2024.03.19

不動産投資の基本

ベルテックスコラム事務局

不動産投資でローン借り換えしたい!メリットや手続き、成功のコツ

  • 融資・ローン
  • 不動産投資

不動産投資におけるローン借り換えは、より良い条件で資金調達をするための重要な戦略です。金利の低減や返済条件の改善を通じて、投資の収益性を向上させることが可能です。ただし、この過程には複数のステップと注意すべきポイントがあります。この記事では、ローン借り換えのメリット、手続きの流れ、成功のためのコツについて詳しく解説します。

不動産投資における「ローン借り換え」とは 

不動産投資におけるローン借り換えは、現在のローン条件を見直し、より有利な条件で新たなローンに切り替える試みです。投資家が他の金融機関へローンを移行し、返済負担を軽減することを目的としています。借り換えにより、金利が低いローンを選択することで、総返済額を減少させることが可能です。また、返済期間の延長や返済額の減少など、より柔軟な返済計画を立てることができます。これにより、投資の収益性を高め、資金の余裕を生み出すことができるのです。

ローン借り換えの概要と仕組み 

ローン借り換えは、主に金利の低下や返済条件の改善を目指して行います。目的は、現在のローンよりも低い金利で新しいローンを組むこと、返済期間の延長、返済額の減少などです。ローン借り換えを行う際、新しい金融機関が既存のローンを一括返済し、新たな条件でローンを組み直します。月々の返済額が減少し、キャッシュフローの改善やリスクの軽減が期待できるでしょう。

ローン借り換えをする目的 

ローン借り換えの主な目的は、金利の低減による返済額の削減です。これにより、不動産投資の収益性が向上し、長期的な資産形成につながります。市場の金利動向や自身の信用状況の変化に応じて、より有利な条件を求めることも不動産投資における重要な戦略の1つです。返済期間の延長により、月々の返済負担を軽減し、投資の柔軟性を高められます。

さらに、借り換えによって得られる追加の資金は、新たな不動産投資や他の投資機会への再投資に使用することにより、資産の成長を加速させることが期待できます。

ローン借り換えに条件はある ? 

ローン借り換えにはいくつかの条件があります。
まず、新しい金融機関の審査を通過する必要があります。個人信用情報 や物件の価値、入居率など、さまざま項目が影響します。また、現在のローンに返済手数料が設定されている場合、その費用も考慮する必要があります。
さらに、借り換えによる諸費用や手数料も発生するため、これらのコストを含めた総合的な収支やメリットを検討することが重要です。借り換えの際には、不動産の現在価値や市場状況、将来の収益見込みなども評価されます。したがって、物件の状態や市場動向を常に把握し、最適なタイミングで借り換えを検討することが成功への鍵となります。

ローン借り換えが不動産投資に与える影響 

不動産投資におけるローン借り換えは、不動産経営の財務状況に大きな影響を及ぼします。特に、金利の変動や借り換えに伴う手数料は、投資の収益性に直接関わる重要な要素です。ここでは、ローン借り換えが不動産投資に与える影響について、金利の効果と手数料の観点から解説をします。

金利の効果を比較検証 

ローン借り換えにおいて大きな注目点とされるのが金利の変動です。金利が低下すると、それに伴い毎月の返済額、年間返済額、そして総返済額が減少します。以下の表は、異なる金利での返済額の目安を比較した例です。

【参考 】
借入残高3,000万円、金利3.0%
返済開始から10年、残り返済期間20年のローンを借り換える場合

金利 毎月返済額 年間返済額 総返済額
3.0%(現在) 約126,481円 約1,517,772円 約45,533,236円
2.5%(借り換え) 約120,850円 約1,450,200円 約44,181,601円
2.0%(借り換え) 約115,372円 約1,384,464円 約42,866,907円
1.5%(借り換え) 約110,049円 約1,320,588円 約41,589,521円

このように、金利が低くなるほど返済額は減少しますが、借り換えには手数料が伴うため、単純に金利の低下だけを追求するのではなく、トータルコストも考慮する必要があります。借り換え後の金利が安くなっても借り換え時の手数料が大きい場合、トータルで見たときにマイナスとなる可能性もあります。

ローン借り換え手数料にも考慮が必要 

ローン借り換えには、違約金や手数料などの諸費用が発生します。これらの費用は、借り換えにおける金利の節約額と比較し、総合的に判断しなくてはなりません。たとえ借り換え後の金利が低くなったとしても、借り換え時の違約金や手数料が大きい場合、トータルとして相殺やマイナスになることもあり得ます。したがって、借り換えを検討する際は、所有期間や将来の市場動向を考慮し、総合的なコストベネフィットを分析することが重要です。

また、借り換えによる手数料や違約金は金融機関やローンの条件によって異なるため、複数の金融機関の条件を比較検討することを推奨します。

運用中にローン借り換えを考えるべき3つのタイミング 

不動産投資におけるローン借り換えは、適切なタイミングで行ってこそ大きなメリットを得られます。特に、所有期間が10年以内の物件は、借り換えによる利点が顕著に現れる傾向があります。これは、ローンの初期段階では利息の支払いが多く、時間が経過するにつれて元本の返済比率が高くなることで、早期の借り換えによって金利の低減効果を最大限に享受できるからです。

