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2024.04.22
ベルテックスコラム事務局
資産運用は何円から始めるべき?毎月100円の積立に意味はある?
- 老後資金
- 投資の種類・方法
- 資産形成
- 不動産投資
- NISA
- iDeCo
投資や資産運用がかつてないほどに注目を浴びています。
日常生活を送っているとNISAやiDeCo(イデコ)などの投資に関する情報が多く、老後に備えて資産運用を始めてみたいと思っている人もいるかと思います。しかし、資産運用を始めるにはいくら必要なのか疑問に思うことでしょう。
そこで、この記事では、資産運用は何円から始めるべきかを種類ごとに解説するとともに、毎月100円の積立に意味はあるのかについても解説します。
資産運用は何円からでも始められる
先に結論をお伝えすると、資産運用は何円からでも始められます。ここでは、資産運用を始める場合、最低金額はいくらかをはじめ、ポイント運用などについても解説します。
資産運用とは
資産運用は、自分の資産であるお金を金融商品(預貯金、株式、投資信託、不動産投資、債券、保険、FXなど)に投資することによって、効率的に増やす手法です。ただし、資産運用はお金を増やすだけでなく、減らしてしまうこともあります。資産運用により得た利益を「リターン」と言い、お金を減らす可能性があることを「リスク」と言います。リスクとリターンは相関関係にあり、金融商品の種類によって異なります。そのため、資産運用をする際には、どの金融商品に投資するかが重要になります。
資産運用を始める最低金額はいくら?
資産運用を始める最低金額は、銘柄を選ばなければ、0円からでもできます。たとえば、スマホ投資やポイント投資などを利用すれば、キャッシュを減らすことなく資産運用が可能です。資産運用を始める金額に決まりはなく、少額投資は「投資に慣れる」という意味では初心者にはピッタリな手法です。
2024年現在、銀行に預貯金したままでは、利息はほとんど得られないため、効率的に増やすことはできません。そのため、資産運用を始めないことはある意味リスクといえるでしょう。
資産運用は貯まったポイントでもできる
先述の通り、資産運用はポイントでもできます。代表的なものは、楽天ポイントやdポイント、Tポイントなどで、カード決済やスマホ決済で貯めたポイントを利用して投資を行います。ポイント投資には、さまざまなサービスがあり、証券口座を開設する必要があるポイント投資だけでなく、証券口座の開設を不要とするポイント投資もあります。
ほとんどのポイント投資は、少額から始められます。
資産運用はいくらから始められる?主要3つでどれを選ぶべき?
資産運用は、何円からでも始められると解説しましたが、主要な資産運用はいくらから始められるのでしょうか。主要3つの資産運用とは、「株式投資」「投資信託」「不動産投資」のことです。以下では、主要3つの資産運用について、いくらから始められるのかを解説します。
「株式投資」はいくらから?
「株式投資」を始めるために必要な金額の目安は10万円程度です。株式投資とは、会社が発行する株式を購入して、株式の値上がりによって利益を狙う投資のことです。株式投資をすることで、株主優待を受けたり、配当金が得られたりできます。従来、日本で株式を購入するには、100株単位(1単元)で購入しなければなりませんでした。
例えば、1株1,000円の株式を購入するには、最低でも10万円(1,000円×100株)が必要になります。さらに、購入する場合には、20万、30万、40万…(200株、300株、400株…)というように買い足していきます。しかし、100株未満(単元株ともいう)でも株式を購入できるミニ株が登場したことにより1万円程度から購入できるようになりました。ミニ株は、1株から購入できます。
「投資信託」はいくらから?
「投資信託」を始めるために必要な金額の目安は1万円程度で、株式よりも割安で購入ができます。投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が運用することによって、得た利益を投資額に応じて投資家に分配する金融商品です。
1口=1円から購入できる商品もあれば、ヘッジファンドのように数千万円する投資信託もあります。投資信託は、1口1円から購入することが可能ですが、将来を考えて資産形成をしたい場合は、1万円以上は投資した方がよいでしょう。投資信託は、わずかな金額で投資できるうえに国内外問わず、さまざまな資産に投資できます。
「不動産投資」はいくらから?
