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2024.02.29
ベルテックスコラム事務局
40代はつみたてNISAとiDeCoどっち?それぞれのメリットは?
- 資産形成
- NISA
- iDeCo
- 年代別
- 比較
近年の日本では、老後の不安などから投資を始める方が増加しています。中でも「長期・積立・分散」でリスクの少ない「つみたてNISA」や個人型確定拠出年金「iDeCo」は、「投資は危険なもの」と敬遠する日本人にも手が出しやすい商品として人気です。
今回はターゲットを40代に絞り、老後に向けた資産形成のために「つみたてNISA」と「iDeCo」どちらを選択するべきかメリットを基にお伝えしていきます。
老後に必要な資金額とは
「老後二千万円問題」を背景に老後までに二千万円の貯蓄が必要だと考えている方が少なくありませんが、実際はどうなのでしょうか。老後二千万円問題は、様々な分野の専門家が老後の夫婦二人世帯の生活をモデルケースに審議し、毎月約5.5万円の赤字が発生することから貯蓄しておくべき金額であると試算されました。
しかし、もらえる公的年金については世帯ごとに異なり介護費用も人それぞれ違うため、あくまで統計的な目安にすぎません。総務省統計局の2019年「家庭調査年報(家計収支編)」によれば、65歳以上の高齢夫婦での生活費は23万9,947万円、各種税金や保険料などを加えると27万929円ほどかかることが明らかになっています。毎年行われているこの調査では、2019年は約3万3,000円の赤字、直近10年間は赤字額が3~6万円程度となっているようです。
例えば、高く見積もって毎月6万円の赤字が65歳から95歳までの30年間分続くと2,160万円が必要となります。しかし、日本人の平均寿命である85歳までしか考慮しないとすると、20年間分で1,440万円の貯蓄があればよいという計算になります。(※平均寿命は、厚生労働省「令和3年簡易生命表、第23回生命表(完全生命表)」による)
反対に低く見積もって毎月3.5万円の赤字が20年間分続くと考えると、840万円の貯蓄で足りることになります。人それぞれ家族構成や生活水準など置かれている状況が異なり、納めてきた年金の種類や金額によっても全く違う計算になります。予備資金を含めて2,500万円程度の用意があると望ましいですが、大切なのは自身の家庭状況と将来を照らし合わせることです。
40代の資産形成はどうやってする?
では、教育資金や習い事の費用など子供にかかる金銭負担が大きい40代は、老後に向けてどのように資産形成を行うべきでしょうか。
投資と貯蓄の割合
40代の投資と貯蓄の割合について、金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査」に基づいて解説します。本調査によれば、40代の平均貯蓄額は1,248万円であることが分かりました。金融商品保有額の割合が最も多かったのは預貯蓄(預貯金)で約42.5%、530万円程になります。
また、投資の割合は約27.8%、347万円程です。残りは生命保険や個人年金保険、その他金融商品などに充てられていますが、投資による貯蓄は3割未満で低数値に留まっています。
少額を投資に回す
昨今様々な媒体による調査結果で、アメリカ人は投資における金融資産の割合が高いことが明らかになっています。アメリカでは日本のような「退職金制度」が存在せず、老後の生活資金を若いうちから自分で貯める習慣があるからです。公的年金だけでは老後資金が足りないと言われ始めた日本でも、最近ではアメリカを模範とするスタイルを国として推奨するようになりました。そうは言っても、投資をする習慣がない「投資ビギナー」である日本人は、何から手をつけたらいいか分からないという方も多いでしょう。
ビギナーが投資をスタートするには「少額投資」が基本です。投資には「ローリスク・ローリターン」「ハイリスク・ハイリターン」という言葉があり、リスクとリターンは連動していると言われています。知識がない投資ビギナーは少額でローリターンを狙うことから始めましょう。
特に40代でお子様のいる世帯では、いきなりハイリスクを狙うのはあまりにもリスキーでしょう。まずは少額投資から始め、経験や実績を積んでいきましょう。
長期でコツコツ投資する
最近では、投資ブームで少額投資が可能な金融商品が多く出回るようになりました。ここでもう1つお伝えしたい投資の基本ポイントは「長期運用」です。長期とは一般的に数年から数十年の期間を指しますが、長い期間をかけて積立するスタイルをとることで資産を増やしやすくなります。自分で選択する投資にもよりますが、期間が長ければ長いほどお金が増えやすい傾向にあるので、気付いた時点で取りかかることが最善でしょう。