以下では、ローン借り換えを検討すべき3つのタイミングについて詳しく解説します。

①固定金利の選択期間が満了するとき 

固定金利のローンを利用している場合、金利の選択期間が満了するタイミングでローンの借り換えを検討しましょう。この時期に市場金利が低下していれば、より低い金利での借り換えが可能になり、返済負担を軽減できます。

また、金利の動向を見極めることで、将来の金利上昇リスクを回避する戦略的な借り換えも可能です。固定金利期間の終了時は、金融市場の状況を再評価し、より有利な条件でのローンへの切り替えを検討する良い機会です。金利が低下していれば、借り換えによって支払う利息の総額を減らし、長期的な財務負担の軽減を期待できるでしょう。

②与信に変化があるとき 

自身の与信状況 に変化があった場合も、ローン借り換えのタイミングとして考慮すべきです。
昇格や昇給により収入が増加した場合は、より有利な条件での借り換えが可能になることがあります。このような与信の変化に応じて、ローン条件の見直しを行うことが重要です。

③月々のキャッシュフローが赤字のとき 

不動産投資において、月々のキャッシュフローが慢性的に赤字となっている場合は、ローン借り換えによる返済負担の軽減を検討すべきです。特に、家賃収入の減少や運営コストの増加などが原因でキャッシュフローが圧迫されている場合、ローンを借り換えれば財務状況の改善を図ることが可能です。

キャッシュフローの改善は、不動産投資の持続性を高める上で重要です。時間経過とともに建物の修繕コストは上昇するため、将来的なキャッシュフローを見越して判断しましょう。

不動産投資でローン借り換えをする5つのメリット   

不動産投資におけるローン借り換えは、オーナーにとって多くのメリットがあります。中でも注目すべき5つのメリットについて解説します。

①キャッシュフローの改善 

ローン借り換えにより、金利が低下することで毎月の返済額が減少し、キャッシュフローが改善されます。これにより、収益性の最適化が可能となり、投資の効率が向上します。

特に、返済期間が長い場合、金利の低下による効果はより大きくなります。「ローン残高が1,000万円以上」かつ「返済期間が10年以上」残っている場合、借り換えによる返済額の減少効果が大きくなるため、このタイミングでの借り換えが効果的です。

金利が低下することで、長期的に見ても返済額の大幅な削減が期待でき、これにより多くの資金を他の投資や運用に回すことが可能になります。より多くの収益を生み出すために、定期的にキャッシュフローの見直しましょう。

②資産形成の拡大 

ローン借り換えによって浮いた資金を、別の不動産投資や他の投資機会に活用できます。
これにより、資産ポートフォリオの拡大や多角化が可能となり、資産形成の幅が広がります。
例えば、区分マンション投資の場合、他のエリアで物件を追加所有したり、不動産投資以外の投資に資金をまわせたりします。

投資家はより多様な資産運用を行うことができ、リスク分散や収益の最大化を図ることが可能になります。

③リスク軽減 

金利の低下や返済条件の改善により、返済負担が軽減されることで、金融リスクが低減されます。これにより、市場の変動や収入の変化に対する耐性が高まり、投資の安定性が向上します。
不動産投資では、リスクの自己管理が非常に重要です。金利上昇リスクの他にも、「空室リスク」「修繕リスク」「家賃滞納リスク」「災害リスク」など数多くのリスクがあるため、ローン借り換えによって資金を節約し、リスクに備えるための現金を用意しましょう。

④保障内容の見直しができる 

新たな金融機関とローン契約を結ぶ際、一般的に「団体信用生命保険」に加入します。このときにローンの保障内容を見直しましょう。

現状の保障内容よりも手厚い保障を受けることができれば、投資の安定感が増します。
例えば、「がん保障団信」や「3大疾病保障団信」など保障への加入が考えられます。
必要な保障内容はライフステージによって変化することも踏まえ、定期的に見直してみるとよいでしょう。

⑤信用力の向上 

都市銀行などの大手金融機関からの借入が可能になると、投資家としての信用力が向上します。
低金利での借り入れが可能になることで、より大きな投資の機会を得ることが可能になります。
また、信用力の向上は、金融機関との交渉力を高め、より有利な融資条件を得るための重要な要素となります。

これらのメリットを最大限に活用するためには、ローン借り換えのタイミングや条件を慎重に検討することが重要です。特に、キャッシュフローの改善や資産形成の拡大は、不動産投資における大きな利点となります。

不動産投資でローン借り換えをする際のデメリットや注意点 

不動産投資におけるローン借り換えは、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットや注意点も存在します。これらを理解し、慎重に対処することが重要です。