「不動産投資」とは、主にマンションやアパートなどの物件を購入し、家賃収入を通じて収益を得ることです。不動産投資を始める際に必要な金額は、不動産物件価格の2~3割程度と言われています。ここでの「必要な金額」とは、自己資金のことです。
一般的に、不動産投資では自己資金を用意し、融資を受けてローンを組むことが一般的です。購入する物件や不動産会社によっては頭金10万円から取り組み可能という場合もあります。
3大資産運用どれを選べばいい?特徴とメリット・デメリット
3大資産運用のうち一体どれを選べばいいのでしょうか。ここでは、3大資産運用の特徴とメリット・デメリットを解説するとともに、一括投資と積立投資についても解説します。
①株式投資の特徴とメリット・デメリット
株式投資のメリットは、主に次の4つが挙げられます。
・株式の保有により配当金が得られる(インカムゲイン)
・株式の譲渡により利益を得られる(キャピタルゲイン)
・株主優待がある
・株主総会における議決権がある
株式投資のメリットは、主にインカムゲインとキャピタルゲインです。株式を保有することで、配当金が得られると同時に、株式を譲渡することで譲渡益が得られる点が最も大きな利点です。また、株式を購入することで、企業から商品券やクーポンなどの株主優待を受けることができます。さらに、保有している株式数に応じて、株主総会での議決権が与えられるため、企業経営に参加し、意見を反映させる権利を持つことも可能です。
反対にデメリットは、次の4つです。
・株式が値下がりすることがある(価格変動リスク)
・株式が売れないケースがある(流動性リスク)
・企業の破綻により投資資金を失うケースがある(信用リスク)
・為替相場の変動により損するケースがある(為替変動リスク)
株式が値上がりすることによって配当金や譲渡益が得られる一方で、値下がりするリスクもあります(価格変動リスク)。また、企業の不祥事や上場廃止により、株式が売却できない可能性も考慮しておかなくてはなりません(流動性リスク)。
企業が経営破綻した場合、株式の価値がなくなり、損害を被る場合があります(信用リスク)。為替相場の変動により損するのは、外貨建て資産に投資した場合です(為替変動リスク)。
②投資信託の特徴とメリット・デメリット
投資信託には、投資した資金を運用の専門家が投資・運用することにより得た利益が投資家に分配されるという特徴があります。そのため、それほど投資の知識がなくても、手軽に運用が可能です。
投資信託のメリットには、次の4つが挙げられます。
・少額から投資できる
・投資の専門家が運用してくれる
・分散投資が可能
・透明性が高い
投資信託は、株式投資や不動産投資と比べ、少額から投資できるというメリットがあります。また、投資の専門家が運用してくれることもメリットでしょう。投資信託には、数多くの商品があるため、選ぶ商品によっては分割投資が可能です。投資信託の透明性が高いのは、基準価額が毎日公表されているほか、財務諸表の作成が義務づけられているからです。
投資信託のデメリットとしては、次の3つが挙げられます。
・値下がりすることがある(価格変動リスク)
・手数料や税金などのコストがかかる
・銘柄が多いため、選択が難しい
投資信託も投資である以上、買ったときよりも値下がりするリスクがあります。また、投資信託には申込手数料や信託報酬などの手数料がかかるほか、収益に税金がかかるため、運用コストが高くなっています。投資信託には、5,000以上の銘柄があるため、銘柄選びが難しい点もデメリットでしょう。
③不動産投資の特徴とメリット・デメリット
不動産投資は購入した物件を賃貸に出し、家賃収入を得ることができます。また、所有する不動産を売却することにより、売却益を得られるという特徴もあります。不動産投資は株式などの投資と比べると、比較的安定した収益を得られます。
不動産投資のメリットとして、次の5つが挙げられます。
・毎月の副収入になる
・相続税対策になる
・生命保険の代わりになる
・レバレッジ効果が高い
・インフレに強い
不動産投資は、融資を受けることでレバレッジを効かせて高い収益をあげることが可能です。また、継続的に入居者が入れば、株式などの投資と比べて安定した収益が得られるというメリットがあります。物件選びさえ間違えなければ、毎月の副収入が見込めるでしょう。
さらに、アパートローンを利用する場合、団体信用生活保険(団信)を利用すれば、生命保険の代わりになるというメリットがあります。団信を利用すれば、家族にローンなしの不動産を残すことができます。
不動産投資のデメリットとしては、以下のようなリスクが挙げられます。
・空室リスクがある
・家賃下落リスクがある
・金利リスクがある
・滞納リスクがある
・修繕リスクがある
・災害リスクがある
・資産価値下落リスクがある
上記中でも最も大きなリスクと言えるのは、物件が空室になることです。空室になると、家賃収入を得られなくなってしまい、長期化することでマイナスが膨らみ続けます。それ以外のリスクも投資の成功を左右する問題ばかりですので、それなりの対策をする必要があります。
一括投資と積立投資、自身に最適な方法を選ぼう
資産運用をする際には、「一括投資」と「積立投資」のどちらの方法にするかを考える必要があります。一般的に一括投資は投資に慣れている人に向いているのに対し、積立投資は初心者に向いている手法です。なぜなら、一括投資は価格変動が大きく、一回でまとまったお金を投じることによって損失が発生するリスクが高いからです。
一方、一括投資よりも手軽に始められるのは積立投資です。積立投資は少額から始められ、ドルコスト平均法を用いたリスクの軽減によって、初心者や手元に投資資金があまりない人でも始めやすいからです。
例えば、手元に100万円がある場合、一括投資は一括で100万円を投じますが、積立投資は毎月数万円ずつに分割して投資します。仮に毎月2万円ずつ投資する場合、2万円を50回(4年2ヵ月)に分けて投資することになります。このケースでは、投資した商品の価格が下がった場合、積立投資よりも一括投資のほうがリスクは高いです。投資額が大きい分、一括投資のほうが大きく価格が下がることになるからです。一括投資と積立投資のいずれを選ぶにしても、価格変動に一喜一憂せずに続けることが重要です。
少額でできるおすすめの資産運用の種類
では、初心者にも始めやすい少額投資にはどんな種類があるのでしょうか。
・100円
・5,000円
・1万円
上記の金額からでもできる資産運用例をご紹介します。
100円からできる資産運用の種類
