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2024.02.29
ベルテックスコラム事務局
初心者はまず少額投資から始めよう!【失敗しないための基本ガイド】
- 投資の種類・方法
- 初心者
- NISA
- iDeCo
「投資」は、将来の資産形成において重要な手段の1つです。この記事では、これから投資を始めようとしている初心者に少額投資からのスタートがおすすめの理由について解説します。少額から始めてリスクを最小限に抑えながら、投資の基本や市場の仕組みをじっくり学び、将来への自信と知識を築いていくことが大切です。自身の設定する目標に向かって、着実にステップを進めていきましょう。
投資初心者におすすめ「少額投資」の基礎知識
まとまった資金がなくてもスタートできる少額投資は、経験の無い初心者にとって堅実な投資方法です。投資金額が小さければ、その分損失のリスクを抑えることが可能です。実際に資金を運用しながら、投資の仕組みについて理解を深められることもメリットの1つでしょう。株式、債券、投資信託、外貨建てなど、それぞれの特徴やリスクを把握し、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
少額投資とは?いくらから買えるのか
少額投資とは、100円や1,000円といった少ない金額から無理なく始められる投資方法のことです。初心者や資金に限りがある人に適した手段であり、外資を使って数百ドルからでも始めることができます。
株式、債券、投資信託、外貨建て投資信託、仮想通貨などさまざまな投資先があります。少ない投資額で取引を始められるため、リスクを最小限に抑えながら市場の動向や、投資の基本を身につけることができるでしょう。
少額投資において、「ドル・コスト平均法」は特に効果的です。定期的に一定金額を投資することで、市場の価格変動の影響を緩和するメカニズムを持ちます。一定の投資額を毎月均一に積み立てることにより、市場価格が高い時には少ない数量を購入し、価格が低い時には多くの数量を購入するため、投資資産の平均取得価格を安定させることができます。
【ドル・コスト平均法の仕組み】
購入金額を一定に保つことで、以下の効果が得られます。
• 価格が低いとき、購入量(口数)が増加
• 価格が高いとき、購入量(口数)は減少
一方、価格に関係なく常に一定の量(口数)を購入していくと毎回違った金額での購入となります。
ドル・コスト平均法による購入方法は全体の平均購入単価を平準化させる効果があり、長期的な資産形成を行っていく上で有効な方法のひとつと考えられます。
【引用】三井住友銀行「ドル・コスト平均法とは?」より
投資初心者に少額投資がお勧めの理由
ドル・コスト平均法が投資初心者におすすめの理由を掘り下げてみましょう。
①リスク管理が容易である
まず、先述の通り市場の価格変動に左右されずに定期的に投資を行うことで、リスクを最小限に抑えられることが挙げられます。同じ金融商品への投資であっても、投資期間を長くして少しずつ買うことで取得価格が平均化されるため、期間が長くなればなるほど価格変動による影響を受けづらくなります。
手堅い投資手法なので特に初心者にとって、市場の変動に対する精神的負担を感じる必要がないのは大きなメリットでしょう。
②長期的な資産形成のサポートが可能である
「資産形成」とは、現金や株式、不動産などの資産を効率的に増やしていく取り組みのことです。定期的な投資を続けることで、時間をかけて着実に資産の形成ができます。少額からでも長期的に取り組むことによって、無理なく目標達成を実現できるでしょう。
③取引のタイミングを気にしなくてもよい
ドル・コスト平均法では市場の高値や安値に左右されずに投資を行うため、取引のタイミングを気にする必要がありません。これは、暴落株など値動きを読むのが苦手な初心者とって特に有益です。
④投資の基礎を学びながら成長できる
定期的な少額投資を行うことで、リスクを抑えつつ市場動向や投資の基本を実践的に学びながら成長できます。まずは「経験を積む」ということが、投資で成功するための大きな基盤作りです。
以上の理由からドル・コスト平均法は、投資初心者にとっておすすめの手法と言えるでしょう。
初心者が投資に興味を持ったとき、多くの人は「まとまった資金の用意が難しい」 「損をしてしまうのではないか」などの考えが頭をよぎり、スタートを躊躇するでしょう。
しかし、少額投資ではたくさんの資金を一度に用意する必要はありません。少額から始めることで、投資に対する不安や負担を軽減し、将来の資産形成に向けた第一歩を踏み出すことができます。
初心者が少額投資を行う6つのメリット
では、少額投資のメリットを以下で6つご紹介しましょう。
1.手軽にスタートできる
投資初心者やまとまった資金の準備が難しい人にとって、大きなリスクを冒すことなく投資の基礎を学べるのは大きなメリットです。
国が取り組む「NISA」「iDeCo」にも、少額から投資できる商品はあります。これらの制度を上手く利用しながら投資の概念を学び、少しずつ資産を形成していくとよいでしょう。
2.損失額を低く抑えられる
少額投資は、初心者がリスクを抑えながら経験を積むのに適した手段です。大きな損失を被るリスクが低減されます。初心者が大金を失うリスクが軽減されるため、投資に対する心理的なプレッシャーから解放されるのは大きなメリットでしょう。
3.分散投資を行いやすい
分散投資とは、複数の異なる投資先に資金を分けることで、1つの投資先で元本割れが発生しても他の投資先でカバーするリスク分散法の1つです。分散投資では国内の投資先だけではなく、ドルなど他国へ投資することも可能です。これによって、円安対策など不安定な世界情勢への対応もできるようになります。
また、投資信託では複数の銘柄に少額ずつ投資することによって、分散投資をすることも可能です。
