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2024.02.29
ベルテックスコラム事務局
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)は貯金だけでなく投資も視野に入れるべき おすすめの運用を紹介
- 投資の種類・方法
- 資産形成
2023年上半期の日本の出生数は過去最少となっており、結婚しても子を持たず、共働きを選択する若者が増えています。そんな中日本では現在、「異次元の少子化対策」と称して政府が子育て支援に関する様々な政策を議論しています。実際、子の有無によって生涯の支出額は大きく異なり、自身やパートナーが豊かな生活を送るためには、子を持たないことは1つの選択肢となるでしょう。
本記事では、現在増加している子なし共働き夫婦(DINKs世帯)にフォーカスをあて、様々な調査結果をもとにDINKs世帯が考えるべき老後費用、資産形成について解説していきます。
国内の子なし夫婦(DINKs世帯)の割合とは
まずは、本題に入る前の前提として、DINKs世帯の定義と割合を明確にしておきましょう。
DINKsとは
DINKsとは、「Double Income(=共働き) No Kids(子を持たない)」の略で、子を持たない共働き夫婦のことを指します。
しかし、何らかの事情により「望んでいるのに子に恵まれない夫婦」はDINKs世帯には含まれず、本人たちの意思で「子は持たず、生涯二人で歩むことを選択した夫婦」に限ります。
DINKsの割合
現在の日本で、DINKs世帯がどれほど存在するのか、厚生労働省の公表する下記データを参照してみましょう。
【2022年世帯構造】
構造 | 世帯数(世帯) | 全世帯からみる割合(%) |
---|---|---|
単独世帯 | 1785万2千 | 32.94 |
夫婦と未婚の子のみの世帯 | 1402万2千 | 25.8 |
夫婦のみの世帯 | 1333万 | 24.5 |
【参照元】厚生労働省「2022年国民生活基礎調査の概況」より
DINKsは上記の「夫婦のみの世帯」に含まれていると考えられ、「夫婦と未婚の子のみの世帯」をわずかに下回る数値に過ぎません。 データには子を持たない選択をしたか否か、夫婦の心情までは反映されていないため、実際にはもう少し減少する見込みですが、その点を考慮しても想像以上に多いイメージです。
また、同省による「第16回出生動向基本調査」では、単身者が結婚に対する具体的な利点をどのように捉えているか、という項目で「自分の子供や家族をもてる」は39.4%と減少に転じ、女性は前回調査から10ポイント近くも下降していることが分かりました。 さらに調査内では、既婚者が「経済的負担」を理由として、希望する子の数を持たないことも判明しています。このような背景から、今後DINKs世帯はより一層増えると予想されるでしょう。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)の年間世帯年収はどれくらい?
総務省統計局の「家計調査報告-2023(令和5年)年6月分及び4~6月期平均-」では、勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は、1世帯あたり898,984円でした。データから換算すると、年間で10,787,808万円、年収は1,000万円を超えます。
しかし、同データの「4~6月期平均」に絞ると、実収入は1世帯あたり640,984円、年収は約770万円でした。時期を鑑みると、「6月分及び4~6月期平均」では賞与との関連性が考えられ、「4~6月期平均」に絞ったデータの方が、より整合性がありそうです。
上記はあくまで平均値ですので、当然二人合わせた年収が1,000万円を超える世帯もあれば、500万円を下回る世帯もあるでしょう。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)の気になる貯蓄とは
本章では、DINKs世帯の気になる貯蓄状況について解説していきます。
貯蓄額の中央値は約1,000万円
総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-」内で、「二人以上の世帯の平均貯蓄現在高」の調査結果があります。(下記グラフ参照)
