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2024.02.29
ベルテックスコラム事務局
少子高齢化の経済への影響は?若いうちから資産形成で備えよう!
- 日本の現状
- 資産形成
近年、日本では、少子高齢化が急速に進行しています。今後の日本では少子高齢化が様々な経済的影響を与えると予想されています。
今回は少子高齢化の現状と原因、それによって今後、日本で起きる問題、将来に備えて今から出来る資産形成について紹介します。
日本の少子高齢化の現状
近年の日本では急速に少子高齢化が進んでいます。少子高齢化が進むことでどのような影響があるのでしょうか。そして、現在の働き世代にはどの程度の負担が強いられるのでしょうか。
生産年齢人口の減少と高齢化
日本はずいぶん前から少子高齢化社会に突入したと言われています。日本の人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少に転じています。人口が減少しているだけでなく、出生率が低下して若い人が減り、高齢者の比率が増加しているのです。出生率の低下に伴い、15歳~64歳の生産年齢人口も減少しています。
生産年齢人口とは、生産活動の中心にいる年齢層のことで、この年齢の人口が多いと経済活動が活発になり、税収が増える傾向があります。逆にこの年齢の人口が少ないと経済活動が停滞していき国の活力が低下していくのです。
日本の今後の生産年齢人口は20年ごとに1,000万人ずつ減少する予想となっており、経済の停滞が進んでいくことが懸念されています。
さらに高齢者の比率は増加の一途をたどると推測されています。全人口に占める65歳以上の割合は、2010年ごろは4人に1人だったのが、2040年ごろには3人に1人、2060年ごろには2.5人に1人になる見込みです。
日本の過去30年間の出生率と年齢別人口割合
※2020年までは実測、2030年以降は予測です
少子高齢化の原因
未婚率の上昇
少子高齢化の原因の1つとして、未婚率の上昇が挙げられます。特に男性は1990年ごろまでは10人に1人に満たなかった50歳時点での未婚率が2000年以降ぐんぐん上昇していき、2020年には28.25%になりました。原因としては、1990年以降、非正規雇用者が増加して、その不安定な生活基盤が結婚観に影響を与えているといわれています。そして、結婚することが当たり前という価値観が崩壊し、多様な生き方が見直されてきたことも要因としてあげられるでしょう。
【参照元】国立社会保障・人口問題研究所「-人口統計資料集(2023)改訂版-」より
晩婚化と晩産化
もうひとつの少子高齢化の原因は、晩婚化と晩産化があげられるでしょう。
1年間の出生数が200万人を超えたいわゆる「団塊ジュニア」が誕生した1970年ごろは男女とも平均婚姻年齢が20代中盤でしたが、それから50年後の2020年は男女とも30歳前後と5歳ほど遅くなっています。
【参照元】国立社会保障・人口問題研究所「-人口統計資料集(2023)改訂版-」より
そして晩産化もすすんでいます。第二次ベビーブームだった1975年は第1子の平均出産年齢が25.7歳だったのが、2015年には30.7歳と5歳遅くなっています。これに伴い一人あたりの女性の出産数も減少しています。
【参照元】内閣府「第1部 少子化対策の現状(第1章 2)」より
少子高齢化による日本経済への影響は?
