2024.09.18

資産運用

ベルテックスコラム事務局

おすすめの不労所得10選!デメリットや初心者が失敗しないための注意点もチェック

  • 投資の種類・方法
  • 副業
  • 不労所得

「働かずにお金を手に入れる」
これは多くの人が夢見るとても理想的な状況です。働かなくてもお金が手に入れば、好きな時に起床・就寝し、旅行をして、買い物をする自由で豊かな生活を送ることができます。たとえ少額の不労所得でも、給与と別の収入源を持つことで、精神的にもゆとりを持てるはずです。
不労所得は、これらを実現する手段の1つであり、老後の安定した生活を支える基盤になり得ます。

この記事では、不労所得の種類とその魅力に焦点を当て、不労所得を得る方法10個と、5つの注意点を解説します。

不労所得の種類とおすすめの人

不労所得を得るには様々な方法がありますが、まずはその種類と特徴この章では、代表的な不労所得の種類と、それぞれがおすすめの人

不労所得とは何か?メリットは?

不労所得とは、個人が直接的な労働を行わずに得られる収入のことです。仕組みを構築すれば、定期的に資金が流入します。働かなくても収入を得られるため、老後の年金対策としてチャレンジする人が多く見られます。

また、不労所得の種類によっては長期的な安定性が高いため、安心感を得られます。不労所得を得ることは、経済的な不安を軽減させる方法として有益な手段といえるでしょう。

不労所得の種類と作り方

不労所得といっても、得られる収入が少額のものから高額のものまで、その種類はさまざまです。

【不労所得の代表的な10種類】

①    不動産投資
②    駐車場経営・コインランドリー経営
③    株式投資
④    投資信託
⑤    不動産投資クラウドファンディング
⑥    FX
⑦    暗号資産
⑧    広告収入
⑨    印税収入
⑩    せどり

メジャーで取り組む人が多い不労所得といえば、上記1~7「投資系」でしょう。自己資金を投じ(元金)、それを運用することで元金以上のお金を得る方法です。

広告収入は、不労所得を作る方法として以前から存在しますが、スマートフォンが普及し、日常生活にSNSが浸透している昨今では、個人でも取り組みやすくなりました。インフルエンサーやブロガーなどが代表例です。

印税収入も以前と比べて獲得しやすくなっています。従来は、個人が印税収入を得るためには紙媒体の「書籍出版」が必要でしたが、現在は電子書籍など低コストで手軽に出版できます。また、最近ではインターネット上で自分が撮影、編集・加工した写真を販売する方法もあります。

最後のせどりとは、いわば「転売」のことです。商品を安く仕入れ、高く販売することでその差益が収入となります。実際には販売の手間がかかりますが、流通ルートさえ確保してしまえば、単純作業で所得を得ることが可能です。

このように多様なやり方がありますが、完全に不労所得だけで生活をしたいという方は、以下の記事もご一読ください。

不労所得の種類別にみるおすすめの人 

上記で挙げた不労所得には、それぞれの特性があります。1つ1つにメリット・デメリットがあり、自分の性格や不労所得として得たい金額によって向き・不向きがあります。それぞれどのような人に適した手法なのか、以下にまとめました。

種類 おすすめの人
不動産投資 ・堅実な資産運用を望む人
・不労所得で節税効果を求める人
・土地の活用法に悩んでいる人
・レバレッジ効果で大きな資産形成をしたい人
駐車場経営
コインランドリー経営
・現物資産投資で低リスクの手法を求める人
・土地の活用法に悩んでいる人
・管理の手間をできるだけ省きたい人
株式投資 ・市場、経済を理解している人、またこれから学びたい人
・情報収集やリスク管理ができる人
(多少のリスクを許容できる人)
・積極的な投資をしたい人
投資信託  ・安定的な不労所得を求める人
・投資初心者や知識・スキルがない人
・毎月の利益は少なくても、長期的に資産を増やしたい人
不動産クラウドファンディング  ・不動産に投資したいが自己資金が不足している人
・不動産に投資したいが与信取引を避けたい人
・まずは不動産投資に「慣れる」ことを求める人
FX  ・ハイリスクを許容し、ハイリターンを狙いたい人
・資金に余裕があり、為替に理解がある人
・市場の動向を的確に読み取り、リスク管理ができる人
暗号資産 ・将来性やハッキングなど特有リスクを許容できる人
・テクノロジーへの理解がある人
・市場の動向を追える人
広告収入 ・コンテンツ制作、マーケティングに興味がある人
・スキルを付けたい人
・デジタル機器の操作を習得する意欲がある人
・収益になるまで地道な努力ができる人
印税収入  ・クリエイティブな分野に関わりたい人    
・人にとって有益なスキルや知識を持っている人
・収益になるまで地道な努力ができる人
せどり ・流行や需要を敏感に察知できる人
・販売業務に柔軟な対応ができる人
・戦略的な仕入れ、販売を継続できる人

不労所得の種類別メリット・デメリットとは 

前章で挙げた各不労所得について、メリット・デメリットを解説します。
投資系の不労所得の中には、リスクが高く元本割れによる損失が膨らむ可能性があるものもあるため、慎重に検討してください。

不労所得その1:不動産投資

不動産投資とは、物件を所有して賃貸することで家賃を得る方法を指します。不動産投資では、重視する収益が「家賃」なのか「売却益」なのかで運用法や毎月のお金の流れ(キャッシュフロー)が異なります。