調査結果によると、貯蓄現在高の平均値は1,901万円、中央値は1,168万円となっております。 平均値が高く推移しており、「自分はこんなに貯蓄していない」との声が聞こえそうですが、上記のデータには、住宅ローンなどを完済した高齢者世帯も含まれています。 現況との比較には、自身が置かれている状況と近い、類似データとの結果を用いるようにしましょう。
年代別で見る貯蓄額
前章のデータだけでは具体性に欠けるので、次は年代別の貯蓄額についても見ていきましょう。 同調査で「世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現残高、負債保有世帯の割合(二人以上の世帯)」において、年齢別の貯蓄現残高が明らかになりました。
40歳未満 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60~69歳 | 70歳以上 | |
---|---|---|---|---|---|
2022年 貯蓄現残高 |
812万円 | 1,160万円 | 1,828万円 | 2,458万円 | 2,411万円 |
40歳未満は一括りで812万円という結果になりましたが、年齢とともに貯蓄額も増加傾向にあり、世代が若くなるにつれて貯蓄現残高は低いと想定されます。 DINKs世帯に限れば、上記で示した平均額よりもさらに高いと予測されるでしょう。
貯蓄率の平均は手取り30%程度
毎月の所得でどれだけを貯蓄に回すかによって、後々の大きな差に繋がります。 年収別にみても、平均して手取りの30%程度を貯蓄に回せる収支バランスが理想的でしょう。
【年収別の貯蓄率】
年収 | 世帯人数(人) | 可処分所得(円) | 預貯金(円) | 貯蓄率(%) |
---|---|---|---|---|
374万円以下 | 1.49 | 222,597 | 64,287 | 28,89 |
344~520万円 | 2.11 | 321,462 | 106,799 | 33,22 |
520~672万円 | 2.64 | 395,996 | 135,131 | 34,12 |
672~890万円 | 3.04 | 505,128 | 177,726 | 35,18 |
890万円~ | 3.22 | 729,824 | 282,791 | 38,75 |
【引用元】総務省統計局「2022年家計調査」より
実際には、家族構成やライフスタイルで毎月の支出額は大きく異なります。 子の養育費や食費が不要なDINKs世帯では、節約・工夫次第でさらに高い貯蓄率を目指せるでしょう。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)が考えるべき老後資金とは
収入を比較的自由に使えるDINKs世帯ですが、老後に旅行や趣味を楽しむなど、ゆとりある生活を送るためには、現役世代からの計画性が求められます。
一般的に言われている老後に必要なお金
金融庁が発表した「老後二千万円問題」では、「夫婦二人世帯」における65歳時点での金融資産の保有状況は、平均して2,252万円と試算されています。 また、無職の高齢夫婦世帯が送る老後生活において、受給できる年金額を支出額が上回り、毎月平均-5.5万円の赤字が出ると予測されています。老後にこの赤字が30年続いた場合、保有資産から約2,000万円の取り崩しが必要であるとされているのです。
【おすすめ関連記事】老後二千万円問題の実態!老後の資金不足には若いうちからの資産形成が大切
退職(65歳)まで働いた場合の貯蓄額
先述の総務省による「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-」では、世帯主が65歳以上の世帯では貯蓄現残高が2,500万円以上の世帯は、全体の約1/3でした。
平均値は2,414万円で、試算された2,252万円よりわずかに高いものの、いずれにしても老後二千万円問題の危機への直面が予測されます。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)は浪費に注意
子にかけるお金が発生しないDINKs世帯は、収支バランスやマネープランの設計がないがしろになる可能性があります。また、就寝時間など子のライフスタイルを考慮する必要がなく、お金も自由に使えるので、子あり世帯と比較すると外食や外出・旅行など、出先での出費が多くなるようです。 子なしで生活に余裕があっても、将来を見据えて浪費には注意しなくてはなりません。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)はどうやって貯蓄する?
