2024.02.29

資産運用

ベルテックスコラム事務局

1,000万円で資産運用 おすすめの資産運用をプロが解説

  • はじめ方・基礎知識
  • 投資の種類・方法
  • 資産形成

預貯金が1,000万円を超えてくると、このまま銀行口座に貯金し続けるべきか、それとも資産運用を始めるための資金にすべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。預貯金が1,000万円を超えている場合、銀行口座に貯金することが必ずしも安全とは限らず、「インフレ」や「預金保険制度で保護されない部分」といったリスクがあることを理解しておかなければなりません。

この記事では、「銀行口座に1,000万円以上を預ける際のリスク」「資産運用に適した金額の範囲」「資産運用を行うメリット」「おすすめの資産運用方法」について紹介していきます。

1,000万円以上を銀行口座に貯金しておくリスク

日本ではお金は「銀行に預けておけば安心だ」と考えている方も多いですが、貯金1,000万円を銀行口座に預け続けるのは決して安全というわけではなく、リスクも存在します。ここでは、銀行口座に貯金し続ける際のリスクについて紹介します。

インフレリスク

インフレリスクとは、物価の上昇によってお金の価値が減少するリスクのことを指します。資産運用においては、このインフレリスクを考慮することが重要です。
例えば、1年前に100円で買えた商品が、インフレによって現在では110円に値上がりすると、100円の価値が相対的に下がったことになります。同じお金の額で買える量が減るため、インフレは家計や経済に影響を与えます。
現在、銀行の預金金利の多くは0.001%と低い傾向にあります。
一方、日本銀行は「物価上昇率2%の達成」を目標としており、達成するまでは物価上昇が続く可能性が高いです。このまま物価上昇傾向が続くと金利が物価上昇率に追いつけないため、相対的にお金の価値が下がってしまうと言えます。なお、1,000万円を銀行口座に10年間預けた場合、もらえる利息は僅か796円です。
現金や預金が絶対に安全だと考えるのではなく、お金自体の価値が長期的に見ると下がってしまうリスクがある点を認識しておきましょう。

預金保険制度で保護されない部分のリスク

預金保険制度とは、銀行などの金融機関が破綻した場合に、預金者に一定額まで払い戻しを行う制度のことです。
預金を保護してくれる預金保険制度ですが、払い戻し金額は普通口座の「元本1,000万円まで」と「預金にかかる利息」が保護対象という制限があります。
つまり、1,000万円を超える金額の払い戻しについては保証されないということになります。
銀行に1,000万円以上貯金する場合のリスクのひとつとしておさえておきましょう。また、外貨預金は対象外となります。

貯金1,000万円のうち資産運用に回していいお金は?

資産運用を行う前に、「資産運用に回していいお金」と「資産運用に回すべきではないお金」に分類しておく必要があります。
貯金は主に以下の3つの資金に分類できます。
①生活防衛資金
②ライフイベントに必要な資金
③余剰資金

「生活防衛資金」「ライフイベントに必要な資金」は資産運用に回すべきでないお金であるため、資産運用には「余剰資金」のみをあてるのが安全です。
それぞれについて、以下で詳しく紹介していきます。

①生活防衛資金

生活防衛資金とは人生で起こり得る万が一のトラブルに備えた資金のことです。
突然の病気やケガで高額な医療費を負担することになるなど、生きていく上では様々なリスクはつきものです。
たとえ現在、金銭的に安定した生活が送れているとしても、何かしらの理由で働けなくなり、収入が減少したり、最悪の場合は収入が得られなくなったりしてしまう恐れもあります。 生活防衛資金を用意しておくことで、もしもの時の金銭的困窮を防ぎやすくなります。
生活防衛資金に含めるべきは以下のような費用です。

・食費
・水道光熱費、通信費
・家賃
・月々のローン
・奨学金
・育児費

「これだけの資金を用意しておけば大丈夫」という正解はありませんが、普段の生活費の6か月程度が目安とされるケースが多いです。
とはいえ、生活防衛資金が多いに越したことはないので、余裕を持って準備しておくようにしましょう。

②ライフイベントに必要な資金

生活防衛資金とは別に、「ライフイベントに必要な資金」も残しておきましょう。具体的にはライフイベントに伴う出費や生活必需品を買換えるためのお金などがあたり、以下のような費用があります。

・結婚資金
・出産資金
・住宅購入頭金
・リフォーム費
・教育費
・生活家電の買換え費
・車やバイクの購入・維持費
・介護費用

「ライフイベントに必要な資金」を考慮に入れずに資産運用をおこなってしまうと、お金が必要なとき生活防衛資金を削ってしまうことにもつながりかねません。生活防衛資金を削らない為にも「ライフイベントに必要なお金」は資産運用にはあてないようにしましょう。

③余剰資金

資産運用に回してもよいお金は「余剰資金」とするのが安全です。
貯金から生活防衛資金とライフイベントに必要なお金を差し引くと、資産運用に回すことができる「余剰資金」がいくらかわかります。しばらくの間は使う予定がない余剰資金であれば、家計を圧迫する心配もありません。