世間には1日や数日単位で取引をする「短期投資」スタイルを行う、デイトレーダーなどが存在します。しかし、常に値動きをチェックし、専門的な知識が必要なので取引のタイミングが難しいものです。短期投資はリスクや精神的な負担が大きく、兼業にも不向きなので、今から投資を始めるビギナーには不向きなジャンルと言えます。
40代がつみたてNISAをするメリット
ここからは少額・長期運用のできる40代に適した投資である「つみたてNISA」と「iDeCo」のメリットについてご紹介しましょう。株式などの先物取引では、発生した分配金や譲渡益の20%が課税対象となりますが、つみたてNISAは毎年非課税投資枠が決められており、その範囲内での取引であれば非課税になります。また、本業や子育てに追われる多忙な40代でもあまり手間がかからない点がお勧めのポイントでしょう。
つみたてNISAで得られるメリットは主に下記の3つです。
少額の投資で済む
年間で40万円までは買い付けした投資信託等から利益が発生しても、課税されません。12ヵ月で割った1ヵ月あたりの上限が33,333円となり、平均的な年収のある世帯では現実的な金額で投資することができます。ちなみに日本証券業協会の「2021年度証券投資に関する全国調査」によれば、毎月投資を行っている方が投資に回す金額の割合は、給与の1~10%未満と回答した人が全体の24.0%、10~20%と回答した人が全体の14.6%と多数を占めました。
この調査結果からも、つみたてNISAと40代が始める投資の結びつきが良好であることが分かります。
非課税期間が長い
非課税期間が最長20年間と長期であることも、40代にとってありがたい制度です。上限である40万円を20年間運用した場合、最大800万円の投資元本が非課税にも上ります。長期で一定額をコツコツと運用することにより、値上がり・値下がりのタイミングがさほど関係なく、安定した運用を続けられることが特徴です。
途中で積立金額を変更できる
教育費や家のローンを背負う40代に嬉しいメリットは、月ごとに買い付け金額を変更可能な点です。支出が多く家計に余裕がない月は1,000円、ボーナスで余裕がある月は33,333円の買い付けにするなど商品購入に柔軟性があります。
NISA制度は2024年に大幅に拡充される
ここまでつみたてNISAのメリットを紹介しましたが、2024年からは現行のNISA制度から大幅な拡充が行われる予定です。主な変更点は、「投資上限金額の拡大」、「非課税期間が無期限」などです。これまで以上にメリットが得やすい制度に変更になるので、つみたてNISAを検討している方は大まかな変更点だけでもチェックしておくことが重要です。
【参照元】金融庁「新しいNISA」より
【おすすめ関連記事】NISAと不動産投資を組み合わせた資産5,000万円の築き方
40代がiDeCoをするメリット
次はiDeCo(個人型確定拠出年金)についてご紹介しましょう。iDeCoは、老後の資金形成を目的とした私的年金制度です。加入者自身で金融商品や掛金を設定することができて、積み立て(運用)したお金は60歳以降に一括もしくは分割の受け取りを選択できます。iDeCoは、自らの運用実績によって60歳以降の受け取る金額が異なるのが特徴です。また、原則60歳までは引き出しができないことは覚えておきましょう。
所得税・住民税控除が受けられる
iDeCoは税制優遇が受けられることが大きな特徴であり、メリットです。例えば、毎月2万円の掛金を積み立てる場合、24万円の所得税・住民税控除が受けられます。(※2(万円)×12(ヵ月)=24(万円)として控除額を算出)
そのため、個人事業主や会社員など課税所得を抑えたい方には、節税効果が期待できるでしょう。
受け取り金額も税制優遇を受けられる
運用時だけでなく受け取る際にも税制優遇を受けられることが、もう1つのメリットです。iDeCoで築いた資産は、60~75歳の間に「一括」または「分割」の自分が希望するどちらかの方法によって受け取ることができます。私的年金として分割して受け取る方は「公的年金等控除」、一括して受け取る場合は「退職所得控除」が適用されます。
iDeCoは資産形成のみならず、節税効果の恩恵を得られることが大きな利点です。
シチュエーション別のおすすめポートフォリオ
40代と言っても「単身者」「既婚者」の方がいます。双方では支出にかかる内訳が大きく異なるので、シチュエーション別におすすめのポートフォリオをご紹介しましょう。
40代独身なら併用して足固めを