では、DINKs世帯がこれから計画的な貯蓄をするためには、どのようにマネープランを立てていくべきなのでしょうか。
まずは家計収支を把握する
マネープランの計画で第一にやるべきは、家計全体の収入・支出を把握することです。 固定費を見直す以外にも、DINKs世帯は自炊をして外食を控えるなど、生活費の工夫がしやすい利点があります。 また、家計収支を把握することで生活水準が高すぎていないか、見直しができるでしょう。 夫婦が将来に向けてマネープランを共有し合い、同じ方向を向いて意識していくことが大切です。
毎月先取り貯金をする
次に、老後二千万円問題と同じように老後にいくら必要なのか、老後に必要な資金を逆算して、毎月一定額を先取り貯金するようにします。 例えば、今までは「今月は旅行に行くから貯金は少なめで」という状況があったかもしれませんが、今後は毎月の貯金額を優先して、余ったお金を旅行へ回すよう視点変更しましょう。 まずは、手取りの20%を目安にスタートし、ゆくゆくは先述した30%の貯蓄を目標にします。
投資で効率的に増やす
3ヵ月分程度の生活資金が貯まったら、投資による資産運用を念頭に入れていきましょう。 貯金をし続けても、銀行の預金金利は高いところでも年利わずか0.3%程度です。効率性を考えると、貯金に限定する偏った資産運用は、あまりおすすめできません。
投資には様々な種類の商品がありますが、年利5~9%でも十分に狙っていける現実的な数値です。 また、投資には控除などの税制や特例が適用されるケースがあり、資産を増加させながら節税対策をとることもできます。
節税効果がある人気な投資法は、主に「iDeCo」「NISA」「不動産投資」の3つです。 私的年金を準備しながら掛金が全額控除になるiDeCo、利益に対して一定要件までは非課税であるNISA、節税効果と不労所得を得ながら現物資産を保有できる不動産投資。 上記の3つはいずれも、老後の資産形成を目標とする基盤固めに適した投資法でしょう。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)には実は不動産投資が向いている?!
先ほどの3つの投資法の中でも、不動産投資はレバレッジ効果を利用した高い収益性が魅力です。 子のいない環境を背景に収入が安定的で、時間の縛りが少ないDINKs世帯は、不動産投資に有利な側面が多いと考えられます。
収入が安定しており、自由に使えるお金が多い
本記事の中でも触れてきた通り、DINKs世帯の大きなメリットは、共働きで安定した収入柱が2つあり、かつ自由にお金を使えることです。
子ありの夫婦世帯は、乳幼児期で言えばミルクやおむつ、おもちゃ代や保育料がかかりますが、妻がフルタイムで働くことが難しく、労働(収入)が制限される場合があります。 また、出産を機に働き方を正社員からパートに変更するケースも多くみられ、年収が大きく減少することが考えられます。 安定した収入が強みであるDINKs世帯は、不動産投資で貯蓄からの手出しが必要となっても、日常生活への支障が少なく、適切に対応しやすい傾向にあるでしょう。
子どもの教育費や老後の負担が少ない
子あり世帯夫婦は、子が手を離れ始めた中学生以上は、教育費・食費などの心配があります。子が就職した50代の夫婦は、「ようやく教育資金の支出から解放された」という声を聞きますが、今度は自分の老後資金の貯蓄に追われるのです。 DINKs世帯には、このような問題とは無縁であり、不動産投資が向いていると言えるでしょう。 子に対する考慮が必要ないので、相続税や贈与税の問題も少なく、パートナー間との相談で不動産を自由に売却・譲渡が可能であることから、収益の柔軟性に長けた不動産投資が可能です。
まとめ
この記事では、子を持たない人生を選んだ夫婦「DINKs世帯」の老後費用や資産構築について、解説しました。 DINKs世帯において、現状は生活資金に余裕があっても、浪費癖のある夫婦は「老後に余裕のある生活」ができなくなる可能性があります。 記事内で用いた統計をもとに、「自分の貯蓄状況」や「毎月の収支バランス」を確認して、将来必要な資金がどれほど不足しているのか把握してみて下さい。
まだ、将来への資産形成について考えていないDINKs世帯は、早急に最初の一歩を踏み出しましょう。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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- 投資の種類・方法
