2024.09.26

不動産投資の基本

ベルテックスコラム事務局

不動産投資初心者向け勉強法!学ぶべきポイントや不安解消に役立つ本も紹介

  • はじめ方・基礎知識
  • メリット
  • 初心者

不動産投資は魅力的な投資手段ですが、初心者にとっては学ぶべきことが多く、「仕事をしながら勉強するのはハードルが高い」と感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、仕事をしながらでも両立できる、不動産投資初心者の勉強法と、不動産投資に必要なスキルをまとめて紹介します。 また、不動産投資を始める前に知っておきたいポイントについても触れます。不動産投資の勉強は長期的な成果につながりますので、しっかりと基礎を固めてスタートしてみてください。不動産投資の世界への第一歩を踏み出すための貴重な情報をお届けします。

不動産投資の勉強はここから始めよう

まずは不動産投資とはどのようなものなのか、基本的な知識を身につけることが重要です。そこで、本章では不動産投資の基本について、以下の内容を解説します。

  • 不動産投資とは何なのか
  • どのような種類があるのか
  • 不動産投資の主な流れ

不動産投資を行うメリットとデメリットについても解説します。不動産投資の勉強を始める第一歩として、基礎知識をしっかりと身につけましょう。

不動産投資って何?

不動産投資は、不動産を購入し、その物件からの家賃収入や、将来的な価値上昇による売却益を得ることを目的とする投資手法です。

具体的には、アパートやマンションなどの不動産物件を所有し、入居者から定期的に家賃を受け取ることでインカムゲイン(家賃収入)を得ることができます。また、物件の価値が上昇することにより、将来的に売却する際にキャピタルゲイン(売却益)を得ることも可能です。

不動産投資は、安定的な収益と現物資産の保有を目的として、多くの投資家に選ばれています。インカムゲインとキャピタルゲインについては、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

不動産投資の種類

不動産投資には、主に以下の3つの種類があります。

①一棟アパート・マンション投資:
アパートやマンションをまるごと一棟購入する投資です。物件価格は数千万円から億円単位となり、資金に余裕がある方に向いています。投資金額が大きいですが、毎月の家賃収入も多く望めます。空室が発生すると家賃収入が途絶えるというデメリットがあります。

②区分マンション投資:
マンションの1室単位で投資する方法です。物件価格は百万円単位から始まるため、不動産投資初心者にも取り組みやすいです。投資額は比較的少額で済みますが、空室が発生すると家賃収入が途絶えるというデメリットがあります。

③戸建て住宅投資:
戸建て住宅を賃貸住宅として購入する投資です。築古物件を購入しリフォーム後に賃貸に出す方も多く、不動産投資経験者向けと言えます。ファミリー向けの物件となるため、入居者が長期的に滞在する可能性が高く、安定した収入を得られる場合があります。ただし、空室が発生すると家賃収入が得られなくなるため、注意が必要です。
これらの投資方法はそれぞれ特徴があり、投資家の目的や資金状況に合わせて選ぶことが重要です。

不動産投資のおもな流れ

不動産投資はどういった流れで進めていけばいいのでしょうか。細かく順を追っていきましょう。

  1. 情報収集
    まずは不動産や、不動産投資に関する基本的な知識を身に着けます。本やインターネットで勉強したり、不動産会社主催のセミナーに参加するとよいでしょう。そして、購入したい物件の地域の空室率、賃貸需要の高いエリアや将来の人口構成予想、そして入居者に人気の設備などを把握しておくことが重要です。
  2. 物件を探す 
    物件を探すなら、インターネット検索や不動産会社に直接問い合わせをしてみるのがよいでしょう。不動産会社や担当者との相性もあるので、信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。不動産投資にリスクはつきものなので、収益化に至るまでの過程や近隣事例なども加味したうえで、担当者と打ち合わせを重ねて希望の物件を探しましょう。
  3. 買付を入れる
    希望に沿った物件が見つかったら、売主へ買付証明書を提出します。売主は、買付証明書を提出した者の中から売却先を選びます。最初に提出した方であったり、現金払いの方であったり、高い価格で購入してくれる方であったりなど、売主によって売却先の選び方は異なります。
  4. ローンの仮審査を受ける
    不動産投資を始める方の大半は、金融機関でローンを組んで購入します。ローン審査は仮審査→本審査の順で行われ、仮審査では、ローンを組む人の資産や収入、現在と過去の借入状況、延滞履歴などを確認し、長期間にわたり借入金を返済し続けられるのか、担保価値はいくらかなどの物件に関する調査も行われます。
  5. 重要事項説明を受ける
    不動産売買を行う際には、宅地建物取引士が書面で重要事項説明を行うことが義務づけられています。この説明は対面もしくはオンライン面談で行われます。購入後にトラブルが起こらないように、物件に関するデメリットもしっかり確認しましょう。
  6. 売買契約締結
    重要事項説明を受けて問題なければ、売買契約を締結します。その際、買主は手付金を売主へ支払います。このとき、売買契約の中に「融資特約」があるかしっかり確認しておきましょう。融資特約があれば、金融機関でのローン審査が通らなかった場合に、売買契約を白紙に戻して手付金が返金されます。この特約を結ばず審査が通らなかった場合、手付金が返金されないこともあります。
  7. 賃貸管理会社を決める
    入居者の募集や、入居者からの意見やトラブルなどの対応を行ってもらう賃貸管理会社を決めます。買主自身が賃貸管理を行うケースもありますが、時間や手間を考えると、費用はかかるものの賃貸管理会社に委託するのが無難でしょう。 
  8. ローン契約締結
    ローンの本審査が通ったら、ローン契約を締結します。この際、契約者が死亡したり、所定の高度障害に陥った場合にその後のローンの返済が免除される「団体信用生命保険」に加入します。
  9. 代金の決済と物件の引渡し
    手付金以外の残りの購入代金の決済や登記手続き、ローンの融資が実行されて物件の引渡しが行われます。

 

不動産投資のメリットとデメリット

ここでは不動産投資のメリットとデメリットを紹介します。

【不動産投資の主なメリット】

  • 副収入が得られる
    不動産投資は入居者からの家賃収入が不労所得として注目されています。本業の収入のプラスアルファや老後の生活費に活用する人が多いです。
  • 節税となる
    不動産投資は節税対策としても活用されています。本業の収入と損益通算することで所得税の還付や住民税の減税を受けられる可能性があります。
  • 生命保険代わりになる
    ローンを組んで不動産投資を行う場合、金融機関で団体信用生命保険に加入することになります。加入する事により、契約者に万が一のことが起きた場合、その後のローンの返済が免除されます。相続人が負債を背負わずに不動産を受け継ぐことができます。