メリット 

不動産投資の特徴は、形がある現物資産を保有することで、以下のようなメリットが挙げられます。

1.    損益通算によって節税対策になる
2.    資産を不動産として保有することで相続税対策になる
3.    レバレッジ効果によって収益性が高められる
4.    団信に加入することで保険代わりになる
5.    現物資産なのでインフレ対策になる

デメリット 

不動産投資のデメリットは、さまざまな面でリスクがあることです。

1.    空室リスク:空室の発生や長期化
2.    滞納リスク:入居者の家賃未払い
3.    家賃下落リスク:想定範囲を超える家賃の値下がり
4.    修繕リスク:突然の出費や高額出費
5.    金利リスク:金利の上昇
6.    災害リスク:豪雨や台風、地震などの発生
7.    資産価値下落リスク:建物や周辺エリアの値崩れ

事前のシミュレーションを怠ると、これらのリスクが同時に起こり得ます。

不労所得その2:駐車場経営・コインランドリー経営 

不動産投資と類似している不労所得に駐車場経営、コインランドリー経営があります。
どちらも機械を設置し、基本的に無人で運営します。不動産投資よりもコストが低いため、現物資産で不労所得を得たい人にとっては比較的始めやすい手法でしょう。

メリット 

1.    初期コストが安い(自己資金が少なくて済む)
2.    管理が簡単である
3.    狭い土地でも始められる
4.    建物の老朽化の心配がない(駐車場経営の場合)

不動産投資は建築基準法をはじめとする法令の制限があります。需要のあるエリア内で、適した間取りの物件を低価格で探すのはとても大変です。一方、駐車場経営・コインランドリー経営は狭い土地や変形地でも運営しやすく、管理も簡単なのがメリットと言えます。

デメリット 

1.    収益性が低い
2.    周辺環境の影響を受けやすい
3.    減価償却できず税負担が大きい(駐車場経営の場合)

不動産投資よりも少ない資金で始められるということは、当然収益性も低くなります。不労所得としての収入は期待できますが、これだけで生活費をまかなうことは難しいかもしれません。特に建物を持たない駐車場経営は税負担が大きくなり、トータル的に見ると思うような収益があげられない可能性があります。

不労所得その3:株式投資 

株式投資では企業の株式を購入し、その企業の所有権の一部を有します。対象の企業の将来性や業績から株価が上がるかどうかを判断するのがとても重要です。企業や業界全体の動向を予測し、企業が公示する決算書の内容を理解できるようにしておきましょう。

メリット

1.    値上がり益を狙える(キャピタルゲイン)
2.    配当金がもらえる(インカムゲイン)
3.    株主優待が得られる
4.    運用に手間がかからない

株式投資にはある程度の知識が必要ですが、経済や社会情勢に詳しい方であれば楽しく取り組むことができるでしょう。新NISAの成長投資枠を利用すれば、年間240万円まで非課税で株式投資が可能です。銘柄は限定されますが、240万円の中でさまざまな銘柄を保有することで、リスク分散ができます。

デメリット 

1.    元本保証がない
2.    企業の業績不振で回復が難しい場合がある
3.    取引手数料や売買手数料がかかる
4.    新NISAを利用しない場合は課税対象となる

まとまった資金を投じるため、企業の業績不振などによる損失が大きいのも株式投資のデメリットです。まとまった資金の用意が難しい人、株式投資の知識が乏しい人は1株から購入できる「ミニ株」でチャレンジしてみましょう。ミニ株を利用することによって、1万円程度からでも株式を購入することができます。

不労所得その4:投資信託

少額スタートができ、ファンドマネージャーと呼ばれるプロに運用を一任できる投資信託は、世代を問わず人気な投資です。投資信託は銘柄によって、新NISAの「つみたて投資枠」「成長投資枠」どちらでも運用できます。また、課税額を気にせず運用したいという人は一般口座での運用も可能です。運用の仕方に柔軟性があるところも投資信託が人気の理由なのでしょう 。

メリット 

1.    少額投資ができる
2.    長期・積立・分散投資ができる
3.    資産の透明性が高い
4.    長期運用による複利効果が高い
5.    運用を一任できる

投資信託の大きな魅力は、なんといっても「複利効果」です。投資大国である欧米の投資家たちもその大切さを提唱するほどで、できるだけ早くスタートすることで大きな成功を掴める可能性が高まります。

デメリット 

1.    元本保証がない
2.    購入時、運用時、売却時に手数料がかかる
3.    リアルタイムな売買が難しい

デメリットの中でも、手数料が発生することは重視すべき点です。手数料を考慮せずに商品を選ぶと、手数料の占める割合が大きくなることで利益が出づらくなります。
また、投資信託では同一銘柄の取引を1日1回しかできず、基本的に15時以降の注文は翌営業日扱いになります。そのため、注文時の基準価額では購入できないこともデメリットでしょう 。

不労所得その5:不動産投資クラウドファンディング

不動産投資クラウドファンディングは、運用会社がインターネット上のプラットフォームを通じて複数の投資家から資金を集め、不動産投資を行う仕組みです。個人での不動産投資が難しいと感じる人々にとって特に人気があります。

メリット

1.    少額で不動産投資が可能である
2.    複数の不動産に分散投資ができる
3.    運用の手間がない
4.    金融商品よりも価格変動リスクが低い   

不動産投資クラウドファンディングとREITは、いくつかの重要な違いがあります。最も基本的な違いは、不動産投資クラウドファンディングが特定の不動産プロジェクトに直接投資を行うのに対し、REITは不動産に関連する投資信託や証券会社に投資する点です。また、利回りや運用方法にも微妙な違いがありますので、自身の投資目的やリスク許容度を考慮して選択する必要があります。

