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2024.09.17
ベルテックスコラム事務局
【必読】投資初心者あるあるな失敗例11選!具体的な事例と予防策を紹介
- 投資の種類・方法
- 失敗
- 初心者
「個人事業主」と「会社員」では将来もらえる年金額に大きな差があります。現在の日本では長年に渡り厚生年金に加入する会社員ですら、国からもらう年金だけで老後の生活費をまかなうのは難しいです。資産運用に関する情報が溢れる昨今、内容を精査して正しい判断を下すことはとても重要で、老後のためにいかに上手に資金運用をしていくかが問われます。
この記事では、投資初心者が陥りやすい11の落とし穴にフォーカスし、その失敗例について具体的に解説していきます。また、運用の軸とすべき点と失敗を回避するポイントを理解し、積極的に投資へ取り組んでみましょう。
投資初心者に見られがちな失敗例【11パターン】
投資初心者がやってしまう失敗例は、状況に応じて複数のパターンがあります。
・全ての投資共通
・株式投資
・投資信託
今回は、一般的によく見られる、上記シーンでの失敗例11パターンをご紹介します。
全ての投資に共通する失敗例
まず、全ての投資に共通する失敗例では、そもそも投資をする際の「基本」や「基礎」である部分を欠いている人が多いようです。これらの人は、「投資のスタンス」を十分に理解してから取り組む必要があります。
失敗例1.目的設定せず自分に合わない投資をしている
投資初心者が陥りやすい失敗例の1つは、「目的設定せず自分に合わない投資をしてしまうこと」です。資産運用では、さまざまな投資手法・投資対象がありますが、自身の目的やリスク許容度に合わない投資を選んでしまうことがあります。
例えば、FXや株式投資、太陽光投資です。
FXは高いリターンが期待される反面、市場の急激な変動や複雑な仕組みにより、初心者にはリスクが高い場合があります。株式投資は魅力的な利益をもたらす可能性がありますが、市場の変動に影響されやすく、経済への理解、また短期的な思考ではなく長期的な視点が求められます。太陽光投資は再生可能エネルギーへの投資として注目されていますが、投資額や長期的な見通しなどを考慮せずに手を出すとリスクが高まります。
投資を始める前には、自身の目的やライフスタイルに合わせて投資目標を設定し、リスクを理解するとともに賢明な選択が大切です。
失敗例2.SNSの情報を鵜呑みに商品を購入している
若者の間でありがちな失敗例には、「SNSの情報を鵜呑みにして商品を購入すること」が挙げられます。フォロワー数の多いインフルエンサーによる発信、俗に「バズった」と言われる人気の投稿でも、投資に対する保証や確実性はありません。SNS上の情報は一面的であり、個々の投資家のニーズやリスク許容度に適した情報であるとは限りません。
たとえインフルエンサーや専門家が商品や投資についての意見を述べていたとしても、その情報だけを鵜呑みにするのは危険です。SNSは資産運用の情報を得る有効ツールの1つですが、失敗しないためには自身の投資目標やリスク許容度に合致した、信頼できる情報源を見極めるようにしましょう。
失敗例3.感情に流された投資をしている
利益への欲が強くなりすぎると、意地になり適切な判断力を失ってしまい失敗する人が多くいます。この現象は、UFOキャッチャーで商品がなかなか取れず、意地になって取れるまで課金してしまう心理状況とよく似ています。
初心者の投資では、「含み損」への考え方は特に重要です。
含み損は、購入した資産の価値が購入時よりも下がって損失が出ている状態のことを指します。この時、マイナスが出たことへの負の感情に振り回されてしまい、即時に資産を売却してしまう人が多くいます。大切なのは今後の予測をして、「損切りせずに待つ」という冷静な判断です。
そうは言っても、「待つ」ことが必ずしも失敗を回避するとは限りませんので、「損切り」についてもう少し掘り下げましょう。
失敗例4.損切りのタイミングが適切でない
損切りで初心者にありがちな失敗例では、上がる見込みがないのに「いつか上がるかもしれない」という独自の感情で判断してしまうケースがあります。確かに、投資では一時的に値下がりをする商品は多くありますが、「かもしれない」の独自判断は非常に危険です。
投資では「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」があり、自分がどちらの利益を狙うのかなど、総合的に考慮する必要があります。専門家の意見を聞いたり、市場予測を立てたりしながら、設定した目標に基づいて感情を上手くコントロールすることで、失敗を回避しましょう。
失敗例5.金融機関や証券会社に勧められた商品を購入してしまう
・物事を深く考えたり比較したりしない
・煩わしそうなことに労力をかけたくない
このような特徴の人に多い失敗例が、金融機関や証券会社から勧められた商品を盲目的に購入してしまうことです。これらの機関は商品を販売し利益を得る立場にあり、会社の利益を最優先しているため、勧められた商品が必ずしも自身にとって最適なものとは限りません。
失敗しないためには、販売促進のための情報に惑わされず、自らの投資目標に基づいた判断を行うことが肝要です。専門家やアドバイザーの意見は参考になりますが、最終的な決定は自己責任で行い、自分にとって最適な選択をしましょう。
失敗例6.必要な生活費にも手を出している
短期的な利益を求める人に多い失敗例は、「必要な生活費にまで手を出してしまうこと」です。将来のための資産形成である投資は、一般的に長期的なスパンをかけて行うもので、日常の生活費や予期せぬ出費をまかなうために利用すべきではありません。
生活費や急な支出に備えた現金を投資資金に充てることは、リスクを高める一方で、将来的に経済的困難を引き起こす可能性があります。投資はリスクを伴うものであり、予期せぬ損失が生活に影響を及ぼすことを考えると、投資資金と生活費を分けることが重要です。
リスクを最小限に抑え、投資活動が生活に影響を及ぼすことのないよう十分な体制を整えておきましょう。