あなたが40代の独身である場合、老後資金を意識した「支出の見直し」が大切です。今までは躊躇なく購入していたものが本当に必要なものかを吟味し、浮いたお金を投資へ回すように資産形成の流れを作りましょう。
「知りたいことがぜんぶわかる!つみたてNISA&iDeCoの超基本」(著者:酒井富士子)では、おすすめのポートフォリオとして8資産バランス型(100%)でつみたてNISAを1万円分、8資産バランス型(50.0%)・全世界株式型(50.0%)でiDeCoを2万3,000円分の割合で購入することが紹介されています。
40代は役職に付いて年収が増える頃であることを加味すると、つみたてNISAとiDeCoを併用することでリスクヘッジと節税効果を高めることが適しているでしょう。
40代既婚ならiDeCoは極力続けて
40代の既婚者世帯は、その多くが子育てをされているかと思います。子供の塾や受験、高校・大学にかかる費用、住宅ローンなど家計の金銭的負担が多くのしかかる年代です。
この世代は、老後の資産形成をするために少額でも投資運用する資金の確保をすること、またそれを継続することが求められます。何千万、何百万貯めるなど高いハードルは設定せず、少額でも「毎月継続」することが重要です。
つみたてNISAかiDeCoのどちらを選択すべきか悩む場合は、節税効果があるiDeCoを続けることがよいでしょう。あくまでも「無理のない範囲で継続すること」を目標に続けて下さい。
まとめ
今回は、つみたてNISAとiDeCoによる資産形成方法についてお伝えしました。条件の範囲内では非課税となるNISAと全額所得控除ができるiDeCo、どちらも節税をしながら資産形成を行うことができる制度です。
40代の平均的な預貯金が無くて焦っている方でも、今からつみたてNISAやiDeCoで賢く資産形成をすることにより資産を増やすことは十分に可能でしょう。
記事内でもご説明した通り、資産運用は長ければ長いほど大きなリターンが得られます。
※本内容は投資による資産形成を推奨するものですが、個人が選択する投資によっては元本割れをする恐れもございます。購入する銘柄や金融商品は自己判断となりますので、慎重に選択しましょう。
ベルテックスでは不動産にまつわる資産形成セミナーを開催しています。ご自宅からオンラインでご参加いただけますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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近年の日本では、老後の不安などから投資を始める方が増加しています。中でも「長期・積立・分散」でリスクの少ない「つみたてNISA」や個人型確定拠出年金「iDeCo」は、「投資は危険なもの」と敬遠する日本人にも手が出しやすい商品として人気です。
今回はターゲットを40代に絞り、老後に向けた資産形成のために「つみたてNISA」と「iDeCo」どちらを選択するべきかメリットを基にお伝えしていきます。
老後に必要な資金額とは
「老後二千万円問題」を背景に老後までに二千万円の貯蓄が必要だと考えている方が少なくありませんが、実際はどうなのでしょうか。老後二千万円問題は、様々な分野の専門家が老後の夫婦二人世帯の生活をモデルケースに審議し、毎月約5.5万円の赤字が発生することから貯蓄しておくべき金額であると試算されました。
しかし、もらえる公的年金については世帯ごとに異なり介護費用も人それぞれ違うため、あくまで統計的な目安にすぎません。総務省統計局の2019年「家庭調査年報(家計収支編)」によれば、65歳以上の高齢夫婦での生活費は23万9,947万円、各種税金や保険料などを加えると27万929円ほどかかることが明らかになっています。毎年行われているこの調査では、2019年は約3万3,000円の赤字、直近10年間は赤字額が3~6万円程度となっているようです。
例えば、高く見積もって毎月6万円の赤字が65歳から95歳までの30年間分続くと2,160万円が必要となります。しかし、日本人の平均寿命である85歳までしか考慮しないとすると、20年間分で1,440万円の貯蓄があればよいという計算になります。(※平均寿命は、厚生労働省「令和3年簡易生命表、第23回生命表(完全生命表)」による)
反対に低く見積もって毎月3.5万円の赤字が20年間分続くと考えると、840万円の貯蓄で足りることになります。人それぞれ家族構成や生活水準など置かれている状況が異なり、納めてきた年金の種類や金額によっても全く違う計算になります。予備資金を含めて2,500万円程度の用意があると望ましいですが、大切なのは自身の家庭状況と将来を照らし合わせることです。
40代の資産形成はどうやってする?