経済市場の規模が縮小
前述したとおり少子高齢化が進むと生産年齢人口の割合が低下します。労働規模、労働力、さらには購買力の低下につながり、国内の経済市場の規模が縮小していくことになります。そのような市場では資本を投下する投資家も集まりにくくなるでしょう。
世界を見渡せば、東南アジアやインドなど今後目覚ましい発展していく魅力的な国が多くあります。現在、日本市場には多くの外国資本が入ってきていますが、今後は市場規模の低下から、海外投資家の多くが日本市場から撤退して、更に経済が縮小する可能性もあります。
経済成長率の低下
少子高齢化は経済成長率の低下にもつながります。世界的に見ても人口が増加する国や地域は若年層や生産年齢人口が増加しており、それに伴い経済成長率は上昇します。経済成長率の上昇は経済市場の規模の拡大を意味します。逆に、少子高齢化は先述したとおり「経済市場の規模が縮小」し、それは経済成長率の低下を意味するのです。
労働供給の減少
労働供給の減少は、先述の経済市場の規模の縮小の起因になりますし、働き手が減ると企業も人財を取り合うようになるため、採用コストが上がり、物価の上昇に繋がります。しかし、問題はそれだけではありません。労働供給の減少は、納税者数や納税額の減少、社会保険料の負担者数、保険料納付額の減少を伴いますから、国の制度の存続にも影響を与えるのです。
社会保障制度への影響も
少子高齢化が進むことで経済への影響だけでなく、社会制度にも影響を与えることになります。
年金支給額の削減
少子高齢化により年金制度を維持していくためには、年金受給額が減少していくことが考えられます。約20年前の平成12年ごろは月額約6万7,000円の受給額だったのが令和2年度は月額6万5,141円に、そして令和3年度は6万5,075円、令和4年度は6万4,816円と3年連続で減少しています。
年金の支給額は「物価スライド制」を採用しており、前年(1~12月)の消費者物価指数によって4月からの受給額が変動することから、年金額の減額は少子高齢化だけが原因とは言い切れません。しかし、今後さらなる少子高齢化が進むことが予想されており、減額の可能性は高いでしょう。
国民年金、厚生年金の保険料引上げ
国民年金保険料、厚生年金保険料率の変遷をみていきましょう。少子高齢化社会で年金制度を維持していくためには、保険料の引上げが必要になります。
国民年金保険料は1980年から2020年で約4.3倍に、厚生年金保険料率も約1.8倍となっています。今後も少子高齢化が進むことで増々の引上げが起こるでしょう。
参照:日本年金機構「国民年金保険料の変遷」と「厚生年金保険料率の変遷」より
医療費、介護保険料の高騰
国民医療費と介護保険料も高騰を続けています。国民医療費は、ここ20年は上昇率が緩やかになっていますが、一時は1年で1兆円ずつ増加していった時期がありました。介護保険は2000年に制度が発足された歴史の浅い制度ですが、この20年で約3倍も保険料率が上昇しています。なお、介護保険料は各市区町村や健康保険組合により保険料率が異なります。
【参照元】厚生労働省「国民医療費の年次推移」より
【参照元】全国健康保険協会「協会けんぽ保険料率の変遷」より
行政による公共サービスの縮小
少子高齢化によって生産年齢人口が減少すると、全国民の総所得は減少し、納税額も減少していきます。それにより自治体の予算が減少するので行政による公共サービスの縮小につながります。道路や公園の管理、補修や公共施設や設備の維持に影響を与えるでしょう。
現役時代から対策をやっていこう
ここまで説明したように少子高齢化によって、経済、社会保障制度への影響は避けられません。将来も安定した生活を過ごすためには現役時代から対策をおこなっていくことが重要です。
ここでは、20代、30代の方におすすめの資産形成を紹介します。今から少しずつ準備を始めておきましょう。
20代からはじめる資産形成
資産形成は開始が早いほど効果が大きくなります。まずはNISAやiDeCoといった初心者でも取り組みやすい制度を活用して将来対策をおこなってみましょう。
今回は25歳から資産形成をおこなった場合の将来の資産額をシミュレーションしてみました。
【シミュレーションの条件】
年齢・・・25歳
積立期間・・・40年間
想定運用利回り・・・3%
iDeCo・・・1万円/月
つみたてNISA・・・1万円/月
<この条件で運用した結果>
積立総額(投資元本)・・・960万円