株式投資に多い失敗例
株式投資はミドルリスク・ミドルリターン、商品や状況によってはハイリスク・ハイリターンに分類される投資です。そのため、知識のない投資初心者が手を出すには、レベルが高い分野でもあります。
先述の失敗例と合わせ、以下の2点は特に注意が必要です。
失敗例1.1回でまとまった資金を投じる
投資初心者の中には、1回でまとまった資金を全て投じる「集中投資」を行う人もいますが、これはとてもリスクが高い行動です。
一度に多額の資金を一つの銘柄やカテゴリーに集中させることは、市場の変動に対して大きなリスクを抱えることになります。株式市場は不確実性が高く、その銘柄が不調だった場合に大きな損失を被る可能性があります。詳しくは後述しますが、初心者がスタートさせる投資では「集中投資」ではなく「分散投資」を心がけましょう。
失敗例2.市場・経済動向を把握できていない
ファンドマネージャーが運用を管理する投資信託とは異なり、株式投資では自身で市場・経済動向を把握することが必要です。しかし、多くの人が市場や経済の動向把握が不十分で失敗しています。
特定の企業の株式を購入する際、その企業が属する業界や市場全体が景気後退に直面していた場合、その企業も影響を受ける可能性が高くなります。投資家にとって大きな損失を招く結果となるでしょう。
例えば、新型コロナウイルスが流行した際、飲食業界や観光業界の一部の株価が下がったことなどが挙げられます。
また、特定の投資商品に興味を持ちすぎて、その商品に関する情報以外を見過ごすこともあります。
急速に発展する新興技術企業の株式に投資したいと考える初心者は、技術の成長だけでなく、その企業が活動する業界の競合他社との比較も考慮すべきです。
投資信託に多い失敗例
ファンドマネージャーがいるため、初心者にも始めやすいという理由から人気なのが投資信託です。一般的に投資信託は「長期運用」に適しており、その運用スタイルを理解していないことで発生する失敗例が多くみられます。
失敗例1.短期売却をしてしまう
投資信託の本来の目的に反し、「短期間で売却する」といった失敗例がとても多く見られます。
市場の短期的な市場変動や一時的な価格の変化に影響を受け、投資家は不安や恐怖から早期売却を選択することがあります。
しかし、投資信託は長期的な運用が前提です。市場の短期的な変動に左右されず、中長期でのリターンを目指す投資手法なので、一時的な変動による短期売却を行ってしまうと、長期的な利益を逃すことがあります。この点においても、先述した「感情に左右されない冷静な判断力」が求められるでしょう。
失敗例2.毎月の積立額を変更してしまう
次に、毎月の積立額を変更してしまうという失敗例が見られます。
出費が多い月や市場が下落傾向にある時期に、積立額を減らそうとする人がいますが、これは賢明ではありません。
投資信託では定期的に一定の額を積立てることを推奨しており、積立を継続することで、後述するドルコスト平均法の恩恵を受けることができます。
「出費が増える月や、市場が下落傾向にある時期だけ積立額を減らす」行為は、積立プランを破綻させ、投資目標の達成を妨げる可能性があります。投資に使える資金を毎月確保できるよう、生活での支出をコントロールすることが重要です。
失敗例3.手数料が高く利益が出ていない
証券会社へ支払う手数料が高く、その結果利益が減少してしまう失敗例もあります。
多くの場合、投資信託を購入する際には初期費用や購入手数料、投資信託を売却する際には、償還手数料や売却手数料がかかります。これらの手数料が割高だと、投資家が実際に得ることができる利益が減少してしまいます。特に短期間での運用や頻繁な売買を行う場合において、手数料は利益を圧迫する大きな要因です。
投資信託を選ぶ際には、手数料だけでなく、運用会社やファンドマネージャーの実績、投資信託の目的や運用ポリシー、経費率なども考慮すべきです。証券会社の手数料の高さとリターンは、必ずしも相関関係にあるとは限りません。
投資初心者が失敗回避するための3つ運用軸
投資で初心者が成功するための基本となる3つの運用軸は「長期」「積立」「分散」で、これらは金融庁も重要性を掲げています。3つを戦略的に組み合わせることで、知識のない初心者でもリスクを最小限に軽減し、持続的な資産形成を実現できます。
その1:長期投資スタイル
長期投資は、短期の市場変動に振り回されず、資産を長期的に成長させることを重視します。
その過程において、特に重要なポイントは「複利効果」です。複利は投資先の利益が元利に加えて利益を生み出す力を指し、時間が経つほどその影響が大きくなります。
イメージしやすいように、毎月3万円を利回り3%と5%、2つのパターンで長期運用したと仮定し、下記表を作成しました。投資を行わなかった場合と比較すると、複利効果の大きさが伺えるでしょう。
10年後 | 20年後 | 30年後 | |
---|---|---|---|
投資をしない場合 | 元本:360万円 運用収益:0 |
元本:720万円 運用収益:0 |
元本:1,080万円 運用収益:0 |
利回り3%の場合 | 元本:360万円 運用収益:59.2万円 |
元本:720万円 運用収益:264.9万円 |
元本:1,080万円 運用収益:668.2万円 |
利回り5%の場合 | 元本:360万円 運用収益:105.8万円 |
元本:720万円 運用収益:513.1万円 |
元本:1,080万円 運用収益:1,416.8万円 |
(※金融庁ホームページより試算シミュレーション)2024年1月試算
いきなり「老後二千万円問題」を掲げられると絶望的な気持ちになりますが、上の表を見れば、毎月3万円程度の無理がない範囲で続けることにより、老後資金への成長を実現できそうです。
時間を味方につけて投資を続けることで、複利の力を最大限に活用し、資産を堅実に成長させることができます。
その2:積立投資スタイル
複利効果に関する上の表でも使われている積立投資も、投資初心者が取り入れるべき戦略で、特に「ドルコスト平均法」の採用が有効的です。