デメリット

1.    NISAやiDeCoなどの税制優遇制度が活用できない
2.    元本割れ、貸し倒れリスクがある
3.    人気の案件は応募が殺到して投資できない
4.    REITよりも流動性が低い

不動産投資クラウドファンディングは、一部の会社員や投資家から高い人気を集めています。特に、近年の不動産価格の上昇により、実際の物件を所有することへの障壁が高くなってきていることが大きな理由の1つです。狙っているプロジェクトの動向や、リアルタイムな動きは常に注目しておく必要がありそうです。

不労所得その6:FX

FX(Foreign Exchange)は、直訳で「外国為替」と言います。日本円や米ドル、ユーロなど2種類の通貨を用いた取引で、レート変動の差額で利益を得る手法です。値下がりしたら「買い」、値上がりしたら「売り」を繰り返す取引です。

メリット

1.    スワップポイント(金利差調整分)から利益が得られる場合がある
2.    自動売買を利用できる
3.    レバレッジ効果で高い収益性がある
4.    手数料が無料、取引手数料が安い

基本的に土日を除いた24時間取引が可能なため、ライフスタイルに合わせて運用できます 。
株式投資が上昇局面で得られる利益が限定的なのに対し、FXは下落局面でも利益を狙うことが可能です。また、取引手数料が発生しても0.1~0.3銭程度と、安価であることも特徴です。レバレッジ効果を利用することで少ない資金でも大きな利益を狙える場合があります。

デメリット 

1.    レバレッジによってはハイリスクである
2.    価格変動リスクがある
3.    短時間で大きな損失が出る
4.    世界情勢、社会情勢に左右されやすい
5.    マイナススワップの可能性もある

FXには多くの人が「危険」「勝てない」というイメージを持っています。確かに、FXは高い難易度を伴う投資です。勝てない人の理由として、チャート分析の知識不足や市場の流れを読み取れないこと、また損切りや利確の設定が不十分なことが挙げられます。実際、FXトレーダーの7割が負けているという調査結果もあり、多くの人が1年以内に投資を断念しています。

不労所得その7:暗号資産

暗号資産は、世界中で使用可能な電子通貨の総称であり、日本では「仮想通貨」とも呼ばれます。これらの資産は、セキュリティを強化するために特殊技術によって暗号化されており、投資以外にも送金・決済や価値の保管など、さまざまな用途に利用されます。2008年にインターネット上に投稿された論文をもとに3ヶ月でソフトウェアが開発され、最初の通貨であるビットコインが誕生しました。そして2023年時点では、市場には2万を超える種類の暗号資産が存在しています。

メリット

1.    24時間365日取引できる
2.    海外への送金・決済が手軽である
3.    大きな利益が期待できる
4.    手数料が安い


暗号資産の魅力は、投資面で手数料が低く、大きな利益が期待できることです。また、海外旅行の際に便利な決済機能を備えている点も魅力的です。


デメリット

1.    ハッキング被害に合うリスクが高い
2.    運用における知識が必要である
3.    大きな損失が出るリスクがある
4.    税金が高くなりやすい
5.    暗号資産会社が倒産した際の補償がない
6.    値動きを追い続けるのが難しい 

ブロックチェーンを用いた暗号資産では、現にサイバー攻撃によって資産が奪われるという事件が過去に何度も発生しています。他国からの攻撃で、一度に億単位の巨額な資産が消えていきます。もちろん、一度流出してしまった資産は戻りません。これらを完全に防ぐことは難しく、いつ自分の資産が無くなるかわからないという不安を抱えながら運用することになるでしょう。
歴史が浅い、金融機関と切り離された存在であることなど、さまざまなデメリットがあります。

不労所得その8:広告収入

広告収入を得る手段は多岐にわたりますが、以前は個人のブログが主流でした。しかし、近年ではSNSの普及により、自身がインフルエンサーとして活躍しながら広告収入を得る人が急増しています。スマートフォンとSNSの普及により、手軽に取り組めるようになったこの手法は、ますます身近なものとなっています。

メリット 

1.    初期費用が少ない
2.    好きなことや趣味で収益化できる
3.    初心者でも始めやすい
4.    人気が出れば高い収益化が可能である
5.    隙間時間でとりかかれる

日頃からSNSを利用しているユーザーにとっては、初期費用が少なく取り組みやすく、見よう見まねで始められるでしょう。ただし、その反面すでに飽和状態になりつつあるのも現状です。ジャンル選びや戦略立てが成功の鍵となりそうです。

デメリット 

1.    収益化まで時間と労力がかかる
2.    継続が大変である
3.    額によって税負担が大きくなる

広告収入ではNISAやiDeCoなどの非課税制度や、減価償却といった節税効果を得る方法がありません。基本的に所得に対して定められた税率が課税されますので、稼ぐ金額が高くなればなるほど税率も上がります。

不労所得その9:印税収入 

印税収入とは、本や曲などの著作物を販売する際、制作した著作権を有する者へ支払う使用料のことです。本や曲と言うと作家やアーティストなど、自身とは無縁のように感じるかもしれません。
しかし、最近は個人でも電子書籍出版やインターネット上での写真販売が簡単にできるようになり、広告収入のように不労所得を得やすくなりました。

メリット 

1.     好きなことや趣味で収益化できる
2.    (電子書籍など)物によっては初期費用が少ない
3.    自己満足感を得られる


広告収入や印税収入を得るには継続的な宣伝やPRが必要ですが、一度商品を作成すれば、その後も寝ている間にも収益が発生するという点が魅力です。これはまさに不労所得の理想的な形態であり、多くの人々が目指すところです。