100円からできる資産運用としては、次の投資が挙げられます。
・投信積立(投資信託)
・暗号資産(仮想通貨)
・外貨預金
1.投信積立(投資信託)
投信積立とは、投資信託の商品に毎月一定額を積み立てて投資する手法のことです。投信積立を100円未満で始められるのは、楽天証券などの大手ネット証券です。
2.暗号資産(仮想通貨)
暗号資産(仮想通貨)とは、インターネット上で商品やサービスの取引に利用されているデジタル通貨です。代表的な通貨として、ビットコインやイーサリアムなどが挙げられます。暗号資産は投資の1つですが、収益が得られる確率はそれほど高いとは言えません。種類によりますが、暗号資産は100円からでも購できます。
3.外貨預金
外貨預金とは、海外の通貨で預金することを指します。1通貨単位で預金が可能であり、たとえば1米ドル=150円の場合、150円から預金できます。外貨預金には為替変動リスクが伴うため、為替レートの変動によって元本が減少する可能性があります。このため、元本割れのリスクについて注意が必要です。
5,000円からできる資産運用の種類
5,000円からできる資産運用としては、次の投資が挙げられます。
・金・プラチナ投資
・個人年金保険
1.金・プラチナ投資
金・プラチナ投資とは、金・プラチナそのものに投資することです。特に、金はここ数年の政情不安やインフレなどの影響で注目されています。高額の投資が必要ではないかと思われるかもしれませんが、金・プラチナともに3,000円以上、1,000円単位で始めることができます。
2.個人年金保険
個人年金保険は、公的年金だけでは老後の生活費を賄えない場合に備えるため、個人が加入する保険です。若いうちから少額を積み立て、将来の年金として活用します。一般的には、月々5,000円程度から加入が可能であり、商品によってはそれ以下の金額から加入できる場合もあります。
1万円からできる資産運用の種類
1万円からできる資産運用としては、次の投資が挙げられます。
・債券
・株式投資(ミニ株)
・FX
・先物取引
1.債券
債券は、国や企業が発行する有価証券で、資金調達を目的としています。債券を購入すると、一定期間後に元本と利息が支払われます。個人向け国債は1万円、普通社債は10万円や100万円単位で取引されます。一方、外国債券の取引の範囲は銘柄によって異なり、数万円から数百万円です。
2.株式投資(ミニ株)
先述の通り、最近はミニ株の登場により、100株未満でも株式を購入できるようになりました。そのため、従来の株式購入では10万円程度の資金は用意しておきたいところでしたが、最近は1万円程度から始めることができます。
3.FX
FXは「外国為替証拠金取引」の略称であり、通貨売買の差額を利用して利益を得る投資手法です。FXを始めるためには、証券会社によって異なりますが、一般的には1,000通貨または1万通貨分の金額が必要です。例えば、1米ドル=150円の場合、15万円または150万円を用意しなければなりません。しかし、最近ではごく一部の証券会社が100円程度の少額からでもFX取引を始められるサービスを提供しています。
4.先物取引
先物取引とは、将来の売買に関することを現時点で約束する取引です。先物取引を始めるために必要な金額は、日経平均株価(日経225)の1,000倍の金額(最低取引単位)です。
例えば、日経平均株価が25,000円の場合、2,500万円が必要です。一方で、日経225miniという取引があり、この商品は日経225先物取引の10分の1というミニサイズの商品です。そのため、日経225miniの最低取引金額は、日経平均株価が25,000円の場合、250万円になります。
iDeCo、NISA制度はいくらから始められるのか
非課税制度であるiDeCo、NISA制度は、いくらから始められるのかについて解説します。iDeCoやNISA制度は専用の証券口座を開設する必要があり、この口座で取引を行うことで非課税制度が適用されます。ただし、口座を開設しても専用口座で取引ができる商品は決まっており、例えばFX取引などは対象外で、非課税対象ではありません。
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を拠出し、運用することで老後の資金を準備できる年金制度です。月々の最低掛金は5,000円からで、1,000円単位で掛金を設定できます。20歳以上65歳未満の方が任意で加入できます。iDeCoは自己管理型であり、定期預金、保険商品、投資信託の中から運用商品を選択できます。ただし、引き出しは60歳までできず、途中での引き出しはできませんので注意が必要です。60歳以降に受け取る年金は、掛金と運用益を合算した金額になります。ちなみにiDeCoのメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
・掛金全額が所得控除の対象となる
・運用益が非課税となる
・受け取る年金も所得控除の対象となる
【デメリット】
・60歳まで引き出せない
・元本を下回るリスクがある
つみたてNISA
つみたてNISAとは、2018年1月から開始された投資信託によって得た利益に対する税金の非課税制度です。2024年1月から新しいNISAが導入されたことにより、つみたてNISAは「つみたて投資枠」となりました。つみたて投資枠は、100円以上(1円単位)から始めることできます。ただし、1,000円以上(1,000円単位)の金融機関もあるため、事前に調べておくことをおすすめします。新NISAの導入による大きな変更点は、次のとおりです。
(旧)つみたてNISA | (新)つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|---|
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 20年間 | 無期限化 | 無期限化 |
非課税保有限度額 | 800万円 | 1,800万円(全体で) | |
1,200万円 | |||
口座開設期間 | 2023年まで | 恒久化 | 恒久化 |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託等 | |
対象年齢 | 18歳以上 | ||
併用可能 |
※成長投資枠は、つみたて投資枠との併用が可能なことから、わかりやすいように掲載しました。
【おすすめ参考記事】40代はつみたてNISAとiDeCoどっち?それぞれのメリットは?