- 資産形成
2023年上半期の日本の出生数は過去最少となっており、結婚しても子を持たず、共働きを選択する若者が増えています。そんな中日本では現在、「異次元の少子化対策」と称して政府が子育て支援に関する様々な政策を議論しています。実際、子の有無によって生涯の支出額は大きく異なり、自身やパートナーが豊かな生活を送るためには、子を持たないことは1つの選択肢となるでしょう。
本記事では、現在増加している子なし共働き夫婦(DINKs世帯)にフォーカスをあて、様々な調査結果をもとにDINKs世帯が考えるべき老後費用、資産形成について解説していきます。
国内の子なし夫婦(DINKs世帯)の割合とは
まずは、本題に入る前の前提として、DINKs世帯の定義と割合を明確にしておきましょう。
DINKsとは
DINKsとは、「Double Income(=共働き) No Kids(子を持たない)」の略で、子を持たない共働き夫婦のことを指します。
しかし、何らかの事情により「望んでいるのに子に恵まれない夫婦」はDINKs世帯には含まれず、本人たちの意思で「子は持たず、生涯二人で歩むことを選択した夫婦」に限ります。
DINKsの割合
現在の日本で、DINKs世帯がどれほど存在するのか、厚生労働省の公表する下記データを参照してみましょう。
【2022年世帯構造】
構造 | 世帯数(世帯) | 全世帯からみる割合(%) |
---|---|---|
単独世帯 | 1785万2千 | 32.94 |
夫婦と未婚の子のみの世帯 | 1402万2千 | 25.8 |
夫婦のみの世帯 | 1333万 | 24.5 |
【参照元】厚生労働省「2022年国民生活基礎調査の概況」より
DINKsは上記の「夫婦のみの世帯」に含まれていると考えられ、「夫婦と未婚の子のみの世帯」をわずかに下回る数値に過ぎません。 データには子を持たない選択をしたか否か、夫婦の心情までは反映されていないため、実際にはもう少し減少する見込みですが、その点を考慮しても想像以上に多いイメージです。
また、同省による「第16回出生動向基本調査」では、単身者が結婚に対する具体的な利点をどのように捉えているか、という項目で「自分の子供や家族をもてる」は39.4%と減少に転じ、女性は前回調査から10ポイント近くも下降していることが分かりました。 さらに調査内では、既婚者が「経済的負担」を理由として、希望する子の数を持たないことも判明しています。このような背景から、今後DINKs世帯はより一層増えると予想されるでしょう。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)の年間世帯年収はどれくらい?
総務省統計局の「家計調査報告-2023(令和5年)年6月分及び4~6月期平均-」では、勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は、1世帯あたり898,984円でした。データから換算すると、年間で10,787,808万円、年収は1,000万円を超えます。
しかし、同データの「4~6月期平均」に絞ると、実収入は1世帯あたり640,984円、年収は約770万円でした。時期を鑑みると、「6月分及び4~6月期平均」では賞与との関連性が考えられ、「4~6月期平均」に絞ったデータの方が、より整合性がありそうです。
上記はあくまで平均値ですので、当然二人合わせた年収が1,000万円を超える世帯もあれば、500万円を下回る世帯もあるでしょう。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)の気になる貯蓄とは
本章では、DINKs世帯の気になる貯蓄状況について解説していきます。
貯蓄額の中央値は約1,000万円
総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-」内で、「二人以上の世帯の平均貯蓄現在高」の調査結果があります。(下記グラフ参照)
調査結果によると、貯蓄現在高の平均値は1,901万円、中央値は1,168万円となっております。 平均値が高く推移しており、「自分はこんなに貯蓄していない」との声が聞こえそうですが、上記のデータには、住宅ローンなどを完済した高齢者世帯も含まれています。 現況との比較には、自身が置かれている状況と近い、類似データとの結果を用いるようにしましょう。