【不動産投資の主なデメリット】

  • 空室・滞納のリスク
    不動産投資では入居者からの家賃収入が収入源です。空室や滞納が発生すると家賃収入が得られず、収支計画やローンの返済に影響が出る可能性があります。
  • 修繕が必要
    不動産は経年劣化するため、定期的な修繕が必要です。外壁や屋根の塗り替えなど、数年ごとに費用が発生します。修繕費用を計画に組み込む必要があります。 区分マンション投資であれば、毎月支払う修繕積立金から修繕費用を支払うため、突発的な支払は発生しません。
  • 流動性が低い
    不動産は高額な取引であるため、市場での売買が簡単に行えません。買い手が見つかりにくい物件を選んでしまった場合、売却が困難となることもあります。物件選びはいつどのように売却するかという出口戦略も加味して慎重に行うとよいでしょう。

不動産市場の基本的な動向とトレンド

不動産市場は常に変化し続けており、市場の動向とトレンドは不動産投資家にとって、押さえておきたい重要な情報な情報となります。

一般社団法人日本不動産研究所によると、2024年の最新の不動産投資市場動向では、金融政策の変更と地価動向が注目ポイントと言われています。

金融政策の変更では、2024年3月、日銀は金融政策の枠組みを大規模に変更し、マイナス金利政策を解除するとともにETFやJ-REITの新規買入れを終了しました。しかし、この変更後も不動産市況に特段の変化は見られていません。

地価動向では、市街地価格指数(2024年3月末現在)や令和6年地価公示において、地価上昇率の平均は地域・用途を問わず拡大傾向にあります。

地価上昇の特徴的な要因は、主に以下の通りです。

  • 半導体工場の新設:

    大規模工場の誘致による従業員の住宅需要や関連企業のオフィス需要が地価を押し上げている

  • 別荘地・リゾート地の需要:インバウンド需要の回復により、特定のエリアで地価が上昇している

  • インフラ整備:

    新駅の開業や野球場の建設などが地価上昇に寄与している

  • 商業地における住宅需要:

     特に地方都市の中心部近接エリアで、商業地における地価上昇が見られる

このように、基本的な動向として、金融政策の状況や地価動向、物価上昇などをチェックしておくとよいでしょう。

【引用元】日本不動産研究所 2024年の不動産投資市場動向より

不動産投資に必要な資金とリスク管理

不動産投資に必要な資金は、購入する物件の金額によって異なります。

現金一括で購入する場合は、不動産価格に諸費用を加えた金額を用意する必要があります。しかし、多くの方は不動産投資用のローンを活用するため、購入時点で多額の資金を用意しなくても問題ありません。

ただし、諸費用のなかでローンに組み込めないものも多いため、数十万〜数百万円の資金が必要になることが多いようです。

具体的な諸費用は、以下の通りです。

  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 司法書士への報酬
  • 火災保険料
  • 印紙税
  • ローンの事務手数料や保証料

不動産投資に必要な諸費用の金額は、物件価格の10%ほどが一般的です。予算の上限を基に、あらかじめ必要な諸費用を計算し、準備するようにしましょう。

また、リスク管理の観点からも、投資用物件とローンを考える必要があります。

投資用物件の空室率や毎月の収入をシミュレーションして、問題なく返済し続けられるのか慎重に検討しましょう。収入が減少しローンの返済が滞った場合には、物件を売却してローンの残債を返す必要性が生まれるかもしれません。しかし、必ずしも売却金額はローンの残債を上回るとは限らず、借入だけが残るケースもあります。

このようなリスクも踏まえて、不動産投資を検討しましょう。

不動産投資における頭金や損しないために知っておくべきことについては、以下の記事を参考にしてみてください。

不動産投資に必要なスキルと知識

ここまで不動産投資の基礎知識を説明してきましたが、不動産投資を成功に導くためにはどのようなスキルや知識が必要なのでしょうか。

必要なスキルと知識を詳しく解説するので、参考にしてみてください。

不動産投資に必要なスキルとは

不動産投資に取り組むにあたって、「ぜったいに必要な資格やスキル」はありません。

ローンの審査を通る方、もしくは現金一括購入できる方であれば誰でも取り組むことができます。ですが、下記のような「不動産投資を有利に運ぶためのスキル」を把握しておくことで、そういったスキルを持つ不動産やFPの専門家の手を借りながら、不動産投資の成功率をさらに高めることができるでしょう。

・投資設計スキル

不動産投資では、物件選びの段階で収支計画をしっかり立てておくことが重要です。具体的な数字で投資額に対する利回りや収益黒字化までの年数を計算し、毎月の利払いや空室率、修繕積立金なども考慮します。

実際に不動産オーナーの方からは「良くも悪くもシミュレーション通りになる」のが不動産投資と言われます。しっかり物件の収支計画を立てておくことで、将来の収支状況を現実的に把握し、安定した不動産運営が可能となるでしょう。

・情報収集スキル

不動産投資では、良い物件を見つけるための情報収集が重要です。将来の人口動向や人気設備、低金利の不動産ローン提供先などを調査し、下調べを行うことが成功の鍵となります。

頼できる不動産会社を見つけることで、このような情報収集のパートナーとすることができるでしょう。

・賃貸管理スキル
不動産投資では、さまざまなトラブルに直面することがあります。たとえば家賃の滞納や入居者間の問題などです。これらのトラブルをうまく解決し、安定した家賃収入を確保するためには、賃貸管理のスキルが必要です。

これらの業務を肩代わりしてくれる、信頼できる賃貸管理会社を選ぶとよいでしょう。コミュニケーションが円滑な管理会社を選ぶことで、問題の早期解決につながり、入居者トラブルの負荷を軽減することができます。

・ネットワーク形成スキル(他の大家さんとの)

不動産投資では、他の大家さんとのネットワーク構築にもメリットがあります。他の大家さんと情報交換を行うことで、物件の良い点を学び、自身の物件に活かすことができます。また、良い物件の紹介や空室対策のアイデアを得ることも可能です。

ネットなどで物件オーナー向けのオンラインコミュニティに参加するほか、不動産会社で開催されるオーナー交流会などに参加するとよいでしょう。

不動産投資に必要な知識とは

不動産投資で成功するためには、次のような知識を持つことが重要です。

・市場動向や地域情報に関する知識

人気エリアや物件の動向を理解することは不可欠です。賃貸ニーズに合った間取りや設備を持つ物件を、利便性の高いエリアで見つけるための情報を常にアップデートしましょう。