4.自分に合う投資を見つけられる
初心者は投資の第一歩を踏み出したくても、自分には何が合っているのか分からないという懸念点があります。
しかし、投資先が豊富な少額投資なら、自分に合った商品を探すことが可能です。ミニ株、ポイント投資(dポイント・Tポイント・楽天ポイント・LINEポイントなど)、株式累積投資(るいとう) 、投資信託、NISA 、iDeCo、少額不動産投資など投資先は多岐にわたります。投資信託は、証券会社(ネット証券会社を含む)のWebサイト上で運用成績や運用目的、リスクなどを比較検討できるようになっているため、初心者でも始めやすいでしょう。
5.投資方法によっては税制優遇がある
少額投資では、税制優遇される場合があります。
例えば、「iDeCo」では、掛金が全額所得税控除となるため、住民税が軽減されます。また、受取時も一定額まで税制優遇があり、一括で受け取る場合は退職所得控除、分割で受け取る場合では公的年金控除の対象です。
2024年よりスタートした新NISAでは投資枠が従前よりもさらに拡充し、運用益は無期限で非課税となります。
6.副業の規定違反にならないケースが多い
一般的に投資は資産運用とされ、副業には該当しません。副業禁止の公務員の場合も、資産運用である投資は副業にあたらないとされています。
厚生労働省では、副業について次のように定義しています。
副業・兼業を希望する者は年々増加傾向にある。副業・兼業を行う理由は、 収入を増やしたい、1つの仕事だけでは生活できない、自分が活躍できる場を広げる、様々な分野の人とつながりができる、時間のゆとりがある、現在の仕事で 必要な能力を活用・向上させる等さまざまであり、また、副業・兼業の形態も、正社員、パート・アルバイト、会社役員、起業による自営業主等さまざまである。
上記のように国としては概ね副業は認められる傾向にありますが、会社が社内規定で副業を禁止しているケースが多くあります。大きな理由としては、副業が影響して勤務中の生産性が落ちる可能性があるからです。副業は認められていない会社はありますが、副業と投資は別物として考えられています。
ただし、就業時間中に公務員が投資を行うことは「勤務時間中は職務に専念する」という法律に反し、懲戒処分の対象となる可能性があります。また、不当な方法で得た機密情報を投資に利用すること(インサイダー取引など)も法律で禁止されているので注意が必要です。
初心者が少額投資を行う3つのデメリット
いくら少額投資とはいえ、投資である以上はリスクが伴います。ここからは少額投資のデメリットについて解説します。
1.大きな利益は狙えない
少額投資では投資額が少ないため、リターンも限られています。例えば、株式投資で「大化け株」を狙うことは難しく、少額投資は安定した運用スタイルが基本です。
投資界には「ローリスク・ローリタン」、「ハイリスク・ハイリターン」という法則があります。
投資のリスクとリターンは相関関係にあり、リスクが低ければリターンもそれに比例して低くなるというものです。つまり、比較的安定した投資商品や戦略は、一般的には安全であるが、その分収益も大きくなりにくいという特性があるのです。
例えば、銀行の定期預金や国債のような低リスクの投資では安定した収益が期待できますが、高いリターンは見込めません。
一方で、「ハイリスク・ハイリターン」の原則も存在します。これは、高いリスクを取ることで高いリターンを狙えるという考え方です。株式や仮想通貨のような市場の変動が激しい投資商品は、大きなリターンを期待できる反面、同様に大きなリスクも伴います。
投資家は自身のリスク許容度や投資目標に合わせて、「ローリスク・ローリタン」と「ハイリスク・ハイリターン」のバランスを取る必要があります。少額投資はリスクを抑える一方で収益も限られることがデメリットとなるでしょう。
2.選択肢が限られる
多くの投資商品が「最低投資額」を設定しており、少額投資では銘柄・証券会社などその選択肢が限られてしまうこともデメリットといえます。
特に不動産は少額投資商品が少ないため、自分に合った投資商品を慎重に探す必要があります。また、単元未満株や、るいとう等の方法で投資をする場合も対象の銘柄とそうでない銘柄が決められていることが一般的です。
3.手数料が割高になる 元本割れリスクがある
投資をするうえで一定の手数料は必要なものですが、少額投資の場合はその手数料の割合が大きく占める欠点があります。また、投資商品によっては手数料が大きく、元本割れしてしまうリスクもあります。初心者が少額投資をする際にはこれらの点に注意し、自分の投資スタイルに合った商品を選ぶことが大切です。
少額でできる代表的な投資の種類
少額から始められる投資方法として、代表的なものに投資信託があります。これは、複数の投資家から集めた資金を投資の専門家が株式、債券、不動産などの資産に分散投資するものです。経験や知識に自信のない初心者にもおすすめの投資方法です。その他にもインデックス・ファンドや、ETF(上場投資信託)などがあります。自身の目的や目標に合わせ、メリットやデメリットを考慮したうえで投資商品を選びましょう。
投資信託
投資信託は、運用方針の違いにより「アクティブ型」と「インデックス型」2つのファンドに大別されます。
アクティブ・ファンドとは、市場の動向を予測して銘柄や資産を選び管理する投資ファンドです。ファンドマネージャーが積極的に市場を分析し、銘柄選定や取引を行うため、より大きなリターンが獲得できる可能性があります。
また、銘柄の入れ替えや情報収集などでコストがかかるため、信託報酬が高めに設定されているのが特徴です。
一方、インデックス・ファンドとは、特定の市場指数を追跡して運用される投資ファンドです。