ローン借り換え時の手数料が発生する  

ローン借り換えを行う際には、様々な手数料が発生することを理解しておく必要があります。

【ローン借り換え時の手数料例】

・既存ローンの繰り上げ返済手数料
・新しい金融機関への融資手数料
・保証料
・印紙代
・登録免許税
・登記費用報酬料  など

さらに、既存のローン契約を早期に解消する際に返済手数料違約金 が発生するケースもあり、契約内容によってはかなりの高額になることもあります。
手数料は、既存の金融機関だけでなく、新規の金融機関にも発生する可能性があります。新しいローン契約を結ぶ際には、融資手数料や保証料などの費用が必要となるため、これらの費用も借り換えの総コストに含めて考慮する必要があります。
借り換えによって利息の削減額を上回ることがあり、結果的に借り換えが損になる可能性もあります。したがって、借り換え効果を計算し、本当に借り換えをするかどうかを慎重に見極める必要があります。

ローン借り換えをする前の金融機関との関係性が懸念される 

法人や資産管理会社での取引の場合、ローン借り換えを行うと、現在の金融機関との関係が悪化する可能性があります。
借り換えによって金融機関の収益が減少する場合、その金融機関との今後の取引が難しくなることも考慮しなくてはなりません。
最悪の場合、今後他の借り入れを行いたくても既存の金融機関で審査落ちする恐れがあります。借り換えによって得られる利益が大きい場合でも、既存の金融機関との関係を損なうリスクは考慮しておきましょう。 

また、将来的に他の投資や融資を検討する際に、既存の金融機関との良好な関係が有利 に働くこともあります。

ローン借り換えには手間や時間がかかる  

ローン借り換えは、多くの手続きと時間を要します。金融機関の選定、融資審査の準備、既存の金融機関との解約手続きなどが必要です。特に、住宅ローンの申し込みが増える1~3月に申し込むと、審査に時間がかかることが予想されます。

一方、6月から8月は閑散期で、借り換えの狙い目とも言えます。ローン借り換えにかかる日数は金融機関によって異なりますが、一般的には1ヶ月から2ヶ月程度はかかります。

また、借り換えの手続き中は、現在のローンの返済も継続する必要があるため、その点も計画に含める必要があります。

これらのデメリットや注意点を理解し、総合的に判断することが、不動産投資におけるローン借り換えの成功につながります。

また、借り換えに伴う手数料や時間、現在の金融機関との関係性など、様々な要素を考慮して、最良の決断を下しましょう。

不動産投資でローン借り換えを成功させるには 

不動産投資におけるローン借り換えは、適切に行えば大きなメリットを得られます。
不動産オーナーはより有利な金利条件を得ることができ、返済負担を軽減することが可能です。
しかし、借り換えを成功させるためには、市場の動向を理解し、自身の投資戦略に合った適切な金融機関の選定が重要です。また、借り換えのプロセスは複雑なため、プロの意見を聞きながら進めることが望ましいでしょう。

借り換え先の金融機関の比較

ローン借り換えを成功させるためには、まず、適切な金融機関を選ぶことが重要です。金利条件、手数料、サービス内容などを徹底的に比較し、自身の投資戦略に最適な金融機関との契約締結が求められます。

金融機関によって、特典やサービスが異なるため、最低でも3社以上は比較しましょう。金融機関を選ぶ際には、都市銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、ネットバンク、ノンバンクなど、それぞれの特徴を理解し、自分の状況に合った選択をすることが大切です。

例えば、都市銀行は金利が低い傾向にありますが、審査が厳しく、取引実績がない個人には借り換えが難しい場合があります。
一方で、地方銀行や信用金庫などは、個人への融資も積極的に対応しているため、相談しやすいという利点があります。

また、実際に適用される金利は、申込者の属性や物件の状況などによって借り換えの可否や借り入れ条件が変わることを念頭に置く必要があります。金融機関選びでは、単に金利だけでなく、サービスの質や対応の速さ、提供される付加価値、返済手数料や諸経費、違約金 などの追加コストなども考慮しましょう。

借り換え後の緻密なローンシミュレーション 

不動産投資におけるローン借り換えの効果を正確に把握するためには、緻密なローンシミュレーションが欠かせません。新しいローンの金利、返済期間、そしてそれに伴う手数料やその他のコストを詳細に計算し、借り換えによってどれだけの経済的利益が得られるかを分析します。金利のわずかな差が長期にわたる返済計画に大きな影響を与えるため、金利の低下が返済総額にどのように影響するかを理解することが重要です。

また、ローンの借り換えは返済期間の延長や短縮の影響を受けます。長期にわたるローンでは、低金利でも総返済額が増加する可能性があるため、返済期間と金利のバランスを考慮することが大切です。シミュレーションを行うことで、返済計画の最適化を図り、資金流動性の向上やキャッシュフローの改善につなげることができます。

借り換えに伴う手数料や諸経費などの初期コストもシミュレーションに含め、長期的な視点でのコスト削減効果を評価してください。短期的な利益だけでなく、長期的な投資戦略の一環としてその借り換え効果を検証しましょう。

借入期間と借入残高のバランスを見る  

借り換えを検討する際は、借入期間と借入残高のバランスを考慮することが重要です。特にアパートローンでは、物件の担保価値や評価額が大きく影響するため、これらの要素を事前に確認し、最適な借り換え計画を立てることが求められます。