※iDeCo・NISAともに月1万円×12ヵ月×40年
65歳時の資産・・・1,852万1,190円
※iDeCo・NISAともに926万595円
シミュレーションをおこなった結果、年利3%にもかかわらず、投資元本の倍近く資産が増加します。これは、「複利運用」であったことと25歳と「若いうちから」長期間にわたり資産形成をおこなったことが要因です。
30代では堅実に分散投資&資産拡大を
30代は多くの人にとって、結婚、出産、マイホーム購入などのライフイベントがある時期です。20代の時ほど冒険はしにくいが、積極的な運用はまだできる時期とも言えます。
ここでは30代から上記のシミュレーションにプラスして30歳から掛金を増やしていくシミュレーションをしていきます。
iDeCoとつみたてNISAの毎月の掛け金を増やす
資金に余裕があれば、iDeCoとつみたてNISAの毎月の掛金を増やしてみましょう。その際のシミュレーションをおこなってみます。
【シミュレーションの条件】
追加分のつみたて開始年齢・・・30歳
積立期間・・・35年
想定運用利回り・・・3%(複利)追加分のつみたて開始年齢・・・30歳
積立期間・・・35年
想定運用利回り・・・3%
iDeCo・・・1万円追加/月
つみたてNISA・・・2万円追加/月
<この条件で運用した結果>
iDeCo追加分積立総額・・・420万円(月1万円×12ヵ月×35年)
つみたてNISA追加分積立総額・・・840万円(月2万円×12ヵ月×35年)
iDeCo追加分35年後の資産・・・741万5,637円
つみたてNISA使い分35年後の資産・・・1,483万1,273円
30歳から積み立てた追加分の65歳時のiDeCoとつみたてNISAでの運用資産総額は2,224万6,910円
25歳時からの運用総額1,852万1,190円+30歳時からの追加分の運用総額2,224万6,910円=4,076万8,100円
他人資本を活用して自己資金10万円で始められる不動産投資をおこなう
次に20代のシミュレーションに記載のiDeCo、つみたてNISAに毎月1万円ずつ40年間積み立てるのにプラスして、30歳から不動産投資を取り入れた場合のシミュレーションをおこないます。
【不動産投資シミュレーション】
新築物件(物件価格3,020万円)と中古物件(物件価格2,980万円)を購入
不動産投資開始年齢・・・30歳
物件価格・・・6,000万円(新築物件3,020万円+中古物件2,980万円)
頭金・・・20万円(各10万円)
借入金利・・・年75%(固定金利)
返済期間・・・35年
月収支…-4,842円
<年金対策シミュレーション結果>
65歳時点の金融資産・・・1,648万7,750円(iDeCo・つみたてNISA1,852万1,190円-マンション投資累積赤字額203万3,640円
65歳時点の実物資産・・・マンション5,990万円
さらに65歳でローンを完済したタイミングから、家賃収入を丸々得ることができます。
このようなシミュレーションを見てみると、若いうちから資産形成をおこなえば、少子高齢化が進んだ日本でも安心して暮らしていけるイメージが沸いてくるのではないでしょうか。ただし、今回のシミュレーションはリスクを含んでいないものなので、注意が必要です。投資にはリスクがあり、損をしてしまう可能性も頭に入れておかなくてはなりません。
【おすすめ関連記事】初心者におすすめの資産運用方法とは?運用商品の特徴についても解説
まとめ
今回は、現在、日本が直面している少子高齢化と、それにより私たちに降りかかる影響、シミュレーションを見ながら、若いうちから資産形成することの有効性をお伝えしました。少子高齢化により、経済や社会保障制度に悪い影響があることは避けられないかもしれません。
しかし、若いうちから資産形成をおこなえば、安心した気持ちで老後を過ごすことができるかもしれません。
ベルテックスでは不動産投資やその他の資産運用にまつわる資産形成セミナーを開催しています。ご自宅からオンラインでご参加いただけますので、より詳しく話を聞いてみたい方はぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。
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少子高齢化の経済への影響は?若いうちから資産形成で備えよう!