・不動産の種類や投資方法に関する知識

アパート、マンション、戸建てなど、様々な不動産の種類が存在します。また、一棟所有や区分所有などの投資方法もあります。自身の目的に合った不動産と投資方法を見極めるための知識が求められます。

・税制に関する知識

不動産投資には固定資産税などの税金が絡んできます。これらの税金負担を理解し、節税対策をしっかりと講じるための知識を持つことが重要です。

・ローンやファイナンスに関する知識

不動産投資は大きな資金を必要とするため、資金調達の方法や有利な金利を提供する金融機関についての知識が、投資収益に大きな影響を与えます。

・不動産管理に関する知識 不動産の管理方法には、自分で行う自己管理や、賃貸管理会社の利用、サブリースなどがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身に最適な管理方法を選択するための知識が必要です。

これらの知識やスキルを身につけることで、不動産投資の成功率を大幅に高めることができます。専門書籍の読書やセミナー参加、または経験豊富な投資家からのアドバイスを積極的に活用して、知識を深めていきましょう。

不動産投資おすすめの勉強方法

不動産投資を学ぶためのおすすめの方法は以下のとおりです。

書籍やオンラインコンテンツを活用する

不動産投資に関する書籍やインターネット上の記事やブログなどを積極的に活用しましょう。以下のような複数の情報源から得られる知識を比較検討することで、バランスの取れた知識を身につけることが可能です。

  • 不動産投資に関する書籍(紙媒体・電子書籍)
  • 不動産会社のWEB記事
  • 経験者や投資家のブログ
  • YouTubeなどの動画コンテンツ など

電子書籍やオウンドメディアの記事は、リアルタイムの情報を手軽に得られます。ただし、オンラインコンテンツを活用する際には、出典元や情報の信頼性を見極めることも大切です。

YouTube動画は、無料で専門家や経験者の開設を聞けること、そして動画で視覚的に説明されるため、理解しやすい点が魅力です。特に不動産投資ならではの専門用語が出てくると、ほんの説明では理解しにくいことがあります。

いっぽう、不動産投資の関連映像などを交えた解説はイメージがしやすく、専門用語への理解度を高められるでしょう。

人によってワンルーム投資や地方の築古物件など好みや得手・不得手があるので、複数のチャンネルから情報を吸収することがおすすめです。

不動産投資の事例や体験談を調べる

不動産投資を始める際には、実際の事例や体験談を調べることが非常に有益です。生の声を通じて、所有後のイメージや投資のヒントを得ることができ、成功に向けた道筋を具体的に描くことができます。以下は、情報収集に役立つ具体的な方法です。

セミナー参加

不動産会社や専門家が開催する不動産投資のセミナーに参加して知識を深めることもおすすめです。成功事例や失敗事例を学ぶことで、具体的なノウハウを得ることができます。

大家同士が繋がれるコミュニティへの参加

不動産投資を行っている他の大家さんたちと交流するコミュニティに参加しましょう。彼らの経験や知識を共有することで、貴重な情報やアドバイスを得ることができます。

物件を見に行く

不動産投資を考えている場合、実際に物件を見学することも重要です。物件を見ることで現地の状況や魅力を確認し、将来の投資判断に役立てることができます。

不動産投資会社への個別相談

不動産投資会社に相談することで、個別のアドバイスを得ることも非常に有益です。不動産会社の相談員は豊富な物件情報と経験を持ち、あなたの不明点や不安点をサポートしてくれます。ただし、強引に契約を迫る業者には注意が必要です。信頼できる会社を選びましょう。

これらの方法を組み合わせることで、継続的に不動産投資に関する知識を深めることが可能です。実践的な経験と知識が、成功への確かなステップとなるでしょう。

仕事と両立する不動産投資の勉強方法

不動産投資を副業として始める方が多い中で、仕事と両立しながら効率的に学ぶ方法を知ることは重要です。以下に、仕事と両立しながら不動産投資を学ぶための4つのポイントを解説します。

時間管理とスケジュールの立て方

効果的な時間管理とスケジューリングを行うことで、限られた時間を最大限に活用し、着実に知識を積み重ねることができます。

まず、明確な学習計画を立てることで、モチベーションを高め、勉強に充てる時間を確保しやすくなります。計画的な学習は、継続的な成長を促し、長期的な目標達成に向けた一歩となります。

スケジュールを立てる際には、週単位での計画をおすすめします。例えば、平日は仕事後に1時間、週末は3時間というように、固定の学習時間を設定してみましょう。継続するだけでなく、定期的にスケジュールを見直し、必要に応じて調整することも大切です。

仕事と学習のバランスを保ちながら、効率的に不動産投資の知識を深めていきましょう。

短期間で効率的に学習するテクニック

不動産投資の知識を短期間で効果的に身につけるためには、効率的な学習方法が不可欠です。なぜなら、不動産投資に関する情報は膨大であり、すべてを網羅するのは現実的ではないからです。

効果的な学習テクニックの一つとして、アクティブ・リーディングが挙げられます。この方法では、書籍を読む際に重要なポイントに線を引き、要約を作成するなどして、能動的に理解を深めます。例えば、不動産投資の専門書を読む際に、まず目次から学びたい箇所を選び、各章の終わりに自分の言葉で内容をまとめることで、理解を確実なものにすることができます。

また、隙間時間を活用した耳学習も非常に効果的です。オーディオブックやYouTubeを利用して、通勤時間や昼休みなどの短時間で不動産投資に関する情報を吸収しましょう。これにより、日常生活の中で効率的に知識を積み上げることができます。

自分に最適な学習法を見つけ、それを継続することが、不動産投資の成功への近道となります。

コミュニティや研究グループに参加するメリット

不動産投資のコミュニティや研究グループに参加することは、投資の理解を深める効果的な学習方法です。

コミュニティや研究グループに所属することで、幅広い知識を得られるだけでなく、実践的な情報交換が可能です。たとえば、過去の失敗事例や成功事例を共有することで、リアルタイムの市場動向や実際の投資体験談を直接聞くことができるのは、大きなメリットと言えるでしょう。書籍やオンライン講座では得られない、生きた情報を手に入れることができます。