こちらは市場全体の動きを反映させることが主な目的で、資産を効果的に増やすことができる投資手段はインデックス・ファンドのシンプルな運用戦略にあります。運用会社は独自に銘柄を選定するのではなく、自動的に複数の銘柄に投資して市場全体の平均リターンを目指します。そのため、運用コストが低く、投資家は手間をかけることなく市場全体に投資できるのが魅力です。
以上のような特性から、インデックス・ファンドはリスクを抑えたい投資家や初心者などの長期的な成果を求める投資家に適しています。投資信託は、投資初心者から上級者まで幅広い投資家に適した手法であり、リスクの分散やプロのファンドマネージャーの運用によって、資産を効果的に増やすことができる魅力的な投資手段です。
その他にも、複数の資産に分散できるETF(上場投資信託)などがあり、種類によってリスクやリターンが異なります。
NISA
NISA(少額投資非課税制度)は、日本国内で提供されている少額から始められる投資非課税制度です。この制度では、年間360万円まで恒久的に非課税で運用することができます。日本の国民は、この制度を利用して一定の金融商品に積み立て投資を行うことができます。
【おすすめ関連記事】「2024年からの新NISAの変更点と押さえておくべきポイントを解説」
iDeCo
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、掛金を自身で運用しながら積み立て、原則60歳以降に受け取る仕組みです。任意加入できる制度で、拠出額や運用方法を自由に選べます。定年後や引退後に積み立てた資金の一部または全部を受け取ることができ、老後の生活資金に使えるという特徴があります。
掛金が全額所得控除となるため、会社員だけでなく自営業者にも嬉しい制度でしょう。
FX
FXは「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、日本では「外国為替証拠金取引」とも呼ばれています。二国間の通貨で売買を行い、利益を狙う取引です。価格変動により利益が出る場合がありますが、逆に損失が出る可能性があることも理解しておく必要があります。
FXは「売り→買い」「買い→売り」の取引を状況に応じて繰り返すことで、利益を積み上げていきます。初心者向けの特徴として、取引量を自分でコントロールできること、相場が下落している局面でも利益を狙えることがメリットです。ただし、専門的な知識が必要なため初心者には難しい手法とも言われています。
ミニ株(単元未満株)
ミニ株とは、一般的な株式に比べて小さい額の投資で売買できる株式のことです。一般的な株式は、銘柄ごとに100株以上から購入が認められており、100株を1口として売買の下限を設けていますが、ミニ株は1株からの購入が可能です。一般的な株式では数万円以上からの売買でまとまった資金が必要になりますが、ミニ株は数千円から始められるのが特徴です。
投資初心者や「株式投資に興味があるけれど、少額から試してみたい」と考える方にはミニ株(単元未満株)がおすすめです。
また、売買手数料も比較的安く設定されているため、初心者でも手軽に始められます。ただし、ミニ株でも価格が大きく変動することがあるため、リスクもあることを忘れずに投資する必要があります。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーとは、AI(人口知能)が許容リスクや期待リターンに応じた資産の投資診断や、アドバイス、運用をしてくれる証券会社などが行っているサービスです。
運用の提案がもらえる「アドバイス型」、運用を一任する「投資一任型」の2種類があり、証券会社によって提供する商品は異なります。種類が多いため、利用条件や利用方法で自分の希望にあったものを選ぶと良いでしょう。
「アドバイス型」では、運用やリバランスを自身で行う必要があり、初心者にはハードルが高いというところが懸念点です。そのため初心者には「投資一任型」がおすすめです。
初心者におすすめの投資の種類については以下でも解説しておりますので、ぜひご覧ください。
【おすすめ関連記事】「初心者におすすめの投資11選比較!コツやポイントもご紹介」
不動産でもできる少額投資の種類
不動産投資はマンションの購入やアパートの管理など、手間やまとまった資金が必要なことから初心者にはハードルが高い投資方法と思われています。しかし、「少額不動産投資」ではその名のとおり少額で不動産投資ができ、ローリスク・ローリタンで安定した運用が可能です。
具体的にどのような種類があるのか紹介します。
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングとは、不動産投資を目的としたクラウドファンディングのことです。
インターネットを通じて投資家から資金を募り、集めた資金を元に投資用の不動産を購入、運用します。運用期間中の物件の管理はすべて運営会社(事業者)が行うため、出資者に手間や費用はかかりません。1万円~10万円という少額から始めることができ、スマートフォンだけでも完結できる手軽さから注目を集めています。
REIT
REIT(不動産投資信託)は「Real Estate Investment Trust」の略で、不動産に関連する投資信託商品の一種です。一般的に、不動産投資の専門家が、収益物件(オフィスビル、商業施設、アパートなど)に投資することを目的としています。不動産クラウドファンディングよりも用途が広く、ホテルやオフィスなどの取り扱いが多いことが特徴です。また、不動産クラウドファンディングは自分で物件の選択ができるのに対し、REITでは自分で選択ができません。
他にも、配当の分配頻度や利回り、換金の自由度や運用の手間などさまざまな点で不動産クラウドファンディングと相違点があります。
不動産投資そのものも少額から取り組める
