、空室リスクや災害リスクがあるほか、流動性が低いなどのデメリットがあることも覚えておきましょう。
投資の目的タイプ別にみる運用スタイル
投資はその目的・目標に合わせて、運用スタイルを変えることができます。ここでは、投資の目的タイプ別に4つの運用スタイルについて解説します。
初心者におすすめは「インデックス運用」
インデックス運用とは、日経平均株価や東証株価指数などの指数(インデックス)を目安となる指数(ベンチマーク)として、そのベンチマークに連動した運用スタイルのことを言います。そんなインデックス運用は、「投資を始めてみたい」「少額からコツコツ増やしたい」「簡単な仕組みのものがいい」という初心者におすすめです。インデックス運用は銘柄の入れ替えが少ないため、運用コストが低いというメリットがあります。
老後の資産形成には「バランス型運用」
バランス型運用とは、いくつかの銘柄や金融商品に分散投資することによって、バランスの取れた運用を目指す運用スタイルのことです。1つの銘柄に投資するよりも、値動きの違う複数の銘柄に投資した方がリスクは分散されるため、安定した運用が可能となります。例えば、株式と債券は、株式価格が上がると債券価格が下がるという反対の値動きをするため、どちらかの投資で収益が上がる可能性が高まります。そのため、安定したバランスをとりながら「できるだけリスクを抑えたい」「老後に備えたい」という人におすすめです。
ハイリターンを狙うなら「ファンド」で運用
リスクをとっても大きな成果を得たいという人は、国内外問わず株式に投資するファンドでの運用をおすすめします。理由は国内外の株式は値動きの幅が大きく、値上がり益を狙いやすいからです。しかし、反対に値下がりによる損失があることも忘れてはいけません。ハイリスク・ハイリターンの手法であるため、リスクが大きいことに注意が必要です。
子供の将来に備えるなら「ターゲット・デート・ファンド」で運用
ターゲット・デート・ファンドとは、目標とする年(ターゲット・デート)を決め、その期日に向けて資産配分を徐々に変更していく投資信託です。資産配分を徐々に変更していくのは、年齢を重ねるにつれて、リスク資産の比率を減らしていくことを想定したものです。「子どもが一定の年齢になるまで貯めておきたい」という目標がある場合にも、利用できる投資信託です。
投資初心者は毎月1万円から始めてみよう
投資初心者は、少額から投資を始めることがおすすめです。そこで、初心者でも毎月1万円から始めることができる投資方法をご紹介しましょう。
NISA
NISA(少額投資非課税制度)は、少額から積立投資ができるほか、投資において本来かかるはずの税金(※2023年現在、20.315%)がかかりません。そのため、投資初心者が毎月1万円から投資を始めるにとても適した制度です。2024年からは新NISAが始まり、つみたてNISAは「つみたて投資枠」として引き継がれます。2024年から始まる新NISAは、非課税枠が緩和されるなど使いやすくなるため、積立投資がより行いやすくなります。
旧NISA(~2023年) | ||
---|---|---|
つみたてNISA | 一般NISA | |
非課税保有期間 | 20年間 | 5年間 |
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 |
非課税保有限度額 | 最大800万円(20年間) | 最大600万円(5年間) |
口座開設期間 | 2023年まで | |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・ETF・公募株式投信・REIT など |
↓
新NISA(2024年~) | ||
---|---|---|
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
非課税保有期間 | 無期限化 | |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 最大1,800万円 | 1,200万円(1,800万円の内数) |
口座開設期間 | 恒久化 | |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託など |
【参考】金融庁「新しいNISA」
iDeCo
iDeCo(イデコ)とは「個人型確定拠出年金」のことで、国民年金などの公的年金とは異なる、任意加入の私的年金制度です。掛金の拠出は自分で行い、定期預金、保険商品、投資信託の運用をすることができます。
iDeCoには、以下のような特徴があります。
・加入は任意のため、加入する際は自身で申込が必要
・掛金の拠出・運用は自分で行う