資産運用をするメリット

資産運用には、金銭的なメリットがいくつか存在します。資産を増やせるだけでなく、景気の悪化に対応できたり私的年金を確保できたりといった点も期待できる効果として挙げられるでしょう。ここでは、資産運用の3つのメリットについて詳しく解説します。

資産を増やせる

自身が働いて給料を得るのではなく、お金そのものが働いて収益を得るのが資産運用の仕組みです。
給与所得とは別に収入が獲得できるので、資産を増やす有効な選択肢といえるでしょう。
また、万が一の事態に備えられるだけでなく、老後の資金としても活用できます。損失を生まないよう長期的な計画は必要ですが、給与所得以外で収入を得られるのは資産運用ならではのメリットです。

インフレリスクを抑えられる

前述の通り、物価が上昇すると、現在所有している現金の価値は下落します。現時点で1,000万円の価値があるお金も、数十年後の未来では半分の価値しかないかもしれません。
このようなインフレリスクを軽減するためにも資産運用は有効です。投資の対象となるものは、物価に合わせて金額が変動します。金投資や不動産投資のようにお金を実物資産に変える仕組みを利用すれば、インフレの影響が最小限で済むでしょう。

年金対策になる

昨今の日本では、将来、公的年金があまり期待できないといわれています。年金制度そのものを疑問視する声も挙がっており、自分は受け取れないかもしれないと不安に感じている方もいるでしょう。
資産運用を成功させて資産を増やせば、このような不安を和らげることが可能です。年金の有無にかかわらず生活できる資産を運用することで、充実した老後を送れるでしょう。

余剰資金の資産運用方法を紹介

一般NISA・つみたてNISA

NISAには大きく分けて「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類があり、それぞれ少額からの資産運用を支援する個人投資家向けの税制優遇制度です。2024年1月には新NISAに切り替わりますが、まずは現行NISAのしくみを見ていきましょう。 一般NISAとつみたてNISAの違いは以下の通りです。大きな違いは2つあり、それは非課税枠と非課税期間の違いです。

種類 一般NISA つみたてNISA
投資可能期間 2023年まで ※2024年~新NISAに以降 2042年まで
非課税期間 5年間 20年間
非課税投資額 年間120万円 年間40万円
運用方法 通常買付・積立投資 積立投資
金融商品 上場株式、投資信託、ETF 投資信託、ETF

一般NISAでは、株式や投資信託などの金融商品を購入する際に、積立投資だけでなく通常買付が出来ることも特徴です。利用する際は、どちらのNISAを使うか選択して利用することになります。また、どちらのNISAも年間の上限投資額に制限がありますが、投資利益が非課税となるため個人の資産形成に有用なツールとして活用されています。

一方、新NISAのしくみは以下の通りです。成長投資枠・つみたて投資枠を合わせて年間最大360万まで投資可能で、非課税保有限度額は1,800万円まであります。

種類 成長投資枠 つみたて投資枠
口座開設期間 恒久化 恒久化
非課税期間 無期限 無期限
非課税投資額 年間240万円 年間120万円
運用方法 通常買付・積立投資 積立投資
金融商品 上場株式、投資信託など 長期の積立に適した一定の投資信託

現行NISAとの大きな違いは、成長投資枠とつみたて投資枠を併用することが可能な点です。年間の投資可能額が大幅に引き上げられていますので、資産形成しやすい環境になっています。

【参照元】金融庁「新しいNISAのポイント」より

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、公的年金(国民年金・厚生年金)とは別の私的年金の一つです。
公的年金と異なり、加入は任意で、加入の申込、掛金の拠出、掛金の運用の全てをご自身で行い、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受け取ることができます。
積立金(掛金)は月々5,000円以上から設定可能で、1,000円単位で追加することができます。また、掛金には上限額が定められており、加入者の職業などによって異なります。たとえば公務員の上限額は1万2,000円、自営業は6万8,000円です。

職業 上限金額
公務員 月額1万2,000円
会社員(企業年金あり) 月額1万2,000円・2万円
会社員(企業年金なし) 月額2万3,000円
専業主婦(夫) 月額2万3,000円
自営業 月額6万8,000円

【参照元】iDeco公式サイト「iDecoの仕組み」より

運用する金融商品は、おおまかに元本確保型商品(預金や保険)と投資信託の2つから選ぶことができ、年金の受け取り方法も、一時金(一括受け取り)や年金(分割受け取り)、もしくは一時金と年金の組み合わせなど、自分の好きなように決められるのが特徴です。

掛金はすべて所得税控除の対象となるため、所得税や住民税の軽減につながります。
また、運用益も積立上限額以内であれば非課税です。受け取り時も一定額までは税制優遇を受けられます。

ただし注意点としては、原則60歳になるまで資産を引き出すことはできません。
また、運用方法によっては、当初投じた投資金額を下回る元本割れのリスクにも注意が必要です。