高額でまとまった資金が必要に思える不動産投資ですが、かかる資金は家賃収入を宛てるため、月々の手出しは抑えての運用が可能です。例えば3000万円の物件を購入して、月のローン返済額が9万円、家賃8万円の場合は月の手出しは1万円になります。さらに不動産投資ならではの特徴で、保険効果や節税効果があるのがREITやファンドと異なります。不動産投資については詳しくセミナーでも解説しています。
初心者が少額投資で失敗しないためには
投資にはどうしてもリスクがつきものですが、現在は少ない資金で始められ、インターネット・SNSなどから情報を得ることが可能です。まずは1万円などの少額からはじめて、投資をしながら勉強をしていきましょう。
1.商品の特徴とリスクを把握する
さまざまな商品・投資先がある中で、自分の目的や準備できる資金に見合う商品を選択する必要があります。資産形成の目的が教育資金なのか、老後資金なのかでは投資先の選び方も変わってきます。
また、投資信託では購入時の「手数料」、換金時の「信託財産留保額」の負担や、「運用管理費」などの確認も必要です。
2.毎月の積立金額を変更しない
投資で資金を増やすための基本は、「安いときに多く購入し、高いときは少なく抑える」ことです。しかし、値動きを予測することは難易度が高く、初心者向けではありません。相場の値動きに敏感に反応してしまい、頻繁に積立金額を変更してしまうよりも、積立金額を変更せずに一定に保つことで、購入単価が平均化で一貫性が保たれます。着実な資産の増加を望むなら、コンスタントに積み立てることが重要です。
3.損失が出てもすぐに売却をしない
どの銘柄も、価格変動はつきものです。損失が出たからといってすぐに売却をすると、その商品の将来的な成長によって利益を得られるチャンスを取り逃してしまう可能性があります。多少の値動きですぐに売却をせず、長期運用での資産の成長を目指しましょう。
4.感情に左右されない
投資はギャンブルやゲームではありません。正しい情報収集と感情に左右されないことが成功している投資家の共通点です。
「損をしたくない」という強い気持ちから、株価が下がったタイミングで即時売却してしまい損をしたり、反対に売却の機会を逃してしまったりします。このような結果を産まないためには、損失率や損失額を設定して損切りを行うライン決めや、損失10%で売却するなどのルールを予め定め、機械的に対応することが重要です。
初心者が少額投資行う手順【5ステップ】
最後に、少額投資を行うための5つのステップをそれぞれ解説します。
STEP1:目標とリスク許容度の設定
少額投資を始める際は、まず目標設定をしましょう。
教育資金や老後資金など、資産を増やす目的や使い道を決めておくことが肝心です。目標と期間が決まったら、その目標から逆算して予算・期間の選定ができます。
また、投資をする際のリスクについても自身が容認できる線引きが必要です。年齢や収入、家族構成から余剰資金を確認し、自身にとって適切なリスク許容度を検討しましょう。リスク許容度とは、自身がリスクに対してどの程度許容できるかを示すレベルのことで、以下が目安となります。
・日常生活に影響のない範囲であること。
・精神的に過度に負担にならない程度の損失であること。
・教育資金や老後資金など、将来必要な資金に影響のない程度の損失であること。
STEP2:投資先の選定
投資先の選定は重要ですが、選択肢が多岐にわたるため、どこに投資するか迷ってしまうかもしれません。そのようなときは、自身が興味のある企業や株主優待の内容、企業の業績から選択するのが妥当です。
また、自身に合った証券会社を選択することも重要です。手数料が安く、初心者向け商品が充実している証券会社がおすすめです。会社や担当者の信頼度やサポートの有無も確認し、納得のできる商品を選びましょう。
STEP3:口座の開設
次に、実際に選択した証券会社で口座開設の手続きをします。
証券会社が指定する必要書類や印鑑を準備しますが、口座開設には時間がかかるため早めに取りかかりましょう。口座があれば、株式・債権・投資信託などどのような商品にも投資できます。申込方法は、店舗やインターネット、電話などです。電話や店舗では口座開設申込書を請求し、必要事項を記入した申込書に必要書類を添えて提出します。
本人審査が完了後、正式に口座が開設されて商品を購入できます。インターネットではメールアドレスを入力後、専用フォームにて本人確認の画像をアップロードするなどして、申し込みが完了するパターンもあります。
STEP4:少額投資の開始
口座の開設ができたら、予算内で商品を選び購入手続きをしましょう。まだ銘柄が決まっていないときは、金融機関サイトのランキング情報を参考に検討したり、専門のアドバイザーへ相談したりしましょう。
STEP5:定期的な見直し
分散投資では市場状況や経済の変化によって、資産価値の上昇・下降で当初の計画から外れてバランスが崩れてしまうことがあります。半年に1回など時期を決め、定期的なポートフォリオの見直しを行いましょう。また、これに限らず自身のライフプランの変更などによっても見直しが必要です。
まとめ
この記事では、少額投資の種類や方法、メリット・デメリットについて解説しました。
投資初心者は、商品の特徴やリスクを理解せずに選んでしまいがちな面があるため、それを回避するために「ドル・コスト平均法」を取り入れることがおすすめです。ドル・コスト平均法は初心者にやさしい少額投資の方法ですが、投資金額を頻繁に変更する、また少しの値動きで短期間のうちに売却するということは推奨できません。
少額投資で失敗しないためには、「分散投資をすること」「決まった金額を投資すること」「定期的に見直しをしながら長期間投資すること」「手数料や保有中の手数料にも注意すること」などが挙げられます。