・掛金は全額所得控除できる
・運用益は非課税となる
・受取時、退職所得控除や公的年金等、控除が適用できる
他の投資先と比較して節税に繋がる要素が多いことがiDeCoのメリットである一方、デメリットもあります。
・原則60歳まで引き出すことができない
・口座管理手数料と運用管理費用が必要
iDeCoを利用することで、国民年金や厚生年金などの公的年金にプラスする形で、老後の年金を増やすことができます。
ポイント投資
ポイント投資とは、クレジットカードやネットショッピングなどで所有するポイントを利用した投資です。少ないポイントからでも投資することができるため、気軽に始めることができます。実際の運用はポイントを発行しているサービス会社が行ってくれるので、申し込んだら定期的にポイントの動きを確認し、放っておくだけです。そのため、ポイント投資は主婦などお金を自由に使えない人でもやりやすい投資でしょう。
ミニ株
ミニ株とは、株式を1株から購入することができる株式投資のことで、単元未満株とも言われています。通常株式を購入するには、100株単位(単元株)となっているため、例外的な位置づけに「ミニ株」があります。単元株で購入するには、それなりの金額が必要になりますが、1株なら少額で購入することが可能です。
例えば、1株1万円の株式を100株購入するとなると、100万円もの大金が必要になります。一方で、ミニ株では1株1万円でも購入ができるため、欲しい株を所有するハードルが低くなります。
今後、本格的に株式投資をやりたい人にとって、実践の中で練習ができるいい機会となるでしょう。
投資初心者必見!口座開設はネット証券がおすすめ
投資初心者がこれから投資をスタートするには、まず証券会社に口座開設をしなければなりません。
しかし、証券会社を利用する場合、「購入時」「保有時」「売買時」に手数料がかかります。なるべく手数料を安く抑え、運用益を増やすことも投資を行う際のポイントです。その点では、総合証券と比べネット証券は店舗がない分、手数料が安くておすすめと言えるでしょう。
おすすめの証券会社2選
ネットの証券会社の中でも特におすすめの証券会社は、「楽天証券」と「SBI証券」です。以下で、それぞれの特徴とメリットを解説します。
楽天証券
楽天証券は、よく知られている楽天グループの一つであり、楽天グループの証券会社です。
・国内株式の取引手数料無料の「ゼロコース」がある
・楽天ポイントが貯まる・使える
・楽天銀行・楽天カードとの相性が良い
国内株式(現物・信用)取引手数料が無料の「ゼロコース」は、2023年10月に始まったばかりで、お得に運用できるという面でおすすめです。
また、楽天銀行や楽天カードを利用している人にとって、楽天証券は使い勝手のよい内容が多くあります。楽天ポイントが貯まるほか、楽天銀行口座と連携すれば、振込手数料や入出金手数料が無料となり、楽天銀行の普通預金に優遇金利が適用されます。さらに投信積立の引き落とし方法として楽天カードを設定すれば、100円ごとに楽天ポイントが付与されます。
SBI証券
SBI証券は、2020年6月に口座数で野村證券を抜き、最大手の証券として知られています。SBI証券には、以下のような特徴やメリットがあります。
・国内株式の取引手数料無料の「ゼロ革命」がある
・取り扱う金融商品が豊富
・TポイントやVポイント、Pontaポイントが貯まる・使える
楽天証券と同様に、2023年10月から国内株式(現物・信用)取引手数料が無料の「ゼロ革命」が始まりました。また、取り扱う金融商品が豊富なところもおすすめで、投資信託本数や外国株取扱国数、IPO銘柄数の品揃えが豊富な点も嬉しいポイントです。Tポイントをはじめ、ポイントの取扱いも多いことからポイ活にも適しており、投資初心者が利用しやすい証券会社でしょう。
銘柄を決めて実際に購入しよう
証券会社を選んだら口座開設の手続きをして、実際に商品を購入してみましょう。
【購入手順】
1投資資金を口座へ入金する
2.銘柄の選択後、以下の買付方法いずれかを選択して実際に購入する
買付方法には、「金額買付」「口数買付」「積立買付」「スポット購入金額」の4つがあり、それぞれ金額や口数、積立数、スポット(単発)を指定して購入します。好きな購入方法を選んだら、あとは購入するというシンプルな方法です。
ポートフォリオを確認しよう
ポートフォリオとは、購入した金融商品をまとめた実績のことです。株式や投信信託、つみたてNISAなど、どのような組み合わせで金融商品を購入したのかを一目で確認できます。ポートフォリオを定期的に確認・分析することで、リスクを回避して資産運用を成功へ導くことができます。
ポートフォリオでは、投資の基本運用スタイルである「長期・積立・分散」投資を意識しましょう。