不動産投資の代表的なコミュニティには、「全国大家の会」があります。このコミュニティは、不動産投資をする大家を中心とした情報コミュニティサイトで、これから大家を目指す方や相続で投資物件を引き継いだ方も参加可能です。また、組織力を活かし、実際のオーナーの声を国・行政に届ける役割も担っており、信頼性の高いコミュニティとして知られています。

学習は一人で行うことが多く、モチベーションの維持が難しい場合がありますが、同じ目的や目標を持つ仲間と交流することで継続的な学習習慣を確立しやすくなります。不動産投資で成功するためには、こうしたコミュニティへの積極的な参加が、非常に有益です。

アウトプットを通じた理解度の確認と情報発信

不動産投資の知識を確実に身につけるためには、学んだ内容をアウトプットすることが非常に重要です。自分の言葉で表現し、他者に伝えることで、理解度を確認し、さらに新たな気づきを得ることができます。

具体的なアウトプットの方法としては、ブログやSNSでの情報発信が効果的です。たとえば、週に1回、不動産投資に関する学びをブログ記事としてまとめることで、自分の理解度をチェックしつつ、知識を深めることができます。また、「宅地建物取引士」や「賃貸不動産経営管理士」などの資格取得もおすすめです。資格の勉強を通じて、インプットとアウトプットを効率よく進めることができ、実務に役立つ知識を確実に習得できます。

このように、アウトプットを通じた学習と情報発信は、仕事と学習を両立しながら不動産投資を効率的に学ぶための有力な手段です。自分のペースで継続的に実践することで、着実に成長し、投資スキルを向上させることができるでしょう。

不動産投資を始める前に知っておきたいこと

不動産投資を始める前に押さえておくべきポイントは多数あります。以下の重要な6つのポイントを理解し、計画を立てることで、投資をより効果的に進められます。

  1. 不動産投資に必要な資金の準備
  2. 不動産投資におけるリスクマネジメントと保険の活用
  3. 物件の探し方
  4. 賃貸収益の見込みとキャッシュフローの計算
  5. 節税対策と特例制度の活用法
  6. ローンのメリットや利用方法

それぞれ詳しく解説します。

不動産投資に必要な資金の準備

不動産投資には初期投資が必要です。一般的には、物件価格の10%程度を自己資金として用意することが推奨されます。

また、仲介手数料、不動産取得税、登記費用、火災保険などの初期費用も考慮に入れて資金計画を立てることが重要です。しっかりとした資金準備が、投資の成功を左右します。

不動産投資におけるリスクマネジメントと保険の活用

不動産投資にはリスクが伴います。主なリスクには空室リスクやクレーム対応があります。空室リスクを軽減するためには、需要の高いエリアや魅力的な設備を備えた物件を選ぶことが大切です。

また、保険の活用も重要です。「火災保険」「地震保険」「団体信用生命保険」「家賃保証」などに加入し、リスクに備えましょう。

物件の探し方

物件の探し方は、不動産投資の成功を左右する重要なポイントです。

優れた立地や良好な管理状態の物件を見つけるためには、不動産ポータルサイトを活用し、希望条件で絞り込みましょう。気になる物件があれば、不動産会社に連絡し、現地調査も行うことが重要です。周辺環境や交通の利便性を確認し、地域の人口動態や開発計画も調査しましょう。

不動産投資で優良有料物件に出会う方法は、を以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

賃貸収益の見込みとキャッシュフローの計算

賃貸収益の見込みとキャッシュフローの計算は、投資の実現可能性を評価するために欠かせません。月間賃料収入から年間の粗収入を算出し、経費やローン返済額を差し引くことで、年間キャッシュフローを計算します。この分析により、投資の収益性を正確に把握できます。

賃貸収益の具体的な計算は、以下のプロセスで進めます。

  1. 予想される月間賃料収入から年間の粗収入を算出
  2. 粗収入から諸経費を差し引く

たと例えば、月額10万円の賃料が見込める物件の場合、年間の粗収入は120万円です。次に、この粗収入から、固定資産税や管理費、修繕費、保険料などの経費を差し引きます。

さらに、ローンを利用している場合は、返済額も考慮に入れます。例えば、月々のローン返済額が5万円の場合、年間60万円の支出となります。これらの収支を踏まえ、年間のキャッシュフローを計算しましょう。

このように、詳細な収益予測とキャッシュフロー分析を行うことで、投資判断の精度を高められます。不動産投資の収益性を示す指標である「利回り」については、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

節税対策と特例制度の活用法

不動産投資では、適切な節税対策を行うことで、利益を圧縮でき、所得税や住民税を減らすことが可能です。

効果的な節税ができると、より多くの資金を再投資に回すことができ、資産の成長速度を加速させることもできるでしょう。

たとえば、減価償却制度を利用することで、建物の価値が減少する分を経費として計上できます。

2,000万円の建物を購入した場合、耐用年数が22年であれば、毎年約90万円を経費として計上でき、課税所得を減らすことができます。

そのほかにも、条件次第で活用できる特例制度があるかもしれませんので、投資用物件を探す際に、営業担当者や行政の担当者に確認してみましょう。

なお、節税対策と特例制度は、税法の改正により変更される可能性があります。常に最新の情報を入手し、専門家のアドバイスを受けながら、自身の投資戦略に最適な方法を選択することが大切です。

不動産投資の減価償却に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

ローンのメリットや利用方法

不動産投資でローンを利用することで、自己資金以上の物件取得が可能になり、高い投資効率を実現できます。ローン選びでは、金利タイプ、返済期間、借入限度額を比較し、団体信用生命保険への加入や繰り上げ返済のオプションも検討しましょう。

不動産投資でローンを活用するメリットについては、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

まとめ

不動産投資には多角的な知識と慎重な計画が必要です。本記事で紹介したポイントを押さえ、計画的に投資を進めましょう。また、2025年の大阪万博や2027年のリニアモーターカー開通など、大規模なイベントやインフラ整備が進む地域の不動産に注目し、市場動向を常にチェックすることが重要です。

不動産投資の成功に向けて、継続的な学習と情報収集を行い、自分の投資スタイルを確立していきましょう。

ベルテックスでは、不動産投資の専門家による無料オンラインセミナーを開催しています。ご自宅からオンラインでご参加いただけますので、ぜひご利用ください。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。