毎月100円を積み立てるのに意味はあるの?
資産運用を始めたくても、中には上記のように毎月5,000円、1万円の捻出が難しいという人もいるかもしれません。それでは、毎月100円の積み立てをすることに意味はあるのでしょうか。
毎月100円を積み立てた場合、どのくらいの資金を積み立てることができるのかをシミュレーション結果を紹介します。
※試算条件は、想定利回りを3%、5%、7%の3パターンとして、10年後、20年後、30年後をシミュレーションします。2024/4/1作成。シミュレーションは、変更の無い内容で作成しています。
10年後
10年後のシミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 10年 | 13,974円(元本12,000円+運用収益1,974円) |
年率5% | 10年 | 15,528円(元本12,000円+運用収益3,528円) |
年率7% | 10年 | 17,308円(元本12,000円+運用収益5,308円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
20年後
20年後のシミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 20年 | 32,830円(元本24,000円+運用収益8,830円) |
年率5% | 20年 | 41,103円(元本24,000円+運用収益17,103円) |
年率7% | 20年 | 52,093円(元本24,000円+運用収益28,093円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
30年後
30年後のシュミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 30年 | 58,274円(元本36,000円+運用収益22,274円) |
年率5% | 30年 | 83,226円(元本36,000円+運用収益47,226円) |
年率7% | 30年 | 121,997円(元本36,000円+運用収益85,997円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
毎月100円を積み立てると、以上のような結果となりました。注目したいのは、10年後、20年後、30年後と積立期間が長くなるにつれて、運用収益の上がり方が大きくなっていることです。このように運用期間が長くなればなるほど、利益が大きくなることを「複利効果」と言います。運用によって得た利益と元本の合計額を再投資することで、利益が利益を生むため、利益の上がり方がどんどん大きくなります。資産運用において、長期投資がおすすめの理由は、複利効果があるからです。
毎月100円の投資でも、長期積立をすることで数万円の複利を得ることができます。
毎月1万円を積み立てたらいくらになるの?
続いて、毎月1万円を積み立てた場合、どれほどの複利を得られるのかシミュレーションします。試算条件は、100円を積み立てた場合と同じです。2024/4/1作成。シミュレーションは、変更の無い内容で作成しています。
10年後
10年後のシュミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 10年 | 1,397,414円(元本120万円+運用収益19.7万円) |
年率5% | 10年 | 1,552,823円(元本120万円+運用収益35.3万円) |
年率7% | 10年 | 1,730,848円(元本120万円+運用収益53.1万円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
20年後
20年後のシュミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 20年 | 3,283,020円(元本240万円+運用収益88.3万円) |
年率5% | 20年 | 4,110,337円(元本240万円+運用収益171.0万円) |
年率7% | 20年 | 5,209,267円(元本240万円+運用収益280.9万円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
30年後
30年後のシュミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 30年 | 5,827,369円(元本360万円+運用収益222.7万円) |
年率5% | 30年 | 8,322,586円(元本360万円+運用収益472.3万円) |
年率7% | 30年 | 12,199,710円(元本360万円+運用収益860.0万円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
毎月100円を積み立てた場合と1万円を積み立てた場合を比べると、圧倒的に1万円の積立金額の方が大きな複利効果を得られています。このように、積立投資では毎月の積立金額が大きければ大きいほど、運用収益も大きくなるということです。
まとめ
この記事では、資産運用を始めるための最低金額と、毎月100円の積立が意味を持つかについて解説しました。資産運用は、キャッシュレスや100円程度からでもできる投資がありますが、その種類や商品(銘柄)によって始められる金額は異なります。3大資産運用の株式投資、投資信託、不動産投資を始めるために必要な金額の目安は、次のとおりです。
株式投資:10万円
投資信託:1万円
不動産投資:10万円
この中で最も手軽に始められるのは投資信託であり、一方で収益が比較的安定しやすいのは不動産投資です。投資の手法によって、一括投資と積立投資の選択肢がありますが、初心者には積立投資がおすすめです。iDeCoやNISAなどの税制優遇制度を活用し、資産運用をお得に進めましょう。また、毎月100円の積立てには意味がありますが、資産形成の観点からは1万円以上がより効果的です。投資においては、積立金額が大きければ大きいほど収益を増やすことができるため、早めに始めることが重要です。この記事が、資産運用を考える際の参考になれば幸いです。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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2024.04.22
ベルテックスコラム事務局
資産運用は何円から始めるべき?毎月100円の積立に意味はある?