デメリット 

1.    収益化まで時間と労力がかかる
2.    継続が大変である
3.    額によって税負担が大きい
4.    盗作などのリスクがある

デメリットのほとんどは広告収入と同じですが、印税収入では「著作権」関連のリスクがあります。故意でなくとも、世の中には類似した内容の書籍や曲があり、重複してしまうこともあるかもしれません。これらのリスクを考慮し、トラブルが発生しないよう対策が必要です。

不労所得その10:せどり 

インターネットの普及により、フリマサイトなどが手軽に利用できるようになり、せどりは初心者向けの不労所得を得るためのおすすめ方法の1つです。商品の仕入れルートを確立するのは大変ですが、現代の個人情報保護が厳しい状況下では、匿名配送を利用することでプライバシーを守りながら安全に取引を行うことができます。

メリット 

1.    初心者でも始めやすい
2.    商品によっては収益性が高い
3.    即金性が高い
4.    隙間時間でできる

これまでに解説してきた方法とは違い、単純な「仕入れ」と「販売」で即金性が高いのが特徴にあります。早いうちに収益性の高い商品を見つけ、コツコツ継続していくことがよさそうです。

デメリット 

1.    ライバルが多い
2.    仕入れにかかる費用が必要
3.    在庫管理が必要になることがある

誰でもすぐに取り掛かれるせどりはライバルが多いため、ブログなどと同じくジャンル選びがとても重要です。高額になるほど高い収益性が期待できますが、仕入れの費用もそれなりに必要です。また、商品によっては一度に大量の仕入れをするため、在庫管理の手間や商品を保管するスペースも必要になるでしょう。

不労所得で稼ぐときの5つの注意点

不労所得を得ると、労働に費やす時間を減らすことができ、家族との時間を増やしたり好きなことをしたり充実した毎日を実現できます。
ストレスフリーな毎日を送るために、最後に不労所得で稼ぐときの注意点を5つお伝えします。

注意点1:税負担について考える 

日本では、所得を得ると「所得税」がかかります。
例えば、投資系の不労所得を得る場合は、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用するなどして、せっかく得た所得を税金で減らさないようにする工夫が必要です。
会社員の副業では、年間20万円を超える収入を得ると金額に応じた税率で所得税が課され、確定申告も必要になります。いくら稼ぐとどれほど税金がかかるのか、始める前に正確に把握しておきましょう。

【参考】国税庁「所得税の税率」より

注意点2:リスクについて考える 

不労所得にはリスクが存在することも覚えておかなくてはなりません。
投資関連の不労所得では、市場・金利の変動や経済の不安定性によって収益が減少したり、元本割れしたりするリスクがあります。不動産投資では周辺環境も大きな影響を与えます。
また、広告収入や印税収入の場合、商品の需要が低下するリスクや、不正コピーによる損失なども考えられます。それぞれが抱えるリスクを理解し、適切なリスク対策を講じることが必要です。

注意点3:手許資金を貯蓄しておく 

不足の事態に備えて突然の支出に対応できるよう、ある程度まとまった資金の準備も必要です。
投資系の不労所得では損失が大きくなることがデメリットに挙げられ、特に不動産投資では急な設備故障による支出があります。不労所得を得る前に手許資金を十分に貯蓄しておくこと、そして不労所得が出たからと言って散財せず、計画的に貯めていくことも大切です。
そうすることで、貯まった資金で新たな不労所得へ挑戦し、さらに収益を大きくすることができます。

注意点4:詐欺にあわないように気を付ける

不労所得を求める人々は、しばしば詐欺に遭遇します。特に知識が不足している初心者は、詐欺師にとって容易な標的です。彼らは巧みな言葉で儲からない話でも魅力的に聞こえるように誘導します。最近では広告収入や印税収入が主流になり、「オンラインサロン」「オンラインスクール」といった詐欺も増えています。オンライン上の相手は顔が見えないため、資金回収が難しく、注意が必要です。オンライン教室では、クーリングオフ制度の有無を確認することが重要です。熟慮せずに話に乗ると、豊かな将来を期待していたはずが、逆に多額の資金を失う可能性があります。

注意点5:シミュレーションを行う 

不労所得を得る時は、資産運用と同じように「目標設定」をするとよいでしょう。

・給与の足しとして、月3万円稼ぐ
・子供の教育資金のために、10年後までに500万円貯める
・老後の生活を考えて、年金とは別に毎月5万円の収入が欲しい

このように、自分が何のために始めるのか目的を明確にし、期間や達成額までより詳細に設定することが大切です。さらに設定した不労所得に対する試算も欠かせません。
以下の金融庁のサイトでは、収益シミュレーションソフトが利用できますので、ぜひ活用してみてください。

【参考】金融庁「資産運用シミュレーション

まとめ

この記事では「不労所得」をテーマに、代表的な10種類の方法やそれぞれのメリット・デメリット、不労所得を得る際の注意点について解説しました。
不労所得の種類は多岐にわたりますが、よく行われている手法は不動産投資、駐車場経営・コインランドリー経営、株式投資、投資信託、不動産クラウドファンディング、FX、暗号資産、広告収入、印税収入、せどりです。いずれも個人でスタートできる魅力的な方法ですが、これらを収入源とした仕組みづくりをする際には注意も必要です。
稼ぐ際の5つの重要なポイントは、税負担軽減、リスク管理、手許資金の貯蓄、詐欺対策、収益シミュレーションです。これらのポイントを踏まえ、不労所得を活用することで、経済的な安定や将来の自由が手に入れられるでしょう。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。