2024.09.26

不動産投資の基本

ベルテックスコラム事務局

不動産投資初心者向け勉強法!学ぶべきポイントや不安解消に役立つ本も紹介

  • はじめ方・基礎知識
  • メリット
  • 初心者

不動産投資は魅力的な投資手段ですが、初心者にとっては学ぶべきことが多く、「仕事をしながら勉強するのはハードルが高い」と感じている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、仕事をしながらでも両立できる、不動産投資初心者の勉強法と、不動産投資に必要なスキルをまとめて紹介します。 また、不動産投資を始める前に知っておきたいポイントについても触れます。不動産投資の勉強は長期的な成果につながりますので、しっかりと基礎を固めてスタートしてみてください。不動産投資の世界への第一歩を踏み出すための貴重な情報をお届けします。

不動産投資の勉強はここから始めよう

まずは不動産投資とはどのようなものなのか、基本的な知識を身につけることが重要です。そこで、本章では不動産投資の基本について、以下の内容を解説します。

  • 不動産投資とは何なのか
  • どのような種類があるのか
  • 不動産投資の主な流れ

不動産投資を行うメリットとデメリットについても解説します。不動産投資の勉強を始める第一歩として、基礎知識をしっかりと身につけましょう。

不動産投資って何?

不動産投資は、不動産を購入し、その物件からの家賃収入や、将来的な価値上昇による売却益を得ることを目的とする投資手法です。

具体的には、アパートやマンションなどの不動産物件を所有し、入居者から定期的に家賃を受け取ることでインカムゲイン(家賃収入)を得ることができます。また、物件の価値が上昇することにより、将来的に売却する際にキャピタルゲイン(売却益)を得ることも可能です。

不動産投資は、安定的な収益と現物資産の保有を目的として、多くの投資家に選ばれています。インカムゲインとキャピタルゲインについては、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

不動産投資の種類

不動産投資には、主に以下の3つの種類があります。

①一棟アパート・マンション投資:
アパートやマンションをまるごと一棟購入する投資です。物件価格は数千万円から億円単位となり、資金に余裕がある方に向いています。投資金額が大きいですが、毎月の家賃収入も多く望めます。空室が発生すると家賃収入が途絶えるというデメリットがあります。

②区分マンション投資:
マンションの1室単位で投資する方法です。物件価格は百万円単位から始まるため、不動産投資初心者にも取り組みやすいです。投資額は比較的少額で済みますが、空室が発生すると家賃収入が途絶えるというデメリットがあります。

③戸建て住宅投資:
戸建て住宅を賃貸住宅として購入する投資です。築古物件を購入しリフォーム後に賃貸に出す方も多く、不動産投資経験者向けと言えます。ファミリー向けの物件となるため、入居者が長期的に滞在する可能性が高く、安定した収入を得られる場合があります。ただし、空室が発生すると家賃収入が得られなくなるため、注意が必要です。
これらの投資方法はそれぞれ特徴があり、投資家の目的や資金状況に合わせて選ぶことが重要です。

不動産投資のおもな流れ

不動産投資はどういった流れで進めていけばいいのでしょうか。細かく順を追っていきましょう。

  1. 情報収集
    まずは不動産や、不動産投資に関する基本的な知識を身に着けます。本やインターネットで勉強したり、不動産会社主催のセミナーに参加するとよいでしょう。そして、購入したい物件の地域の空室率、賃貸需要の高いエリアや将来の人口構成予想、そして入居者に人気の設備などを把握しておくことが重要です。
  2. 物件を探す 
    物件を探すなら、インターネット検索や不動産会社に直接問い合わせをしてみるのがよいでしょう。不動産会社や担当者との相性もあるので、信頼できる不動産会社を見つけることが大切です。不動産投資にリスクはつきものなので、収益化に至るまでの過程や近隣事例なども加味したうえで、担当者と打ち合わせを重ねて希望の物件を探しましょう。
  3. 買付を入れる
    希望に沿った物件が見つかったら、売主へ買付証明書を提出します。売主は、買付証明書を提出した者の中から売却先を選びます。最初に提出した方であったり、現金払いの方であったり、高い価格で購入してくれる方であったりなど、売主によって売却先の選び方は異なります。
  4. ローンの仮審査を受ける
    不動産投資を始める方の大半は、金融機関でローンを組んで購入します。ローン審査は仮審査→本審査の順で行われ、仮審査では、ローンを組む人の資産や収入、現在と過去の借入状況、延滞履歴などを確認し、長期間にわたり借入金を返済し続けられるのか、担保価値はいくらかなどの物件に関する調査も行われます。
  5. 重要事項説明を受ける
    不動産売買を行う際には、宅地建物取引士が書面で重要事項説明を行うことが義務づけられています。この説明は対面もしくはオンライン面談で行われます。購入後にトラブルが起こらないように、物件に関するデメリットもしっかり確認しましょう。
  6. 売買契約締結
    重要事項説明を受けて問題なければ、売買契約を締結します。その際、買主は手付金を売主へ支払います。このとき、売買契約の中に「融資特約」があるかしっかり確認しておきましょう。融資特約があれば、金融機関でのローン審査が通らなかった場合に、売買契約を白紙に戻して手付金が返金されます。この特約を結ばず審査が通らなかった場合、手付金が返金されないこともあります。
  7. 賃貸管理会社を決める
    入居者の募集や、入居者からの意見やトラブルなどの対応を行ってもらう賃貸管理会社を決めます。買主自身が賃貸管理を行うケースもありますが、時間や手間を考えると、費用はかかるものの賃貸管理会社に委託するのが無難でしょう。 
  8. ローン契約締結
    ローンの本審査が通ったら、ローン契約を締結します。この際、契約者が死亡したり、所定の高度障害に陥った場合にその後のローンの返済が免除される「団体信用生命保険」に加入します。
  9. 代金の決済と物件の引渡し
    手付金以外の残りの購入代金の決済や登記手続き、ローンの融資が実行されて物件の引渡しが行われます。

 

不動産投資のメリットとデメリット

ここでは不動産投資のメリットとデメリットを紹介します。

【不動産投資の主なメリット】

  • 副収入が得られる
    不動産投資は入居者からの家賃収入が不労所得として注目されています。本業の収入のプラスアルファや老後の生活費に活用する人が多いです。
  • 節税となる
    不動産投資は節税対策としても活用されています。本業の収入と損益通算することで所得税の還付や住民税の減税を受けられる可能性があります。
  • 生命保険代わりになる
    ローンを組んで不動産投資を行う場合、金融機関で団体信用生命保険に加入することになります。加入する事により、契約者に万が一のことが起きた場合、その後のローンの返済が免除されます。相続人が負債を背負わずに不動産を受け継ぐことができます。