投資初心者が経験しがちな5つの「失敗型」
経験のない投資初心者には、実は共通して見られる「典型的な失敗のパターン」があります。以下では、代表的な失敗例を5つご紹介しましょう。
①一度に多額の資金を投じる
大儲けしたいという気持ちが強すぎて、一度に多額の資金を投じてしまい失敗するケースが多くありま初心者は少額を積み立てることから始めるのが基本です。これから資産運用をスタートする投資初心者は、一度にまとまった資金を投じるのではなく、まずは積立投資から始めることをおすすめします。
②毎月一定でない金額を積み立てる
積立投資でやってはいけないことに、「毎月一定でない金額を積み立てること」が挙げられます。つまり、積立金額を運用途中で変えてはいけない、ということです。
積立投資のメリットは、一定の金額を積み立てることにより、取得価格が平準化されることです。なぜそうなるかというと、一定金額を積み立てるということは、金融商品の価格が下がっているときは多く買い、価格が上がっているときは少なめに買ってリスク分散をしているからです。そのため、積立投資をするときには、「ほったらかし投資」を心掛けてください。
③投資の勉強をしない
次にとてもシンプルな理由で、投資の勉強をしないことが挙げられます。勉強をせず投資を始めるには投資におけるリスクへの理解力が乏しく、損をする可能性が高くなります。金融商品を購入する際には、その商品の特徴やリスクを把握した上で自分に合った金融商品を購入しなくてはなりません。また、積立投資を始めて、「ほったらかし投資」を心掛けるといっても、投資の勉強は続けましょう。勉強である程度の投資の知識が身についてきたら、株式投資や債券、外貨預金、金投資、不動産投資と自分がやってみたいと思った投資に手を広げてみることで、より資産の拡大が図れます。
④生活資金に手を出す
投資をする際の基本は、生活費を除いた余剰資金を毎月の積立資金に充てることです。そうしないと、急な出費や収入の減少があったときに、生活資金が不足し、積立投資を解約せざるを得ない状況に陥る可能性があるからです。
できるだけ積立投資の資金に充てようと、毎月の積立金額を多めに設定してしまうことも失敗例の1つに挙げられます。積立金額を決める際は、十分な生活資金を確保したうえで、余剰資金を積立分として充てるようにしましょう。積立投資は毎月一定の金額を投資し、長期間ほったらかしておくことで、収益を生み出すことを目指す投資スタイルです。すぐに儲かるということはないので、じっくりと構えて、投資をするように心掛けましょう。
⑤ネットやSNS情報に感情が流される
最後に挙げる「失敗型」として、ネットやSNSの情報に感情が流されることが挙げられます。ネットやSNSには怪しい投資情報が溢れているため、それらの情報に感情が流されてしまうのは非常に危険です。積立投資のようにすぐに収益を上げられない投資法なのに、「すぐに儲かる」といった不確実な情報が流れています。真面目な人ほどすぐに結果を出したいと思うがあまり、ネットやSNSの情報に感情が流されやすい傾向にあります。
ネットやSNSの投資情報が怪しいか怪しくないかは、投資の勉強をしてある程度投資のことを理解できれば、見極められるようになります。投資初心者はとりあえず投資の勉強をしながら、リスクの少ない積立投資を始めてみるなど、実践を積んでいきましょう。そうすることにより、ネットやSNS情報に感情が流されることはなくなります。
まとめ
この記事では、投資初心者の基本ガイドとして、投資初心者向けに投資の種類や運用スタイル、リスクや失敗例について解説しました。投資の種類として、株式投資をはじめ、投資信託、債券、外貨預金、金投資、不動産投資の6種類を解説しましたが、初心者におすすめなのはローリスクな「投資信託」と「債券」です。
また、始めやすさの面で言えば、税制優遇される「NISA」や「iDeCo」がおすすめです。いずれも少額から積立投資のスタートができるため、初心者でも損失を少なく抑えられることもメリットと言えますNISAは2024年から新NISAの導入でブラッシュアップされるため、より積立投資がしやすくなるでしょう。
また、初心者が投資をするには「勉強すること」がとても重要です。勉強と実践を繰り返していくことで、徐々に投資の腕が上がり、着実なステップアップを目指せるでしょう。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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2024.02.29
ベルテックスコラム事務局
投資初心者の基本ガイド!種類や運用スタイルを理解して賢く運用!