2024.09.18

資産運用

ベルテックスコラム事務局

おすすめの不労所得10選!デメリットや初心者が失敗しないための注意点もチェック

  • 投資の種類・方法
  • 副業
  • 不労所得

「働かずにお金を手に入れる」
これは多くの人が夢見るとても理想的な状況です。働かなくてもお金が手に入れば、好きな時に起床・就寝し、旅行をして、買い物をする自由で豊かな生活を送ることができます。たとえ少額の不労所得でも、給与と別の収入源を持つことで、精神的にもゆとりを持てるはずです。
不労所得は、これらを実現する手段の1つであり、老後の安定した生活を支える基盤になり得ます。

この記事では、不労所得の種類とその魅力に焦点を当て、不労所得を得る方法10個と、5つの注意点を解説します。

不労所得の種類とおすすめの人

不労所得を得るには様々な方法がありますが、まずはその種類と特徴この章では、代表的な不労所得の種類と、それぞれがおすすめの人

不労所得とは何か?メリットは?

不労所得とは、個人が直接的な労働を行わずに得られる収入のことです。仕組みを構築すれば、定期的に資金が流入します。働かなくても収入を得られるため、老後の年金対策としてチャレンジする人が多く見られます。

また、不労所得の種類によっては長期的な安定性が高いため、安心感を得られます。不労所得を得ることは、経済的な不安を軽減させる方法として有益な手段といえるでしょう。

不労所得の種類と作り方

不労所得といっても、得られる収入が少額のものから高額のものまで、その種類はさまざまです。

【不労所得の代表的な10種類】

①    不動産投資
②    駐車場経営・コインランドリー経営
③    株式投資
④    投資信託
⑤    不動産投資クラウドファンディング
⑥    FX
⑦    暗号資産
⑧    広告収入
⑨    印税収入
⑩    せどり

メジャーで取り組む人が多い不労所得といえば、上記1~7「投資系」でしょう。自己資金を投じ(元金)、それを運用することで元金以上のお金を得る方法です。

広告収入は、不労所得を作る方法として以前から存在しますが、スマートフォンが普及し、日常生活にSNSが浸透している昨今では、個人でも取り組みやすくなりました。インフルエンサーやブロガーなどが代表例です。

印税収入も以前と比べて獲得しやすくなっています。従来は、個人が印税収入を得るためには紙媒体の「書籍出版」が必要でしたが、現在は電子書籍など低コストで手軽に出版できます。また、最近ではインターネット上で自分が撮影、編集・加工した写真を販売する方法もあります。

最後のせどりとは、いわば「転売」のことです。商品を安く仕入れ、高く販売することでその差益が収入となります。実際には販売の手間がかかりますが、流通ルートさえ確保してしまえば、単純作業で所得を得ることが可能です。

このように多様なやり方がありますが、完全に不労所得だけで生活をしたいという方は、以下の記事もご一読ください。

不労所得の種類別にみるおすすめの人 

上記で挙げた不労所得には、それぞれの特性があります。1つ1つにメリット・デメリットがあり、自分の性格や不労所得として得たい金額によって向き・不向きがあります。それぞれどのような人に適した手法なのか、以下にまとめました。

種類 おすすめの人
不動産投資 ・堅実な資産運用を望む人
・不労所得で節税効果を求める人
・土地の活用法に悩んでいる人
・レバレッジ効果で大きな資産形成をしたい人
駐車場経営
コインランドリー経営
・現物資産投資で低リスクの手法を求める人
・土地の活用法に悩んでいる人
・管理の手間をできるだけ省きたい人
株式投資 ・市場、経済を理解している人、またこれから学びたい人
・情報収集やリスク管理ができる人
(多少のリスクを許容できる人)
・積極的な投資をしたい人
投資信託  ・安定的な不労所得を求める人
・投資初心者や知識・スキルがない人
・毎月の利益は少なくても、長期的に資産を増やしたい人
不動産クラウドファンディング  ・不動産に投資したいが自己資金が不足している人
・不動産に投資したいが与信取引を避けたい人
・まずは不動産投資に「慣れる」ことを求める人
FX  ・ハイリスクを許容し、ハイリターンを狙いたい人
・資金に余裕があり、為替に理解がある人
・市場の動向を的確に読み取り、リスク管理ができる人
暗号資産 ・将来性やハッキングなど特有リスクを許容できる人
・テクノロジーへの理解がある人
・市場の動向を追える人
広告収入 ・コンテンツ制作、マーケティングに興味がある人
・スキルを付けたい人
・デジタル機器の操作を習得する意欲がある人
・収益になるまで地道な努力ができる人
印税収入  ・クリエイティブな分野に関わりたい人    
・人にとって有益なスキルや知識を持っている人
・収益になるまで地道な努力ができる人
せどり ・流行や需要を敏感に察知できる人
・販売業務に柔軟な対応ができる人
・戦略的な仕入れ、販売を継続できる人

不労所得の種類別メリット・デメリットとは 

前章で挙げた各不労所得について、メリット・デメリットを解説します。
投資系の不労所得の中には、リスクが高く元本割れによる損失が膨らむ可能性があるものもあるため、慎重に検討してください。

不労所得その1:不動産投資

不動産投資とは、物件を所有して賃貸することで家賃を得る方法を指します。不動産投資では、重視する収益が「家賃」なのか「売却益」なのかで運用法や毎月のお金の流れ(キャッシュフロー)が異なります。

メリット 

不動産投資の特徴は、形がある現物資産を保有することで、以下のようなメリットが挙げられます。

1.    損益通算によって節税対策になる
2.    資産を不動産として保有することで相続税対策になる
3.    レバレッジ効果によって収益性が高められる
4.    団信に加入することで保険代わりになる
5.    現物資産なのでインフレ対策になる