- 日本の現状
- 資産形成
近年、日本では、少子高齢化が急速に進行しています。今後の日本では少子高齢化が様々な経済的影響を与えると予想されています。
今回は少子高齢化の現状と原因、それによって今後、日本で起きる問題、将来に備えて今から出来る資産形成について紹介します。
日本の少子高齢化の現状
近年の日本では急速に少子高齢化が進んでいます。少子高齢化が進むことでどのような影響があるのでしょうか。そして、現在の働き世代にはどの程度の負担が強いられるのでしょうか。
生産年齢人口の減少と高齢化
日本はずいぶん前から少子高齢化社会に突入したと言われています。日本の人口は2008年の1億2,808万人をピークに減少に転じています。人口が減少しているだけでなく、出生率が低下して若い人が減り、高齢者の比率が増加しているのです。出生率の低下に伴い、15歳~64歳の生産年齢人口も減少しています。
生産年齢人口とは、生産活動の中心にいる年齢層のことで、この年齢の人口が多いと経済活動が活発になり、税収が増える傾向があります。逆にこの年齢の人口が少ないと経済活動が停滞していき国の活力が低下していくのです。
日本の今後の生産年齢人口は20年ごとに1,000万人ずつ減少する予想となっており、経済の停滞が進んでいくことが懸念されています。
さらに高齢者の比率は増加の一途をたどると推測されています。全人口に占める65歳以上の割合は、2010年ごろは4人に1人だったのが、2040年ごろには3人に1人、2060年ごろには2.5人に1人になる見込みです。
日本の過去30年間の出生率と年齢別人口割合
※2020年までは実測、2030年以降は予測です
少子高齢化の原因
未婚率の上昇
少子高齢化の原因の1つとして、未婚率の上昇が挙げられます。特に男性は1990年ごろまでは10人に1人に満たなかった50歳時点での未婚率が2000年以降ぐんぐん上昇していき、2020年には28.25%になりました。原因としては、1990年以降、非正規雇用者が増加して、その不安定な生活基盤が結婚観に影響を与えているといわれています。そして、結婚することが当たり前という価値観が崩壊し、多様な生き方が見直されてきたことも要因としてあげられるでしょう。
【参照元】国立社会保障・人口問題研究所「-人口統計資料集(2023)改訂版-」より
晩婚化と晩産化
もうひとつの少子高齢化の原因は、晩婚化と晩産化があげられるでしょう。
1年間の出生数が200万人を超えたいわゆる「団塊ジュニア」が誕生した1970年ごろは男女とも平均婚姻年齢が20代中盤でしたが、それから50年後の2020年は男女とも30歳前後と5歳ほど遅くなっています。
【参照元】国立社会保障・人口問題研究所「-人口統計資料集(2023)改訂版-」より
そして晩産化もすすんでいます。第二次ベビーブームだった1975年は第1子の平均出産年齢が25.7歳だったのが、2015年には30.7歳と5歳遅くなっています。これに伴い一人あたりの女性の出産数も減少しています。
【参照元】内閣府「第1部 少子化対策の現状(第1章 2)」より
少子高齢化による日本経済への影響は?