高配当株

高配当株とは、配当利回りの高い株式のことを指します。
高配当の企業は株主への高い利益還元姿勢などの特徴があり、投資家にとって安定した収入を得られることが魅力となっています。基本的には企業の収益が安定していれば、配当金を継続して受け取ることができます。
国内投資では、安定した利益を得るために、高配当株は収益の安定性を高める手段として選択されることがあります。
一方、海外投資においては、高配当株は通常の株式よりも高い配当金を得ることができるため、リターンを最大化するための戦略として重要視されます。 高配当株にはリスクも存在し、企業の業績や経済状況によって配当金が減少する可能性もあるため、投資家はリスクを考慮しつつ、バランスの取れたポートフォリオを構築することが重要です。

個人向け国債

安全性の高い資産運用として知られているのが、個人向け国債です。国が発行する債券で、投資家は定期的に利子を受け取り、満期を迎えるとお金が償還される仕組みです。
国債のうち個人でも購入できるのが個人向け国債です。商品には以下の種類があります。

・変動金利型10年満期
・固定金利型5年満期
・固定金利型3年満期

国が発行しているため信用度が高く、償還まで保有しておけば、元本割れリスクもおさえられる投資商品です。
1万円から購入できるため、投資のハードルは低めです。さらに株式投資など他の金融商品と比べると、値動きの変動幅が少ない点も特徴です。原則として毎月発行されているため、すぐに投資を始められる点も魅力です。

ただし、注意すべき点もあります。中途換金できるのは発行から1年経過以降のため、購入後すぐには換金できません。また、中途換金する場合は「中途換金調整額」が差し引かれてしまいます。さらに、万が一国の信用状況が悪化すると、元本や利子の支払いが滞ったり支払い不能になったりする恐れがあることも留意しておきましょう。

貯蓄型保険

貯蓄型保険は、生命保険と投資を組み合わせた商品で、将来の保障と資産形成を目的としています。保険料を支払い、万が一の事故や疾病に備える生命保険の一部としてお金を積み立てる投資の要素を持ちます。
保険料の一部は保険料として使われ、残りのお金は投資に回されます。投資による利益や運用成績により将来の保険料の軽減や保険金の増加が見込まれ、リスクを抑えながら資産を築く手段として魅力的に感じられる方も多いと思います。 ただし注意すべき点もあります。貯蓄型保険は長期的な契約であり、途中解約には制約がある場合もあります。
また、保険料の一部が運用に充てられるため、運用の成績によっては資産が減少する可能性もあります。十分に商品内容を理解し、自分のニーズに合ったプランを選ぶことが大切です。

不動産投資

不動産投資は、不動産を購入してその購入した不動産を第三者に貸し出し、家賃収入を得たり売却して利益を得たりする投資方法です。不動産投資の収益には、「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」という2つの種類があります。

・インカムゲイン:
不動産が生み出す定期的に獲得できる賃料収入の利益のこと
・キャピタルゲイン:
不動産を購入した金額よりも高い金額で売却することで得られる利益

一般的に、物件を購入する際は銀行とローンを結び、そのローンに家賃収入を宛てて返済していきます。
そのため、家賃設定額にもよりますが、他の投資と比べて毎月の手出しが少なくなったり、月々の収支がプラスになったりするのが特徴です。
ただし、不動産投資には、滞納リスクや空室リスク等の様々なリスクがあることも忘れてはいけません。
例えば、ローンで購入した物件が空室になった場合は、家賃収入を得られなくなるため、毎月のローンを自己資金から支払う可能性もあります。そのため、不動産投資を始める場合は、慎重に物件選びをすることが大切です。

 

資産運用をする際の注意事項

元本割れのリスク

資産運用を行う上で覚えておきたいのは、ほとんどの投資商品で元本割れのリスクがあるという点です。
元本割れが起こると、元々投資した金額よりも少ない金額になることが起こります。このリスクを抑えるためには、リスクを分散させる分散投資や、自分のリスク許容度に合った投資商品を選ぶことが重要です。定期預金のように元本保証がある商品を除けば、元本割れのリスクがあると認識しておきましょう。

長期的に運用することが大切

資産運用において、長期的な視点を持つことは非常に大切です。短期でハイリターンが期待できる方法は、元本割れによって資金を失うリスクが伴います。
市場変動に左右されることなく時間をかけることでリスクを分散し、投資の成果を最大化する可能性が高まります。
ただし、投資のリスクを完全に排除するものではないため、十分な情報収集と計画が必要です。投資信託や不動産投資のように数十年単位で運用する方法から選ぶとよいでしょう。

分散投資を行ってリスクを最小限に抑える

分散投資は、リスクを抑えるための有効な投資戦略です。投資を1つの資産や市場に集中させると、その部門や地域の変動によってリスクを高めることになりますが、分散投資では異なる資産や市場に分散させることで、全体のリスクを分散させることができます。
例えば、株式に全てを投資するのではなく、株式・債券・不動産などの異なる資産に配分することで、一つの資産の価格変動に影響を受けるリスクを軽減できます。市場の変動によって、一部の資産が上昇し、他の資産が下落する場合でも、分散投資によって全体の影響を緩和することができます。
分散投資は投資リスクを管理し、安定した収益を追求するための重要な手法ですが、完全なリスク除去を保証するものではありません。ときには専門家のアドバイスを仰ぎながら、バランスの取れたポートフォリオを構築することが大切です。

運用中は換金できない場合がある

投資における重要な注意事項の一つは、途中での解約が難しいことです。
特に、長期的な投資や保険商品などでは、早期解約による損失が発生する場合があります。
したがって、投資を始める前にはよく吟味し、ご自身の投資目的やリスク許容度に合った商品を選ぶことが大切です。投資にはリスクが伴うことを理解し、計画的な運用を行うことで、途中解約を回避し、長期的な成果を得ることができます。
専門家の助言を仰ぐなどして、慎重な判断を心がけましょう。

1000万円を資産運用するなら、不動産投資を使う!