さまざまなリスクを正しく認識し、自分自身で慎重に吟味・判断したうえで、ライフプランと目標にあわせて少額投資を始めましょう。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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2024.02.29
ベルテックスコラム事務局
初心者はまず少額投資から始めよう!【失敗しないための基本ガイド】
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「投資」は、将来の資産形成において重要な手段の1つです。この記事では、これから投資を始めようとしている初心者に少額投資からのスタートがおすすめの理由について解説します。少額から始めてリスクを最小限に抑えながら、投資の基本や市場の仕組みをじっくり学び、将来への自信と知識を築いていくことが大切です。自身の設定する目標に向かって、着実にステップを進めていきましょう。
投資初心者におすすめ「少額投資」の基礎知識
まとまった資金がなくてもスタートできる少額投資は、経験の無い初心者にとって堅実な投資方法です。投資金額が小さければ、その分損失のリスクを抑えることが可能です。実際に資金を運用しながら、投資の仕組みについて理解を深められることもメリットの1つでしょう。株式、債券、投資信託、外貨建てなど、それぞれの特徴やリスクを把握し、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
少額投資とは?いくらから買えるのか
少額投資とは、100円や1,000円といった少ない金額から無理なく始められる投資方法のことです。初心者や資金に限りがある人に適した手段であり、外資を使って数百ドルからでも始めることができます。
株式、債券、投資信託、外貨建て投資信託、仮想通貨などさまざまな投資先があります。少ない投資額で取引を始められるため、リスクを最小限に抑えながら市場の動向や、投資の基本を身につけることができるでしょう。
少額投資において、「ドル・コスト平均法」は特に効果的です。定期的に一定金額を投資することで、市場の価格変動の影響を緩和するメカニズムを持ちます。一定の投資額を毎月均一に積み立てることにより、市場価格が高い時には少ない数量を購入し、価格が低い時には多くの数量を購入するため、投資資産の平均取得価格を安定させることができます。
【ドル・コスト平均法の仕組み】
購入金額を一定に保つことで、以下の効果が得られます。
• 価格が低いとき、購入量(口数)が増加
• 価格が高いとき、購入量(口数)は減少
一方、価格に関係なく常に一定の量(口数)を購入していくと毎回違った金額での購入となります。
ドル・コスト平均法による購入方法は全体の平均購入単価を平準化させる効果があり、長期的な資産形成を行っていく上で有効な方法のひとつと考えられます。
【引用】三井住友銀行「ドル・コスト平均法とは?」より
投資初心者に少額投資がお勧めの理由
ドル・コスト平均法が投資初心者におすすめの理由を掘り下げてみましょう。
①リスク管理が容易である
まず、先述の通り市場の価格変動に左右されずに定期的に投資を行うことで、リスクを最小限に抑えられることが挙げられます。同じ金融商品への投資であっても、投資期間を長くして少しずつ買うことで取得価格が平均化されるため、期間が長くなればなるほど価格変動による影響を受けづらくなります。
手堅い投資手法なので特に初心者にとって、市場の変動に対する精神的負担を感じる必要がないのは大きなメリットでしょう。
②長期的な資産形成のサポートが可能である
「資産形成」とは、現金や株式、不動産などの資産を効率的に増やしていく取り組みのことです。定期的な投資を続けることで、時間をかけて着実に資産の形成ができます。少額からでも長期的に取り組むことによって、無理なく目標達成を実現できるでしょう。
③取引のタイミングを気にしなくてもよい
ドル・コスト平均法では市場の高値や安値に左右されずに投資を行うため、取引のタイミングを気にする必要がありません。これは、暴落株など値動きを読むのが苦手な初心者とって特に有益です。
④投資の基礎を学びながら成長できる
定期的な少額投資を行うことで、リスクを抑えつつ市場動向や投資の基本を実践的に学びながら成長できます。まずは「経験を積む」ということが、投資で成功するための大きな基盤作りです。
以上の理由からドル・コスト平均法は、投資初心者にとっておすすめの手法と言えるでしょう。
初心者が投資に興味を持ったとき、多くの人は「まとまった資金の用意が難しい」 「損をしてしまうのではないか」などの考えが頭をよぎり、スタートを躊躇するでしょう。
しかし、少額投資ではたくさんの資金を一度に用意する必要はありません。少額から始めることで、投資に対する不安や負担を軽減し、将来の資産形成に向けた第一歩を踏み出すことができます。
初心者が少額投資を行う6つのメリット
では、少額投資のメリットを以下で6つご紹介しましょう。
1.手軽にスタートできる
投資初心者やまとまった資金の準備が難しい人にとって、大きなリスクを冒すことなく投資の基礎を学べるのは大きなメリットです。
国が取り組む「NISA」「iDeCo」にも、少額から投資できる商品はあります。これらの制度を上手く利用しながら投資の概念を学び、少しずつ資産を形成していくとよいでしょう。
2.損失額を低く抑えられる
少額投資は、初心者がリスクを抑えながら経験を積むのに適した手段です。大きな損失を被るリスクが低減されます。初心者が大金を失うリスクが軽減されるため、投資に対する心理的なプレッシャーから解放されるのは大きなメリットでしょう。
3.分散投資を行いやすい
分散投資とは、複数の異なる投資先に資金を分けることで、1つの投資先で元本割れが発生しても他の投資先でカバーするリスク分散法の1つです。分散投資では国内の投資先だけではなく、ドルなど他国へ投資することも可能です。これによって、円安対策など不安定な世界情勢への対応もできるようになります。