この手法では、市場が高い時には購入する量が減少し、市場が安い時には購入する量が増加します。これにより、平均取得単価を安定化させ、投資家は長期間にわたってリスクを分散しつつ、リターンを積み重ねることができます。株式などへ一括で大金を投じる投資法と比べ、市場変動リスクを均等に分散させられるのが、特徴であり利点です。
その3:分散投資スタイル
分散投資では、投資につきものである以下の4つのリスクを分散させることで、資産の安定性を高めます。
① 銘柄:複数の異なる企業や業種に投資する
② 地域:異なる地域や国に投資する
③ 資産:株式や債券、不動産など異なる資産カテゴリーに投資する
④ 時間:長期間にわたって定期的に投資する
これらの分散手法を組み合わせることで、投資先の特定リスクから解放され、保有資産のバランス調整ができます。リスク管理を通じて、安定した長期的な資産形成がより現実的なものとなるでしょう。
投資初心者が失敗回避するための3つの投資手法
では、ここまでの解説を総称して、初心者が失敗回避するために投資で行うべき代表的な3つの「基本手法」を紹介します。
その1.長期・積立・分散型投資
まずは、すでに重要性を説いている長期・積立・分散型投資です。実は、これらは世界的にも有名な投資家や著名人なども重要性を訴えています。
短期間に急いで金持ちになろうとしてはいけない
上記は世界三大投資家の1人と言われるアメリカ合衆国の資産家ウォーレン・エドワード・バフェット氏による、複利効果の大切さを強調した言葉です。彼は、自身が得た富に欠かせなかったものの1つに複利を挙げています。3つの手法は、大成功を遂げた多くの先人たちが通ってきた道であり、その確実性が伺えるでしょう。
その2.少額投資
少額投資は、投資初心者にとって重要なスタートです。
小額の投資から始めることで、リスクを最小限に抑えながら投資の基礎を学び、経験を積むことができます。少額でも、毎月定期的に投資することによって、ローリスクで複利効果を享受できるでしょう。
最近では100円程度で始められたり、買い物など日常生活で貯まるポイントを使ったりする少額投資もあります。ただし、老後に向けて着実に資産形成を行いたいなら、毎月1万円以上は運用したいところです。
その3.ほったらかし投資
長期間にわたって資産を運用する投資手法では、「ほったらかし投資」がおすすめです。
一度資産を選定し、その後は積極的な取引を行わずに長期間保有し続けます。例えば、インデックスファンドや長期債券のように安定的な資産を選択し、毎月一定額を口座振替するなど運用を自動化します。積極的な取引や市場タイミングを気にする必要がないため、長期的な資産形成を目指す投資家にとって、手間をかけずに堅実なリターンを期待できる手法です。
ほったらかし投資については以下の記事でも解説しておりますので、ぜひご覧ください。
【おすすめ関連記事】「投資初心者ならほったらかし投資を始めよう!おすすめ商品もご紹介」
初心者におすすめできる低リスクの投資
資産運用で失敗しないためには、ローリスク・ローリターンの法則に従い「低リスク商品」を選ぶことです。具体的な低リスク商品を4つ挙げたので、低リスクと言われる理由を加味して、運用を検討ください。
ただし、いずれの商品も低リスクですが、リスクは必ずあるということは覚えておきましょう。
1.債券
債券とは、国や企業が資金調達を目的として発行する金融商品です。
債券が低リスクとされる理由は、債券は一定の利息を支払い、満期時に元本を返済する契約のため、元本の安全性と安定した利息収入があるとされています。信用力のある発行体から発行された債券では、一般的に株式などの他の資産よりも価格の変動が少なく、返済元本の確保などリスクが抑制されています。
2.投資信託
投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が複数の株式や債券などで運用することによって、利益を投資家に還元する金融商品です。
投資信託が比較的低リスクである理由は、ファンドマネージャーと呼ばれる専門家による運用や分散投資など、適切なリスク管理にあります。また、ファンドの運用方針や豊富なラインアップ、流動性の高さ、透明性のある情報公開による安心感があります。多様な種類があるからこそ、自身の目的やリスク許容度に合ったファンドを慎重に選択することが大切です。
3.金投資
金投資とは、金の現物に投資する金融商品です。
金は「安定性」と「資産価値」が低リスクの要因として挙げられます。金は歴史的に価値を保ち、経済の不安定やインフレーションに対して抵抗力を持っています。さらに世界的な需要があるため、経済的な不安定要因に対する「保護資産」として求められます。
流動性がとても高く、市場での取引が容易であることも特徴の1つです。金価格は市場で透明性があり、比較的予測しやすいとされているため、投資初心者でも失敗しづらい投資法と言われています。
4.不動産投資
不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入して、家賃収入を得る投資のことです。
一部では与信取引が関係するため「不動産投資は危険」と言われていますが、不動産は安定したキャッシュフローで継続的な家賃収入を期待できます。
再開発などのエリア発展により、需要の持続性や不動産の資産価値を維持できること、また、節税効果が期待できることなど、多くの利点があります。インフレに強い点も、現物資産ならではの強みです。
【おすすめ関連記事】「会社員が税金を減らす方法。控除や副業・不動産投資での節税対策を解説」
5.不動産投資信託
不動産投資信託は投資信託の一種で、不動産に投資するための特別な投資ファンドです。高額で参入しづらい不動産投資において、一般の投資家でも不動産市場への参加を可能にした投資形態です。
不動産投資信託は、歴史的にも長い不動産市場に参入したいものの高額投資が難しい、というような人に推奨できます。専門家による運用であること、また投資先がオフィスビルや商業施設であるため長期の賃貸契約を期待できるでしょう。異なる地域や種類の不動産への投資により、リスクを均等に分散することが可能です。
投資初心者まずはこの2つをやってみよう!