ここまで1,000万円の資金を銀行に預けたままでは将来的に目減りする可能性や、1000万円超える資金は保護されないとお伝えいたしました。1000万を超えた預貯金がある方であれば、NISAと不動産投資による資産運用をしてみるのはいかがでしょうか。
どちらも長期運用を前提とした方法で、投資に不慣れな方でも気軽に始められます。ここでは、不動産投資ならではのメリットや資産運用の仕組みについて見ていきましょう。

月々の支払いを抑えながら大きな資産運用ができる

土地や建物の購入費用はローンを活用可能なので、預貯金をあまり使わなくとも始められます。毎月のローン返済に家賃収入を充当できるので、他人資本を自己資本に転換できる点が不動産投資のメリットのひとつといえるでしょう。
NISAなど、毎月の手出しが必要な投資と併用しやすい投資とも言えます。
たとえば、月々の返済額や管理費用が10万円で家賃収入が9万円の場合、実際に支払うのは1万円です。空室リスクはあるものの、需要のある物件を選ぶことでリスクは軽減できるでしょう。 さらに、ローンを完済したあとは不動産そのものが資産になります。家賃収入だけでなく物件を売って売却益を得ることも可能です。様々な選択肢から生活状況に合わせて活用しやすい点もメリットです。少額の投資から何倍もの資産運用を期待できる方法といえるでしょう。

一度始めたらほったらかせる

不動産は株や投資信託と違い、日々のチャートを見る必要がありません。
購入後は運用を管理会社に任せてしまえば、あとはほったらかせるのがメリットの一つです。忙しい会社員でも取り組みやすく、つみたて投資が好きな方にも向いています。

生命保険代わりとして活用できる

不動産の購入費用はローンを利用する場合が多いため、返済できなくなった際の対応が分からないといった悩みがあるようです。
「死亡」や「高度障害状態」等で返済不可となった場合、住宅ローン等金融機関で団人保険を加入した場合は団体信用生命保険が活用できます。最近では、がんや生活習慣病もカバーされるプランも登場し、人気を博しています。
残債の支払いが免除されるだけでなく、購入した不動産はそのまま家族が引き継ぎ、家賃収入を得たり売却したりと自由な選択が可能です。不動産そのものが生命保険の代わりになるので、万が一のときに役立つ資産運用といえるでしょう。

節税効果が得られる

不動産投資を始めると、1年間の収支を計算して確定申告をしなければなりません。このとき、実際の出費を伴わない減価償却費を経費計上することによって不動産所得が赤字となり、ほかの所得と損益通算した際に総所得を減らすことできます。本来支払う必要のない税金を無駄に支払うことのないよう適切に申告を行うようにしましょう。

実物資産と金融資産で安定したポートフォリオに

先ほどお伝えした通り、投資には余剰資金の活用がおすすめです。1000万のうち、例えば500万を貯蓄に回して、残り500万円で資産運用する場合でも、iDeCoやNISA制度を活用した投資信託、高配当株、個人向け国債といった多くの選択肢から資産運用方法を選べます。
投資は運用資金が多ければ多いほど、資産形成の速度は加速度的に上がっていきます。NISA等を活用して投資しつつ、月々の手出しが少ない不動産投資も同時に併用することで、より効果的な資産形成に繋がりますし、金融資産と実物資産を組み合わせることになるので、より安定したポートフォリオを構築することが出来るようになるでしょう。
それぞれの投資にはメリットとデメリットがあるので、自分に合ったものを選んで運用しましょう。

まとめ

預貯金が1,000万を超えた場合の試算運用方法を紹介しました。
預金額が大きくなるほどインフレリスクや預金保険制度で保護されない部分のリスクも考えなければならないでしょう。そんなときは、資産運用を行ってみるのもひとつの手段です。投資信託、高配当株、個人向け国債といった金融資産と不動産投資のような実物資産を組み合わせることで安定したポートフォリオを構築することもできます。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるので、自分に合ったものを選んで運用しましょう。
また、資産運用に貯金全額を投入するのは危険なため「生活防衛資金」と「ライフイベントに必要なお金」は手元に残しておきましょう。資産運用は「余剰資金」で行うことが基本となります。 預貯金1,000万円の次は、余剰資金1,000万円を目指して資産運用してみましょう。ベルテックスでは、不動産投資を活用した資産形成について、FP監修のセミナーを開催中です。ぜひご参加下さい。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。