経済市場の規模が縮小
前述したとおり少子高齢化が進むと生産年齢人口の割合が低下します。労働規模、労働力、さらには購買力の低下につながり、国内の経済市場の規模が縮小していくことになります。そのような市場では資本を投下する投資家も集まりにくくなるでしょう。
世界を見渡せば、東南アジアやインドなど今後目覚ましい発展していく魅力的な国が多くあります。現在、日本市場には多くの外国資本が入ってきていますが、今後は市場規模の低下から、海外投資家の多くが日本市場から撤退して、更に経済が縮小する可能性もあります。
経済成長率の低下
少子高齢化は経済成長率の低下にもつながります。世界的に見ても人口が増加する国や地域は若年層や生産年齢人口が増加しており、それに伴い経済成長率は上昇します。経済成長率の上昇は経済市場の規模の拡大を意味します。逆に、少子高齢化は先述したとおり「経済市場の規模が縮小」し、それは経済成長率の低下を意味するのです。
労働供給の減少
労働供給の減少は、先述の経済市場の規模の縮小の起因になりますし、働き手が減ると企業も人財を取り合うようになるため、採用コストが上がり、物価の上昇に繋がります。しかし、問題はそれだけではありません。労働供給の減少は、納税者数や納税額の減少、社会保険料の負担者数、保険料納付額の減少を伴いますから、国の制度の存続にも影響を与えるのです。
社会保障制度への影響も
少子高齢化が進むことで経済への影響だけでなく、社会制度にも影響を与えることになります。
年金支給額の削減
少子高齢化により年金制度を維持していくためには、年金受給額が減少していくことが考えられます。約20年前の平成12年ごろは月額約6万7,000円の受給額だったのが令和2年度は月額6万5,141円に、そして令和3年度は6万5,075円、令和4年度は6万4,816円と3年連続で減少しています。
年金の支給額は「物価スライド制」を採用しており、前年(1~12月)の消費者物価指数によって4月からの受給額が変動することから、年金額の減額は少子高齢化だけが原因とは言い切れません。しかし、今後さらなる少子高齢化が進むことが予想されており、減額の可能性は高いでしょう。
国民年金、厚生年金の保険料引上げ
国民年金保険料、厚生年金保険料率の変遷をみていきましょう。少子高齢化社会で年金制度を維持していくためには、保険料の引上げが必要になります。
国民年金保険料は1980年から2020年で約4.3倍に、厚生年金保険料率も約1.8倍となっています。今後も少子高齢化が進むことで増々の引上げが起こるでしょう。
参照:日本年金機構「国民年金保険料の変遷」と「厚生年金保険料率の変遷」より
医療費、介護保険料の高騰
国民医療費と介護保険料も高騰を続けています。国民医療費は、ここ20年は上昇率が緩やかになっていますが、一時は1年で1兆円ずつ増加していった時期がありました。介護保険は2000年に制度が発足された歴史の浅い制度ですが、この20年で約3倍も保険料率が上昇しています。なお、介護保険料は各市区町村や健康保険組合により保険料率が異なります。
【参照元】厚生労働省「国民医療費の年次推移」より
【参照元】全国健康保険協会「協会けんぽ保険料率の変遷」より
行政による公共サービスの縮小
少子高齢化によって生産年齢人口が減少すると、全国民の総所得は減少し、納税額も減少していきます。それにより自治体の予算が減少するので行政による公共サービスの縮小につながります。道路や公園の管理、補修や公共施設や設備の維持に影響を与えるでしょう。
現役時代から対策をやっていこう
ここまで説明したように少子高齢化によって、経済、社会保障制度への影響は避けられません。将来も安定した生活を過ごすためには現役時代から対策をおこなっていくことが重要です。
ここでは、20代、30代の方におすすめの資産形成を紹介します。今から少しずつ準備を始めておきましょう。
20代からはじめる資産形成
資産形成は開始が早いほど効果が大きくなります。まずはNISAやiDeCoといった初心者でも取り組みやすい制度を活用して将来対策をおこなってみましょう。
今回は25歳から資産形成をおこなった場合の将来の資産額をシミュレーションしてみました。
【シミュレーションの条件】
年齢・・・25歳
積立期間・・・40年間
想定運用利回り・・・3%
iDeCo・・・1万円/月
つみたてNISA・・・1万円/月
<この条件で運用した結果>