デメリット 

不動産投資のデメリットは、さまざまな面でリスクがあることです。

1.    空室リスク:空室の発生や長期化
2.    滞納リスク:入居者の家賃未払い
3.    家賃下落リスク:想定範囲を超える家賃の値下がり
4.    修繕リスク:突然の出費や高額出費
5.    金利リスク:金利の上昇
6.    災害リスク:豪雨や台風、地震などの発生
7.    資産価値下落リスク:建物や周辺エリアの値崩れ

事前のシミュレーションを怠ると、これらのリスクが同時に起こり得ます。

不労所得その2:駐車場経営・コインランドリー経営 

不動産投資と類似している不労所得に駐車場経営、コインランドリー経営があります。
どちらも機械を設置し、基本的に無人で運営します。不動産投資よりもコストが低いため、現物資産で不労所得を得たい人にとっては比較的始めやすい手法でしょう。

メリット 

1.    初期コストが安い(自己資金が少なくて済む)
2.    管理が簡単である
3.    狭い土地でも始められる
4.    建物の老朽化の心配がない(駐車場経営の場合)

不動産投資は建築基準法をはじめとする法令の制限があります。需要のあるエリア内で、適した間取りの物件を低価格で探すのはとても大変です。一方、駐車場経営・コインランドリー経営は狭い土地や変形地でも運営しやすく、管理も簡単なのがメリットと言えます。

デメリット 

1.    収益性が低い
2.    周辺環境の影響を受けやすい
3.    減価償却できず税負担が大きい(駐車場経営の場合)

不動産投資よりも少ない資金で始められるということは、当然収益性も低くなります。不労所得としての収入は期待できますが、これだけで生活費をまかなうことは難しいかもしれません。特に建物を持たない駐車場経営は税負担が大きくなり、トータル的に見ると思うような収益があげられない可能性があります。

不労所得その3:株式投資 

株式投資では企業の株式を購入し、その企業の所有権の一部を有します。対象の企業の将来性や業績から株価が上がるかどうかを判断するのがとても重要です。企業や業界全体の動向を予測し、企業が公示する決算書の内容を理解できるようにしておきましょう。

メリット

1.    値上がり益を狙える(キャピタルゲイン)
2.    配当金がもらえる(インカムゲイン)
3.    株主優待が得られる
4.    運用に手間がかからない

株式投資にはある程度の知識が必要ですが、経済や社会情勢に詳しい方であれば楽しく取り組むことができるでしょう。新NISAの成長投資枠を利用すれば、年間240万円まで非課税で株式投資が可能です。銘柄は限定されますが、240万円の中でさまざまな銘柄を保有することで、リスク分散ができます。

デメリット 

1.    元本保証がない
2.    企業の業績不振で回復が難しい場合がある
3.    取引手数料や売買手数料がかかる
4.    新NISAを利用しない場合は課税対象となる

まとまった資金を投じるため、企業の業績不振などによる損失が大きいのも株式投資のデメリットです。まとまった資金の用意が難しい人、株式投資の知識が乏しい人は1株から購入できる「ミニ株」でチャレンジしてみましょう。ミニ株を利用することによって、1万円程度からでも株式を購入することができます。

不労所得その4:投資信託

少額スタートができ、ファンドマネージャーと呼ばれるプロに運用を一任できる投資信託は、世代を問わず人気な投資です。投資信託は銘柄によって、新NISAの「つみたて投資枠」「成長投資枠」どちらでも運用できます。また、課税額を気にせず運用したいという人は一般口座での運用も可能です。運用の仕方に柔軟性があるところも投資信託が人気の理由なのでしょう 。

メリット 

1.    少額投資ができる
2.    長期・積立・分散投資ができる
3.    資産の透明性が高い
4.    長期運用による複利効果が高い
5.    運用を一任できる

投資信託の大きな魅力は、なんといっても「複利効果」です。投資大国である欧米の投資家たちもその大切さを提唱するほどで、できるだけ早くスタートすることで大きな成功を掴める可能性が高まります。

デメリット 

1.    元本保証がない
2.    購入時、運用時、売却時に手数料がかかる
3.    リアルタイムな売買が難しい

デメリットの中でも、手数料が発生することは重視すべき点です。手数料を考慮せずに商品を選ぶと、手数料の占める割合が大きくなることで利益が出づらくなります。
また、投資信託では同一銘柄の取引を1日1回しかできず、基本的に15時以降の注文は翌営業日扱いになります。そのため、注文時の基準価額では購入できないこともデメリットでしょう 。

不労所得その5:不動産投資クラウドファンディング

不動産投資クラウドファンディングは、運用会社がインターネット上のプラットフォームを通じて複数の投資家から資金を集め、不動産投資を行う仕組みです。個人での不動産投資が難しいと感じる人々にとって特に人気があります。

メリット

1.    少額で不動産投資が可能である
2.    複数の不動産に分散投資ができる
3.    運用の手間がない
4.    金融商品よりも価格変動リスクが低い   

不動産投資クラウドファンディングとREITは、いくつかの重要な違いがあります。最も基本的な違いは、不動産投資クラウドファンディングが特定の不動産プロジェクトに直接投資を行うのに対し、REITは不動産に関連する投資信託や証券会社に投資する点です。また、利回りや運用方法にも微妙な違いがありますので、自身の投資目的やリスク許容度を考慮して選択する必要があります。