- 投資の種類・方法
給料がなかなか上がりにくい中、投資を始めたいと考えている投資初心者は多いのではないでしょうか。しかし、ビギナーの中には何から始めていいか分からない、という人も多いかと思います。投資するには、基本的な投資の知識が必要であるほか、投資資金も必要です。
この記事では、投資初心者の基本ガイドとして、投資初心者向けに投資の種類や運用スタイル、リスクや失敗例について解説します。基本を理解して賢く運用することができるよう、初心者向けの「基本ガイド」としてご活用ください。
「投資初心者」がこれだけは知るべき5つの基本
投資初心者は「何から手を付けていいか分からない」という状態で、いきなり証券口座を開設したり、商品購入したりというスタートを切ってはいけません。
これから投資を始めるにあたって、まず知っておくべき5つの基本があります。
1.投資をする目的を決める
投資をする目的として、実践者に共通しているのは、お金を増やすことです。投資は利率の低い銀行の預貯金よりも効率的にお金を増やすことができる方法で、賢い資産運用と言えます。ただし、投資を始めるに当たっては、お金を貯めるという目的だけでなく、具体的な目標を決めることが重要になります。具体的な目標を決めることで、目標を達成するには、いつまでにいくらお金を貯める必要があるのかが明確になるからです。投資の目標を決めることによって、投資へのモチベーションが上がるとともに、目標額を達成するためにはどの金融商品が最適なのかがわかります。
2.投資の複利効果を理解する
投資の複利効果とは、運用益を元本に上乗せした上で再投資することで、利益を大きくする方法です。一方、単利は、運用益を元本に上乗せせずに、元本を一定の金額で投資する方法です。複利は、元本に利子が上乗せされるため、元本も利子も大きくなっていくとともに、運用期間が長くなればなるほど利益が大きくなるという特徴があります。それに対して、単利は同じ金額の元本を毎月投資するため、利息も毎月変わらないことになります。このように投資には複利効果があるため、効率的にお金を増やすことができますが、銀行の預貯金は、金利が低すぎるため、利息はほとんどありません。2024年現在、銀行の定期預金金利は0.002%程度で、100万円を1年間預けても、わずか20円のプラスにしかなりません。
3.投資で得られる2つの収益を理解する
投資で得られる収益は「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2種類に大別されます。
インカムゲイン
インカムゲインとは、投資した資産から得られる収入のことです。最もわかりやすい例としては、不動産を所有(投資)することによって得られる家賃収入や、株式の配当金、債権の利息などが挙げられます。インカムゲインは運用中に定期的に利益を得られる「運用益」を指します。
キャピタルゲイン
キャピタルゲインとは、投資した資産を売却することにより得られる売却益のことです。資産を購入したときの価格よりも高く売却した場合、差額によってキャピタルゲインが発生します。インカムゲインとの違いは、インカムゲインは定期的に利益を得られるのに対して、キャピタルゲインは一時的な利益のみ得られる点です。また、キャピタルゲインに対して、「キャピタルロス」という概念があり、これは資産の購入価格よりも売却価格の方が低かったことによる損失のことを言います。
4.「リスク」と「リターン」の関係性を理解する
投資における「リスク」とは「収益の不確実性」のことで、「リターン」とは「投資により得られる収益」のことです。一般的に「リスク」と「リターン」の関係は、リスクが大きいほど、リターンも大きくなります(ハイリスク・ハイリターン)。逆に、リスクが小さいほど、リスクも小さくなります(ローリスク・ローリターン)。
それぞれ代表的な投資を挙げると、以下の通りです。
・ハイリスク・ハイリターン:株式、FX(外国為替証拠金取引)
・ローリスク・ローリターン:預貯金・投資信託
5.投資の基本運用スタイルとは
投資の基本運用スタイルは、「長期・積立・分散」投資が基本であり、長期的に成長する銘柄へ投資します。というのは、「長期・積立・分散」投資には、それぞれ次のようなメリットがあるからです。
メリット | |
---|---|
長期投資 | 複利効果 |
積立投資 | ・少額投資が可能 ・投資を継続できる |
分散投資 | ・金融商品(銘柄)の分散(価格変動リスクの回避) ・地域分散 ・時間(時期)の分散(買うタイミングの分散) |
【参考】りそな銀行「長期・積立・分散投資とは?」
長期投資では、高い複利効果が期待できます。積立投資には、少額から投資できるというメリットがあるほか、一定額を毎月積み立てていくことから、無理なく投資を継続することができます。分散投資には、価格変動リスクを抑えるというメリットがあります。例えば、1つの金融商品のみに投資すると、その価格が下落したときにすべてを失うというリスクがあります。