また、投資信託では複数の銘柄に少額ずつ投資することによって、分散投資をすることも可能です。
4.自分に合う投資を見つけられる
初心者は投資の第一歩を踏み出したくても、自分には何が合っているのか分からないという懸念点があります。
しかし、投資先が豊富な少額投資なら、自分に合った商品を探すことが可能です。ミニ株、ポイント投資(dポイント・Tポイント・楽天ポイント・LINEポイントなど)、株式累積投資(るいとう) 、投資信託、NISA 、iDeCo、少額不動産投資など投資先は多岐にわたります。投資信託は、証券会社(ネット証券会社を含む)のWebサイト上で運用成績や運用目的、リスクなどを比較検討できるようになっているため、初心者でも始めやすいでしょう。
5.投資方法によっては税制優遇がある
少額投資では、税制優遇される場合があります。
例えば、「iDeCo」では、掛金が全額所得税控除となるため、住民税が軽減されます。また、受取時も一定額まで税制優遇があり、一括で受け取る場合は退職所得控除、分割で受け取る場合では公的年金控除の対象です。
2024年よりスタートした新NISAでは投資枠が従前よりもさらに拡充し、運用益は無期限で非課税となります。
6.副業の規定違反にならないケースが多い
一般的に投資は資産運用とされ、副業には該当しません。副業禁止の公務員の場合も、資産運用である投資は副業にあたらないとされています。
厚生労働省では、副業について次のように定義しています。
副業・兼業を希望する者は年々増加傾向にある。副業・兼業を行う理由は、 収入を増やしたい、1つの仕事だけでは生活できない、自分が活躍できる場を広げる、様々な分野の人とつながりができる、時間のゆとりがある、現在の仕事で 必要な能力を活用・向上させる等さまざまであり、また、副業・兼業の形態も、正社員、パート・アルバイト、会社役員、起業による自営業主等さまざまである。
上記のように国としては概ね副業は認められる傾向にありますが、会社が社内規定で副業を禁止しているケースが多くあります。大きな理由としては、副業が影響して勤務中の生産性が落ちる可能性があるからです。副業は認められていない会社はありますが、副業と投資は別物として考えられています。
ただし、就業時間中に公務員が投資を行うことは「勤務時間中は職務に専念する」という法律に反し、懲戒処分の対象となる可能性があります。また、不当な方法で得た機密情報を投資に利用すること(インサイダー取引など)も法律で禁止されているので注意が必要です。
初心者が少額投資を行う3つのデメリット
いくら少額投資とはいえ、投資である以上はリスクが伴います。ここからは少額投資のデメリットについて解説します。
1.大きな利益は狙えない
少額投資では投資額が少ないため、リターンも限られています。例えば、株式投資で「大化け株」を狙うことは難しく、少額投資は安定した運用スタイルが基本です。
投資界には「ローリスク・ローリタン」、「ハイリスク・ハイリターン」という法則があります。
投資のリスクとリターンは相関関係にあり、リスクが低ければリターンもそれに比例して低くなるというものです。つまり、比較的安定した投資商品や戦略は、一般的には安全であるが、その分収益も大きくなりにくいという特性があるのです。
例えば、銀行の定期預金や国債のような低リスクの投資では安定した収益が期待できますが、高いリターンは見込めません。
一方で、「ハイリスク・ハイリターン」の原則も存在します。これは、高いリスクを取ることで高いリターンを狙えるという考え方です。株式や仮想通貨のような市場の変動が激しい投資商品は、大きなリターンを期待できる反面、同様に大きなリスクも伴います。
投資家は自身のリスク許容度や投資目標に合わせて、「ローリスク・ローリタン」と「ハイリスク・ハイリターン」のバランスを取る必要があります。少額投資はリスクを抑える一方で収益も限られることがデメリットとなるでしょう。
2.選択肢が限られる
多くの投資商品が「最低投資額」を設定しており、少額投資では銘柄・証券会社などその選択肢が限られてしまうこともデメリットといえます。
特に不動産は少額投資商品が少ないため、自分に合った投資商品を慎重に探す必要があります。また、単元未満株や、るいとう等の方法で投資をする場合も対象の銘柄とそうでない銘柄が決められていることが一般的です。
3.手数料が割高になる 元本割れリスクがある
投資をするうえで一定の手数料は必要なものですが、少額投資の場合はその手数料の割合が大きく占める欠点があります。また、投資商品によっては手数料が大きく、元本割れしてしまうリスクもあります。初心者が少額投資をする際にはこれらの点に注意し、自分の投資スタイルに合った商品を選ぶことが大切です。
少額でできる代表的な投資の種類
少額から始められる投資方法として、代表的なものに投資信託があります。これは、複数の投資家から集めた資金を投資の専門家が株式、債券、不動産などの資産に分散投資するものです。経験や知識に自信のない初心者にもおすすめの投資方法です。その他にもインデックス・ファンドや、ETF(上場投資信託)などがあります。自身の目的や目標に合わせ、メリットやデメリットを考慮したうえで投資商品を選びましょう。
投資信託
投資信託は、運用方針の違いにより「アクティブ型」と「インデックス型」2つのファンドに大別されます。
アクティブ・ファンドとは、市場の動向を予測して銘柄や資産を選び管理する投資ファンドです。ファンドマネージャーが積極的に市場を分析し、銘柄選定や取引を行うため、より大きなリターンが獲得できる可能性があります。
また、銘柄の入れ替えや情報収集などでコストがかかるため、信託報酬が高めに設定されているのが特徴です。
一方、インデックス・ファンドとは、特定の市場指数を追跡して運用される投資ファンドです。