では、教育資金や習い事の費用など子供にかかる金銭負担が大きい40代は、老後に向けてどのように資産形成を行うべきでしょうか。
投資と貯蓄の割合
40代の投資と貯蓄の割合について、金融広報中央委員会が行った「家計の金融行動に関する世論調査」に基づいて解説します。本調査によれば、40代の平均貯蓄額は1,248万円であることが分かりました。金融商品保有額の割合が最も多かったのは預貯蓄(預貯金)で約42.5%、530万円程になります。
また、投資の割合は約27.8%、347万円程です。残りは生命保険や個人年金保険、その他金融商品などに充てられていますが、投資による貯蓄は3割未満で低数値に留まっています。
少額を投資に回す
昨今様々な媒体による調査結果で、アメリカ人は投資における金融資産の割合が高いことが明らかになっています。アメリカでは日本のような「退職金制度」が存在せず、老後の生活資金を若いうちから自分で貯める習慣があるからです。公的年金だけでは老後資金が足りないと言われ始めた日本でも、最近ではアメリカを模範とするスタイルを国として推奨するようになりました。そうは言っても、投資をする習慣がない「投資ビギナー」である日本人は、何から手をつけたらいいか分からないという方も多いでしょう。
ビギナーが投資をスタートするには「少額投資」が基本です。投資には「ローリスク・ローリターン」「ハイリスク・ハイリターン」という言葉があり、リスクとリターンは連動していると言われています。知識がない投資ビギナーは少額でローリターンを狙うことから始めましょう。
特に40代でお子様のいる世帯では、いきなりハイリスクを狙うのはあまりにもリスキーでしょう。まずは少額投資から始め、経験や実績を積んでいきましょう。
長期でコツコツ投資する
最近では、投資ブームで少額投資が可能な金融商品が多く出回るようになりました。ここでもう1つお伝えしたい投資の基本ポイントは「長期運用」です。長期とは一般的に数年から数十年の期間を指しますが、長い期間をかけて積立するスタイルをとることで資産を増やしやすくなります。自分で選択する投資にもよりますが、期間が長ければ長いほどお金が増えやすい傾向にあるので、気付いた時点で取りかかることが最善でしょう。
世間には1日や数日単位で取引をする「短期投資」スタイルを行う、デイトレーダーなどが存在します。しかし、常に値動きをチェックし、専門的な知識が必要なので取引のタイミングが難しいものです。短期投資はリスクや精神的な負担が大きく、兼業にも不向きなので、今から投資を始めるビギナーには不向きなジャンルと言えます。
40代がつみたてNISAをするメリット
ここからは少額・長期運用のできる40代に適した投資である「つみたてNISA」と「iDeCo」のメリットについてご紹介しましょう。株式などの先物取引では、発生した分配金や譲渡益の20%が課税対象となりますが、つみたてNISAは毎年非課税投資枠が決められており、その範囲内での取引であれば非課税になります。また、本業や子育てに追われる多忙な40代でもあまり手間がかからない点がお勧めのポイントでしょう。
つみたてNISAで得られるメリットは主に下記の3つです。
少額の投資で済む
年間で40万円までは買い付けした投資信託等から利益が発生しても、課税されません。12ヵ月で割った1ヵ月あたりの上限が33,333円となり、平均的な年収のある世帯では現実的な金額で投資することができます。ちなみに日本証券業協会の「2021年度証券投資に関する全国調査」によれば、毎月投資を行っている方が投資に回す金額の割合は、給与の1~10%未満と回答した人が全体の24.0%、10~20%と回答した人が全体の14.6%と多数を占めました。
この調査結果からも、つみたてNISAと40代が始める投資の結びつきが良好であることが分かります。
非課税期間が長い
非課税期間が最長20年間と長期であることも、40代にとってありがたい制度です。上限である40万円を20年間運用した場合、最大800万円の投資元本が非課税にも上ります。長期で一定額をコツコツと運用することにより、値上がり・値下がりのタイミングがさほど関係なく、安定した運用を続けられることが特徴です。
途中で積立金額を変更できる
教育費や家のローンを背負う40代に嬉しいメリットは、月ごとに買い付け金額を変更可能な点です。支出が多く家計に余裕がない月は1,000円、ボーナスで余裕がある月は33,333円の買い付けにするなど商品購入に柔軟性があります。
NISA制度は2024年に大幅に拡充される