借入残高のバランスを見る際には、物件の現在の市場価値を正確に把握することが重要です。このために、国税庁が公開している「財産評価基準書」を参考にすると良いでしょう。この基準書は、不動産の評価額を算出する際の基準となる情報を提供しており、物件の適正な評価を行う上で役立ちます。

【参考】国税庁「財産評価基準書

不動産投資会社に相談する 

不動産投資に特化した会社に相談することは、ローン借り換えの際に非常に有効な方法です。
不動産投資に特化した専門会社は、市場の動向や金融機関の特徴を熟知しており、個々の投資家の状況に合わせた最適なアドバイスを提供してくれます。

また、不動産投資会社は、物件の価値評価、市場分析、資金計画の立案など、不動産投資に関連する幅広い知識を持っています。投資家の現在の資産状況、将来の目標、リスク許容度を考慮し、最適な投資戦略を提案します。これにより、不動産オーナーは不動産投資に関連する複雑な問題を効率的に解決し、利益を最適化したうえで投資活動を行えるでしょう。

ベルテックスは提携金融機関数が多いことを強みとしており、各種ローン・借り換えもご案内もしております。ご興味がある方は、ぜひベルテックスのセミナーや個別相談でご質問ください!

ローン借り換えの具体的な流れ  

不動産投資におけるローン借り換えは、より良い条件での資金調達を目指す重要な手段です。

以下では、ローン借り換えの具体的な流れと、それぞれの手順で注意すべきポイントについて詳しく解説します。

手順1.ローンの借り換え条件と金融機関の検討をする 

ローン借り換えの第一歩は、ローンの条件と借り換え先の金融機関を検討することです。審査を受ける前に、事業計画を十分に練ることが必要です。最低でも3社以上の金融機関を比較検討し、金利や返済条件などを慎重に見極めましょう。金融機関の選定は、ローン借り換えの成功に直結するため、特に注意が必要です。金利だけでなく、手数料やサービス内容、審査基準なども比較しましょう。

手順2.ローンシミュレーションをする 

ローン借り換えの効果を正確に把握するためには、ローンシミュレーションが不可欠です。
金融機関のサイトで手軽にシミュレーションができますが、より詳細な分析のために「楽待」のような不動産投資のポータルサイトの利用がおすすめです。シミュレーションを通じて、金利の低下がもたらす「返済額の減少」や「総返済額の削減」効果を具体的に理解することができます。
また、借り換えに伴う手数料や違約金などのコストも考慮に入れることが重要です。

手順3.決定した金融機関に審査の申込をする 

借り換え先の金融機関を決定したら、審査の申込を行います。この際、借り換え時に必要な書類についても事前に確認し、準備しておくことが重要です。
必要な書類には、現在のローン契約書、物件の登記簿謄本、収入証明書、資産状況証明書などが含まれます。これらの書類は、金融機関が借り換えの可否を判断するための重要な情報源となります。審査の申込みは、金融機関によって異なるため、事前に申込み方法や必要書類について確認しておくことが望ましいです。

手順4.既存の金融機関のローンを完済する 

借り換えをする際は、既存の金融機関のローンを完済します。 具体的に言うと、新たに契約締結した金融機関が一括返済の手続きを行います。
この際、返済手数料が生じる場合があるため、その点にも注意が必要です。返済手数料は、ローン契約時に定められた条件に基づき計算され、ローン契約条件に反して解約をする際に生じる追加費用です。返済手数料の有無や金額は、ローン契約書を確認することで把握できます。
また、完済時には、既存の金融機関からの残債確認書や解約証明書などの書類が必要になることもあります。

手順5.新規の金融機関と契約を締結する 

最後に、新規の金融機関と契約を締結します。この際、抵当権の抹消や新たな登記手続きについても行う必要があります。抵当権の抹消は、既存の金融機関が物件に設定した担保権を解除する手続きであり、新たな登記手続きは、新規の金融機関が物件に抵当権を設定するためのものです。これらの手続きは、法務局で行われ、専門の司法書士に依頼することが一般的です。新規の金融機関との契約締結には、ローン契約書の署名や抵当権設定登記など、複数の手続きが必要です。

以上の手順を踏むことで、不動産投資におけるローン借り換えを進めていきます。

まとめ 

この記事では、不動産投資におけるローン借り換えの重要性とその具体的な手順について詳しく解説しました。ローン借り換えは、より良い条件での資金調達を目指し、不動産投資の収益性を高めるための重要な手段です。金利の効果を比較検証し、ローン借り換え手数料を考慮することで、より効果的な借り換え計画を立てることができます。

また、不動産投資でローン借り換えを成功させるためには、単に条件の良い金融機関に変更するだけではなく、借り換え先の金融機関の比較、緻密なローンシミュレーション、借入期間と借入残高のバランスなどを見ることが重要です。適切なタイミングや条件での借り換えは、キャッシュフローの改善、資産形成の拡大、リスク軽減など、多くのメリットを得られます。

不動産投資におけるローン借り換えに関してご不安やご質問がある方は、ぜひ一度弊社までご相談ください。専門のアドバイザーが、皆様の不動産投資を成功に導くためのサポートをいたします。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。