投資初心者は、失敗を恐れずひとまず「投資をスタート」させてみることが大切です。実績と経験を積むことで、要領を掴めるようになってきます。スタートの際は、いずれも少額で長期・積立・分散投資を行うことができ、さらに税制優遇される「NISA」「iDeCo」を積極的に活用してみてください。
NISA
NISAは少額投資非課税制度で、投資において本来かかるはずの税金(※2023年現在、20.315%)がかかりません。「かかりません」というのは少々語弊を生みますが、「本来かかるはずの税金」は国が負担してくれるので、「お得に資産運用ができる」ということです。
2024年から始まる新NISAではこの非課税枠が緩和され、私たちはよりお得に利用できるため、投資初心者でなくとも積極的に使っていきたい制度です。
【おすすめ関連記事】「2024年からの新NISAの変更点と押さえておくべきポイントを解説」
iDeCo
iDeCo(イデコ)とは「個人型確定拠出年金」のことで、任意の私的年金制度です。
こちらも国をもって取り組む制度で、定期預金、保険商品、投資信託の運用をすることができます。
iDeCoでは、掛金が全額所得税控除となるため、所得を抑え、翌年の住民税が軽減されます。また、60歳以降の受取方法は「一括」もしくは「分割」が可能ですが、いずれも税制上の控除を受けることが可能です。
NISA同様、本来負担すべき税金を国がまかなってくれるためお得に資産運用ができる、つまり投資での失敗をフォローしてくれる制度です。
投資初心者が失敗しないための手順とポイント
下記では、実際に始める手順についてポイントを交えた「3ステップ」で、解説します。
1.最終目標から逆算で毎月の投資額や銘柄を決める
まずは、「目標設定」です。投資における成功は、自身の目標やライフスタイルに基づいた戦略の策定が重要です。
ここでは「最終的にいつまでにいくら資産を形成するか」を決めるとスムーズに進められます。自身の目標を設定し、それを達成するために必要な資金や期間を考えます。その後、適切な投資額や投資先を逆算して決定します。
投資で失敗する人の共通点に「いくら投資すべきか」「何に投資すべきか」という設定を、常に他人任せにすることが挙げられます。逆算のプロセスを経て、自身のニーズに応じた投資戦略を施策していきましょう。
2.長期的な成長を見込める銘柄を購入する
次は、「商品購入」です。
投資対象の将来的な成長性を考慮し、その銘柄が持つ潜在的な価値を見極め、長期的な視点で保有することが大切です。例えば、技術の革新や成長市場への参入、強力な経営陣の存在などが、銘柄の将来性を示唆する要因となります。
一例として、テクノロジー関連企業やSNS関連企業などが挙げられます。これらの企業は革新的な製品やサービスを提供し、今後も市場の成長が期待できます。また、持続可能なエネルギー、環境技術、リサイクルなどの分野も将来性が高いとされています。
銘柄の選定では、社会的関心が高く、業界全体のトレンドや将来の見通しを重視するとよいでしょう。
3.長期・積立・分散型のほったらかし投資をする
購入後は、「ほったらかし投資」です。
すでに行っている人も多い投資法ですが、定期的なポートフォリオの確認は重要です。長期・積立・分散型の投資でリスクは軽減されているものの、市場状況は日々変化するため、投資商品の動きを確認することは忘れてはいけません。
収益が予想通りであるか、設定した目標との整合性がとれているかを確認し、必要に応じて調整を行いましょう。
投資初心者が失敗しないための勉強法
投資で失敗を回避するには、1にも2にも「学び」です。
最後に投資初心者が簡単にできる勉強法をお伝えするので、この後さっそく実践してみましょう。
①投資の本や専門誌を読む
投資に関する本や専門誌を通じて、基本的な投資概念や戦略を習得しましょう。特に、月刊誌によるリアルタイムの情報を吸収しておくと、投資がより身近なものとなります。
【おすすめ月刊誌】
・会社四季報(東洋経済新報社)
・ダイヤモンドZAi(ダイヤモンド社)
・日経マネー(日経BP)
・投資手帖(日本株式新聞社)
②投資セミナーを受講する
「資産運用に特化した会社」の投資セミナーに参加し、最新の市場状況やトレンド、戦略などを学びましょう。プロから実際に話を聞くことは、本には書いていない実践的な知識を身につけられる貴重な機会です。弊社でも随時不動産投資セミナーを行っておりますので、気になる方はぜひ一度ご相談ください。
③FPに相談する
ファイナンシャルプランナーに相談し、自身の目標・リスク許容度の設定を行い、自分専用の投資プランを作成することも有効的です。専門家によるコンサルプランは、その人の環境や資産状況に寄り添った最適な内容で作成されます。同時に、アドバイスを得ることでリスクを最小限に抑えられるでしょう。
④投資シミュレーションをする
投資シミュレーションを通じて経験を積み、リアルな市場環境で実際の体験をしましょう。
投資シミュレーションにはいくつかの方法があります。金融庁のウェブサイトにある資産運用シミュレーションで複利効果を確認する、不動産投資であれば収益投資物件を取り扱うポータルサイトで運用シミュレーションをする、などです。最近では、投資体験アプリなども多くみられます。
失敗回避には事前シミュレーションが不可欠ですので、考えられるリスクを想定し、複数のパターンで緻密な試算を繰り返し行いましょう。
まとめ
この記事では、投資初心者が陥りやすい11の失敗例について解説し、投資初心者が失敗しないための考え方や投資手法をご紹介しました。
見切り発信でのスタートは「必要な生活資金に手を出さない」「SNSの情報を鵜呑みにしない」という、冷静になれば当たり前のことも判断が難しくなります。投資初心者が失敗を回避するには、少額で「長期・積立・分散型」によるほったらかし投資でのスタートがよいでしょう。
ただし、どんな低リスク商品においても投資にリスクは付きものであること、すべての判断と責任は自分が負う者であることは忘れないようにしてください。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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2024.09.17