こちらは市場全体の動きを反映させることが主な目的で、資産を効果的に増やすことができる投資手段はインデックス・ファンドのシンプルな運用戦略にあります。運用会社は独自に銘柄を選定するのではなく、自動的に複数の銘柄に投資して市場全体の平均リターンを目指します。そのため、運用コストが低く、投資家は手間をかけることなく市場全体に投資できるのが魅力です。
以上のような特性から、インデックス・ファンドはリスクを抑えたい投資家や初心者などの長期的な成果を求める投資家に適しています。投資信託は、投資初心者から上級者まで幅広い投資家に適した手法であり、リスクの分散やプロのファンドマネージャーの運用によって、資産を効果的に増やすことができる魅力的な投資手段です。
その他にも、複数の資産に分散できるETF(上場投資信託)などがあり、種類によってリスクやリターンが異なります。
NISA
NISA(少額投資非課税制度)は、日本国内で提供されている少額から始められる投資非課税制度です。この制度では、年間360万円まで恒久的に非課税で運用することができます。日本の国民は、この制度を利用して一定の金融商品に積み立て投資を行うことができます。
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iDeCo
個人型確定拠出年金(iDeCo)は、掛金を自身で運用しながら積み立て、原則60歳以降に受け取る仕組みです。任意加入できる制度で、拠出額や運用方法を自由に選べます。定年後や引退後に積み立てた資金の一部または全部を受け取ることができ、老後の生活資金に使えるという特徴があります。
掛金が全額所得控除となるため、会社員だけでなく自営業者にも嬉しい制度でしょう。
FX
FXは「Foreign Exchange(外国為替)」の略で、日本では「外国為替証拠金取引」とも呼ばれています。二国間の通貨で売買を行い、利益を狙う取引です。価格変動により利益が出る場合がありますが、逆に損失が出る可能性があることも理解しておく必要があります。
FXは「売り→買い」「買い→売り」の取引を状況に応じて繰り返すことで、利益を積み上げていきます。初心者向けの特徴として、取引量を自分でコントロールできること、相場が下落している局面でも利益を狙えることがメリットです。ただし、専門的な知識が必要なため初心者には難しい手法とも言われています。
ミニ株(単元未満株)
ミニ株とは、一般的な株式に比べて小さい額の投資で売買できる株式のことです。一般的な株式は、銘柄ごとに100株以上から購入が認められており、100株を1口として売買の下限を設けていますが、ミニ株は1株からの購入が可能です。一般的な株式では数万円以上からの売買でまとまった資金が必要になりますが、ミニ株は数千円から始められるのが特徴です。
投資初心者や「株式投資に興味があるけれど、少額から試してみたい」と考える方にはミニ株(単元未満株)がおすすめです。
また、売買手数料も比較的安く設定されているため、初心者でも手軽に始められます。ただし、ミニ株でも価格が大きく変動することがあるため、リスクもあることを忘れずに投資する必要があります。
ロボアドバイザー
ロボアドバイザーとは、AI(人口知能)が許容リスクや期待リターンに応じた資産の投資診断や、アドバイス、運用をしてくれる証券会社などが行っているサービスです。
運用の提案がもらえる「アドバイス型」、運用を一任する「投資一任型」の2種類があり、証券会社によって提供する商品は異なります。種類が多いため、利用条件や利用方法で自分の希望にあったものを選ぶと良いでしょう。
「アドバイス型」では、運用やリバランスを自身で行う必要があり、初心者にはハードルが高いというところが懸念点です。そのため初心者には「投資一任型」がおすすめです。
初心者におすすめの投資の種類については以下でも解説しておりますので、ぜひご覧ください。
【おすすめ関連記事】「初心者におすすめの投資11選比較!コツやポイントもご紹介」
不動産でもできる少額投資の種類
不動産投資はマンションの購入やアパートの管理など、手間やまとまった資金が必要なことから初心者にはハードルが高い投資方法と思われています。しかし、「少額不動産投資」ではその名のとおり少額で不動産投資ができ、ローリスク・ローリタンで安定した運用が可能です。
具体的にどのような種類があるのか紹介します。
不動産クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングとは、不動産投資を目的としたクラウドファンディングのことです。
インターネットを通じて投資家から資金を募り、集めた資金を元に投資用の不動産を購入、運用します。運用期間中の物件の管理はすべて運営会社(事業者)が行うため、出資者に手間や費用はかかりません。1万円~10万円という少額から始めることができ、スマートフォンだけでも完結できる手軽さから注目を集めています。
REIT
REIT(不動産投資信託)は「Real Estate Investment Trust」の略で、不動産に関連する投資信託商品の一種です。一般的に、不動産投資の専門家が、収益物件(オフィスビル、商業施設、アパートなど)に投資することを目的としています。不動産クラウドファンディングよりも用途が広く、ホテルやオフィスなどの取り扱いが多いことが特徴です。また、不動産クラウドファンディングは自分で物件の選択ができるのに対し、REITでは自分で選択ができません。
他にも、配当の分配頻度や利回り、換金の自由度や運用の手間などさまざまな点で不動産クラウドファンディングと相違点があります。
不動産投資そのものも少額から取り組める