2024.03.19

不動産投資の基本

ベルテックスコラム事務局

不動産投資でローン借り換えしたい!メリットや手続き、成功のコツ

  • 融資・ローン
  • 不動産投資

不動産投資におけるローン借り換えは、より良い条件で資金調達をするための重要な戦略です。金利の低減や返済条件の改善を通じて、投資の収益性を向上させることが可能です。ただし、この過程には複数のステップと注意すべきポイントがあります。この記事では、ローン借り換えのメリット、手続きの流れ、成功のためのコツについて詳しく解説します。

不動産投資における「ローン借り換え」とは 

不動産投資におけるローン借り換えは、現在のローン条件を見直し、より有利な条件で新たなローンに切り替える試みです。投資家が他の金融機関へローンを移行し、返済負担を軽減することを目的としています。借り換えにより、金利が低いローンを選択することで、総返済額を減少させることが可能です。また、返済期間の延長や返済額の減少など、より柔軟な返済計画を立てることができます。これにより、投資の収益性を高め、資金の余裕を生み出すことができるのです。

ローン借り換えの概要と仕組み 

ローン借り換えは、主に金利の低下や返済条件の改善を目指して行います。目的は、現在のローンよりも低い金利で新しいローンを組むこと、返済期間の延長、返済額の減少などです。ローン借り換えを行う際、新しい金融機関が既存のローンを一括返済し、新たな条件でローンを組み直します。月々の返済額が減少し、キャッシュフローの改善やリスクの軽減が期待できるでしょう。

ローン借り換えをする目的 

ローン借り換えの主な目的は、金利の低減による返済額の削減です。これにより、不動産投資の収益性が向上し、長期的な資産形成につながります。市場の金利動向や自身の信用状況の変化に応じて、より有利な条件を求めることも不動産投資における重要な戦略の1つです。返済期間の延長により、月々の返済負担を軽減し、投資の柔軟性を高められます。

さらに、借り換えによって得られる追加の資金は、新たな不動産投資や他の投資機会への再投資に使用することにより、資産の成長を加速させることが期待できます。

ローン借り換えに条件はある ? 

ローン借り換えにはいくつかの条件があります。
まず、新しい金融機関の審査を通過する必要があります。個人信用情報 や物件の価値、入居率など、さまざま項目が影響します。また、現在のローンに返済手数料が設定されている場合、その費用も考慮する必要があります。
さらに、借り換えによる諸費用や手数料も発生するため、これらのコストを含めた総合的な収支やメリットを検討することが重要です。借り換えの際には、不動産の現在価値や市場状況、将来の収益見込みなども評価されます。したがって、物件の状態や市場動向を常に把握し、最適なタイミングで借り換えを検討することが成功への鍵となります。

ローン借り換えが不動産投資に与える影響 

不動産投資におけるローン借り換えは、不動産経営の財務状況に大きな影響を及ぼします。特に、金利の変動や借り換えに伴う手数料は、投資の収益性に直接関わる重要な要素です。ここでは、ローン借り換えが不動産投資に与える影響について、金利の効果と手数料の観点から解説をします。

金利の効果を比較検証 

ローン借り換えにおいて大きな注目点とされるのが金利の変動です。金利が低下すると、それに伴い毎月の返済額、年間返済額、そして総返済額が減少します。以下の表は、異なる金利での返済額の目安を比較した例です。

【参考 】
借入残高3,000万円、金利3.0%
返済開始から10年、残り返済期間20年のローンを借り換える場合

金利 毎月返済額 年間返済額 総返済額
3.0%(現在) 約126,481円 約1,517,772円 約45,533,236円
2.5%(借り換え) 約120,850円 約1,450,200円 約44,181,601円
2.0%(借り換え) 約115,372円 約1,384,464円 約42,866,907円
1.5%(借り換え) 約110,049円 約1,320,588円 約41,589,521円

このように、金利が低くなるほど返済額は減少しますが、借り換えには手数料が伴うため、単純に金利の低下だけを追求するのではなく、トータルコストも考慮する必要があります。借り換え後の金利が安くなっても借り換え時の手数料が大きい場合、トータルで見たときにマイナスとなる可能性もあります。

ローン借り換え手数料にも考慮が必要 

ローン借り換えには、違約金や手数料などの諸費用が発生します。これらの費用は、借り換えにおける金利の節約額と比較し、総合的に判断しなくてはなりません。たとえ借り換え後の金利が低くなったとしても、借り換え時の違約金や手数料が大きい場合、トータルとして相殺やマイナスになることもあり得ます。したがって、借り換えを検討する際は、所有期間や将来の市場動向を考慮し、総合的なコストベネフィットを分析することが重要です。

また、借り換えによる手数料や違約金は金融機関やローンの条件によって異なるため、複数の金融機関の条件を比較検討することを推奨します。

運用中にローン借り換えを考えるべき3つのタイミング 

不動産投資におけるローン借り換えは、適切なタイミングで行ってこそ大きなメリットを得られます。特に、所有期間が10年以内の物件は、借り換えによる利点が顕著に現れる傾向があります。これは、ローンの初期段階では利息の支払いが多く、時間が経過するにつれて元本の返済比率が高くなることで、早期の借り換えによって金利の低減効果を最大限に享受できるからです。