しかし、さまざまな金融商品(地域)に投資すれば、価格変動リスクを抑えることが可能となります。
【出典】金融庁「投資の基本」
投資で考えるべき5つのリスクとは
投資で考えるべき代表的なリスクとは、「価格変動リスク」「信用リスク(デフォルト・リスク)」「流動性リスク」「金利変動リスク」「為替変動リスク」の5つです。それぞれについて、以下で解説します。
価格変動リスク
価格変動リスクとは、投資した金融商品(株式、投資信託など)の価格が変動したり、価格の振れ幅が変動したりするリスクのことです。株価の動きは、企業の業績だけでなく、政治や経済、社会情勢などにも影響されるため、注視する必要があります。
信用リスク(デフォルト・リスク)
信用リスク(デフォルト・リスク)とは、株式などの有価証券を発行している国や企業などが債務不履行に陥る可能性のことを言います。国や企業などの信用リスクが高まると、あっという間に噂は広がっていくとともに、価格も下落していきます。このまま、国や企業が破綻や倒産するとなると、利息だけでなく元本も回収不可能となります。
流動性リスク
流動性リスクとは、保有する資産をいかに簡単に換金できるか、取引が成立するか、といった市場における売買の可能性のことを指します。一般的に流動性が最も高いのは現金で、売却までのプロセスが複雑である不動産投資物件は流動性が低いという見方がされています。
金利変動リスク
金利変動リスクとは、金利が変動することで投資した金融商品の価値が変動するリスクのことです。中でも債権の市場価格は、金利の変動と深い関わりがあり、金利が上がると債権価格は下がり、金利が下がると債権価格は上がるという相関関係にあります。
為替変動リスク
為替変動リスクとは、為替相場の変動により外貨建て金融商品の円換算額が変動するリスクのことです。つまり、外貨建て投資には為替変動リスクが生じ、円高の場合には円換算額が減少し、円安の場合には円換算額が増加します。
初心者におすすめはどれ?主な投資の種類
初心者が投資を始めるにあたり、どの投資先を選ぶのかはとても重要なテーマです。ここでは、主な6種類の投資について解説します。
株式投資
株式投資とは、企業が発行する株式を購入し、売買することによって利益を狙う投資のことです。配当金(インカムゲイン)を受け取れるほか、株式を安く購入し高く売却することによって、値上がり益(キャピタルゲイン)も得ることができます。さらに、企業の商品やサービスを利用できる「株主優待」もメリットの1つです。
しかし、株式投資はリスクが高いので初心者にはおすすめできません。株式投資は特に価格変動リスクが高く、極端な株価の値下がりが発生すると、大きな損失を被るおそれがあるからです。そのため、株式投資をやるには、ある程度の投資の知識が必要になります。
投資信託
投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が複数の株式や債券などで運用することによって、利益を投資家に還元する金融商品です。少額から始められ、プロが運用するというメリットがある一方、損失リスクがあるというデメリットもあります。
ただし、ファンドマネージャーによって管理されている点から、ある程度リスクが抑えられていると言えます。そのため、初心者でも比較的始めやすい投資手法であると言えるでしょう。
債券
債券とは、国や企業が資金調達を目的として発行する金融商品です。債券には、満期日に額面金額(元本)が償還され、定期的に利子を受け取ることができるというメリットがありますが、中途解約すると元本割れしてしまうデメリットもあります。また、債券を発行した企業が破綻すると、無価値になるリスクも併せ持ちます。
債券はどちらかと言うと低リスクで元本保証されることが多いので、初心者にはおすすめです。しかし、利回りは決して高くありません。なお、債券には円建てと外貨建てがあり、外貨建ての方が金利は高いですが、為替変動リスクが伴います
外貨預金
外貨預金とは、外貨(外国の通貨)で預金をすることです。2024年現在、諸外国の預金金利は日本のよりもかなり高い数値で、日本円よりはお金を増やしやすくなっています。そのため、外貨預金は低リスクで始めやすい投資ですが、為替リスクや金利変動の影響を受けやすくなっています。
金投資
金投資とは、金の現物に投資する金融商品です。世界情勢が不安定なときに金価格が上昇しやすいという特徴があるため、「有事の金」と言われることがあります。一方で、利子や配当がないというデメリットもあります。金投資は長期的に安定していますが、市場要因の影響で価格が大きく変動する場合があります。
不動産投資