2024.02.29

資産運用

ベルテックスコラム事務局

1,000万円で資産運用 おすすめの資産運用をプロが解説

  • はじめ方・基礎知識
  • 投資の種類・方法
  • 資産形成

預貯金が1,000万円を超えてくると、このまま銀行口座に貯金し続けるべきか、それとも資産運用を始めるための資金にすべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。預貯金が1,000万円を超えている場合、銀行口座に貯金することが必ずしも安全とは限らず、「インフレ」や「預金保険制度で保護されない部分」といったリスクがあることを理解しておかなければなりません。

この記事では、「銀行口座に1,000万円以上を預ける際のリスク」「資産運用に適した金額の範囲」「資産運用を行うメリット」「おすすめの資産運用方法」について紹介していきます。

1,000万円以上を銀行口座に貯金しておくリスク

日本ではお金は「銀行に預けておけば安心だ」と考えている方も多いですが、貯金1,000万円を銀行口座に預け続けるのは決して安全というわけではなく、リスクも存在します。ここでは、銀行口座に貯金し続ける際のリスクについて紹介します。

インフレリスク

インフレリスクとは、物価の上昇によってお金の価値が減少するリスクのことを指します。資産運用においては、このインフレリスクを考慮することが重要です。
例えば、1年前に100円で買えた商品が、インフレによって現在では110円に値上がりすると、100円の価値が相対的に下がったことになります。同じお金の額で買える量が減るため、インフレは家計や経済に影響を与えます。
現在、銀行の預金金利の多くは0.001%と低い傾向にあります。
一方、日本銀行は「物価上昇率2%の達成」を目標としており、達成するまでは物価上昇が続く可能性が高いです。このまま物価上昇傾向が続くと金利が物価上昇率に追いつけないため、相対的にお金の価値が下がってしまうと言えます。なお、1,000万円を銀行口座に10年間預けた場合、もらえる利息は僅か796円です。
現金や預金が絶対に安全だと考えるのではなく、お金自体の価値が長期的に見ると下がってしまうリスクがある点を認識しておきましょう。

預金保険制度で保護されない部分のリスク

預金保険制度とは、銀行などの金融機関が破綻した場合に、預金者に一定額まで払い戻しを行う制度のことです。
預金を保護してくれる預金保険制度ですが、払い戻し金額は普通口座の「元本1,000万円まで」と「預金にかかる利息」が保護対象という制限があります。
つまり、1,000万円を超える金額の払い戻しについては保証されないということになります。
銀行に1,000万円以上貯金する場合のリスクのひとつとしておさえておきましょう。また、外貨預金は対象外となります。

貯金1,000万円のうち資産運用に回していいお金は?

資産運用を行う前に、「資産運用に回していいお金」と「資産運用に回すべきではないお金」に分類しておく必要があります。
貯金は主に以下の3つの資金に分類できます。
①生活防衛資金
②ライフイベントに必要な資金
③余剰資金

「生活防衛資金」「ライフイベントに必要な資金」は資産運用に回すべきでないお金であるため、資産運用には「余剰資金」のみをあてるのが安全です。
それぞれについて、以下で詳しく紹介していきます。

①生活防衛資金

生活防衛資金とは人生で起こり得る万が一のトラブルに備えた資金のことです。
突然の病気やケガで高額な医療費を負担することになるなど、生きていく上では様々なリスクはつきものです。
たとえ現在、金銭的に安定した生活が送れているとしても、何かしらの理由で働けなくなり、収入が減少したり、最悪の場合は収入が得られなくなったりしてしまう恐れもあります。 生活防衛資金を用意しておくことで、もしもの時の金銭的困窮を防ぎやすくなります。
生活防衛資金に含めるべきは以下のような費用です。

・食費
・水道光熱費、通信費
・家賃
・月々のローン
・奨学金
・育児費

「これだけの資金を用意しておけば大丈夫」という正解はありませんが、普段の生活費の6か月程度が目安とされるケースが多いです。
とはいえ、生活防衛資金が多いに越したことはないので、余裕を持って準備しておくようにしましょう。

②ライフイベントに必要な資金

生活防衛資金とは別に、「ライフイベントに必要な資金」も残しておきましょう。具体的にはライフイベントに伴う出費や生活必需品を買換えるためのお金などがあたり、以下のような費用があります。

・結婚資金
・出産資金
・住宅購入頭金
・リフォーム費
・教育費
・生活家電の買換え費
・車やバイクの購入・維持費
・介護費用

「ライフイベントに必要な資金」を考慮に入れずに資産運用をおこなってしまうと、お金が必要なとき生活防衛資金を削ってしまうことにもつながりかねません。生活防衛資金を削らない為にも「ライフイベントに必要なお金」は資産運用にはあてないようにしましょう。

③余剰資金

資産運用に回してもよいお金は「余剰資金」とするのが安全です。
貯金から生活防衛資金とライフイベントに必要なお金を差し引くと、資産運用に回すことができる「余剰資金」がいくらかわかります。しばらくの間は使う予定がない余剰資金であれば、家計を圧迫する心配もありません。