以下では、ローン借り換えを検討すべき3つのタイミングについて詳しく解説します。

①固定金利の選択期間が満了するとき 

固定金利のローンを利用している場合、金利の選択期間が満了するタイミングでローンの借り換えを検討しましょう。この時期に市場金利が低下していれば、より低い金利での借り換えが可能になり、返済負担を軽減できます。

また、金利の動向を見極めることで、将来の金利上昇リスクを回避する戦略的な借り換えも可能です。固定金利期間の終了時は、金融市場の状況を再評価し、より有利な条件でのローンへの切り替えを検討する良い機会です。金利が低下していれば、借り換えによって支払う利息の総額を減らし、長期的な財務負担の軽減を期待できるでしょう。

②与信に変化があるとき 

自身の与信状況 に変化があった場合も、ローン借り換えのタイミングとして考慮すべきです。
昇格や昇給により収入が増加した場合は、より有利な条件での借り換えが可能になることがあります。このような与信の変化に応じて、ローン条件の見直しを行うことが重要です。

③月々のキャッシュフローが赤字のとき 

不動産投資において、月々のキャッシュフローが慢性的に赤字となっている場合は、ローン借り換えによる返済負担の軽減を検討すべきです。特に、家賃収入の減少や運営コストの増加などが原因でキャッシュフローが圧迫されている場合、ローンを借り換えれば財務状況の改善を図ることが可能です。

キャッシュフローの改善は、不動産投資の持続性を高める上で重要です。時間経過とともに建物の修繕コストは上昇するため、将来的なキャッシュフローを見越して判断しましょう。

不動産投資でローン借り換えをする5つのメリット   

不動産投資におけるローン借り換えは、オーナーにとって多くのメリットがあります。中でも注目すべき5つのメリットについて解説します。

①キャッシュフローの改善 

ローン借り換えにより、金利が低下することで毎月の返済額が減少し、キャッシュフローが改善されます。これにより、収益性の最適化が可能となり、投資の効率が向上します。

特に、返済期間が長い場合、金利の低下による効果はより大きくなります。「ローン残高が1,000万円以上」かつ「返済期間が10年以上」残っている場合、借り換えによる返済額の減少効果が大きくなるため、このタイミングでの借り換えが効果的です。

金利が低下することで、長期的に見ても返済額の大幅な削減が期待でき、これにより多くの資金を他の投資や運用に回すことが可能になります。より多くの収益を生み出すために、定期的にキャッシュフローの見直しましょう。

②資産形成の拡大 

ローン借り換えによって浮いた資金を、別の不動産投資や他の投資機会に活用できます。
これにより、資産ポートフォリオの拡大や多角化が可能となり、資産形成の幅が広がります。
例えば、区分マンション投資の場合、他のエリアで物件を追加所有したり、不動産投資以外の投資に資金をまわせたりします。

投資家はより多様な資産運用を行うことができ、リスク分散や収益の最大化を図ることが可能になります。

③リスク軽減 

金利の低下や返済条件の改善により、返済負担が軽減されることで、金融リスクが低減されます。これにより、市場の変動や収入の変化に対する耐性が高まり、投資の安定性が向上します。
不動産投資では、リスクの自己管理が非常に重要です。金利上昇リスクの他にも、「空室リスク」「修繕リスク」「家賃滞納リスク」「災害リスク」など数多くのリスクがあるため、ローン借り換えによって資金を節約し、リスクに備えるための現金を用意しましょう。

④保障内容の見直しができる 

新たな金融機関とローン契約を結ぶ際、一般的に「団体信用生命保険」に加入します。このときにローンの保障内容を見直しましょう。

現状の保障内容よりも手厚い保障を受けることができれば、投資の安定感が増します。
例えば、「がん保障団信」や「3大疾病保障団信」など保障への加入が考えられます。
必要な保障内容はライフステージによって変化することも踏まえ、定期的に見直してみるとよいでしょう。

⑤信用力の向上 

都市銀行などの大手金融機関からの借入が可能になると、投資家としての信用力が向上します。
低金利での借り入れが可能になることで、より大きな投資の機会を得ることが可能になります。
また、信用力の向上は、金融機関との交渉力を高め、より有利な融資条件を得るための重要な要素となります。

これらのメリットを最大限に活用するためには、ローン借り換えのタイミングや条件を慎重に検討することが重要です。特に、キャッシュフローの改善や資産形成の拡大は、不動産投資における大きな利点となります。

不動産投資でローン借り換えをする際のデメリットや注意点 

不動産投資におけるローン借り換えは、多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットや注意点も存在します。これらを理解し、慎重に対処することが重要です。