年代別で見る貯蓄額
前章のデータだけでは具体性に欠けるので、次は年代別の貯蓄額についても見ていきましょう。 同調査で「世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現残高、負債保有世帯の割合(二人以上の世帯)」において、年齢別の貯蓄現残高が明らかになりました。
40歳未満 | 40~49歳 | 50~59歳 | 60~69歳 | 70歳以上 | |
---|---|---|---|---|---|
2022年 貯蓄現残高 |
812万円 | 1,160万円 | 1,828万円 | 2,458万円 | 2,411万円 |
40歳未満は一括りで812万円という結果になりましたが、年齢とともに貯蓄額も増加傾向にあり、世代が若くなるにつれて貯蓄現残高は低いと想定されます。 DINKs世帯に限れば、上記で示した平均額よりもさらに高いと予測されるでしょう。
貯蓄率の平均は手取り30%程度
毎月の所得でどれだけを貯蓄に回すかによって、後々の大きな差に繋がります。 年収別にみても、平均して手取りの30%程度を貯蓄に回せる収支バランスが理想的でしょう。
【年収別の貯蓄率】
年収 | 世帯人数(人) | 可処分所得(円) | 預貯金(円) | 貯蓄率(%) |
---|---|---|---|---|
374万円以下 | 1.49 | 222,597 | 64,287 | 28,89 |
344~520万円 | 2.11 | 321,462 | 106,799 | 33,22 |
520~672万円 | 2.64 | 395,996 | 135,131 | 34,12 |
672~890万円 | 3.04 | 505,128 | 177,726 | 35,18 |
890万円~ | 3.22 | 729,824 | 282,791 | 38,75 |
【引用元】総務省統計局「2022年家計調査」より
実際には、家族構成やライフスタイルで毎月の支出額は大きく異なります。 子の養育費や食費が不要なDINKs世帯では、節約・工夫次第でさらに高い貯蓄率を目指せるでしょう。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)が考えるべき老後資金とは
収入を比較的自由に使えるDINKs世帯ですが、老後に旅行や趣味を楽しむなど、ゆとりある生活を送るためには、現役世代からの計画性が求められます。
一般的に言われている老後に必要なお金
金融庁が発表した「老後二千万円問題」では、「夫婦二人世帯」における65歳時点での金融資産の保有状況は、平均して2,252万円と試算されています。 また、無職の高齢夫婦世帯が送る老後生活において、受給できる年金額を支出額が上回り、毎月平均-5.5万円の赤字が出ると予測されています。老後にこの赤字が30年続いた場合、保有資産から約2,000万円の取り崩しが必要であるとされているのです。
【おすすめ関連記事】老後二千万円問題の実態!老後の資金不足には若いうちからの資産形成が大切
退職(65歳)まで働いた場合の貯蓄額
先述の総務省による「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-」では、世帯主が65歳以上の世帯では貯蓄現残高が2,500万円以上の世帯は、全体の約1/3でした。
平均値は2,414万円で、試算された2,252万円よりわずかに高いものの、いずれにしても老後二千万円問題の危機への直面が予測されます。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)は浪費に注意
子にかけるお金が発生しないDINKs世帯は、収支バランスやマネープランの設計がないがしろになる可能性があります。また、就寝時間など子のライフスタイルを考慮する必要がなく、お金も自由に使えるので、子あり世帯と比較すると外食や外出・旅行など、出先での出費が多くなるようです。 子なしで生活に余裕があっても、将来を見据えて浪費には注意しなくてはなりません。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)はどうやって貯蓄する?