【不動産投資の主なデメリット】

  • 空室・滞納のリスク
    不動産投資では入居者からの家賃収入が収入源です。空室や滞納が発生すると家賃収入が得られず、収支計画やローンの返済に影響が出る可能性があります。
  • 修繕が必要
    不動産は経年劣化するため、定期的な修繕が必要です。外壁や屋根の塗り替えなど、数年ごとに費用が発生します。修繕費用を計画に組み込む必要があります。 区分マンション投資であれば、毎月支払う修繕積立金から修繕費用を支払うため、突発的な支払は発生しません。
  • 流動性が低い
    不動産は高額な取引であるため、市場での売買が簡単に行えません。買い手が見つかりにくい物件を選んでしまった場合、売却が困難となることもあります。物件選びはいつどのように売却するかという出口戦略も加味して慎重に行うとよいでしょう。

不動産市場の基本的な動向とトレンド

不動産市場は常に変化し続けており、市場の動向とトレンドは不動産投資家にとって、押さえておきたい重要な情報な情報となります。

一般社団法人日本不動産研究所によると、2024年の最新の不動産投資市場動向では、金融政策の変更と地価動向が注目ポイントと言われています。

金融政策の変更では、2024年3月、日銀は金融政策の枠組みを大規模に変更し、マイナス金利政策を解除するとともにETFやJ-REITの新規買入れを終了しました。しかし、この変更後も不動産市況に特段の変化は見られていません。

地価動向では、市街地価格指数(2024年3月末現在)や令和6年地価公示において、地価上昇率の平均は地域・用途を問わず拡大傾向にあります。

地価上昇の特徴的な要因は、主に以下の通りです。

  • 半導体工場の新設:

    大規模工場の誘致による従業員の住宅需要や関連企業のオフィス需要が地価を押し上げている

  • 別荘地・リゾート地の需要:インバウンド需要の回復により、特定のエリアで地価が上昇している

  • インフラ整備:

    新駅の開業や野球場の建設などが地価上昇に寄与している

  • 商業地における住宅需要:

     特に地方都市の中心部近接エリアで、商業地における地価上昇が見られる

このように、基本的な動向として、金融政策の状況や地価動向、物価上昇などをチェックしておくとよいでしょう。

【引用元】日本不動産研究所 2024年の不動産投資市場動向より

不動産投資に必要な資金とリスク管理

不動産投資に必要な資金は、購入する物件の金額によって異なります。

現金一括で購入する場合は、不動産価格に諸費用を加えた金額を用意する必要があります。しかし、多くの方は不動産投資用のローンを活用するため、購入時点で多額の資金を用意しなくても問題ありません。

ただし、諸費用のなかでローンに組み込めないものも多いため、数十万〜数百万円の資金が必要になることが多いようです。

具体的な諸費用は、以下の通りです。

  • 仲介手数料
  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 司法書士への報酬
  • 火災保険料
  • 印紙税
  • ローンの事務手数料や保証料

不動産投資に必要な諸費用の金額は、物件価格の10%ほどが一般的です。予算の上限を基に、あらかじめ必要な諸費用を計算し、準備するようにしましょう。

また、リスク管理の観点からも、投資用物件とローンを考える必要があります。

投資用物件の空室率や毎月の収入をシミュレーションして、問題なく返済し続けられるのか慎重に検討しましょう。収入が減少しローンの返済が滞った場合には、物件を売却してローンの残債を返す必要性が生まれるかもしれません。しかし、必ずしも売却金額はローンの残債を上回るとは限らず、借入だけが残るケースもあります。

このようなリスクも踏まえて、不動産投資を検討しましょう。

不動産投資における頭金や損しないために知っておくべきことについては、以下の記事を参考にしてみてください。

不動産投資に必要なスキルと知識

ここまで不動産投資の基礎知識を説明してきましたが、不動産投資を成功に導くためにはどのようなスキルや知識が必要なのでしょうか。

必要なスキルと知識を詳しく解説するので、参考にしてみてください。

不動産投資に必要なスキルとは

不動産投資に取り組むにあたって、「ぜったいに必要な資格やスキル」はありません。

ローンの審査を通る方、もしくは現金一括購入できる方であれば誰でも取り組むことができます。ですが、下記のような「不動産投資を有利に運ぶためのスキル」を把握しておくことで、そういったスキルを持つ不動産やFPの専門家の手を借りながら、不動産投資の成功率をさらに高めることができるでしょう。

・投資設計スキル

不動産投資では、物件選びの段階で収支計画をしっかり立てておくことが重要です。具体的な数字で投資額に対する利回りや収益黒字化までの年数を計算し、毎月の利払いや空室率、修繕積立金なども考慮します。

実際に不動産オーナーの方からは「良くも悪くもシミュレーション通りになる」のが不動産投資と言われます。しっかり物件の収支計画を立てておくことで、将来の収支状況を現実的に把握し、安定した不動産運営が可能となるでしょう。

・情報収集スキル

不動産投資では、良い物件を見つけるための情報収集が重要です。将来の人口動向や人気設備、低金利の不動産ローン提供先などを調査し、下調べを行うことが成功の鍵となります。

頼できる不動産会社を見つけることで、このような情報収集のパートナーとすることができるでしょう。

・賃貸管理スキル
不動産投資では、さまざまなトラブルに直面することがあります。たとえば家賃の滞納や入居者間の問題などです。これらのトラブルをうまく解決し、安定した家賃収入を確保するためには、賃貸管理のスキルが必要です。

これらの業務を肩代わりしてくれる、信頼できる賃貸管理会社を選ぶとよいでしょう。コミュニケーションが円滑な管理会社を選ぶことで、問題の早期解決につながり、入居者トラブルの負荷を軽減することができます。

・ネットワーク形成スキル(他の大家さんとの)

不動産投資では、他の大家さんとのネットワーク構築にもメリットがあります。他の大家さんと情報交換を行うことで、物件の良い点を学び、自身の物件に活かすことができます。また、良い物件の紹介や空室対策のアイデアを得ることも可能です。

ネットなどで物件オーナー向けのオンラインコミュニティに参加するほか、不動産会社で開催されるオーナー交流会などに参加するとよいでしょう。

不動産投資に必要な知識とは

不動産投資で成功するためには、次のような知識を持つことが重要です。

・市場動向や地域情報に関する知識

人気エリアや物件の動向を理解することは不可欠です。賃貸ニーズに合った間取りや設備を持つ物件を、利便性の高いエリアで見つけるための情報を常にアップデートしましょう。