デメリット

1.    NISAやiDeCoなどの税制優遇制度が活用できない
2.    元本割れ、貸し倒れリスクがある
3.    人気の案件は応募が殺到して投資できない
4.    REITよりも流動性が低い

不動産投資クラウドファンディングは、一部の会社員や投資家から高い人気を集めています。特に、近年の不動産価格の上昇により、実際の物件を所有することへの障壁が高くなってきていることが大きな理由の1つです。狙っているプロジェクトの動向や、リアルタイムな動きは常に注目しておく必要がありそうです。

不労所得その6:FX

FX(Foreign Exchange)は、直訳で「外国為替」と言います。日本円や米ドル、ユーロなど2種類の通貨を用いた取引で、レート変動の差額で利益を得る手法です。値下がりしたら「買い」、値上がりしたら「売り」を繰り返す取引です。

メリット

1.    スワップポイント(金利差調整分)から利益が得られる場合がある
2.    自動売買を利用できる
3.    レバレッジ効果で高い収益性がある
4.    手数料が無料、取引手数料が安い

基本的に土日を除いた24時間取引が可能なため、ライフスタイルに合わせて運用できます 。
株式投資が上昇局面で得られる利益が限定的なのに対し、FXは下落局面でも利益を狙うことが可能です。また、取引手数料が発生しても0.1~0.3銭程度と、安価であることも特徴です。レバレッジ効果を利用することで少ない資金でも大きな利益を狙える場合があります。

デメリット 

1.    レバレッジによってはハイリスクである
2.    価格変動リスクがある
3.    短時間で大きな損失が出る
4.    世界情勢、社会情勢に左右されやすい
5.    マイナススワップの可能性もある

FXには多くの人が「危険」「勝てない」というイメージを持っています。確かに、FXは高い難易度を伴う投資です。勝てない人の理由として、チャート分析の知識不足や市場の流れを読み取れないこと、また損切りや利確の設定が不十分なことが挙げられます。実際、FXトレーダーの7割が負けているという調査結果もあり、多くの人が1年以内に投資を断念しています。

不労所得その7:暗号資産

暗号資産は、世界中で使用可能な電子通貨の総称であり、日本では「仮想通貨」とも呼ばれます。これらの資産は、セキュリティを強化するために特殊技術によって暗号化されており、投資以外にも送金・決済や価値の保管など、さまざまな用途に利用されます。2008年にインターネット上に投稿された論文をもとに3ヶ月でソフトウェアが開発され、最初の通貨であるビットコインが誕生しました。そして2023年時点では、市場には2万を超える種類の暗号資産が存在しています。

メリット

1.    24時間365日取引できる
2.    海外への送金・決済が手軽である
3.    大きな利益が期待できる
4.    手数料が安い


暗号資産の魅力は、投資面で手数料が低く、大きな利益が期待できることです。また、海外旅行の際に便利な決済機能を備えている点も魅力的です。


デメリット

1.    ハッキング被害に合うリスクが高い
2.    運用における知識が必要である
3.    大きな損失が出るリスクがある
4.    税金が高くなりやすい
5.    暗号資産会社が倒産した際の補償がない
6.    値動きを追い続けるのが難しい 

ブロックチェーンを用いた暗号資産では、現にサイバー攻撃によって資産が奪われるという事件が過去に何度も発生しています。他国からの攻撃で、一度に億単位の巨額な資産が消えていきます。もちろん、一度流出してしまった資産は戻りません。これらを完全に防ぐことは難しく、いつ自分の資産が無くなるかわからないという不安を抱えながら運用することになるでしょう。
歴史が浅い、金融機関と切り離された存在であることなど、さまざまなデメリットがあります。

不労所得その8:広告収入

広告収入を得る手段は多岐にわたりますが、以前は個人のブログが主流でした。しかし、近年ではSNSの普及により、自身がインフルエンサーとして活躍しながら広告収入を得る人が急増しています。スマートフォンとSNSの普及により、手軽に取り組めるようになったこの手法は、ますます身近なものとなっています。

メリット 

1.    初期費用が少ない
2.    好きなことや趣味で収益化できる
3.    初心者でも始めやすい
4.    人気が出れば高い収益化が可能である
5.    隙間時間でとりかかれる

日頃からSNSを利用しているユーザーにとっては、初期費用が少なく取り組みやすく、見よう見まねで始められるでしょう。ただし、その反面すでに飽和状態になりつつあるのも現状です。ジャンル選びや戦略立てが成功の鍵となりそうです。

デメリット 

1.    収益化まで時間と労力がかかる
2.    継続が大変である
3.    額によって税負担が大きくなる

広告収入ではNISAやiDeCoなどの非課税制度や、減価償却といった節税効果を得る方法がありません。基本的に所得に対して定められた税率が課税されますので、稼ぐ金額が高くなればなるほど税率も上がります。

不労所得その9:印税収入 

印税収入とは、本や曲などの著作物を販売する際、制作した著作権を有する者へ支払う使用料のことです。本や曲と言うと作家やアーティストなど、自身とは無縁のように感じるかもしれません。
しかし、最近は個人でも電子書籍出版やインターネット上での写真販売が簡単にできるようになり、広告収入のように不労所得を得やすくなりました。

メリット 

1.     好きなことや趣味で収益化できる
2.    (電子書籍など)物によっては初期費用が少ない
3.    自己満足感を得られる


広告収入や印税収入を得るには継続的な宣伝やPRが必要ですが、一度商品を作成すれば、その後も寝ている間にも収益が発生するという点が魅力です。これはまさに不労所得の理想的な形態であり、多くの人々が目指すところです。