ここまでつみたてNISAのメリットを紹介しましたが、2024年からは現行のNISA制度から大幅な拡充が行われる予定です。主な変更点は、「投資上限金額の拡大」、「非課税期間が無期限」などです。これまで以上にメリットが得やすい制度に変更になるので、つみたてNISAを検討している方は大まかな変更点だけでもチェックしておくことが重要です。
【参照元】金融庁「新しいNISA」より
【おすすめ関連記事】NISAと不動産投資を組み合わせた資産5,000万円の築き方
40代がiDeCoをするメリット
次はiDeCo(個人型確定拠出年金)についてご紹介しましょう。iDeCoは、老後の資金形成を目的とした私的年金制度です。加入者自身で金融商品や掛金を設定することができて、積み立て(運用)したお金は60歳以降に一括もしくは分割の受け取りを選択できます。iDeCoは、自らの運用実績によって60歳以降の受け取る金額が異なるのが特徴です。また、原則60歳までは引き出しができないことは覚えておきましょう。
所得税・住民税控除が受けられる
iDeCoは税制優遇が受けられることが大きな特徴であり、メリットです。例えば、毎月2万円の掛金を積み立てる場合、24万円の所得税・住民税控除が受けられます。(※2(万円)×12(ヵ月)=24(万円)として控除額を算出)
そのため、個人事業主や会社員など課税所得を抑えたい方には、節税効果が期待できるでしょう。
受け取り金額も税制優遇を受けられる
運用時だけでなく受け取る際にも税制優遇を受けられることが、もう1つのメリットです。iDeCoで築いた資産は、60~75歳の間に「一括」または「分割」の自分が希望するどちらかの方法によって受け取ることができます。私的年金として分割して受け取る方は「公的年金等控除」、一括して受け取る場合は「退職所得控除」が適用されます。
iDeCoは資産形成のみならず、節税効果の恩恵を得られることが大きな利点です。
シチュエーション別のおすすめポートフォリオ
40代と言っても「単身者」「既婚者」の方がいます。双方では支出にかかる内訳が大きく異なるので、シチュエーション別におすすめのポートフォリオをご紹介しましょう。
40代独身なら併用して足固めを
あなたが40代の独身である場合、老後資金を意識した「支出の見直し」が大切です。今までは躊躇なく購入していたものが本当に必要なものかを吟味し、浮いたお金を投資へ回すように資産形成の流れを作りましょう。
「知りたいことがぜんぶわかる!つみたてNISA&iDeCoの超基本」(著者:酒井富士子)では、おすすめのポートフォリオとして8資産バランス型(100%)でつみたてNISAを1万円分、8資産バランス型(50.0%)・全世界株式型(50.0%)でiDeCoを2万3,000円分の割合で購入することが紹介されています。
40代は役職に付いて年収が増える頃であることを加味すると、つみたてNISAとiDeCoを併用することでリスクヘッジと節税効果を高めることが適しているでしょう。
40代既婚ならiDeCoは極力続けて
40代の既婚者世帯は、その多くが子育てをされているかと思います。子供の塾や受験、高校・大学にかかる費用、住宅ローンなど家計の金銭的負担が多くのしかかる年代です。
この世代は、老後の資産形成をするために少額でも投資運用する資金の確保をすること、またそれを継続することが求められます。何千万、何百万貯めるなど高いハードルは設定せず、少額でも「毎月継続」することが重要です。
つみたてNISAかiDeCoのどちらを選択すべきか悩む場合は、節税効果があるiDeCoを続けることがよいでしょう。あくまでも「無理のない範囲で継続すること」を目標に続けて下さい。
まとめ
今回は、つみたてNISAとiDeCoによる資産形成方法についてお伝えしました。条件の範囲内では非課税となるNISAと全額所得控除ができるiDeCo、どちらも節税をしながら資産形成を行うことができる制度です。
40代の平均的な預貯金が無くて焦っている方でも、今からつみたてNISAやiDeCoで賢く資産形成をすることにより資産を増やすことは十分に可能でしょう。
記事内でもご説明した通り、資産運用は長ければ長いほど大きなリターンが得られます。
※本内容は投資による資産形成を推奨するものですが、個人が選択する投資によっては元本割れをする恐れもございます。購入する銘柄や金融商品は自己判断となりますので、慎重に選択しましょう。
ベルテックスでは不動産にまつわる資産形成セミナーを開催しています。ご自宅からオンラインでご参加いただけますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。