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投資や資産運用がかつてないほどに注目を浴びています。
日常生活を送っているとNISAやiDeCo(イデコ)などの投資に関する情報が多く、老後に備えて資産運用を始めてみたいと思っている人もいるかと思います。しかし、資産運用を始めるにはいくら必要なのか疑問に思うことでしょう。
そこで、この記事では、資産運用は何円から始めるべきかを種類ごとに解説するとともに、毎月100円の積立に意味はあるのかについても解説します。
資産運用は何円からでも始められる
先に結論をお伝えすると、資産運用は何円からでも始められます。ここでは、資産運用を始める場合、最低金額はいくらかをはじめ、ポイント運用などについても解説します。
資産運用とは
資産運用は、自分の資産であるお金を金融商品(預貯金、株式、投資信託、不動産投資、債券、保険、FXなど)に投資することによって、効率的に増やす手法です。ただし、資産運用はお金を増やすだけでなく、減らしてしまうこともあります。資産運用により得た利益を「リターン」と言い、お金を減らす可能性があることを「リスク」と言います。リスクとリターンは相関関係にあり、金融商品の種類によって異なります。そのため、資産運用をする際には、どの金融商品に投資するかが重要になります。
資産運用を始める最低金額はいくら?
資産運用を始める最低金額は、銘柄を選ばなければ、0円からでもできます。たとえば、スマホ投資やポイント投資などを利用すれば、キャッシュを減らすことなく資産運用が可能です。資産運用を始める金額に決まりはなく、少額投資は「投資に慣れる」という意味では初心者にはピッタリな手法です。
2024年現在、銀行に預貯金したままでは、利息はほとんど得られないため、効率的に増やすことはできません。そのため、資産運用を始めないことはある意味リスクといえるでしょう。
資産運用は貯まったポイントでもできる
先述の通り、資産運用はポイントでもできます。代表的なものは、楽天ポイントやdポイント、Tポイントなどで、カード決済やスマホ決済で貯めたポイントを利用して投資を行います。ポイント投資には、さまざまなサービスがあり、証券口座を開設する必要があるポイント投資だけでなく、証券口座の開設を不要とするポイント投資もあります。
ほとんどのポイント投資は、少額から始められます。
資産運用はいくらから始められる?主要3つでどれを選ぶべき?
資産運用は、何円からでも始められると解説しましたが、主要な資産運用はいくらから始められるのでしょうか。主要3つの資産運用とは、「株式投資」「投資信託」「不動産投資」のことです。以下では、主要3つの資産運用について、いくらから始められるのかを解説します。
「株式投資」はいくらから?
「株式投資」を始めるために必要な金額の目安は10万円程度です。株式投資とは、会社が発行する株式を購入して、株式の値上がりによって利益を狙う投資のことです。株式投資をすることで、株主優待を受けたり、配当金が得られたりできます。従来、日本で株式を購入するには、100株単位(1単元)で購入しなければなりませんでした。
例えば、1株1,000円の株式を購入するには、最低でも10万円(1,000円×100株)が必要になります。さらに、購入する場合には、20万、30万、40万…(200株、300株、400株…)というように買い足していきます。しかし、100株未満(単元株ともいう)でも株式を購入できるミニ株が登場したことにより1万円程度から購入できるようになりました。ミニ株は、1株から購入できます。
「投資信託」はいくらから?
「投資信託」を始めるために必要な金額の目安は1万円程度で、株式よりも割安で購入ができます。投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が運用することによって、得た利益を投資額に応じて投資家に分配する金融商品です。
1口=1円から購入できる商品もあれば、ヘッジファンドのように数千万円する投資信託もあります。投資信託は、1口1円から購入することが可能ですが、将来を考えて資産形成をしたい場合は、1万円以上は投資した方がよいでしょう。投資信託は、わずかな金額で投資できるうえに国内外問わず、さまざまな資産に投資できます。
「不動産投資」はいくらから?