・不動産の種類や投資方法に関する知識

アパート、マンション、戸建てなど、様々な不動産の種類が存在します。また、一棟所有や区分所有などの投資方法もあります。自身の目的に合った不動産と投資方法を見極めるための知識が求められます。

・税制に関する知識

不動産投資には固定資産税などの税金が絡んできます。これらの税金負担を理解し、節税対策をしっかりと講じるための知識を持つことが重要です。

・ローンやファイナンスに関する知識

不動産投資は大きな資金を必要とするため、資金調達の方法や有利な金利を提供する金融機関についての知識が、投資収益に大きな影響を与えます。

・不動産管理に関する知識 不動産の管理方法には、自分で行う自己管理や、賃貸管理会社の利用、サブリースなどがあります。それぞれのメリット・デメリットを理解し、自身に最適な管理方法を選択するための知識が必要です。

これらの知識やスキルを身につけることで、不動産投資の成功率を大幅に高めることができます。専門書籍の読書やセミナー参加、または経験豊富な投資家からのアドバイスを積極的に活用して、知識を深めていきましょう。

不動産投資おすすめの勉強方法

不動産投資を学ぶためのおすすめの方法は以下のとおりです。

書籍やオンラインコンテンツを活用する

不動産投資に関する書籍やインターネット上の記事やブログなどを積極的に活用しましょう。以下のような複数の情報源から得られる知識を比較検討することで、バランスの取れた知識を身につけることが可能です。

  • 不動産投資に関する書籍(紙媒体・電子書籍)
  • 不動産会社のWEB記事
  • 経験者や投資家のブログ
  • YouTubeなどの動画コンテンツ など

電子書籍やオウンドメディアの記事は、リアルタイムの情報を手軽に得られます。ただし、オンラインコンテンツを活用する際には、出典元や情報の信頼性を見極めることも大切です。

YouTube動画は、無料で専門家や経験者の開設を聞けること、そして動画で視覚的に説明されるため、理解しやすい点が魅力です。特に不動産投資ならではの専門用語が出てくると、ほんの説明では理解しにくいことがあります。

いっぽう、不動産投資の関連映像などを交えた解説はイメージがしやすく、専門用語への理解度を高められるでしょう。

人によってワンルーム投資や地方の築古物件など好みや得手・不得手があるので、複数のチャンネルから情報を吸収することがおすすめです。

不動産投資の事例や体験談を調べる

不動産投資を始める際には、実際の事例や体験談を調べることが非常に有益です。生の声を通じて、所有後のイメージや投資のヒントを得ることができ、成功に向けた道筋を具体的に描くことができます。以下は、情報収集に役立つ具体的な方法です。

セミナー参加

不動産会社や専門家が開催する不動産投資のセミナーに参加して知識を深めることもおすすめです。成功事例や失敗事例を学ぶことで、具体的なノウハウを得ることができます。

大家同士が繋がれるコミュニティへの参加

不動産投資を行っている他の大家さんたちと交流するコミュニティに参加しましょう。彼らの経験や知識を共有することで、貴重な情報やアドバイスを得ることができます。

物件を見に行く

不動産投資を考えている場合、実際に物件を見学することも重要です。物件を見ることで現地の状況や魅力を確認し、将来の投資判断に役立てることができます。

不動産投資会社への個別相談

不動産投資会社に相談することで、個別のアドバイスを得ることも非常に有益です。不動産会社の相談員は豊富な物件情報と経験を持ち、あなたの不明点や不安点をサポートしてくれます。ただし、強引に契約を迫る業者には注意が必要です。信頼できる会社を選びましょう。

これらの方法を組み合わせることで、継続的に不動産投資に関する知識を深めることが可能です。実践的な経験と知識が、成功への確かなステップとなるでしょう。

仕事と両立する不動産投資の勉強方法

不動産投資を副業として始める方が多い中で、仕事と両立しながら効率的に学ぶ方法を知ることは重要です。以下に、仕事と両立しながら不動産投資を学ぶための4つのポイントを解説します。

時間管理とスケジュールの立て方

効果的な時間管理とスケジューリングを行うことで、限られた時間を最大限に活用し、着実に知識を積み重ねることができます。

まず、明確な学習計画を立てることで、モチベーションを高め、勉強に充てる時間を確保しやすくなります。計画的な学習は、継続的な成長を促し、長期的な目標達成に向けた一歩となります。

スケジュールを立てる際には、週単位での計画をおすすめします。例えば、平日は仕事後に1時間、週末は3時間というように、固定の学習時間を設定してみましょう。継続するだけでなく、定期的にスケジュールを見直し、必要に応じて調整することも大切です。

仕事と学習のバランスを保ちながら、効率的に不動産投資の知識を深めていきましょう。

短期間で効率的に学習するテクニック

不動産投資の知識を短期間で効果的に身につけるためには、効率的な学習方法が不可欠です。なぜなら、不動産投資に関する情報は膨大であり、すべてを網羅するのは現実的ではないからです。

効果的な学習テクニックの一つとして、アクティブ・リーディングが挙げられます。この方法では、書籍を読む際に重要なポイントに線を引き、要約を作成するなどして、能動的に理解を深めます。例えば、不動産投資の専門書を読む際に、まず目次から学びたい箇所を選び、各章の終わりに自分の言葉で内容をまとめることで、理解を確実なものにすることができます。

また、隙間時間を活用した耳学習も非常に効果的です。オーディオブックやYouTubeを利用して、通勤時間や昼休みなどの短時間で不動産投資に関する情報を吸収しましょう。これにより、日常生活の中で効率的に知識を積み上げることができます。

自分に最適な学習法を見つけ、それを継続することが、不動産投資の成功への近道となります。

コミュニティや研究グループに参加するメリット

不動産投資のコミュニティや研究グループに参加することは、投資の理解を深める効果的な学習方法です。

コミュニティや研究グループに所属することで、幅広い知識を得られるだけでなく、実践的な情報交換が可能です。たとえば、過去の失敗事例や成功事例を共有することで、リアルタイムの市場動向や実際の投資体験談を直接聞くことができるのは、大きなメリットと言えるでしょう。書籍やオンライン講座では得られない、生きた情報を手に入れることができます。

不動産投資の代表的なコミュニティには、「全国大家の会」があります。このコミュニティは、不動産投資をする大家を中心とした情報コミュニティサイトで、これから大家を目指す方や相続で投資物件を引き継いだ方も参加可能です。また、組織力を活かし、実際のオーナーの声を国・行政に届ける役割も担っており、信頼性の高いコミュニティとして知られています。