ベルテックスコラム事務局
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- 初心者
「個人事業主」と「会社員」では将来もらえる年金額に大きな差があります。現在の日本では長年に渡り厚生年金に加入する会社員ですら、国からもらう年金だけで老後の生活費をまかなうのは難しいです。資産運用に関する情報が溢れる昨今、内容を精査して正しい判断を下すことはとても重要で、老後のためにいかに上手に資金運用をしていくかが問われます。
この記事では、投資初心者が陥りやすい11の落とし穴にフォーカスし、その失敗例について具体的に解説していきます。また、運用の軸とすべき点と失敗を回避するポイントを理解し、積極的に投資へ取り組んでみましょう。
投資初心者に見られがちな失敗例【11パターン】
投資初心者がやってしまう失敗例は、状況に応じて複数のパターンがあります。
・全ての投資共通
・株式投資
・投資信託
今回は、一般的によく見られる、上記シーンでの失敗例11パターンをご紹介します。
全ての投資に共通する失敗例
まず、全ての投資に共通する失敗例では、そもそも投資をする際の「基本」や「基礎」である部分を欠いている人が多いようです。これらの人は、「投資のスタンス」を十分に理解してから取り組む必要があります。
失敗例1.目的設定せず自分に合わない投資をしている
投資初心者が陥りやすい失敗例の1つは、「目的設定せず自分に合わない投資をしてしまうこと」です。資産運用では、さまざまな投資手法・投資対象がありますが、自身の目的やリスク許容度に合わない投資を選んでしまうことがあります。
例えば、FXや株式投資、太陽光投資です。
FXは高いリターンが期待される反面、市場の急激な変動や複雑な仕組みにより、初心者にはリスクが高い場合があります。株式投資は魅力的な利益をもたらす可能性がありますが、市場の変動に影響されやすく、経済への理解、また短期的な思考ではなく長期的な視点が求められます。太陽光投資は再生可能エネルギーへの投資として注目されていますが、投資額や長期的な見通しなどを考慮せずに手を出すとリスクが高まります。
投資を始める前には、自身の目的やライフスタイルに合わせて投資目標を設定し、リスクを理解するとともに賢明な選択が大切です。
失敗例2.SNSの情報を鵜呑みに商品を購入している
若者の間でありがちな失敗例には、「SNSの情報を鵜呑みにして商品を購入すること」が挙げられます。フォロワー数の多いインフルエンサーによる発信、俗に「バズった」と言われる人気の投稿でも、投資に対する保証や確実性はありません。SNS上の情報は一面的であり、個々の投資家のニーズやリスク許容度に適した情報であるとは限りません。
たとえインフルエンサーや専門家が商品や投資についての意見を述べていたとしても、その情報だけを鵜呑みにするのは危険です。SNSは資産運用の情報を得る有効ツールの1つですが、失敗しないためには自身の投資目標やリスク許容度に合致した、信頼できる情報源を見極めるようにしましょう。
失敗例3.感情に流された投資をしている
利益への欲が強くなりすぎると、意地になり適切な判断力を失ってしまい失敗する人が多くいます。この現象は、UFOキャッチャーで商品がなかなか取れず、意地になって取れるまで課金してしまう心理状況とよく似ています。
初心者の投資では、「含み損」への考え方は特に重要です。
含み損は、購入した資産の価値が購入時よりも下がって損失が出ている状態のことを指します。この時、マイナスが出たことへの負の感情に振り回されてしまい、即時に資産を売却してしまう人が多くいます。大切なのは今後の予測をして、「損切りせずに待つ」という冷静な判断です。
そうは言っても、「待つ」ことが必ずしも失敗を回避するとは限りませんので、「損切り」についてもう少し掘り下げましょう。
失敗例4.損切りのタイミングが適切でない
損切りで初心者にありがちな失敗例では、上がる見込みがないのに「いつか上がるかもしれない」という独自の感情で判断してしまうケースがあります。確かに、投資では一時的に値下がりをする商品は多くありますが、「かもしれない」の独自判断は非常に危険です。
投資では「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」があり、自分がどちらの利益を狙うのかなど、総合的に考慮する必要があります。専門家の意見を聞いたり、市場予測を立てたりしながら、設定した目標に基づいて感情を上手くコントロールすることで、失敗を回避しましょう。
失敗例5.金融機関や証券会社に勧められた商品を購入してしまう
・物事を深く考えたり比較したりしない
・煩わしそうなことに労力をかけたくない
このような特徴の人に多い失敗例が、金融機関や証券会社から勧められた商品を盲目的に購入してしまうことです。これらの機関は商品を販売し利益を得る立場にあり、会社の利益を最優先しているため、勧められた商品が必ずしも自身にとって最適なものとは限りません。
失敗しないためには、販売促進のための情報に惑わされず、自らの投資目標に基づいた判断を行うことが肝要です。専門家やアドバイザーの意見は参考になりますが、最終的な決定は自己責任で行い、自分にとって最適な選択をしましょう。
失敗例6.必要な生活費にも手を出している
短期的な利益を求める人に多い失敗例は、「必要な生活費にまで手を出してしまうこと」です。将来のための資産形成である投資は、一般的に長期的なスパンをかけて行うもので、日常の生活費や予期せぬ出費をまかなうために利用すべきではありません。
生活費や急な支出に備えた現金を投資資金に充てることは、リスクを高める一方で、将来的に経済的困難を引き起こす可能性があります。投資はリスクを伴うものであり、予期せぬ損失が生活に影響を及ぼすことを考えると、投資資金と生活費を分けることが重要です。
リスクを最小限に抑え、投資活動が生活に影響を及ぼすことのないよう十分な体制を整えておきましょう。