「不動産投資」とは、主にマンションやアパートなどの物件を購入し、家賃収入を通じて収益を得ることです。不動産投資を始める際に必要な金額は、不動産物件価格の2~3割程度と言われています。ここでの「必要な金額」とは、自己資金のことです。
一般的に、不動産投資では自己資金を用意し、融資を受けてローンを組むことが一般的です。購入する物件や不動産会社によっては頭金10万円から取り組み可能という場合もあります。
3大資産運用どれを選べばいい?特徴とメリット・デメリット
3大資産運用のうち一体どれを選べばいいのでしょうか。ここでは、3大資産運用の特徴とメリット・デメリットを解説するとともに、一括投資と積立投資についても解説します。
①株式投資の特徴とメリット・デメリット
株式投資のメリットは、主に次の4つが挙げられます。
・株式の保有により配当金が得られる(インカムゲイン)
・株式の譲渡により利益を得られる(キャピタルゲイン)
・株主優待がある
・株主総会における議決権がある
株式投資のメリットは、主にインカムゲインとキャピタルゲインです。株式を保有することで、配当金が得られると同時に、株式を譲渡することで譲渡益が得られる点が最も大きな利点です。また、株式を購入することで、企業から商品券やクーポンなどの株主優待を受けることができます。さらに、保有している株式数に応じて、株主総会での議決権が与えられるため、企業経営に参加し、意見を反映させる権利を持つことも可能です。
反対にデメリットは、次の4つです。
・株式が値下がりすることがある(価格変動リスク)
・株式が売れないケースがある(流動性リスク)
・企業の破綻により投資資金を失うケースがある(信用リスク)
・為替相場の変動により損するケースがある(為替変動リスク)
株式が値上がりすることによって配当金や譲渡益が得られる一方で、値下がりするリスクもあります(価格変動リスク)。また、企業の不祥事や上場廃止により、株式が売却できない可能性も考慮しておかなくてはなりません(流動性リスク)。
企業が経営破綻した場合、株式の価値がなくなり、損害を被る場合があります(信用リスク)。為替相場の変動により損するのは、外貨建て資産に投資した場合です(為替変動リスク)。
②投資信託の特徴とメリット・デメリット
投資信託には、投資した資金を運用の専門家が投資・運用することにより得た利益が投資家に分配されるという特徴があります。そのため、それほど投資の知識がなくても、手軽に運用が可能です。
投資信託のメリットには、次の4つが挙げられます。
・少額から投資できる
・投資の専門家が運用してくれる
・分散投資が可能
・透明性が高い
投資信託は、株式投資や不動産投資と比べ、少額から投資できるというメリットがあります。また、投資の専門家が運用してくれることもメリットでしょう。投資信託には、数多くの商品があるため、選ぶ商品によっては分割投資が可能です。投資信託の透明性が高いのは、基準価額が毎日公表されているほか、財務諸表の作成が義務づけられているからです。
投資信託のデメリットとしては、次の3つが挙げられます。
・値下がりすることがある(価格変動リスク)
・手数料や税金などのコストがかかる
・銘柄が多いため、選択が難しい
投資信託も投資である以上、買ったときよりも値下がりするリスクがあります。また、投資信託には申込手数料や信託報酬などの手数料がかかるほか、収益に税金がかかるため、運用コストが高くなっています。投資信託には、5,000以上の銘柄があるため、銘柄選びが難しい点もデメリットでしょう。
③不動産投資の特徴とメリット・デメリット
不動産投資は購入した物件を賃貸に出し、家賃収入を得ることができます。また、所有する不動産を売却することにより、売却益を得られるという特徴もあります。不動産投資は株式などの投資と比べると、比較的安定した収益を得られます。
不動産投資のメリットとして、次の5つが挙げられます。
・毎月の副収入になる
・相続税対策になる
・生命保険の代わりになる
・レバレッジ効果が高い
・インフレに強い
不動産投資は、融資を受けることでレバレッジを効かせて高い収益をあげることが可能です。また、継続的に入居者が入れば、株式などの投資と比べて安定した収益が得られるというメリットがあります。物件選びさえ間違えなければ、毎月の副収入が見込めるでしょう。
さらに、アパートローンを利用する場合、団体信用生活保険(団信)を利用すれば、生命保険の代わりになるというメリットがあります。団信を利用すれば、家族にローンなしの不動産を残すことができます。
不動産投資のデメリットとしては、以下のようなリスクが挙げられます。
・空室リスクがある
・家賃下落リスクがある
・金利リスクがある
・滞納リスクがある
・修繕リスクがある
・災害リスクがある
・資産価値下落リスクがある
上記中でも最も大きなリスクと言えるのは、物件が空室になることです。空室になると、家賃収入を得られなくなってしまい、長期化することでマイナスが膨らみ続けます。それ以外のリスクも投資の成功を左右する問題ばかりですので、それなりの対策をする必要があります。
一括投資と積立投資、自身に最適な方法を選ぼう
資産運用をする際には、「一括投資」と「積立投資」のどちらの方法にするかを考える必要があります。一般的に一括投資は投資に慣れている人に向いているのに対し、積立投資は初心者に向いている手法です。なぜなら、一括投資は価格変動が大きく、一回でまとまったお金を投じることによって損失が発生するリスクが高いからです。
一方、一括投資よりも手軽に始められるのは積立投資です。積立投資は少額から始められ、ドルコスト平均法を用いたリスクの軽減によって、初心者や手元に投資資金があまりない人でも始めやすいからです。
例えば、手元に100万円がある場合、一括投資は一括で100万円を投じますが、積立投資は毎月数万円ずつに分割して投資します。仮に毎月2万円ずつ投資する場合、2万円を50回(4年2ヵ月)に分けて投資することになります。このケースでは、投資した商品の価格が下がった場合、積立投資よりも一括投資のほうがリスクは高いです。投資額が大きい分、一括投資のほうが大きく価格が下がることになるからです。一括投資と積立投資のいずれを選ぶにしても、価格変動に一喜一憂せずに続けることが重要です。
少額でできるおすすめの資産運用の種類
では、初心者にも始めやすい少額投資にはどんな種類があるのでしょうか。
・100円
・5,000円
・1万円
上記の金額からでもできる資産運用例をご紹介します。