学習は一人で行うことが多く、モチベーションの維持が難しい場合がありますが、同じ目的や目標を持つ仲間と交流することで継続的な学習習慣を確立しやすくなります。不動産投資で成功するためには、こうしたコミュニティへの積極的な参加が、非常に有益です。

アウトプットを通じた理解度の確認と情報発信

不動産投資の知識を確実に身につけるためには、学んだ内容をアウトプットすることが非常に重要です。自分の言葉で表現し、他者に伝えることで、理解度を確認し、さらに新たな気づきを得ることができます。

具体的なアウトプットの方法としては、ブログやSNSでの情報発信が効果的です。たとえば、週に1回、不動産投資に関する学びをブログ記事としてまとめることで、自分の理解度をチェックしつつ、知識を深めることができます。また、「宅地建物取引士」や「賃貸不動産経営管理士」などの資格取得もおすすめです。資格の勉強を通じて、インプットとアウトプットを効率よく進めることができ、実務に役立つ知識を確実に習得できます。

このように、アウトプットを通じた学習と情報発信は、仕事と学習を両立しながら不動産投資を効率的に学ぶための有力な手段です。自分のペースで継続的に実践することで、着実に成長し、投資スキルを向上させることができるでしょう。

不動産投資を始める前に知っておきたいこと

不動産投資を始める前に押さえておくべきポイントは多数あります。以下の重要な6つのポイントを理解し、計画を立てることで、投資をより効果的に進められます。

  1. 不動産投資に必要な資金の準備
  2. 不動産投資におけるリスクマネジメントと保険の活用
  3. 物件の探し方
  4. 賃貸収益の見込みとキャッシュフローの計算
  5. 節税対策と特例制度の活用法
  6. ローンのメリットや利用方法

それぞれ詳しく解説します。

不動産投資に必要な資金の準備

不動産投資には初期投資が必要です。一般的には、物件価格の10%程度を自己資金として用意することが推奨されます。

また、仲介手数料、不動産取得税、登記費用、火災保険などの初期費用も考慮に入れて資金計画を立てることが重要です。しっかりとした資金準備が、投資の成功を左右します。

不動産投資におけるリスクマネジメントと保険の活用

不動産投資にはリスクが伴います。主なリスクには空室リスクやクレーム対応があります。空室リスクを軽減するためには、需要の高いエリアや魅力的な設備を備えた物件を選ぶことが大切です。

また、保険の活用も重要です。「火災保険」「地震保険」「団体信用生命保険」「家賃保証」などに加入し、リスクに備えましょう。

物件の探し方

物件の探し方は、不動産投資の成功を左右する重要なポイントです。

優れた立地や良好な管理状態の物件を見つけるためには、不動産ポータルサイトを活用し、希望条件で絞り込みましょう。気になる物件があれば、不動産会社に連絡し、現地調査も行うことが重要です。周辺環境や交通の利便性を確認し、地域の人口動態や開発計画も調査しましょう。

不動産投資で優良有料物件に出会う方法は、を以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

賃貸収益の見込みとキャッシュフローの計算

賃貸収益の見込みとキャッシュフローの計算は、投資の実現可能性を評価するために欠かせません。月間賃料収入から年間の粗収入を算出し、経費やローン返済額を差し引くことで、年間キャッシュフローを計算します。この分析により、投資の収益性を正確に把握できます。

賃貸収益の具体的な計算は、以下のプロセスで進めます。

  1. 予想される月間賃料収入から年間の粗収入を算出
  2. 粗収入から諸経費を差し引く

たと例えば、月額10万円の賃料が見込める物件の場合、年間の粗収入は120万円です。次に、この粗収入から、固定資産税や管理費、修繕費、保険料などの経費を差し引きます。

さらに、ローンを利用している場合は、返済額も考慮に入れます。例えば、月々のローン返済額が5万円の場合、年間60万円の支出となります。これらの収支を踏まえ、年間のキャッシュフローを計算しましょう。

このように、詳細な収益予測とキャッシュフロー分析を行うことで、投資判断の精度を高められます。不動産投資の収益性を示す指標である「利回り」については、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

節税対策と特例制度の活用法

不動産投資では、適切な節税対策を行うことで、利益を圧縮でき、所得税や住民税を減らすことが可能です。

効果的な節税ができると、より多くの資金を再投資に回すことができ、資産の成長速度を加速させることもできるでしょう。

たとえば、減価償却制度を利用することで、建物の価値が減少する分を経費として計上できます。

2,000万円の建物を購入した場合、耐用年数が22年であれば、毎年約90万円を経費として計上でき、課税所得を減らすことができます。

そのほかにも、条件次第で活用できる特例制度があるかもしれませんので、投資用物件を探す際に、営業担当者や行政の担当者に確認してみましょう。

なお、節税対策と特例制度は、税法の改正により変更される可能性があります。常に最新の情報を入手し、専門家のアドバイスを受けながら、自身の投資戦略に最適な方法を選択することが大切です。

不動産投資の減価償却に関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

ローンのメリットや利用方法

不動産投資でローンを利用することで、自己資金以上の物件取得が可能になり、高い投資効率を実現できます。ローン選びでは、金利タイプ、返済期間、借入限度額を比較し、団体信用生命保険への加入や繰り上げ返済のオプションも検討しましょう。

不動産投資でローンを活用するメリットについては、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてみてください。

まとめ

不動産投資には多角的な知識と慎重な計画が必要です。本記事で紹介したポイントを押さえ、計画的に投資を進めましょう。また、2025年の大阪万博や2027年のリニアモーターカー開通など、大規模なイベントやインフラ整備が進む地域の不動産に注目し、市場動向を常にチェックすることが重要です。

不動産投資の成功に向けて、継続的な学習と情報収集を行い、自分の投資スタイルを確立していきましょう。

ベルテックスでは、不動産投資の専門家による無料オンラインセミナーを開催しています。ご自宅からオンラインでご参加いただけますので、ぜひご利用ください。

この記事を書いた人

ベルテックスコラム事務局

不動産コンサルタント・税理士

不動産ソリューションの面白さや基礎、役に立つ情報や体験談などをフラットな目線で分かりやすくご紹介。宅建士・ファイナンシャルプランナー・税理士など有資格者の知見を生かしつつ、経験豊かなライターたちが不動産投資でおさえておきたいポイントをお届けします。