ローン借り換え時の手数料が発生する  

ローン借り換えを行う際には、様々な手数料が発生することを理解しておく必要があります。

【ローン借り換え時の手数料例】

・既存ローンの繰り上げ返済手数料
・新しい金融機関への融資手数料
・保証料
・印紙代
・登録免許税
・登記費用報酬料  など

さらに、既存のローン契約を早期に解消する際に返済手数料違約金 が発生するケースもあり、契約内容によってはかなりの高額になることもあります。
手数料は、既存の金融機関だけでなく、新規の金融機関にも発生する可能性があります。新しいローン契約を結ぶ際には、融資手数料や保証料などの費用が必要となるため、これらの費用も借り換えの総コストに含めて考慮する必要があります。
借り換えによって利息の削減額を上回ることがあり、結果的に借り換えが損になる可能性もあります。したがって、借り換え効果を計算し、本当に借り換えをするかどうかを慎重に見極める必要があります。

ローン借り換えをする前の金融機関との関係性が懸念される 

法人や資産管理会社での取引の場合、ローン借り換えを行うと、現在の金融機関との関係が悪化する可能性があります。
借り換えによって金融機関の収益が減少する場合、その金融機関との今後の取引が難しくなることも考慮しなくてはなりません。
最悪の場合、今後他の借り入れを行いたくても既存の金融機関で審査落ちする恐れがあります。借り換えによって得られる利益が大きい場合でも、既存の金融機関との関係を損なうリスクは考慮しておきましょう。 

また、将来的に他の投資や融資を検討する際に、既存の金融機関との良好な関係が有利 に働くこともあります。

ローン借り換えには手間や時間がかかる  

ローン借り換えは、多くの手続きと時間を要します。金融機関の選定、融資審査の準備、既存の金融機関との解約手続きなどが必要です。特に、住宅ローンの申し込みが増える1~3月に申し込むと、審査に時間がかかることが予想されます。

一方、6月から8月は閑散期で、借り換えの狙い目とも言えます。ローン借り換えにかかる日数は金融機関によって異なりますが、一般的には1ヶ月から2ヶ月程度はかかります。

また、借り換えの手続き中は、現在のローンの返済も継続する必要があるため、その点も計画に含める必要があります。

これらのデメリットや注意点を理解し、総合的に判断することが、不動産投資におけるローン借り換えの成功につながります。

また、借り換えに伴う手数料や時間、現在の金融機関との関係性など、様々な要素を考慮して、最良の決断を下しましょう。

不動産投資でローン借り換えを成功させるには 

不動産投資におけるローン借り換えは、適切に行えば大きなメリットを得られます。
不動産オーナーはより有利な金利条件を得ることができ、返済負担を軽減することが可能です。
しかし、借り換えを成功させるためには、市場の動向を理解し、自身の投資戦略に合った適切な金融機関の選定が重要です。また、借り換えのプロセスは複雑なため、プロの意見を聞きながら進めることが望ましいでしょう。

借り換え先の金融機関の比較

ローン借り換えを成功させるためには、まず、適切な金融機関を選ぶことが重要です。金利条件、手数料、サービス内容などを徹底的に比較し、自身の投資戦略に最適な金融機関との契約締結が求められます。

金融機関によって、特典やサービスが異なるため、最低でも3社以上は比較しましょう。金融機関を選ぶ際には、都市銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、ネットバンク、ノンバンクなど、それぞれの特徴を理解し、自分の状況に合った選択をすることが大切です。

例えば、都市銀行は金利が低い傾向にありますが、審査が厳しく、取引実績がない個人には借り換えが難しい場合があります。
一方で、地方銀行や信用金庫などは、個人への融資も積極的に対応しているため、相談しやすいという利点があります。

また、実際に適用される金利は、申込者の属性や物件の状況などによって借り換えの可否や借り入れ条件が変わることを念頭に置く必要があります。金融機関選びでは、単に金利だけでなく、サービスの質や対応の速さ、提供される付加価値、返済手数料や諸経費、違約金 などの追加コストなども考慮しましょう。

借り換え後の緻密なローンシミュレーション 

不動産投資におけるローン借り換えの効果を正確に把握するためには、緻密なローンシミュレーションが欠かせません。新しいローンの金利、返済期間、そしてそれに伴う手数料やその他のコストを詳細に計算し、借り換えによってどれだけの経済的利益が得られるかを分析します。金利のわずかな差が長期にわたる返済計画に大きな影響を与えるため、金利の低下が返済総額にどのように影響するかを理解することが重要です。

また、ローンの借り換えは返済期間の延長や短縮の影響を受けます。長期にわたるローンでは、低金利でも総返済額が増加する可能性があるため、返済期間と金利のバランスを考慮することが大切です。シミュレーションを行うことで、返済計画の最適化を図り、資金流動性の向上やキャッシュフローの改善につなげることができます。

借り換えに伴う手数料や諸経費などの初期コストもシミュレーションに含め、長期的な視点でのコスト削減効果を評価してください。短期的な利益だけでなく、長期的な投資戦略の一環としてその借り換え効果を検証しましょう。

借入期間と借入残高のバランスを見る  

借り換えを検討する際は、借入期間と借入残高のバランスを考慮することが重要です。特にアパートローンでは、物件の担保価値や評価額が大きく影響するため、これらの要素を事前に確認し、最適な借り換え計画を立てることが求められます。