100円からできる資産運用の種類
100円からできる資産運用としては、次の投資が挙げられます。
・投信積立(投資信託)
・暗号資産(仮想通貨)
・外貨預金
1.投信積立(投資信託)
投信積立とは、投資信託の商品に毎月一定額を積み立てて投資する手法のことです。投信積立を100円未満で始められるのは、楽天証券などの大手ネット証券です。
2.暗号資産(仮想通貨)
暗号資産(仮想通貨)とは、インターネット上で商品やサービスの取引に利用されているデジタル通貨です。代表的な通貨として、ビットコインやイーサリアムなどが挙げられます。暗号資産は投資の1つですが、収益が得られる確率はそれほど高いとは言えません。種類によりますが、暗号資産は100円からでも購できます。
3.外貨預金
外貨預金とは、海外の通貨で預金することを指します。1通貨単位で預金が可能であり、たとえば1米ドル=150円の場合、150円から預金できます。外貨預金には為替変動リスクが伴うため、為替レートの変動によって元本が減少する可能性があります。このため、元本割れのリスクについて注意が必要です。
5,000円からできる資産運用の種類
5,000円からできる資産運用としては、次の投資が挙げられます。
・金・プラチナ投資
・個人年金保険
1.金・プラチナ投資
金・プラチナ投資とは、金・プラチナそのものに投資することです。特に、金はここ数年の政情不安やインフレなどの影響で注目されています。高額の投資が必要ではないかと思われるかもしれませんが、金・プラチナともに3,000円以上、1,000円単位で始めることができます。
2.個人年金保険
個人年金保険は、公的年金だけでは老後の生活費を賄えない場合に備えるため、個人が加入する保険です。若いうちから少額を積み立て、将来の年金として活用します。一般的には、月々5,000円程度から加入が可能であり、商品によってはそれ以下の金額から加入できる場合もあります。
1万円からできる資産運用の種類
1万円からできる資産運用としては、次の投資が挙げられます。
・債券
・株式投資(ミニ株)
・FX
・先物取引
1.債券
債券は、国や企業が発行する有価証券で、資金調達を目的としています。債券を購入すると、一定期間後に元本と利息が支払われます。個人向け国債は1万円、普通社債は10万円や100万円単位で取引されます。一方、外国債券の取引の範囲は銘柄によって異なり、数万円から数百万円です。
2.株式投資(ミニ株)
先述の通り、最近はミニ株の登場により、100株未満でも株式を購入できるようになりました。そのため、従来の株式購入では10万円程度の資金は用意しておきたいところでしたが、最近は1万円程度から始めることができます。
3.FX
FXは「外国為替証拠金取引」の略称であり、通貨売買の差額を利用して利益を得る投資手法です。FXを始めるためには、証券会社によって異なりますが、一般的には1,000通貨または1万通貨分の金額が必要です。例えば、1米ドル=150円の場合、15万円または150万円を用意しなければなりません。しかし、最近ではごく一部の証券会社が100円程度の少額からでもFX取引を始められるサービスを提供しています。
4.先物取引
先物取引とは、将来の売買に関することを現時点で約束する取引です。先物取引を始めるために必要な金額は、日経平均株価(日経225)の1,000倍の金額(最低取引単位)です。
例えば、日経平均株価が25,000円の場合、2,500万円が必要です。一方で、日経225miniという取引があり、この商品は日経225先物取引の10分の1というミニサイズの商品です。そのため、日経225miniの最低取引金額は、日経平均株価が25,000円の場合、250万円になります。
iDeCo、NISA制度はいくらから始められるのか
非課税制度であるiDeCo、NISA制度は、いくらから始められるのかについて解説します。iDeCoやNISA制度は専用の証券口座を開設する必要があり、この口座で取引を行うことで非課税制度が適用されます。ただし、口座を開設しても専用口座で取引ができる商品は決まっており、例えばFX取引などは対象外で、非課税対象ではありません。
iDeCo
iDeCo(個人型確定拠出年金)は、自分で掛金を拠出し、運用することで老後の資金を準備できる年金制度です。月々の最低掛金は5,000円からで、1,000円単位で掛金を設定できます。20歳以上65歳未満の方が任意で加入できます。iDeCoは自己管理型であり、定期預金、保険商品、投資信託の中から運用商品を選択できます。ただし、引き出しは60歳までできず、途中での引き出しはできませんので注意が必要です。60歳以降に受け取る年金は、掛金と運用益を合算した金額になります。ちなみにiDeCoのメリット・デメリットは以下の通りです。
【メリット】
・掛金全額が所得控除の対象となる
・運用益が非課税となる
・受け取る年金も所得控除の対象となる
【デメリット】
・60歳まで引き出せない
・元本を下回るリスクがある
つみたてNISA
つみたてNISAとは、2018年1月から開始された投資信託によって得た利益に対する税金の非課税制度です。2024年1月から新しいNISAが導入されたことにより、つみたてNISAは「つみたて投資枠」となりました。つみたて投資枠は、100円以上(1円単位)から始めることできます。ただし、1,000円以上(1,000円単位)の金融機関もあるため、事前に調べておくことをおすすめします。新NISAの導入による大きな変更点は、次のとおりです。
(旧)つみたてNISA | (新)つみたて投資枠 | 成長投資枠 | |
---|---|---|---|
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 | 240万円 |
非課税保有期間 | 20年間 | 無期限化 | 無期限化 |
非課税保有限度額 | 800万円 | 1,800万円(全体で) | |
1,200万円 | |||
口座開設期間 | 2023年まで | 恒久化 | 恒久化 |
投資対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 | 上場株式・投資信託等 | |
対象年齢 | 18歳以上 | ||
併用可能 |
※成長投資枠は、つみたて投資枠との併用が可能なことから、わかりやすいように掲載しました。
【おすすめ参考記事】40代はつみたてNISAとiDeCoどっち?それぞれのメリットは?