不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入して、家賃収入を得る投資のことです。リスクが高いと見なされる不動産投資ですが、上記のような投資と違い、自分でリスク予測や防止策を立てやすいという特徴があります。
入居者が継続的に確保できて空室がない限りは安定収入を見込めるほか、不動産は現物資産であるためインフレに強いというメリットがあります。また、ローン利用時に基本的にほとんどの人が加入する団体信用生命保険が、生命保険の代わりにもなります。
一方で、空室リスクや災害リスクがあるほか、流動性が低いなどのデメリットがあることも覚えておきましょう。
投資の目的タイプ別にみる運用スタイル
投資はその目的・目標に合わせて、運用スタイルを変えることができます。ここでは、投資の目的タイプ別に4つの運用スタイルについて解説します。
初心者におすすめは「インデックス運用」
インデックス運用とは、日経平均株価や東証株価指数などの指数(インデックス)を目安となる指数(ベンチマーク)として、そのベンチマークに連動した運用スタイルのことを言います。そんなインデックス運用は、「投資を始めてみたい」「少額からコツコツ増やしたい」「簡単な仕組みのものがいい」という初心者におすすめです。インデックス運用は銘柄の入れ替えが少ないため、運用コストが低いというメリットがあります。
老後の資産形成には「バランス型運用」
バランス型運用とは、いくつかの銘柄や金融商品に分散投資することによって、バランスの取れた運用を目指す運用スタイルのことです。1つの銘柄に投資するよりも、値動きの違う複数の銘柄に投資した方がリスクは分散されるため、安定した運用が可能となります。例えば、株式と債券は、株式価格が上がると債券価格が下がるという反対の値動きをするため、どちらかの投資で収益が上がる可能性が高まります。そのため、安定したバランスをとりながら「できるだけリスクを抑えたい」「老後に備えたい」という人におすすめです。
ハイリターンを狙うなら「ファンド」で運用
リスクをとっても大きな成果を得たいという人は、国内外問わず株式に投資するファンドでの運用をおすすめします。理由は国内外の株式は値動きの幅が大きく、値上がり益を狙いやすいからです。しかし、反対に値下がりによる損失があることも忘れてはいけません。ハイリスク・ハイリターンの手法であるため、リスクが大きいことに注意が必要です。
子供の将来に備えるなら「ターゲット・デート・ファンド」で運用
ターゲット・デート・ファンドとは、目標とする年(ターゲット・デート)を決め、その期日に向けて資産配分を徐々に変更していく投資信託です。資産配分を徐々に変更していくのは、年齢を重ねるにつれて、リスク資産の比率を減らしていくことを想定したものです。「子どもが一定の年齢になるまで貯めておきたい」という目標がある場合にも、利用できる投資信託です。
投資初心者は毎月1万円から始めてみよう
投資初心者は、少額から投資を始めることがおすすめです。そこで、初心者でも毎月1万円から始めることができる投資方法をご紹介しましょう。
NISA
NISA(少額投資非課税制度)は、少額から積立投資ができるほか、投資において本来かかるはずの税金(※2023年現在、20.315%)がかかりません。そのため、投資初心者が毎月1万円から投資を始めるにとても適した制度です。2024年からは新NISAが始まり、つみたてNISAは「つみたて投資枠」として引き継がれます。2024年から始まる新NISAは、非課税枠が緩和されるなど使いやすくなるため、積立投資がより行いやすくなります。
旧NISA(~2023年) | ||
---|---|---|
つみたてNISA | 一般NISA | |
非課税保有期間 | 20年間 | 5年間 |
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 |
非課税保有限度額 | 最大800万円(20年間) | 最大600万円(5年間) |
口座開設期間 | 2023年まで | |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・ETF・公募株式投信・REIT など |
↓
新NISA(2024年~) | ||
---|---|---|
つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
非課税保有期間 | 無期限化 | |
年間投資枠 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 最大1,800万円 | 1,200万円(1,800万円の内数) |
口座開設期間 | 恒久化 | |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託など |