デメリット 

1.    収益化まで時間と労力がかかる
2.    継続が大変である
3.    額によって税負担が大きい
4.    盗作などのリスクがある

デメリットのほとんどは広告収入と同じですが、印税収入では「著作権」関連のリスクがあります。故意でなくとも、世の中には類似した内容の書籍や曲があり、重複してしまうこともあるかもしれません。これらのリスクを考慮し、トラブルが発生しないよう対策が必要です。

不労所得その10:せどり 

インターネットの普及により、フリマサイトなどが手軽に利用できるようになり、せどりは初心者向けの不労所得を得るためのおすすめ方法の1つです。商品の仕入れルートを確立するのは大変ですが、現代の個人情報保護が厳しい状況下では、匿名配送を利用することでプライバシーを守りながら安全に取引を行うことができます。

メリット 

1.    初心者でも始めやすい
2.    商品によっては収益性が高い
3.    即金性が高い
4.    隙間時間でできる

これまでに解説してきた方法とは違い、単純な「仕入れ」と「販売」で即金性が高いのが特徴にあります。早いうちに収益性の高い商品を見つけ、コツコツ継続していくことがよさそうです。

デメリット 

1.    ライバルが多い
2.    仕入れにかかる費用が必要
3.    在庫管理が必要になることがある

誰でもすぐに取り掛かれるせどりはライバルが多いため、ブログなどと同じくジャンル選びがとても重要です。高額になるほど高い収益性が期待できますが、仕入れの費用もそれなりに必要です。また、商品によっては一度に大量の仕入れをするため、在庫管理の手間や商品を保管するスペースも必要になるでしょう。

不労所得で稼ぐときの5つの注意点

不労所得を得ると、労働に費やす時間を減らすことができ、家族との時間を増やしたり好きなことをしたり充実した毎日を実現できます。
ストレスフリーな毎日を送るために、最後に不労所得で稼ぐときの注意点を5つお伝えします。

注意点1:税負担について考える 

日本では、所得を得ると「所得税」がかかります。
例えば、投資系の不労所得を得る場合は、NISAやiDeCoといった税制優遇制度を活用するなどして、せっかく得た所得を税金で減らさないようにする工夫が必要です。
会社員の副業では、年間20万円を超える収入を得ると金額に応じた税率で所得税が課され、確定申告も必要になります。いくら稼ぐとどれほど税金がかかるのか、始める前に正確に把握しておきましょう。

【参考】国税庁「所得税の税率」より

注意点2:リスクについて考える 

不労所得にはリスクが存在することも覚えておかなくてはなりません。
投資関連の不労所得では、市場・金利の変動や経済の不安定性によって収益が減少したり、元本割れしたりするリスクがあります。不動産投資では周辺環境も大きな影響を与えます。
また、広告収入や印税収入の場合、商品の需要が低下するリスクや、不正コピーによる損失なども考えられます。それぞれが抱えるリスクを理解し、適切なリスク対策を講じることが必要です。

注意点3:手許資金を貯蓄しておく 

不足の事態に備えて突然の支出に対応できるよう、ある程度まとまった資金の準備も必要です。
投資系の不労所得では損失が大きくなることがデメリットに挙げられ、特に不動産投資では急な設備故障による支出があります。不労所得を得る前に手許資金を十分に貯蓄しておくこと、そして不労所得が出たからと言って散財せず、計画的に貯めていくことも大切です。
そうすることで、貯まった資金で新たな不労所得へ挑戦し、さらに収益を大きくすることができます。

注意点4:詐欺にあわないように気を付ける

不労所得を求める人々は、しばしば詐欺に遭遇します。特に知識が不足している初心者は、詐欺師にとって容易な標的です。彼らは巧みな言葉で儲からない話でも魅力的に聞こえるように誘導します。最近では広告収入や印税収入が主流になり、「オンラインサロン」「オンラインスクール」といった詐欺も増えています。オンライン上の相手は顔が見えないため、資金回収が難しく、注意が必要です。オンライン教室では、クーリングオフ制度の有無を確認することが重要です。熟慮せずに話に乗ると、豊かな将来を期待していたはずが、逆に多額の資金を失う可能性があります。

注意点5:シミュレーションを行う 

不労所得を得る時は、資産運用と同じように「目標設定」をするとよいでしょう。

・給与の足しとして、月3万円稼ぐ
・子供の教育資金のために、10年後までに500万円貯める
・老後の生活を考えて、年金とは別に毎月5万円の収入が欲しい

このように、自分が何のために始めるのか目的を明確にし、期間や達成額までより詳細に設定することが大切です。さらに設定した不労所得に対する試算も欠かせません。
以下の金融庁のサイトでは、収益シミュレーションソフトが利用できますので、ぜひ活用してみてください。

【参考】金融庁「資産運用シミュレーション

まとめ

この記事では「不労所得」をテーマに、代表的な10種類の方法やそれぞれのメリット・デメリット、不労所得を得る際の注意点について解説しました。
不労所得の種類は多岐にわたりますが、よく行われている手法は不動産投資、駐車場経営・コインランドリー経営、株式投資、投資信託、不動産クラウドファンディング、FX、暗号資産、広告収入、印税収入、せどりです。いずれも個人でスタートできる魅力的な方法ですが、これらを収入源とした仕組みづくりをする際には注意も必要です。
稼ぐ際の5つの重要なポイントは、税負担軽減、リスク管理、手許資金の貯蓄、詐欺対策、収益シミュレーションです。これらのポイントを踏まえ、不労所得を活用することで、経済的な安定や将来の自由が手に入れられるでしょう。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。