毎月100円を積み立てるのに意味はあるの?
資産運用を始めたくても、中には上記のように毎月5,000円、1万円の捻出が難しいという人もいるかもしれません。それでは、毎月100円の積み立てをすることに意味はあるのでしょうか。
毎月100円を積み立てた場合、どのくらいの資金を積み立てることができるのかをシミュレーション結果を紹介します。
※試算条件は、想定利回りを3%、5%、7%の3パターンとして、10年後、20年後、30年後をシミュレーションします。2024/4/1作成。シミュレーションは、変更の無い内容で作成しています。
10年後
10年後のシミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 10年 | 13,974円(元本12,000円+運用収益1,974円) |
年率5% | 10年 | 15,528円(元本12,000円+運用収益3,528円) |
年率7% | 10年 | 17,308円(元本12,000円+運用収益5,308円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
20年後
20年後のシミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 20年 | 32,830円(元本24,000円+運用収益8,830円) |
年率5% | 20年 | 41,103円(元本24,000円+運用収益17,103円) |
年率7% | 20年 | 52,093円(元本24,000円+運用収益28,093円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
30年後
30年後のシュミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 30年 | 58,274円(元本36,000円+運用収益22,274円) |
年率5% | 30年 | 83,226円(元本36,000円+運用収益47,226円) |
年率7% | 30年 | 121,997円(元本36,000円+運用収益85,997円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
毎月100円を積み立てると、以上のような結果となりました。注目したいのは、10年後、20年後、30年後と積立期間が長くなるにつれて、運用収益の上がり方が大きくなっていることです。このように運用期間が長くなればなるほど、利益が大きくなることを「複利効果」と言います。運用によって得た利益と元本の合計額を再投資することで、利益が利益を生むため、利益の上がり方がどんどん大きくなります。資産運用において、長期投資がおすすめの理由は、複利効果があるからです。
毎月100円の投資でも、長期積立をすることで数万円の複利を得ることができます。
毎月1万円を積み立てたらいくらになるの?
続いて、毎月1万円を積み立てた場合、どれほどの複利を得られるのかシミュレーションします。試算条件は、100円を積み立てた場合と同じです。2024/4/1作成。シミュレーションは、変更の無い内容で作成しています。
10年後
10年後のシュミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 10年 | 1,397,414円(元本120万円+運用収益19.7万円) |
年率5% | 10年 | 1,552,823円(元本120万円+運用収益35.3万円) |
年率7% | 10年 | 1,730,848円(元本120万円+運用収益53.1万円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
20年後
20年後のシュミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 20年 | 3,283,020円(元本240万円+運用収益88.3万円) |
年率5% | 20年 | 4,110,337円(元本240万円+運用収益171.0万円) |
年率7% | 20年 | 5,209,267円(元本240万円+運用収益280.9万円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
30年後
30年後のシュミュレーション結果は、次のとおりです。
想定利回り | 積立期間 | 最終積立金額 |
---|---|---|
年率3% | 30年 | 5,827,369円(元本360万円+運用収益222.7万円) |
年率5% | 30年 | 8,322,586円(元本360万円+運用収益472.3万円) |
年率7% | 30年 | 12,199,710円(元本360万円+運用収益860.0万円) |
【想定利回り:年率3%】
【想定利回り:年率5%】
【想定利回り:年率7%】
毎月100円を積み立てた場合と1万円を積み立てた場合を比べると、圧倒的に1万円の積立金額の方が大きな複利効果を得られています。このように、積立投資では毎月の積立金額が大きければ大きいほど、運用収益も大きくなるということです。
まとめ
この記事では、資産運用を始めるための最低金額と、毎月100円の積立が意味を持つかについて解説しました。資産運用は、キャッシュレスや100円程度からでもできる投資がありますが、その種類や商品(銘柄)によって始められる金額は異なります。3大資産運用の株式投資、投資信託、不動産投資を始めるために必要な金額の目安は、次のとおりです。
株式投資:10万円
投資信託:1万円
不動産投資:10万円
この中で最も手軽に始められるのは投資信託であり、一方で収益が比較的安定しやすいのは不動産投資です。投資の手法によって、一括投資と積立投資の選択肢がありますが、初心者には積立投資がおすすめです。iDeCoやNISAなどの税制優遇制度を活用し、資産運用をお得に進めましょう。また、毎月100円の積立てには意味がありますが、資産形成の観点からは1万円以上がより効果的です。投資においては、積立金額が大きければ大きいほど収益を増やすことができるため、早めに始めることが重要です。この記事が、資産運用を考える際の参考になれば幸いです。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。