【参考】金融庁「新しいNISA」
iDeCo
iDeCo(イデコ)とは「個人型確定拠出年金」のことで、国民年金などの公的年金とは異なる、任意加入の私的年金制度です。掛金の拠出は自分で行い、定期預金、保険商品、投資信託の運用をすることができます。
iDeCoには、以下のような特徴があります。
・加入は任意のため、加入する際は自身で申込が必要
・掛金の拠出・運用は自分で行う
・掛金は全額所得控除できる
・運用益は非課税となる
・受取時、退職所得控除や公的年金等、控除が適用できる
他の投資先と比較して節税に繋がる要素が多いことがiDeCoのメリットである一方、デメリットもあります。
・原則60歳まで引き出すことができない
・口座管理手数料と運用管理費用が必要
iDeCoを利用することで、国民年金や厚生年金などの公的年金にプラスする形で、老後の年金を増やすことができます。
ポイント投資
ポイント投資とは、クレジットカードやネットショッピングなどで所有するポイントを利用した投資です。少ないポイントからでも投資することができるため、気軽に始めることができます。実際の運用はポイントを発行しているサービス会社が行ってくれるので、申し込んだら定期的にポイントの動きを確認し、放っておくだけです。そのため、ポイント投資は主婦などお金を自由に使えない人でもやりやすい投資でしょう。
ミニ株
ミニ株とは、株式を1株から購入することができる株式投資のことで、単元未満株とも言われています。通常株式を購入するには、100株単位(単元株)となっているため、例外的な位置づけに「ミニ株」があります。単元株で購入するには、それなりの金額が必要になりますが、1株なら少額で購入することが可能です。
例えば、1株1万円の株式を100株購入するとなると、100万円もの大金が必要になります。一方で、ミニ株では1株1万円でも購入ができるため、欲しい株を所有するハードルが低くなります。
今後、本格的に株式投資をやりたい人にとって、実践の中で練習ができるいい機会となるでしょう。
投資初心者必見!口座開設はネット証券がおすすめ
投資初心者がこれから投資をスタートするには、まず証券会社に口座開設をしなければなりません。
しかし、証券会社を利用する場合、「購入時」「保有時」「売買時」に手数料がかかります。なるべく手数料を安く抑え、運用益を増やすことも投資を行う際のポイントです。その点では、総合証券と比べネット証券は店舗がない分、手数料が安くておすすめと言えるでしょう。
おすすめの証券会社2選
ネットの証券会社の中でも特におすすめの証券会社は、「楽天証券」と「SBI証券」です。以下で、それぞれの特徴とメリットを解説します。
楽天証券
楽天証券は、よく知られている楽天グループの一つであり、楽天グループの証券会社です。
・国内株式の取引手数料無料の「ゼロコース」がある
・楽天ポイントが貯まる・使える
・楽天銀行・楽天カードとの相性が良い
国内株式(現物・信用)取引手数料が無料の「ゼロコース」は、2023年10月に始まったばかりで、お得に運用できるという面でおすすめです。
また、楽天銀行や楽天カードを利用している人にとって、楽天証券は使い勝手のよい内容が多くあります。楽天ポイントが貯まるほか、楽天銀行口座と連携すれば、振込手数料や入出金手数料が無料となり、楽天銀行の普通預金に優遇金利が適用されます。さらに投信積立の引き落とし方法として楽天カードを設定すれば、100円ごとに楽天ポイントが付与されます。
SBI証券
SBI証券は、2020年6月に口座数で野村證券を抜き、最大手の証券として知られています。SBI証券には、以下のような特徴やメリットがあります。
・国内株式の取引手数料無料の「ゼロ革命」がある
・取り扱う金融商品が豊富
・TポイントやVポイント、Pontaポイントが貯まる・使える
楽天証券と同様に、2023年10月から国内株式(現物・信用)取引手数料が無料の「ゼロ革命」が始まりました。また、取り扱う金融商品が豊富なところもおすすめで、投資信託本数や外国株取扱国数、IPO銘柄数の品揃えが豊富な点も嬉しいポイントです。Tポイントをはじめ、ポイントの取扱いも多いことからポイ活にも適しており、投資初心者が利用しやすい証券会社でしょう。
銘柄を決めて実際に購入しよう
証券会社を選んだら口座開設の手続きをして、実際に商品を購入してみましょう。
【購入手順】
1投資資金を口座へ入金する
2.銘柄の選択後、以下の買付方法いずれかを選択して実際に購入する
買付方法には、「金額買付」「口数買付」「積立買付」「スポット購入金額」の4つがあり、それぞれ金額や口数、積立数、スポット(単発)を指定して購入します。好きな購入方法を選んだら、あとは購入するというシンプルな方法です。
ポートフォリオを確認しよう