株式投資に多い失敗例
株式投資はミドルリスク・ミドルリターン、商品や状況によってはハイリスク・ハイリターンに分類される投資です。そのため、知識のない投資初心者が手を出すには、レベルが高い分野でもあります。
先述の失敗例と合わせ、以下の2点は特に注意が必要です。
失敗例1.1回でまとまった資金を投じる
投資初心者の中には、1回でまとまった資金を全て投じる「集中投資」を行う人もいますが、これはとてもリスクが高い行動です。
一度に多額の資金を一つの銘柄やカテゴリーに集中させることは、市場の変動に対して大きなリスクを抱えることになります。株式市場は不確実性が高く、その銘柄が不調だった場合に大きな損失を被る可能性があります。詳しくは後述しますが、初心者がスタートさせる投資では「集中投資」ではなく「分散投資」を心がけましょう。
失敗例2.市場・経済動向を把握できていない
ファンドマネージャーが運用を管理する投資信託とは異なり、株式投資では自身で市場・経済動向を把握することが必要です。しかし、多くの人が市場や経済の動向把握が不十分で失敗しています。
特定の企業の株式を購入する際、その企業が属する業界や市場全体が景気後退に直面していた場合、その企業も影響を受ける可能性が高くなります。投資家にとって大きな損失を招く結果となるでしょう。
例えば、新型コロナウイルスが流行した際、飲食業界や観光業界の一部の株価が下がったことなどが挙げられます。
また、特定の投資商品に興味を持ちすぎて、その商品に関する情報以外を見過ごすこともあります。
急速に発展する新興技術企業の株式に投資したいと考える初心者は、技術の成長だけでなく、その企業が活動する業界の競合他社との比較も考慮すべきです。
投資信託に多い失敗例
ファンドマネージャーがいるため、初心者にも始めやすいという理由から人気なのが投資信託です。一般的に投資信託は「長期運用」に適しており、その運用スタイルを理解していないことで発生する失敗例が多くみられます。
失敗例1.短期売却をしてしまう
投資信託の本来の目的に反し、「短期間で売却する」といった失敗例がとても多く見られます。
市場の短期的な市場変動や一時的な価格の変化に影響を受け、投資家は不安や恐怖から早期売却を選択することがあります。
しかし、投資信託は長期的な運用が前提です。市場の短期的な変動に左右されず、中長期でのリターンを目指す投資手法なので、一時的な変動による短期売却を行ってしまうと、長期的な利益を逃すことがあります。この点においても、先述した「感情に左右されない冷静な判断力」が求められるでしょう。
失敗例2.毎月の積立額を変更してしまう
次に、毎月の積立額を変更してしまうという失敗例が見られます。
出費が多い月や市場が下落傾向にある時期に、積立額を減らそうとする人がいますが、これは賢明ではありません。
投資信託では定期的に一定の額を積立てることを推奨しており、積立を継続することで、後述するドルコスト平均法の恩恵を受けることができます。
「出費が増える月や、市場が下落傾向にある時期だけ積立額を減らす」行為は、積立プランを破綻させ、投資目標の達成を妨げる可能性があります。投資に使える資金を毎月確保できるよう、生活での支出をコントロールすることが重要です。
失敗例3.手数料が高く利益が出ていない
証券会社へ支払う手数料が高く、その結果利益が減少してしまう失敗例もあります。
多くの場合、投資信託を購入する際には初期費用や購入手数料、投資信託を売却する際には、償還手数料や売却手数料がかかります。これらの手数料が割高だと、投資家が実際に得ることができる利益が減少してしまいます。特に短期間での運用や頻繁な売買を行う場合において、手数料は利益を圧迫する大きな要因です。
投資信託を選ぶ際には、手数料だけでなく、運用会社やファンドマネージャーの実績、投資信託の目的や運用ポリシー、経費率なども考慮すべきです。証券会社の手数料の高さとリターンは、必ずしも相関関係にあるとは限りません。
投資初心者が失敗回避するための3つ運用軸
投資で初心者が成功するための基本となる3つの運用軸は「長期」「積立」「分散」で、これらは金融庁も重要性を掲げています。3つを戦略的に組み合わせることで、知識のない初心者でもリスクを最小限に軽減し、持続的な資産形成を実現できます。
その1:長期投資スタイル
長期投資は、短期の市場変動に振り回されず、資産を長期的に成長させることを重視します。
その過程において、特に重要なポイントは「複利効果」です。複利は投資先の利益が元利に加えて利益を生み出す力を指し、時間が経つほどその影響が大きくなります。
イメージしやすいように、毎月3万円を利回り3%と5%、2つのパターンで長期運用したと仮定し、下記表を作成しました。投資を行わなかった場合と比較すると、複利効果の大きさが伺えるでしょう。
10年後 | 20年後 | 30年後 | |
---|---|---|---|
投資をしない場合 | 元本:360万円 運用収益:0 |
元本:720万円 運用収益:0 |
元本:1,080万円 運用収益:0 |
利回り3%の場合 | 元本:360万円 運用収益:59.2万円 |
元本:720万円 運用収益:264.9万円 |
元本:1,080万円 運用収益:668.2万円 |
利回り5%の場合 | 元本:360万円 運用収益:105.8万円 |
元本:720万円 運用収益:513.1万円 |
元本:1,080万円 運用収益:1,416.8万円 |
(※金融庁ホームページより試算シミュレーション)2024年1月試算
いきなり「老後二千万円問題」を掲げられると絶望的な気持ちになりますが、上の表を見れば、毎月3万円程度の無理がない範囲で続けることにより、老後資金への成長を実現できそうです。
時間を味方につけて投資を続けることで、複利の力を最大限に活用し、資産を堅実に成長させることができます。
その2:積立投資スタイル
複利効果に関する上の表でも使われている積立投資も、投資初心者が取り入れるべき戦略で、特に「ドルコスト平均法」の採用が有効的です。