資産運用をするメリット

資産運用には、金銭的なメリットがいくつか存在します。資産を増やせるだけでなく、景気の悪化に対応できたり私的年金を確保できたりといった点も期待できる効果として挙げられるでしょう。ここでは、資産運用の3つのメリットについて詳しく解説します。

資産を増やせる

自身が働いて給料を得るのではなく、お金そのものが働いて収益を得るのが資産運用の仕組みです。
給与所得とは別に収入が獲得できるので、資産を増やす有効な選択肢といえるでしょう。
また、万が一の事態に備えられるだけでなく、老後の資金としても活用できます。損失を生まないよう長期的な計画は必要ですが、給与所得以外で収入を得られるのは資産運用ならではのメリットです。

インフレリスクを抑えられる

前述の通り、物価が上昇すると、現在所有している現金の価値は下落します。現時点で1,000万円の価値があるお金も、数十年後の未来では半分の価値しかないかもしれません。
このようなインフレリスクを軽減するためにも資産運用は有効です。投資の対象となるものは、物価に合わせて金額が変動します。金投資や不動産投資のようにお金を実物資産に変える仕組みを利用すれば、インフレの影響が最小限で済むでしょう。

年金対策になる

昨今の日本では、将来、公的年金があまり期待できないといわれています。年金制度そのものを疑問視する声も挙がっており、自分は受け取れないかもしれないと不安に感じている方もいるでしょう。
資産運用を成功させて資産を増やせば、このような不安を和らげることが可能です。年金の有無にかかわらず生活できる資産を運用することで、充実した老後を送れるでしょう。

余剰資金の資産運用方法を紹介

一般NISA・つみたてNISA

NISAには大きく分けて「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類があり、それぞれ少額からの資産運用を支援する個人投資家向けの税制優遇制度です。2024年1月には新NISAに切り替わりますが、まずは現行NISAのしくみを見ていきましょう。 一般NISAとつみたてNISAの違いは以下の通りです。大きな違いは2つあり、それは非課税枠と非課税期間の違いです。

種類 一般NISA つみたてNISA
投資可能期間 2023年まで ※2024年~新NISAに以降 2042年まで
非課税期間 5年間 20年間
非課税投資額 年間120万円 年間40万円
運用方法 通常買付・積立投資 積立投資
金融商品 上場株式、投資信託、ETF 投資信託、ETF

一般NISAでは、株式や投資信託などの金融商品を購入する際に、積立投資だけでなく通常買付が出来ることも特徴です。利用する際は、どちらのNISAを使うか選択して利用することになります。また、どちらのNISAも年間の上限投資額に制限がありますが、投資利益が非課税となるため個人の資産形成に有用なツールとして活用されています。

一方、新NISAのしくみは以下の通りです。成長投資枠・つみたて投資枠を合わせて年間最大360万まで投資可能で、非課税保有限度額は1,800万円まであります。

種類 成長投資枠 つみたて投資枠
口座開設期間 恒久化 恒久化
非課税期間 無期限 無期限
非課税投資額 年間240万円 年間120万円
運用方法 通常買付・積立投資 積立投資
金融商品 上場株式、投資信託など 長期の積立に適した一定の投資信託

現行NISAとの大きな違いは、成長投資枠とつみたて投資枠を併用することが可能な点です。年間の投資可能額が大幅に引き上げられていますので、資産形成しやすい環境になっています。

【参照元】金融庁「新しいNISAのポイント」より

iDeCo(個人型確定拠出年金)

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、公的年金(国民年金・厚生年金)とは別の私的年金の一つです。
公的年金と異なり、加入は任意で、加入の申込、掛金の拠出、掛金の運用の全てをご自身で行い、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受け取ることができます。
積立金(掛金)は月々5,000円以上から設定可能で、1,000円単位で追加することができます。また、掛金には上限額が定められており、加入者の職業などによって異なります。たとえば公務員の上限額は1万2,000円、自営業は6万8,000円です。

職業 上限金額
公務員 月額1万2,000円
会社員(企業年金あり) 月額1万2,000円・2万円
会社員(企業年金なし) 月額2万3,000円
専業主婦(夫) 月額2万3,000円
自営業 月額6万8,000円

【参照元】iDeco公式サイト「iDecoの仕組み」より

運用する金融商品は、おおまかに元本確保型商品(預金や保険)と投資信託の2つから選ぶことができ、年金の受け取り方法も、一時金(一括受け取り)や年金(分割受け取り)、もしくは一時金と年金の組み合わせなど、自分の好きなように決められるのが特徴です。

掛金はすべて所得税控除の対象となるため、所得税や住民税の軽減につながります。
また、運用益も積立上限額以内であれば非課税です。受け取り時も一定額までは税制優遇を受けられます。

ただし注意点としては、原則60歳になるまで資産を引き出すことはできません。
また、運用方法によっては、当初投じた投資金額を下回る元本割れのリスクにも注意が必要です。