ポートフォリオとは、購入した金融商品をまとめた実績のことです。株式や投信信託、つみたてNISAなど、どのような組み合わせで金融商品を購入したのかを一目で確認できます。ポートフォリオを定期的に確認・分析することで、リスクを回避して資産運用を成功へ導くことができます。
ポートフォリオでは、投資の基本運用スタイルである「長期・積立・分散」投資を意識しましょう。
投資初心者が経験しがちな5つの「失敗型」
経験のない投資初心者には、実は共通して見られる「典型的な失敗のパターン」があります。以下では、代表的な失敗例を5つご紹介しましょう。
①一度に多額の資金を投じる
大儲けしたいという気持ちが強すぎて、一度に多額の資金を投じてしまい失敗するケースが多くありま初心者は少額を積み立てることから始めるのが基本です。これから資産運用をスタートする投資初心者は、一度にまとまった資金を投じるのではなく、まずは積立投資から始めることをおすすめします。
②毎月一定でない金額を積み立てる
積立投資でやってはいけないことに、「毎月一定でない金額を積み立てること」が挙げられます。つまり、積立金額を運用途中で変えてはいけない、ということです。
積立投資のメリットは、一定の金額を積み立てることにより、取得価格が平準化されることです。なぜそうなるかというと、一定金額を積み立てるということは、金融商品の価格が下がっているときは多く買い、価格が上がっているときは少なめに買ってリスク分散をしているからです。そのため、積立投資をするときには、「ほったらかし投資」を心掛けてください。
③投資の勉強をしない
次にとてもシンプルな理由で、投資の勉強をしないことが挙げられます。勉強をせず投資を始めるには投資におけるリスクへの理解力が乏しく、損をする可能性が高くなります。金融商品を購入する際には、その商品の特徴やリスクを把握した上で自分に合った金融商品を購入しなくてはなりません。また、積立投資を始めて、「ほったらかし投資」を心掛けるといっても、投資の勉強は続けましょう。勉強である程度の投資の知識が身についてきたら、株式投資や債券、外貨預金、金投資、不動産投資と自分がやってみたいと思った投資に手を広げてみることで、より資産の拡大が図れます。
④生活資金に手を出す
投資をする際の基本は、生活費を除いた余剰資金を毎月の積立資金に充てることです。そうしないと、急な出費や収入の減少があったときに、生活資金が不足し、積立投資を解約せざるを得ない状況に陥る可能性があるからです。
できるだけ積立投資の資金に充てようと、毎月の積立金額を多めに設定してしまうことも失敗例の1つに挙げられます。積立金額を決める際は、十分な生活資金を確保したうえで、余剰資金を積立分として充てるようにしましょう。積立投資は毎月一定の金額を投資し、長期間ほったらかしておくことで、収益を生み出すことを目指す投資スタイルです。すぐに儲かるということはないので、じっくりと構えて、投資をするように心掛けましょう。
⑤ネットやSNS情報に感情が流される
最後に挙げる「失敗型」として、ネットやSNSの情報に感情が流されることが挙げられます。ネットやSNSには怪しい投資情報が溢れているため、それらの情報に感情が流されてしまうのは非常に危険です。積立投資のようにすぐに収益を上げられない投資法なのに、「すぐに儲かる」といった不確実な情報が流れています。真面目な人ほどすぐに結果を出したいと思うがあまり、ネットやSNSの情報に感情が流されやすい傾向にあります。
ネットやSNSの投資情報が怪しいか怪しくないかは、投資の勉強をしてある程度投資のことを理解できれば、見極められるようになります。投資初心者はとりあえず投資の勉強をしながら、リスクの少ない積立投資を始めてみるなど、実践を積んでいきましょう。そうすることにより、ネットやSNS情報に感情が流されることはなくなります。
まとめ
この記事では、投資初心者の基本ガイドとして、投資初心者向けに投資の種類や運用スタイル、リスクや失敗例について解説しました。投資の種類として、株式投資をはじめ、投資信託、債券、外貨預金、金投資、不動産投資の6種類を解説しましたが、初心者におすすめなのはローリスクな「投資信託」と「債券」です。
また、始めやすさの面で言えば、税制優遇される「NISA」や「iDeCo」がおすすめです。いずれも少額から積立投資のスタートができるため、初心者でも損失を少なく抑えられることもメリットと言えますNISAは2024年から新NISAの導入でブラッシュアップされるため、より積立投資がしやすくなるでしょう。
また、初心者が投資をするには「勉強すること」がとても重要です。勉強と実践を繰り返していくことで、徐々に投資の腕が上がり、着実なステップアップを目指せるでしょう。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。