この手法では、市場が高い時には購入する量が減少し、市場が安い時には購入する量が増加します。これにより、平均取得単価を安定化させ、投資家は長期間にわたってリスクを分散しつつ、リターンを積み重ねることができます。株式などへ一括で大金を投じる投資法と比べ、市場変動リスクを均等に分散させられるのが、特徴であり利点です。
その3:分散投資スタイル
分散投資では、投資につきものである以下の4つのリスクを分散させることで、資産の安定性を高めます。
① 銘柄:複数の異なる企業や業種に投資する
② 地域:異なる地域や国に投資する
③ 資産:株式や債券、不動産など異なる資産カテゴリーに投資する
④ 時間:長期間にわたって定期的に投資する
これらの分散手法を組み合わせることで、投資先の特定リスクから解放され、保有資産のバランス調整ができます。リスク管理を通じて、安定した長期的な資産形成がより現実的なものとなるでしょう。
投資初心者が失敗回避するための3つの投資手法
では、ここまでの解説を総称して、初心者が失敗回避するために投資で行うべき代表的な3つの「基本手法」を紹介します。
その1.長期・積立・分散型投資
まずは、すでに重要性を説いている長期・積立・分散型投資です。実は、これらは世界的にも有名な投資家や著名人なども重要性を訴えています。
短期間に急いで金持ちになろうとしてはいけない
上記は世界三大投資家の1人と言われるアメリカ合衆国の資産家ウォーレン・エドワード・バフェット氏による、複利効果の大切さを強調した言葉です。彼は、自身が得た富に欠かせなかったものの1つに複利を挙げています。3つの手法は、大成功を遂げた多くの先人たちが通ってきた道であり、その確実性が伺えるでしょう。
その2.少額投資
少額投資は、投資初心者にとって重要なスタートです。
小額の投資から始めることで、リスクを最小限に抑えながら投資の基礎を学び、経験を積むことができます。少額でも、毎月定期的に投資することによって、ローリスクで複利効果を享受できるでしょう。
最近では100円程度で始められたり、買い物など日常生活で貯まるポイントを使ったりする少額投資もあります。ただし、老後に向けて着実に資産形成を行いたいなら、毎月1万円以上は運用したいところです。
その3.ほったらかし投資
長期間にわたって資産を運用する投資手法では、「ほったらかし投資」がおすすめです。
一度資産を選定し、その後は積極的な取引を行わずに長期間保有し続けます。例えば、インデックスファンドや長期債券のように安定的な資産を選択し、毎月一定額を口座振替するなど運用を自動化します。積極的な取引や市場タイミングを気にする必要がないため、長期的な資産形成を目指す投資家にとって、手間をかけずに堅実なリターンを期待できる手法です。
ほったらかし投資については以下の記事でも解説しておりますので、ぜひご覧ください。
【おすすめ関連記事】「投資初心者ならほったらかし投資を始めよう!おすすめ商品もご紹介」
初心者におすすめできる低リスクの投資
資産運用で失敗しないためには、ローリスク・ローリターンの法則に従い「低リスク商品」を選ぶことです。具体的な低リスク商品を4つ挙げたので、低リスクと言われる理由を加味して、運用を検討ください。
ただし、いずれの商品も低リスクですが、リスクは必ずあるということは覚えておきましょう。
1.債券
債券とは、国や企業が資金調達を目的として発行する金融商品です。
債券が低リスクとされる理由は、債券は一定の利息を支払い、満期時に元本を返済する契約のため、元本の安全性と安定した利息収入があるとされています。信用力のある発行体から発行された債券では、一般的に株式などの他の資産よりも価格の変動が少なく、返済元本の確保などリスクが抑制されています。
2.投資信託
投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が複数の株式や債券などで運用することによって、利益を投資家に還元する金融商品です。
投資信託が比較的低リスクである理由は、ファンドマネージャーと呼ばれる専門家による運用や分散投資など、適切なリスク管理にあります。また、ファンドの運用方針や豊富なラインアップ、流動性の高さ、透明性のある情報公開による安心感があります。多様な種類があるからこそ、自身の目的やリスク許容度に合ったファンドを慎重に選択することが大切です。
3.金投資
金投資とは、金の現物に投資する金融商品です。
金は「安定性」と「資産価値」が低リスクの要因として挙げられます。金は歴史的に価値を保ち、経済の不安定やインフレーションに対して抵抗力を持っています。さらに世界的な需要があるため、経済的な不安定要因に対する「保護資産」として求められます。
流動性がとても高く、市場での取引が容易であることも特徴の1つです。金価格は市場で透明性があり、比較的予測しやすいとされているため、投資初心者でも失敗しづらい投資法と言われています。
4.不動産投資
不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入して、家賃収入を得る投資のことです。
一部では与信取引が関係するため「不動産投資は危険」と言われていますが、不動産は安定したキャッシュフローで継続的な家賃収入を期待できます。
再開発などのエリア発展により、需要の持続性や不動産の資産価値を維持できること、また、節税効果が期待できることなど、多くの利点があります。インフレに強い点も、現物資産ならではの強みです。
【おすすめ関連記事】「会社員が税金を減らす方法。控除や副業・不動産投資での節税対策を解説」
5.不動産投資信託
不動産投資信託は投資信託の一種で、不動産に投資するための特別な投資ファンドです。高額で参入しづらい不動産投資において、一般の投資家でも不動産市場への参加を可能にした投資形態です。
不動産投資信託は、歴史的にも長い不動産市場に参入したいものの高額投資が難しい、というような人に推奨できます。専門家による運用であること、また投資先がオフィスビルや商業施設であるため長期の賃貸契約を期待できるでしょう。異なる地域や種類の不動産への投資により、リスクを均等に分散することが可能です。
投資初心者まずはこの2つをやってみよう!