高額でまとまった資金が必要に思える不動産投資ですが、かかる資金は家賃収入を宛てるため、月々の手出しは抑えての運用が可能です。例えば3000万円の物件を購入して、月のローン返済額が9万円、家賃8万円の場合は月の手出しは1万円になります。さらに不動産投資ならではの特徴で、保険効果や節税効果があるのがREITやファンドと異なります。不動産投資については詳しくセミナーでも解説しています。
初心者が少額投資で失敗しないためには
投資にはどうしてもリスクがつきものですが、現在は少ない資金で始められ、インターネット・SNSなどから情報を得ることが可能です。まずは1万円などの少額からはじめて、投資をしながら勉強をしていきましょう。
1.商品の特徴とリスクを把握する
さまざまな商品・投資先がある中で、自分の目的や準備できる資金に見合う商品を選択する必要があります。資産形成の目的が教育資金なのか、老後資金なのかでは投資先の選び方も変わってきます。
また、投資信託では購入時の「手数料」、換金時の「信託財産留保額」の負担や、「運用管理費」などの確認も必要です。
2.毎月の積立金額を変更しない
投資で資金を増やすための基本は、「安いときに多く購入し、高いときは少なく抑える」ことです。しかし、値動きを予測することは難易度が高く、初心者向けではありません。相場の値動きに敏感に反応してしまい、頻繁に積立金額を変更してしまうよりも、積立金額を変更せずに一定に保つことで、購入単価が平均化で一貫性が保たれます。着実な資産の増加を望むなら、コンスタントに積み立てることが重要です。
3.損失が出てもすぐに売却をしない
どの銘柄も、価格変動はつきものです。損失が出たからといってすぐに売却をすると、その商品の将来的な成長によって利益を得られるチャンスを取り逃してしまう可能性があります。多少の値動きですぐに売却をせず、長期運用での資産の成長を目指しましょう。
4.感情に左右されない
投資はギャンブルやゲームではありません。正しい情報収集と感情に左右されないことが成功している投資家の共通点です。
「損をしたくない」という強い気持ちから、株価が下がったタイミングで即時売却してしまい損をしたり、反対に売却の機会を逃してしまったりします。このような結果を産まないためには、損失率や損失額を設定して損切りを行うライン決めや、損失10%で売却するなどのルールを予め定め、機械的に対応することが重要です。
初心者が少額投資行う手順【5ステップ】
最後に、少額投資を行うための5つのステップをそれぞれ解説します。
STEP1:目標とリスク許容度の設定
少額投資を始める際は、まず目標設定をしましょう。
教育資金や老後資金など、資産を増やす目的や使い道を決めておくことが肝心です。目標と期間が決まったら、その目標から逆算して予算・期間の選定ができます。
また、投資をする際のリスクについても自身が容認できる線引きが必要です。年齢や収入、家族構成から余剰資金を確認し、自身にとって適切なリスク許容度を検討しましょう。リスク許容度とは、自身がリスクに対してどの程度許容できるかを示すレベルのことで、以下が目安となります。
・日常生活に影響のない範囲であること。
・精神的に過度に負担にならない程度の損失であること。
・教育資金や老後資金など、将来必要な資金に影響のない程度の損失であること。
STEP2:投資先の選定
投資先の選定は重要ですが、選択肢が多岐にわたるため、どこに投資するか迷ってしまうかもしれません。そのようなときは、自身が興味のある企業や株主優待の内容、企業の業績から選択するのが妥当です。
また、自身に合った証券会社を選択することも重要です。手数料が安く、初心者向け商品が充実している証券会社がおすすめです。会社や担当者の信頼度やサポートの有無も確認し、納得のできる商品を選びましょう。
STEP3:口座の開設
次に、実際に選択した証券会社で口座開設の手続きをします。
証券会社が指定する必要書類や印鑑を準備しますが、口座開設には時間がかかるため早めに取りかかりましょう。口座があれば、株式・債権・投資信託などどのような商品にも投資できます。申込方法は、店舗やインターネット、電話などです。電話や店舗では口座開設申込書を請求し、必要事項を記入した申込書に必要書類を添えて提出します。
本人審査が完了後、正式に口座が開設されて商品を購入できます。インターネットではメールアドレスを入力後、専用フォームにて本人確認の画像をアップロードするなどして、申し込みが完了するパターンもあります。
STEP4:少額投資の開始
口座の開設ができたら、予算内で商品を選び購入手続きをしましょう。まだ銘柄が決まっていないときは、金融機関サイトのランキング情報を参考に検討したり、専門のアドバイザーへ相談したりしましょう。
STEP5:定期的な見直し
分散投資では市場状況や経済の変化によって、資産価値の上昇・下降で当初の計画から外れてバランスが崩れてしまうことがあります。半年に1回など時期を決め、定期的なポートフォリオの見直しを行いましょう。また、これに限らず自身のライフプランの変更などによっても見直しが必要です。
まとめ
この記事では、少額投資の種類や方法、メリット・デメリットについて解説しました。
投資初心者は、商品の特徴やリスクを理解せずに選んでしまいがちな面があるため、それを回避するために「ドル・コスト平均法」を取り入れることがおすすめです。ドル・コスト平均法は初心者にやさしい少額投資の方法ですが、投資金額を頻繁に変更する、また少しの値動きで短期間のうちに売却するということは推奨できません。
少額投資で失敗しないためには、「分散投資をすること」「決まった金額を投資すること」「定期的に見直しをしながら長期間投資すること」「手数料や保有中の手数料にも注意すること」などが挙げられます。
さまざまなリスクを正しく認識し、自分自身で慎重に吟味・判断したうえで、ライフプランと目標にあわせて少額投資を始めましょう。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。