借入残高のバランスを見る際には、物件の現在の市場価値を正確に把握することが重要です。このために、国税庁が公開している「財産評価基準書」を参考にすると良いでしょう。この基準書は、不動産の評価額を算出する際の基準となる情報を提供しており、物件の適正な評価を行う上で役立ちます。

【参考】国税庁「財産評価基準書

不動産投資会社に相談する 

不動産投資に特化した会社に相談することは、ローン借り換えの際に非常に有効な方法です。
不動産投資に特化した専門会社は、市場の動向や金融機関の特徴を熟知しており、個々の投資家の状況に合わせた最適なアドバイスを提供してくれます。

また、不動産投資会社は、物件の価値評価、市場分析、資金計画の立案など、不動産投資に関連する幅広い知識を持っています。投資家の現在の資産状況、将来の目標、リスク許容度を考慮し、最適な投資戦略を提案します。これにより、不動産オーナーは不動産投資に関連する複雑な問題を効率的に解決し、利益を最適化したうえで投資活動を行えるでしょう。

ベルテックスは提携金融機関数が多いことを強みとしており、各種ローン・借り換えもご案内もしております。ご興味がある方は、ぜひベルテックスのセミナーや個別相談でご質問ください!

ローン借り換えの具体的な流れ  

不動産投資におけるローン借り換えは、より良い条件での資金調達を目指す重要な手段です。

以下では、ローン借り換えの具体的な流れと、それぞれの手順で注意すべきポイントについて詳しく解説します。

手順1.ローンの借り換え条件と金融機関の検討をする 

ローン借り換えの第一歩は、ローンの条件と借り換え先の金融機関を検討することです。審査を受ける前に、事業計画を十分に練ることが必要です。最低でも3社以上の金融機関を比較検討し、金利や返済条件などを慎重に見極めましょう。金融機関の選定は、ローン借り換えの成功に直結するため、特に注意が必要です。金利だけでなく、手数料やサービス内容、審査基準なども比較しましょう。

手順2.ローンシミュレーションをする 

ローン借り換えの効果を正確に把握するためには、ローンシミュレーションが不可欠です。
金融機関のサイトで手軽にシミュレーションができますが、より詳細な分析のために「楽待」のような不動産投資のポータルサイトの利用がおすすめです。シミュレーションを通じて、金利の低下がもたらす「返済額の減少」や「総返済額の削減」効果を具体的に理解することができます。
また、借り換えに伴う手数料や違約金などのコストも考慮に入れることが重要です。

手順3.決定した金融機関に審査の申込をする 

借り換え先の金融機関を決定したら、審査の申込を行います。この際、借り換え時に必要な書類についても事前に確認し、準備しておくことが重要です。
必要な書類には、現在のローン契約書、物件の登記簿謄本、収入証明書、資産状況証明書などが含まれます。これらの書類は、金融機関が借り換えの可否を判断するための重要な情報源となります。審査の申込みは、金融機関によって異なるため、事前に申込み方法や必要書類について確認しておくことが望ましいです。

手順4.既存の金融機関のローンを完済する 

借り換えをする際は、既存の金融機関のローンを完済します。 具体的に言うと、新たに契約締結した金融機関が一括返済の手続きを行います。
この際、返済手数料が生じる場合があるため、その点にも注意が必要です。返済手数料は、ローン契約時に定められた条件に基づき計算され、ローン契約条件に反して解約をする際に生じる追加費用です。返済手数料の有無や金額は、ローン契約書を確認することで把握できます。
また、完済時には、既存の金融機関からの残債確認書や解約証明書などの書類が必要になることもあります。

手順5.新規の金融機関と契約を締結する 

最後に、新規の金融機関と契約を締結します。この際、抵当権の抹消や新たな登記手続きについても行う必要があります。抵当権の抹消は、既存の金融機関が物件に設定した担保権を解除する手続きであり、新たな登記手続きは、新規の金融機関が物件に抵当権を設定するためのものです。これらの手続きは、法務局で行われ、専門の司法書士に依頼することが一般的です。新規の金融機関との契約締結には、ローン契約書の署名や抵当権設定登記など、複数の手続きが必要です。

以上の手順を踏むことで、不動産投資におけるローン借り換えを進めていきます。

まとめ 

この記事では、不動産投資におけるローン借り換えの重要性とその具体的な手順について詳しく解説しました。ローン借り換えは、より良い条件での資金調達を目指し、不動産投資の収益性を高めるための重要な手段です。金利の効果を比較検証し、ローン借り換え手数料を考慮することで、より効果的な借り換え計画を立てることができます。

また、不動産投資でローン借り換えを成功させるためには、単に条件の良い金融機関に変更するだけではなく、借り換え先の金融機関の比較、緻密なローンシミュレーション、借入期間と借入残高のバランスなどを見ることが重要です。適切なタイミングや条件での借り換えは、キャッシュフローの改善、資産形成の拡大、リスク軽減など、多くのメリットを得られます。

不動産投資におけるローン借り換えに関してご不安やご質問がある方は、ぜひ一度弊社までご相談ください。専門のアドバイザーが、皆様の不動産投資を成功に導くためのサポートをいたします。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。