投資初心者は、失敗を恐れずひとまず「投資をスタート」させてみることが大切です。実績と経験を積むことで、要領を掴めるようになってきます。スタートの際は、いずれも少額で長期・積立・分散投資を行うことができ、さらに税制優遇される「NISA」「iDeCo」を積極的に活用してみてください。
NISA
NISAは少額投資非課税制度で、投資において本来かかるはずの税金(※2023年現在、20.315%)がかかりません。「かかりません」というのは少々語弊を生みますが、「本来かかるはずの税金」は国が負担してくれるので、「お得に資産運用ができる」ということです。
2024年から始まる新NISAではこの非課税枠が緩和され、私たちはよりお得に利用できるため、投資初心者でなくとも積極的に使っていきたい制度です。
【おすすめ関連記事】「2024年からの新NISAの変更点と押さえておくべきポイントを解説」
iDeCo
iDeCo(イデコ)とは「個人型確定拠出年金」のことで、任意の私的年金制度です。
こちらも国をもって取り組む制度で、定期預金、保険商品、投資信託の運用をすることができます。
iDeCoでは、掛金が全額所得税控除となるため、所得を抑え、翌年の住民税が軽減されます。また、60歳以降の受取方法は「一括」もしくは「分割」が可能ですが、いずれも税制上の控除を受けることが可能です。
NISA同様、本来負担すべき税金を国がまかなってくれるためお得に資産運用ができる、つまり投資での失敗をフォローしてくれる制度です。
投資初心者が失敗しないための手順とポイント
下記では、実際に始める手順についてポイントを交えた「3ステップ」で、解説します。
1.最終目標から逆算で毎月の投資額や銘柄を決める
まずは、「目標設定」です。投資における成功は、自身の目標やライフスタイルに基づいた戦略の策定が重要です。
ここでは「最終的にいつまでにいくら資産を形成するか」を決めるとスムーズに進められます。自身の目標を設定し、それを達成するために必要な資金や期間を考えます。その後、適切な投資額や投資先を逆算して決定します。
投資で失敗する人の共通点に「いくら投資すべきか」「何に投資すべきか」という設定を、常に他人任せにすることが挙げられます。逆算のプロセスを経て、自身のニーズに応じた投資戦略を施策していきましょう。
2.長期的な成長を見込める銘柄を購入する
次は、「商品購入」です。
投資対象の将来的な成長性を考慮し、その銘柄が持つ潜在的な価値を見極め、長期的な視点で保有することが大切です。例えば、技術の革新や成長市場への参入、強力な経営陣の存在などが、銘柄の将来性を示唆する要因となります。
一例として、テクノロジー関連企業やSNS関連企業などが挙げられます。これらの企業は革新的な製品やサービスを提供し、今後も市場の成長が期待できます。また、持続可能なエネルギー、環境技術、リサイクルなどの分野も将来性が高いとされています。
銘柄の選定では、社会的関心が高く、業界全体のトレンドや将来の見通しを重視するとよいでしょう。
3.長期・積立・分散型のほったらかし投資をする
購入後は、「ほったらかし投資」です。
すでに行っている人も多い投資法ですが、定期的なポートフォリオの確認は重要です。長期・積立・分散型の投資でリスクは軽減されているものの、市場状況は日々変化するため、投資商品の動きを確認することは忘れてはいけません。
収益が予想通りであるか、設定した目標との整合性がとれているかを確認し、必要に応じて調整を行いましょう。
投資初心者が失敗しないための勉強法
投資で失敗を回避するには、1にも2にも「学び」です。
最後に投資初心者が簡単にできる勉強法をお伝えするので、この後さっそく実践してみましょう。
①投資の本や専門誌を読む
投資に関する本や専門誌を通じて、基本的な投資概念や戦略を習得しましょう。特に、月刊誌によるリアルタイムの情報を吸収しておくと、投資がより身近なものとなります。
【おすすめ月刊誌】
・会社四季報(東洋経済新報社)
・ダイヤモンドZAi(ダイヤモンド社)
・日経マネー(日経BP)
・投資手帖(日本株式新聞社)
②投資セミナーを受講する
「資産運用に特化した会社」の投資セミナーに参加し、最新の市場状況やトレンド、戦略などを学びましょう。プロから実際に話を聞くことは、本には書いていない実践的な知識を身につけられる貴重な機会です。弊社でも随時不動産投資セミナーを行っておりますので、気になる方はぜひ一度ご相談ください。
③FPに相談する
ファイナンシャルプランナーに相談し、自身の目標・リスク許容度の設定を行い、自分専用の投資プランを作成することも有効的です。専門家によるコンサルプランは、その人の環境や資産状況に寄り添った最適な内容で作成されます。同時に、アドバイスを得ることでリスクを最小限に抑えられるでしょう。
④投資シミュレーションをする
投資シミュレーションを通じて経験を積み、リアルな市場環境で実際の体験をしましょう。
投資シミュレーションにはいくつかの方法があります。金融庁のウェブサイトにある資産運用シミュレーションで複利効果を確認する、不動産投資であれば収益投資物件を取り扱うポータルサイトで運用シミュレーションをする、などです。最近では、投資体験アプリなども多くみられます。
失敗回避には事前シミュレーションが不可欠ですので、考えられるリスクを想定し、複数のパターンで緻密な試算を繰り返し行いましょう。
まとめ
この記事では、投資初心者が陥りやすい11の失敗例について解説し、投資初心者が失敗しないための考え方や投資手法をご紹介しました。
見切り発信でのスタートは「必要な生活資金に手を出さない」「SNSの情報を鵜呑みにしない」という、冷静になれば当たり前のことも判断が難しくなります。投資初心者が失敗を回避するには、少額で「長期・積立・分散型」によるほったらかし投資でのスタートがよいでしょう。
ただし、どんな低リスク商品においても投資にリスクは付きものであること、すべての判断と責任は自分が負う者であることは忘れないようにしてください。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。