積立総額(投資元本)・・・960万円
※iDeCo・NISAともに月1万円×12ヵ月×40年
65歳時の資産・・・1,852万1,190円
※iDeCo・NISAともに926万595円
シミュレーションをおこなった結果、年利3%にもかかわらず、投資元本の倍近く資産が増加します。これは、「複利運用」であったことと25歳と「若いうちから」長期間にわたり資産形成をおこなったことが要因です。
30代では堅実に分散投資&資産拡大を
30代は多くの人にとって、結婚、出産、マイホーム購入などのライフイベントがある時期です。20代の時ほど冒険はしにくいが、積極的な運用はまだできる時期とも言えます。
ここでは30代から上記のシミュレーションにプラスして30歳から掛金を増やしていくシミュレーションをしていきます。
iDeCoとつみたてNISAの毎月の掛け金を増やす
資金に余裕があれば、iDeCoとつみたてNISAの毎月の掛金を増やしてみましょう。その際のシミュレーションをおこなってみます。
【シミュレーションの条件】
追加分のつみたて開始年齢・・・30歳
積立期間・・・35年
想定運用利回り・・・3%(複利)追加分のつみたて開始年齢・・・30歳
積立期間・・・35年
想定運用利回り・・・3%
iDeCo・・・1万円追加/月
つみたてNISA・・・2万円追加/月
<この条件で運用した結果>
iDeCo追加分積立総額・・・420万円(月1万円×12ヵ月×35年)
つみたてNISA追加分積立総額・・・840万円(月2万円×12ヵ月×35年)
iDeCo追加分35年後の資産・・・741万5,637円
つみたてNISA使い分35年後の資産・・・1,483万1,273円
30歳から積み立てた追加分の65歳時のiDeCoとつみたてNISAでの運用資産総額は2,224万6,910円
25歳時からの運用総額1,852万1,190円+30歳時からの追加分の運用総額2,224万6,910円=4,076万8,100円
他人資本を活用して自己資金10万円で始められる不動産投資をおこなう
次に20代のシミュレーションに記載のiDeCo、つみたてNISAに毎月1万円ずつ40年間積み立てるのにプラスして、30歳から不動産投資を取り入れた場合のシミュレーションをおこないます。
【不動産投資シミュレーション】
新築物件(物件価格3,020万円)と中古物件(物件価格2,980万円)を購入
不動産投資開始年齢・・・30歳
物件価格・・・6,000万円(新築物件3,020万円+中古物件2,980万円)
頭金・・・20万円(各10万円)
借入金利・・・年75%(固定金利)
返済期間・・・35年
月収支…-4,842円
<年金対策シミュレーション結果>
65歳時点の金融資産・・・1,648万7,750円(iDeCo・つみたてNISA1,852万1,190円-マンション投資累積赤字額203万3,640円
65歳時点の実物資産・・・マンション5,990万円
さらに65歳でローンを完済したタイミングから、家賃収入を丸々得ることができます。
このようなシミュレーションを見てみると、若いうちから資産形成をおこなえば、少子高齢化が進んだ日本でも安心して暮らしていけるイメージが沸いてくるのではないでしょうか。ただし、今回のシミュレーションはリスクを含んでいないものなので、注意が必要です。投資にはリスクがあり、損をしてしまう可能性も頭に入れておかなくてはなりません。
【おすすめ関連記事】初心者におすすめの資産運用方法とは?運用商品の特徴についても解説
まとめ
今回は、現在、日本が直面している少子高齢化と、それにより私たちに降りかかる影響、シミュレーションを見ながら、若いうちから資産形成することの有効性をお伝えしました。少子高齢化により、経済や社会保障制度に悪い影響があることは避けられないかもしれません。
しかし、若いうちから資産形成をおこなえば、安心した気持ちで老後を過ごすことができるかもしれません。
ベルテックスでは不動産投資やその他の資産運用にまつわる資産形成セミナーを開催しています。ご自宅からオンラインでご参加いただけますので、より詳しく話を聞いてみたい方はぜひお気軽にお問い合わせください。
この記事を書いた人
ベルテックスコラム事務局
不動産コンサルタント・税理士
不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。