では、DINKs世帯がこれから計画的な貯蓄をするためには、どのようにマネープランを立てていくべきなのでしょうか。
まずは家計収支を把握する
マネープランの計画で第一にやるべきは、家計全体の収入・支出を把握することです。 固定費を見直す以外にも、DINKs世帯は自炊をして外食を控えるなど、生活費の工夫がしやすい利点があります。 また、家計収支を把握することで生活水準が高すぎていないか、見直しができるでしょう。 夫婦が将来に向けてマネープランを共有し合い、同じ方向を向いて意識していくことが大切です。
毎月先取り貯金をする
次に、老後二千万円問題と同じように老後にいくら必要なのか、老後に必要な資金を逆算して、毎月一定額を先取り貯金するようにします。 例えば、今までは「今月は旅行に行くから貯金は少なめで」という状況があったかもしれませんが、今後は毎月の貯金額を優先して、余ったお金を旅行へ回すよう視点変更しましょう。 まずは、手取りの20%を目安にスタートし、ゆくゆくは先述した30%の貯蓄を目標にします。
投資で効率的に増やす
3ヵ月分程度の生活資金が貯まったら、投資による資産運用を念頭に入れていきましょう。 貯金をし続けても、銀行の預金金利は高いところでも年利わずか0.3%程度です。効率性を考えると、貯金に限定する偏った資産運用は、あまりおすすめできません。
投資には様々な種類の商品がありますが、年利5~9%でも十分に狙っていける現実的な数値です。 また、投資には控除などの税制や特例が適用されるケースがあり、資産を増加させながら節税対策をとることもできます。
節税効果がある人気な投資法は、主に「iDeCo」「NISA」「不動産投資」の3つです。 私的年金を準備しながら掛金が全額控除になるiDeCo、利益に対して一定要件までは非課税であるNISA、節税効果と不労所得を得ながら現物資産を保有できる不動産投資。 上記の3つはいずれも、老後の資産形成を目標とする基盤固めに適した投資法でしょう。
子なし共働き夫婦(DINKs世帯)には実は不動産投資が向いている?!
先ほどの3つの投資法の中でも、不動産投資はレバレッジ効果を利用した高い収益性が魅力です。 子のいない環境を背景に収入が安定的で、時間の縛りが少ないDINKs世帯は、不動産投資に有利な側面が多いと考えられます。
収入が安定しており、自由に使えるお金が多い
本記事の中でも触れてきた通り、DINKs世帯の大きなメリットは、共働きで安定した収入柱が2つあり、かつ自由にお金を使えることです。
子ありの夫婦世帯は、乳幼児期で言えばミルクやおむつ、おもちゃ代や保育料がかかりますが、妻がフルタイムで働くことが難しく、労働(収入)が制限される場合があります。 また、出産を機に働き方を正社員からパートに変更するケースも多くみられ、年収が大きく減少することが考えられます。 安定した収入が強みであるDINKs世帯は、不動産投資で貯蓄からの手出しが必要となっても、日常生活への支障が少なく、適切に対応しやすい傾向にあるでしょう。
子どもの教育費や老後の負担が少ない
子あり世帯夫婦は、子が手を離れ始めた中学生以上は、教育費・食費などの心配があります。子が就職した50代の夫婦は、「ようやく教育資金の支出から解放された」という声を聞きますが、今度は自分の老後資金の貯蓄に追われるのです。 DINKs世帯には、このような問題とは無縁であり、不動産投資が向いていると言えるでしょう。 子に対する考慮が必要ないので、相続税や贈与税の問題も少なく、パートナー間との相談で不動産を自由に売却・譲渡が可能であることから、収益の柔軟性に長けた不動産投資が可能です。
まとめ
この記事では、子を持たない人生を選んだ夫婦「DINKs世帯」の老後費用や資産構築について、解説しました。 DINKs世帯において、現状は生活資金に余裕があっても、浪費癖のある夫婦は「老後に余裕のある生活」ができなくなる可能性があります。 記事内で用いた統計をもとに、「自分の貯蓄状況」や「毎月の収支バランス」を確認して、将来必要な資金がどれほど不足しているのか把握してみて下さい。
まだ、将来への資産形成について考えていないDINKs世帯は、早急に最初の一歩を踏み出しましょう。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
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