高配当株

高配当株とは、配当利回りの高い株式のことを指します。
高配当の企業は株主への高い利益還元姿勢などの特徴があり、投資家にとって安定した収入を得られることが魅力となっています。基本的には企業の収益が安定していれば、配当金を継続して受け取ることができます。
国内投資では、安定した利益を得るために、高配当株は収益の安定性を高める手段として選択されることがあります。
一方、海外投資においては、高配当株は通常の株式よりも高い配当金を得ることができるため、リターンを最大化するための戦略として重要視されます。 高配当株にはリスクも存在し、企業の業績や経済状況によって配当金が減少する可能性もあるため、投資家はリスクを考慮しつつ、バランスの取れたポートフォリオを構築することが重要です。

個人向け国債

安全性の高い資産運用として知られているのが、個人向け国債です。国が発行する債券で、投資家は定期的に利子を受け取り、満期を迎えるとお金が償還される仕組みです。
国債のうち個人でも購入できるのが個人向け国債です。商品には以下の種類があります。

・変動金利型10年満期
・固定金利型5年満期
・固定金利型3年満期

国が発行しているため信用度が高く、償還まで保有しておけば、元本割れリスクもおさえられる投資商品です。
1万円から購入できるため、投資のハードルは低めです。さらに株式投資など他の金融商品と比べると、値動きの変動幅が少ない点も特徴です。原則として毎月発行されているため、すぐに投資を始められる点も魅力です。

ただし、注意すべき点もあります。中途換金できるのは発行から1年経過以降のため、購入後すぐには換金できません。また、中途換金する場合は「中途換金調整額」が差し引かれてしまいます。さらに、万が一国の信用状況が悪化すると、元本や利子の支払いが滞ったり支払い不能になったりする恐れがあることも留意しておきましょう。

貯蓄型保険

貯蓄型保険は、生命保険と投資を組み合わせた商品で、将来の保障と資産形成を目的としています。保険料を支払い、万が一の事故や疾病に備える生命保険の一部としてお金を積み立てる投資の要素を持ちます。
保険料の一部は保険料として使われ、残りのお金は投資に回されます。投資による利益や運用成績により将来の保険料の軽減や保険金の増加が見込まれ、リスクを抑えながら資産を築く手段として魅力的に感じられる方も多いと思います。 ただし注意すべき点もあります。貯蓄型保険は長期的な契約であり、途中解約には制約がある場合もあります。
また、保険料の一部が運用に充てられるため、運用の成績によっては資産が減少する可能性もあります。十分に商品内容を理解し、自分のニーズに合ったプランを選ぶことが大切です。

不動産投資

不動産投資は、不動産を購入してその購入した不動産を第三者に貸し出し、家賃収入を得たり売却して利益を得たりする投資方法です。不動産投資の収益には、「インカムゲイン」「キャピタルゲイン」という2つの種類があります。

・インカムゲイン:
不動産が生み出す定期的に獲得できる賃料収入の利益のこと
・キャピタルゲイン:
不動産を購入した金額よりも高い金額で売却することで得られる利益

一般的に、物件を購入する際は銀行とローンを結び、そのローンに家賃収入を宛てて返済していきます。
そのため、家賃設定額にもよりますが、他の投資と比べて毎月の手出しが少なくなったり、月々の収支がプラスになったりするのが特徴です。
ただし、不動産投資には、滞納リスクや空室リスク等の様々なリスクがあることも忘れてはいけません。
例えば、ローンで購入した物件が空室になった場合は、家賃収入を得られなくなるため、毎月のローンを自己資金から支払う可能性もあります。そのため、不動産投資を始める場合は、慎重に物件選びをすることが大切です。

 

資産運用をする際の注意事項

元本割れのリスク

資産運用を行う上で覚えておきたいのは、ほとんどの投資商品で元本割れのリスクがあるという点です。
元本割れが起こると、元々投資した金額よりも少ない金額になることが起こります。このリスクを抑えるためには、リスクを分散させる分散投資や、自分のリスク許容度に合った投資商品を選ぶことが重要です。定期預金のように元本保証がある商品を除けば、元本割れのリスクがあると認識しておきましょう。

長期的に運用することが大切

資産運用において、長期的な視点を持つことは非常に大切です。短期でハイリターンが期待できる方法は、元本割れによって資金を失うリスクが伴います。
市場変動に左右されることなく時間をかけることでリスクを分散し、投資の成果を最大化する可能性が高まります。
ただし、投資のリスクを完全に排除するものではないため、十分な情報収集と計画が必要です。投資信託や不動産投資のように数十年単位で運用する方法から選ぶとよいでしょう。

分散投資を行ってリスクを最小限に抑える

分散投資は、リスクを抑えるための有効な投資戦略です。投資を1つの資産や市場に集中させると、その部門や地域の変動によってリスクを高めることになりますが、分散投資では異なる資産や市場に分散させることで、全体のリスクを分散させることができます。
例えば、株式に全てを投資するのではなく、株式・債券・不動産などの異なる資産に配分することで、一つの資産の価格変動に影響を受けるリスクを軽減できます。市場の変動によって、一部の資産が上昇し、他の資産が下落する場合でも、分散投資によって全体の影響を緩和することができます。
分散投資は投資リスクを管理し、安定した収益を追求するための重要な手法ですが、完全なリスク除去を保証するものではありません。ときには専門家のアドバイスを仰ぎながら、バランスの取れたポートフォリオを構築することが大切です。

運用中は換金できない場合がある

投資における重要な注意事項の一つは、途中での解約が難しいことです。
特に、長期的な投資や保険商品などでは、早期解約による損失が発生する場合があります。
したがって、投資を始める前にはよく吟味し、ご自身の投資目的やリスク許容度に合った商品を選ぶことが大切です。投資にはリスクが伴うことを理解し、計画的な運用を行うことで、途中解約を回避し、長期的な成果を得ることができます。
専門家の助言を仰ぐなどして、慎重な判断を心がけましょう。

1000万円を資産運用するなら、不動産投資を使う!

ここまで1,000万円の資金を銀行に預けたままでは将来的に目減りする可能性や、1000万円超える資金は保護されないとお伝えいたしました。1000万を超えた預貯金がある方であれば、NISAと不動産投資による資産運用をしてみるのはいかがでしょうか。
どちらも長期運用を前提とした方法で、投資に不慣れな方でも気軽に始められます。ここでは、不動産投資ならではのメリットや資産運用の仕組みについて見ていきましょう。

月々の支払いを抑えながら大きな資産運用ができる

土地や建物の購入費用はローンを活用可能なので、預貯金をあまり使わなくとも始められます。毎月のローン返済に家賃収入を充当できるので、他人資本を自己資本に転換できる点が不動産投資のメリットのひとつといえるでしょう。
NISAなど、毎月の手出しが必要な投資と併用しやすい投資とも言えます。
たとえば、月々の返済額や管理費用が10万円で家賃収入が9万円の場合、実際に支払うのは1万円です。空室リスクはあるものの、需要のある物件を選ぶことでリスクは軽減できるでしょう。 さらに、ローンを完済したあとは不動産そのものが資産になります。家賃収入だけでなく物件を売って売却益を得ることも可能です。様々な選択肢から生活状況に合わせて活用しやすい点もメリットです。少額の投資から何倍もの資産運用を期待できる方法といえるでしょう。

一度始めたらほったらかせる

不動産は株や投資信託と違い、日々のチャートを見る必要がありません。
購入後は運用を管理会社に任せてしまえば、あとはほったらかせるのがメリットの一つです。忙しい会社員でも取り組みやすく、つみたて投資が好きな方にも向いています。

生命保険代わりとして活用できる

不動産の購入費用はローンを利用する場合が多いため、返済できなくなった際の対応が分からないといった悩みがあるようです。
「死亡」や「高度障害状態」等で返済不可となった場合、住宅ローン等金融機関で団人保険を加入した場合は団体信用生命保険が活用できます。最近では、がんや生活習慣病もカバーされるプランも登場し、人気を博しています。
残債の支払いが免除されるだけでなく、購入した不動産はそのまま家族が引き継ぎ、家賃収入を得たり売却したりと自由な選択が可能です。不動産そのものが生命保険の代わりになるので、万が一のときに役立つ資産運用といえるでしょう。

節税効果が得られる

不動産投資を始めると、1年間の収支を計算して確定申告をしなければなりません。このとき、実際の出費を伴わない減価償却費を経費計上することによって不動産所得が赤字となり、ほかの所得と損益通算した際に総所得を減らすことできます。本来支払う必要のない税金を無駄に支払うことのないよう適切に申告を行うようにしましょう。

実物資産と金融資産で安定したポートフォリオに

先ほどお伝えした通り、投資には余剰資金の活用がおすすめです。1000万のうち、例えば500万を貯蓄に回して、残り500万円で資産運用する場合でも、iDeCoやNISA制度を活用した投資信託、高配当株、個人向け国債といった多くの選択肢から資産運用方法を選べます。
投資は運用資金が多ければ多いほど、資産形成の速度は加速度的に上がっていきます。NISA等を活用して投資しつつ、月々の手出しが少ない不動産投資も同時に併用することで、より効果的な資産形成に繋がりますし、金融資産と実物資産を組み合わせることになるので、より安定したポートフォリオを構築することが出来るようになるでしょう。
それぞれの投資にはメリットとデメリットがあるので、自分に合ったものを選んで運用しましょう。

まとめ

預貯金が1,000万を超えた場合の試算運用方法を紹介しました。
預金額が大きくなるほどインフレリスクや預金保険制度で保護されない部分のリスクも考えなければならないでしょう。そんなときは、資産運用を行ってみるのもひとつの手段です。投資信託、高配当株、個人向け国債といった金融資産と不動産投資のような実物資産を組み合わせることで安定したポートフォリオを構築することもできます。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあるので、自分に合ったものを選んで運用しましょう。
また、資産運用に貯金全額を投入するのは危険なため「生活防衛資金」と「ライフイベントに必要なお金」は手元に残しておきましょう。資産運用は「余剰資金」で行うことが基本となります。 預貯金1,000万円の次は、余剰資金1,000万円を目指して資産運用してみましょう。ベルテックスでは、不動産投資を活用した資産形成について、FP監修のセミナーを開催中です。ぜひご参加下さい。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。